テレビの液晶(画面)が割れてしまったら、自分で直すことはできません。まず電源プラグを抜き、メーカーに修理を相談するか、買い替えるかを決めます。液晶パネルの交換は修理の中でも高額で、シャープの目安では32〜43型で約5.2万〜10.6万円かかります(画面が暗い・線が入るなどの修理の目安で、液晶パネルごと交換する場合はさらに高額になることがあります)。
落下や衝撃による画面割れは、保証期間内でもメーカー保証の対象外になるのが一般的です。ただし、火災保険の「家財」に「破損・汚損」の補償を付けていれば、補償される場合があります。この記事では、割れた直後にやること、修理費用の目安、修理か買い替えかの判断材料、保険と処分の方法を、メーカーや公的機関の情報をもとに解説します。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
液晶が割れたらまずやること(応急処置)
割れた画面には、ガラスの破片や漏れた液晶が付いていることがあります。ソニーは、画面が破損したときの注意として次のことを案内しています。
- 電源プラグをコンセントから抜き、テレビに触れない(感電を防ぐため)
- ガラスの破片に素手で触れない
- 漏れた液晶に素手で触れない(皮膚や目に炎症を起こすことがある)
- 液晶が目や口に入ったら、すぐに水で洗い流し、医師に相談する
映像が映っていても、画面が割れたまま使い続けるのはやめましょう。電源を抜いたら、割れた状態を写真に撮っておくと、修理の相談や保険の請求のときに役立ちます。
テレビの液晶割れは自分で直せる?
液晶パネルの割れは、自分では直せません。画面の割れは、液晶パネルそのものを交換する修理になります。メーカーは分解や改造をしないよう呼びかけており、修理は購入店やメーカーの窓口に依頼するよう案内しています。分解すると火災や感電の原因になるためです。
「自分で治す」方法として画面の補修キットなどを探す方もいますが、割れた液晶を元に戻すことはできません。保護パネルを貼っても割れは直らないので、まずは修理か買い替えかを決めましょう。タブレットの画面が割れてしまった場合は、タブレットの画面割れ修理の料金目安と応急処置で対処の順番をまとめています。
テレビの液晶割れが起こる原因

テレビ画面に衝撃を与えてしまうと、液晶割れの原因になりますが、具体的にどのようなときに起こりやすいのでしょうか。液晶割れは、何気ない日常生活の中で、誤って起こってしまうものです。どのようなタイミングで液晶割れが起こりやすいのか理解しておくことで、万が一の事態を防ぐことができます。
掃除中などに本体を倒してしまった
テレビの画面に衝撃が加わると表面に傷はなくても内部が割れてしまうことがあり得ます。テレビを置き型にしている場合には、掃除中などにテレビ本体ごと倒してしまうということもあるでしょう。また地震が起こったときに、転倒してしまうこともあります。
本体を倒さないためには、テレビを壁掛けタイプにするのも一つの手です。また、置き型テレビなら周囲にあまりものを置かないようにしたり、人の動線上を避けて配置したり工夫することで、万が一の転倒を防げるでしょう。テレビ本体を倒すと、液晶だけでなく、テレビや床の破損にも繋がります。また、人がケガをしてしまう恐れもあるため、十分に注意しましょう。
子供がテレビに物を投げつけてしまった
子供などがいる場合は、悪ふざけでものを投げつけてテレビに当ててしまったり、ふざけていてぶつかってしまったりすることもあるでしょう。このようなことが原因で、液晶割れを起こす危険が十分に考えられます。物を投げつけて当たったときの衝撃はかなり強いのでほぼ液晶は破損してしまい、画面にヒビなどが入る恐れもあります。できる限り子供の遊び場は、テレビから遠ざけることが理想的です。
引越しや掃除などで液晶に物が当たってしまった
引っ越しや大掃除の時は、普段動かさないような大きなものを部屋の中で移動させるときもあるでしょう。その移動中にテレビの液晶に物が当たって割れてしまうこともあります。業者に依頼して引っ越しやテレビを設置してもらう時は、事業者に立ち会ってもらい、設置後のテレビに破損や異常が起きていないか確認しておくことが大事です。
テレビをネット通販で購入した場合なども、破損などがないか必ずすぐに確認しましょう。自分でテレビや周りの大型家具を移動させる場合にも、画面に物が当たらないよう、十分に注意する必要があります。
テレビの液晶割れや画面破損が起こったときの対処法

テレビの液晶の割れや画面破損が起こった状態は、決して「安全とは言えない」状態です。画面割れや破損の程度にもよりますが、テレビの映像がうつる場合であっても、次のような危険があります(ソニー公式の注意事項より)。
- 感電
- ガラスの破片によるけが
- 漏れた液晶による皮膚や目の炎症
以上のようなリスクが考えられるので、テレビの液晶割れや画面破損が起きたときは、修理を依頼するか新しいものに買い替えるようにしましょう。なお、できれば自分で直したいと思うかもしれませんが、液晶の破損は自分で修理できないので、以下の方法を取るようにしてください。
修理を依頼する
修理する場合は、メーカーに修理を依頼するか、電機店、修理業者などに修理を依頼することになります。どこに修理を依頼しても最低で数万円はかかるでしょう。液晶の破損であればテレビの種類によっては買い替えのほうが安くつく場合もあります。
新品で購入した場合、テレビにはメーカー保証が必ずついてきます。購入時に販売店でプラスオプションとして長期保証などをつけられるケースもあり、メーカーによって保証の内容や保証期間は異なります。しかし、落下や衝撃による故障は、保証期間内でも有料修理になると保証書に定められているのが一般的です(パナソニックの保証規定など)。画面割れや液晶割れは、基本的に有償になると考えておきましょう。
ただし、火災保険で「家財」を保険の対象にしていて、「破損・汚損」(不測かつ突発的な事故)の補償が付いている場合は、修理費や交換費が補償されることがあります。損保ジャパンは「自宅で子どもが遊んでいてテレビを倒し壊した場合」を支払いの対象として挙げています。ただし、テレビを補償の対象から外している保険もあり、自己負担額もあります(詳しくは後述)。
テレビの液晶割れが発生してしまった場合には、まず自分がそのような保険に加入しているのか、また補償対象に該当するのかを確認してみましょう。
新品に買い替える
テレビの液晶割れや画面破損が起こった時の対処法として、新しい物に買い替えるという選択肢もあります。もし長年使っていて古くなっているテレビであるなら、新品に変える良いタイミングだと考えることもできるでしょう。ある程度古くなってしまっているテレビであれば修理費用がどうしても高くなってしまうこともあります。その修理費を考えれば新品を買う方が安く収まるということも考えられるでしょう。
なお、テレビは家電リサイクル法の対象なので、処分するときはリサイクル料金と収集運搬料金がかかります。リサイクル料金は、パナソニック・シャープ・ソニー・TVS REGZA(東芝)・ハイセンスの液晶テレビで15V型以下1,870円、16V型以上2,970円(税込・家電リサイクル券センター)です。買い替えるときは、購入する店に古いテレビの引き取りを依頼できます。処分の費用も含めて、新品にするか修理にするかを比べましょう。
■自分に合ったテレビの選び方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。一人暮らしの部屋に合うサイズは一人暮らし向けのテレビサイズ、安く買える店や時期はテレビを買うならどこが安い?もあわせてご覧ください。
テレビを修理したり新品に買い替えたりした後は、保護パネルや保護フィルムを貼って液晶割れしないように予防をするのがよいでしょう。たとえば以下のような商品があります。テレビの大きさによって保護パネル・保護フィルムの大きさも変わるため、持っているテレビにあったサイズのものを買うようにしてくださいね。
テレビの液晶修理にかかる費用相場

液晶テレビの修理の中でも、液晶パネルの交換は、一番高額な修理です。新品で購入するのと同じくらいの費用がかかることが多いので、修理業者は新しいものを購入することをおすすめする場合も多いと言います。メーカーのうちシャープは、画面が暗い・線が入るなど液晶パネルの交換になりうる症状の修理料金の目安を公開しています(保証期間が過ぎた場合の出張修理・税込)。
| 画面サイズ | 修理料金の目安(技術料・部品代・出張料込み) |
|---|---|
| 19〜24型 | 約3.0万〜3.9万円 |
| 32〜43型 | 約5.2万〜10.6万円 |
| 45〜50型 | 約10.3万〜15.6万円 |
| 52〜75型 | 約15.4万〜28.7万円 |
シャープは、画面(パネル)ユニットの交換になると通常の修理料金より高額になると注記しています。また、見積もりだけで修理しなかった場合も出張診断料(出張距離20km以内で5,500円)がかかります。パナソニック・ソニー・レグザは、型名と症状を入力して料金の目安を確認する方式です。小さいサイズのテレビなら、修理費用より新品の方が安く済むこともあります。
また、修理できる期間にも限りがあります。パナソニックは、テレビの補修用性能部品を製造打ち切り後8年保有するとしています。この期間を過ぎた古い機種は、部品が無く修理できない場合があるので、購入から年数がたっているなら買い替えも検討しましょう。
なお、画面に線が入る症状はテレビだけでなくスマホでも起こります。iPhoneの画面に線が出た場合は、iPhone画面の細かい横線の直し方と放置のリスクを参考にしてください。
テレビの液晶割れにおける注意点

テレビの液晶割れに関して、理解しておきたい注意点がいくつかあります。液晶割れが起こらないよう十分注意しておくことはもちろん、万が一の事態にも慌てないよう、重要なことはあらかじめ理解しておきましょう。それぞれの注意点を詳しく解説していきますので、万が一の際の参考にしてみてください。
液晶パネル交換は高額になる場合もある
液晶テレビでいちばん高額な部品は液晶パネルです。国民生活センターも、画面の一部が割れただけでもパネルを全て交換することになるため、購入価格に相当する費用やそれ以上の費用がかかることもあると注意を呼びかけています。修理を依頼する前に見積もりを取り、買い替えの費用と比べてから決めましょう。
メーカーや量販店の保証対象外であることが多い
一般的なメーカー保証や量販店の長期保証は、自然故障が対象です。物損に対応した保証もあるので、加入している保証の内容を確認しましょう。落下や衝撃による液晶割れは自然故障にはあたらないため、一般的な保証では有料になります。液晶テレビが壊れるケースは、物が当たったり、転倒したりしたことによる破損が理由として多く、たいていの場合保証対象外であること言えるでしょう。「壊れたり、破損したりしたら、保証してもらえる」と安易に考えていると、思わぬ出費に悩まされることになります。少なからず、液晶割れは自然的に起こることはほぼないと言えるので、万が一の場合には有料になってしまうことを理解しておきましょう。
家財保険に入っていると補償されることがある
テレビの液晶割れは、火災保険で「家財」を保険の対象にし、「破損・汚損」(不測かつ突発的な事故)の補償が付いていれば補償されることがあります。三井住友海上は「掃除しているときに誤ってテレビを倒し、壊してしまった」を、損保ジャパンは「自宅で子どもが遊んでいてテレビを倒し壊した場合」を支払いの例に挙げています。一方で、電気的・機械的事故(故障)は破損・汚損の補償の対象外です(東京海上日動)。
注意したいのは、テレビそのものを破損・汚損の補償から外している保険があることです。東京海上日動の「トータルアシスト住まいの保険」は、偶然な破損事故で支払わない家財としてテレビ・パソコン・ディスプレイなどを挙げています。ソニー損保も、保険始期日が2026年10月以降の契約では、テレビやディスプレイに生じた損害を支払いの対象外としています。同じ「家財の破損・汚損」でも、保険会社や加入時期によって扱いが違います。
一度、自宅の火災保険の契約内容を確認してみてください。賃貸住宅に住んでいる人は、入居時に加入した保険を確認しましょう。たとえば損保ジャパンの賃貸住宅入居者向けの「THE 家財の保険」では、上の「テレビを倒し壊した」ケースが支払いの対象です。補償の範囲は契約によって異なるため、「家財が対象か」「破損・汚損の補償が付いているか」「テレビが対象外になっていないか」を必ず確認しておくことが大切です。
このときあわせて自己負担額(免責金額)も確認しておきましょう。自己負担額がある契約では、損害額からその分を差し引いた金額が支払われ、損害額が自己負担額以下なら支払われません。損保ジャパンの「THE 家財の保険」では、2026年10月1日以降に始まる契約の自己負担額は5万円・10万円・20万円のいずれかです。なお、他人の家のテレビを壊してしまった場合は、火災保険の家財ではなく個人賠償責任保険(特約)の対象になります。
心当たりがなくても液晶割れを起こすことがある
驚くことに、テレビは心当たりがなくても液晶割れを起こすことがあります。「テレビの液晶が留守中に割れていた。何かがぶつかったことが原因と言われたが思い当たらない」といったケースもあります。しかしながら、ほとんどがなんらかの衝撃によって割れているのが現実です。稀に「テレビの通風孔や隙間に水分や異物が入って破損に繋がっていた」というケースもあるため、周囲の環境には注意しておきましょう。
画面に衝撃が加わると表面はなんともなくても内部が割れていることもあり得ます。特に引っ越し時や大掃除などで、テレビを運搬した際に起こりやすいと言えるでしょう。作業時に十分な注意を払うことはもちろん、業者に運搬を依頼する場合には、設置後に必ず動作を確認し、問題が起こっていないか確認することも重要です。。
テレビの液晶割れ修理は高額!日頃から十分に注意しよう

テレビの液晶割れが起こるのは、テレビに衝撃が加わって起こることがほとんどであり、自然現象ではありません。自然現象で壊れているのではない場合、ほとんどのメーカーの修理は有償です。さらに液晶パネルの交換は非常に高額になる修理であるため、もはや新品を購入するのと変わらないくらいの費用になることを理解しておきましょう。
まずは液晶の破損が起きないように、日ごろからの注意が重要です。掃除や物を運ぶときなど、テレビ画面に物が当たらないよう十分に注意しましょう。また子供がいる家庭では、子供の行動にも気を配る必要があります。稀ではありますが、引っ越し時や配送時に思わぬ衝撃が加わり、破損してしまうこともあります。業者の作業時などは、必ず終わった後に立ち会いながら動作を確認し、問題ないかチェックしておくことも重要です。液晶割れは、うっかり起こってしまうと費用面でかなりの痛手を背負うことになりかねないので、普段の生活からしっかり注意しておきましょう。
参照:ソニー「正しくお使いいただくために(ブラビア)」/シャープ「修理料金の目安」/パナソニック「保証書について」「補修用性能部品の保有期間」/国民生活センター「テレビ画面の破損に気を付けましょう!」(2022年9月21日)/損保ジャパン「THE 家財の保険 よくあるご質問」/三井住友海上「GK すまいの保険 破損、汚損等の補償内容」/東京海上日動「トータルアシスト住まいの保険 補償内容」/ソニー損保「破損・汚損損害等補償特約」/日本損害保険協会「個人賠償責任保険」/家電リサイクル券センター「リサイクル料金一覧」











