AIソリューション > 不動産業界AI活用コラム > AI営業・集客 > 物件のマイソクをAIで下書きする手順|キャッチコピー・物件概要・周辺環境のプロンプト付き
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マイソクの文章は、AIで数分で下書きできる
物件が決まるたびに、マイソクのキャッチコピーや物件概要をゼロから書くのに時間がかかる——その「文章を書く」部分は、生成AIに任せて数分で下書きできます。物件の素データ(種別・面積・間取り・最寄駅と徒歩分数・築年・賃料や価格・設備・取引態様)をChatGPTやClaudeなどの生成AIに渡せば、物件概要・キャッチコピー・周辺環境の文章を複数案まとめて出せます。文章生成や要約は、生成AIが一般的に備える機能です(OpenAI公式ドキュメント、2026年)。
ただし、ここで取り違えてはいけない一点があります。AIが作るのはあくまで下書きです。面積・駅距離・築年・賃料・権利関係といった事実、そして宅建業法や公正競争規約に照らした表示の適否は、必ず人が一次資料と突き合わせて確認します。生成AIは、もっともらしく見えて事実と異なる文章(ハルシネーション)を作ることがあるためです(OpenAI公式ヘルプ、2026年)。速くなるのは「文章を書く作業」であって、「正しさを担保する作業」ではありません。この役割分担が、AIマイソク活用でいちばん大事なところです。
この記事でわかること
- マイソクのどの要素をAIに任せてよく、どこを人が確認すべきか
- 物件概要・キャッチコピー・周辺環境をAIに下書きさせる手順とコピペ用プロンプト
- 宅建業法・公正競争規約に触れないための、表示の注意点
マイソクとは——ポータルの紹介文・チラシとどう違うか
マイソク(物件概要書・募集図面)は、業者間の物件流通や客付けで使う1枚物の物件資料です。同じ「物件の文章」でも、ポータルサイトに載せる消費者向けの紹介文や、来場を促す内覧会チラシとは読み手も目的も異なります。マイソクの主な読み手は他社の不動産担当者や、物件を検討する顧客で、条件や設備が一目で正確に伝わることが求められます。
この違いは、AIに渡す指示にも効いてきます。ポータルの紹介文は暮らしのイメージを膨らませる方向に振れますが、マイソクは「業者間・客付け用で、条件が正確に伝わる文章」と用途を指定したほうが、実務に合ったトーンになります。同じ物件データでも、誰に向けた何の資料かをAIに伝えるかどうかで、出てくる文章の精度が変わります。
AIに任せてよい要素・人が必ず確認する要素
マイソクを構成する要素ごとに、AIに下書きさせてよい部分と、人が必ず確認・判断する部分を分けて考えます。線引きをはっきりさせておくと、速さと正確さを同時に保てます。
| マイソクの要素 | AIに任せてよいこと(下書き補助) | 人が必ず確認・判断すること |
|---|---|---|
| キャッチコピー | 切り口を変えた候補を複数生成 | 「最高」「日本一」などの誇大・最上級表現の排除 |
| 物件概要 | 渡した数値を読みやすい文章に整形 | 面積・駅距離・徒歩分数・築年・賃料の数値の正確性 |
| 設備・条件 | 箇条書きの整形・言い換え | 現況と一致しているか(無い設備を書かない) |
| 周辺環境 | 一般的な紹介文の下書き | 施設の実在・名称・距離の事実確認 |
| 取引態様 | (AIに任せない) | 自ら売買・交換/代理/媒介の別を明示 |
| 物件写真 | (文章作成の範囲外) | 現況を偽る加工をしない/加工は明示 |
この表で意外に見えるのは、AIを使うほど人のチェックの重みが増す、という関係です。書く速度が10倍になっても、誤った数値や現況と違う表現をそのまま出せば、宅建業法32条の誇大広告や不当表示のリスクが上がります。だから正しい構えは「下書きは10倍速く、確認はこれまでどおり丁寧に」です。AIは確認をなくす道具ではなく、確認に時間を回すために書く手間を減らす道具だと考えると、使いどころを間違えません。
AIでマイソクを下書きする4ステップ
手順はシンプルです。ツールはChatGPT・Claude・Geminiなどの汎用チャットで成立します。
- 物件の素データを整理する:種別・所在・面積・間取り・最寄駅と徒歩分数・築年・賃料や価格・設備・取引態様を手元で確定する。ここで「事実」を固め、以降AIには創作させない。
- AIに文章を生成させる:下のプロンプトを使い、物件概要・キャッチコピー・周辺環境を複数案出させる。誇大・最上級表現の禁止と「渡した数値だけを使う」ルールをプロンプトに入れておく。
- 人が事実と表示を確認する:数値・権利関係・法定事項を一次資料と突き合わせ、取引態様の明示や誇大表現の有無を点検する。
- 体裁を整えて流し込む:文字数やトーンを整え、マイソクのテンプレートに落とし込む。
4ステップのうち、品質を決めるのは実は最初のステップです。AIの出力は入力した情報で決まるので、素データが曖昧だと、AIは隙間を埋めようとして書かれていない事実を補ってしまいます。逆に、渡す情報を正確に絞り込むほど、後半の確認作業が軽くなります。AIに「うまく書かせる」より先に、「正しい材料だけを渡す」ことに気を配るのが近道です。
コピペで使えるプロンプト3つ
そのまま使えるプロンプトを3つ用意しました。物件情報の部分を自社の数値に置き換えてください。いずれも「渡した数値だけを使う」「最上級・誇大表現を使わない」をルールに組み込んでいます。
あなたは不動産仲介会社のスタッフです。 以下の物件情報をもとに、業者間・客付け用のマイソク(物件概要資料)に載せる物件概要文を作成してください。 【ルール】 ・150〜200文字程度 ・私が渡した数値・条件だけを使い、書かれていない事実は補わないこと(推測・創作の禁止) ・「最高」「日本一」「絶対」などの最上級・誇大な表現は使わないこと ・読みやすく、設備や条件が正確に伝わる文章にすること 【物件情報】 物件種別:(例:中古マンション) 所在地:(例:東京都〇〇区〇〇) 専有面積/間取り:(例:55㎡ / 2LDK) 最寄駅・徒歩分数:(例:〇〇駅 徒歩7分) 築年数:(例:築12年) 賃料または価格:(例:3,480万円) 設備・条件:(例:南向き、宅配ボックス、ペット相談可、駐車場あり) 取引態様:(例:媒介)
以下の物件のマイソク用キャッチコピーを5案つくってください。 【ルール】 ・1案あたり全角15〜25文字 ・「最高」「唯一」「日本一」など根拠のない最上級・誇大表現は使わない ・物件情報に書かれていない事実(眺望・日当たりの断定など)は足さない ・案ごとに訴求の切り口を変える(立地/間取り/設備/価格/暮らし方 など) 【物件情報】 (物件概要のプロンプトと同じ物件情報を貼り付け)
以下の物件の周辺環境・生活利便を紹介する短い文章を作成してください。 【ルール】 ・120〜180文字程度 ・私が渡した周辺施設の情報だけを使うこと。施設名・距離・徒歩分数を勝手に創作しない ・「〜が充実」などの主観的な断定は控え、事実ベースで書く ・実在しない施設や誤った距離を書かないこと(事実は私が後で確認します) 【周辺の情報】 最寄駅:(例:〇〇駅 徒歩7分) スーパー:(例:〇〇 徒歩5分) 学校:(例:〇〇小学校 徒歩8分) その他:(例:公園、ドラッグストア、駅前商店街 など)
3つのプロンプトに共通するのは、末尾で必ず「創作の禁止」と「最上級表現の禁止」を指示している点です。生成AIは指示が緩いと、空欄を魅力的に埋めようとして事実を盛りがちになります。プロンプトの段階で禁止事項を明示しておくと、後の確認で削る手間が減り、表示規制に触れる芽も先に摘めます。
やってはいけないこと——表示規制に触れる落とし穴
AIで下書きするときに、特に気をつけたい3点があります。いずれも不動産広告の表示ルールに直結します。
1つ目は誇大・最上級表現です。宅建業法32条は、広告で物件を著しく優良・有利だと誤認させる表示を禁じています(e-Gov法令検索、2026年)。AIが出しがちな「最高の住環境」「資産価値は必ず上がる」といった根拠のない断定は、人が削るか、事実に基づく表現に直します。
2つ目は取引態様の明示です。宅建業法34条は、広告のときに自ら売買・交換か、代理か、媒介かの別を明示するよう義務づけています(e-Gov法令検索、2026年)。これはAIに判断させる事項ではなく、人が事実として必ず入れる項目です。
3つ目は写真です。空を青空に差し替える、壁の汚れや劣化を消す、採光や眺望を実際より良く見せる——こうした現況を偽る加工は、不動産の表示に関する公正競争規約のもとで不当表示になりうるため、推奨されません(消費者庁・不動産公正取引協議会連合会、2026年)。バーチャルステージングのように家具を合成する場合は、加工・イメージである旨を明示します。本記事の主役はあくまで文章のAI下書きですが、写真の加工で印象を盛ると、せっかくの正確な文章も台無しになります。
もう一歩踏み込むと、これらの落とし穴はすべて「現実と広告のズレ」という一点に集約されます。AIは現実を知らないまま、もっともらしい文章を作れてしまう道具です。だからAIを使うときほど、出てきた文章を現況の事実に引き戻す確認が効いてきます。顧客情報や非公開のメモをAIに入れる場合は、入力が学習に使われないかなど各サービスの条件にも注意してください。
まとめ
マイソクのキャッチコピー・物件概要・周辺環境は、物件の素データを生成AIに渡せば数分で複数案を下書きできます。ただしAIが作るのは下書きで、数値・取引態様・現況との一致は人が一次資料で確認します。プロンプトに「渡した数値だけを使う」「最上級表現を使わない」を組み込み、宅建業法32条・34条と公正競争規約を意識して人がチェックする——この分担にすれば、書く時間を大きく減らしつつ、表示の安全性を保てます。プロンプトの使いこなしや社内での定着を進めたいときは、AI活用の教育プログラムを使うと立ち上がりが早くなります。




