AIソリューション > 不動産業界AI活用コラム > 業務効率化・自動化 > n8n vs Make 徹底比較|セルフホスト派 vs クラウド派、不動産会社に合うのはどっち?
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個人情報を扱う自動化、データの置き場所を意識していますか
顧客情報や物件情報を扱う自動化を組むとき、「処理データが海外サーバーに渡ること」「外部のSaaSにログが残ること」を気にする声が増えています。n8nとMakeはどちらも有力な自動化プラットフォームですが、データの置き場所と運用責任の所在が大きく異なります。この違いを理解せずに導入を進めると、後から情報管理の見直しが必要になることもあります。
この記事でわかること
- n8nとMakeの設計思想の違い(セルフホスト vs クラウド)
- 料金・運用工数・拡張性の比較
- 不動産会社の体制別に見た「向き不向き」

n8nとMakeの根本的な違い
2つのツールの設計思想
Makeは「フルマネージド型のクラウドサービス」です。サインアップすればすぐ使えて、サーバーや更新管理を意識する必要がありません。データは欧州を中心としたMake社の管理下にあるクラウドで処理されます。
n8nは「セルフホスト可能なオープンソースツール」です。自社のサーバーやクラウド環境(AWS・GCP・社内VPS など)にインストールして使うこともでき、クラウド版(n8n Cloud)も提供されています。セルフホストの場合、データは自社管理下の環境に留まります。
比較表で整理する
| 項目 | n8n(セルフホスト) | n8n Cloud | Make |
|---|---|---|---|
| 料金 | サーバー代のみ(月数百円〜) | 月20ユーロ〜 | 月9ドル〜 |
| データ保管場所 | 自社のサーバー | n8n社の管理下 | Make社の管理下 |
| 初期セットアップ | サーバー構築が必要 | サインアップのみ | サインアップのみ |
| 運用責任 | 自社(更新・監視) | n8n社 | Make社 |
| 連携アプリ数 | 400+ | 400+ | 1,500+ |
| カスタムコード対応 | JavaScript・Pythonコード埋め込み可 | 同左 | JavaScriptコード埋め込み可 |
| 視覚エディタ | キャンバス型 | キャンバス型 | キャンバス型 |
| 大量データ処理 | 標準対応 | 標準対応 | 標準対応 |
表中の料金は本記事執筆時点の目安です。プランの金額・無料枠・実行回数の上限は変わるため、導入前にn8n公式(n8n公式の料金ページ)とMake公式(Make公式の料金ページ)で現在値をご確認ください。
セルフホストn8nが選ばれる理由
セルフホストのn8nを選ぶ会社は、次のような事情を抱えていることが多いです。
- 顧客情報(氏名・電話番号・住所)を外部のクラウドに置きたくない
- 処理件数が月数十万件に達し、従量課金が読みにくくなった
- 社内SE・情シスがいて、サーバーの面倒を見られる
- 独自APIや社内DBとの連携が多く、カスタマイズの自由度を確保したい
逆に、これらの条件が当てはまらない場合は、無理にセルフホストする必要はありません。n8n Cloud版やMakeでも、十分に運用できるケースがほとんどです。
不動産業務での使い分け
業務シナリオ別の選定例
| 業務シナリオ | 推奨ツール | 理由 |
|---|---|---|
| 反響メールの自動振り分け | Make | SaaS連携が多く、セットアップが速い |
| 顧客DBを社内サーバーで管理 | n8n セルフホスト | 個人情報を外部に出さない構成 |
| SUUMO・HOME’Sの掲載状況スクレイピング | n8n セルフホスト | 独自スクリプトの組み込みが容易 |
| 契約書PDFのGoogleドライブ保存 | Make | 標準コネクタで完結 |
| 賃貸管理システムと社内DBの双方向同期 | n8n セルフホスト | カスタムAPIをフル活用できる |
| Slack通知・チャット連携の自動化 | Make | シンプルなコネクタで十分 |
「Makeで始めて、必要に応じてn8nへ」のパターン
多くの会社で現実的なのは、最初はMakeなど立ち上げが早いクラウド型で運用を試し、運用が安定したり、データ保管や処理量の事情でセルフホストが必要になった段階でn8nに移行するパターンです。Makeで作ったフローをn8nに移植する作業は発生しますが、業務理解ができている段階なら移植は比較的スムーズです。

料金・運用工数のシミュレーション
月間1万オペレーションを想定したコスト比較
たとえば月1万オペレーション(処理)を想定した場合の年間コストの目安は次の通りです。金額はプラン改定や為替で変わるため、確定値はMake公式の料金ページ・n8n公式の料金ページでご確認ください(初期費用0円などは執筆時点の目安)。
| ツール構成 | 初期費用 | 年間運用費(目安) | 運用工数 |
|---|---|---|---|
| Make 標準プラン | 0円 | 約4〜6万円 | 月1〜2時間 |
| n8n Cloud 標準プラン | 0円 | 約3〜5万円 | 月1〜2時間 |
| n8n セルフホスト(VPS小規模) | 1〜3万円(構築委託時) | 約1万円(サーバー代) | 月3〜5時間(監視・更新) |
上表の金額は処理量・為替・プラン改定で変動する概算です。実際のプラン料金・無料枠・1か月あたりの実行回数(オペレーション)の上限は、Make公式の料金ページとn8n公式の料金ページで最新の値をご確認ください。セルフホストはサーバー代だけ見ると安く見えますが、運用工数を金額換算するとクラウド型と大差がない、あるいは逆転することもあります。コストだけでなく運用責任をどこに持つかを含めて判断するのが現実的です。
運用工数を見落とさないためのチェックリスト
- OSやプラットフォームのアップデート対応を誰が行うか
- サーバーが落ちたときの復旧手順を誰が握っているか
- ログとバックアップの保存ポリシーを誰が決めるか
- セキュリティ更新やTLS証明書の更新タイミングを誰が把握するか
セルフホストn8nを選ぶ場合、これらを社内で受け持てる体制があるかを事前に確認してください。
選び方の判断軸
n8nセルフホストを選ぶべき会社
- 個人情報や契約書を外部クラウドに置かない方針が決まっている
- 社内に開発・運用ができる人材がいる、または外注先がある
- 月間処理件数が多く(目安として十万件超)、Makeの従量課金が膨らみすぎる
- 独自の社内システム・データベースと深く連携したい
処理件数あたりの課金がどの規模で割高になるかはプランによって異なります。自社の月間処理件数を見積もったうえで、Make公式の料金ページで実行回数(オペレーション)あたりの単価を確認すると、セルフホストとの損益分岐が判断しやすくなります。
Makeを選ぶべき会社
- サーバー管理に手間をかけたくない
- とにかく早く自動化を立ち上げたい
- 連携したいSaaSが多く、コネクタの豊富さを優先したい
- 月間処理件数が数千〜数万件程度
n8n Cloudが向くケース
「セルフホストは管理が大変、でもn8nの拡張性や柔軟性は使いたい」という会社にはn8n Cloudが折衷案になります。クラウド型なのでサーバー管理は不要、けれどn8n本来のカスタムコード対応やノードの豊富さは使えます。Makeとの違いはコネクタ数と日本語情報量で、用途によって優位が変わります。
「自由度のn8n・手軽さのMake」で考える
n8nとMakeの選択は、機能の優劣ではなく「データをどこに置くか」「運用責任を誰が持つか」「拡張の自由度をどこまで必要とするか」という会社の方針で決まります。社内のIT体制が整っていて、データ管理を自社で握りたい会社にはn8nセルフホストが、まずは立ち上げのスピードを優先したい会社にはMakeが向いています。どちらを選んでも、最初の1本はシンプルな反響対応や通知から始めて、運用感覚を掴んでから徐々に複雑なフローに広げていくことをお勧めします。
よくある質問
n8nセルフホストはどんなサーバーで動かせますか?
n8nは日本語でも使えますか?
Makeからn8nへの移行は難しいですか?
個人情報を扱う場合、Makeでも問題ありませんか?
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