バッテリー膨張の原因と対処法:冷やす方法と安全な処分方法とは

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バッテリー膨張の原因と対処法:冷やす方法と安全な処分方法とは

スマートフォンやタブレット、パソコンのバッテリーが膨張してしまった場合は、すぐに使用をやめ、すみやかに、デバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に連絡しましょう。

身近なスマートデバイスですが、膨らんだバッテリーを復活させようと、自分で対処するのは大変危険です。

酷暑の昨今、バッテリーの膨張は他人事ではなくなりました。対処法を知っておかないと、ケガや火災の大惨事を引き起こす恐れもあります。日頃のデバイスの扱い方もモノを言いますので、ぜひポイントを確認してください。

バッテリーは、メーカー保証や保険の加入プランによっては、無償交換してもらえる場合もあるので、ぜひ内容をチェックしてください。

バッテリー膨張の原因とは?

バッテリー膨張とは、実は大変危険な状態です。どうして起こってしまうのか知って、適切な扱い方を押さえておきましょう。

リチウムイオン電池の特性と膨張の理由

リチウムイオン電池は、軽量で小型でも長時間使用が可能な電池です。繰り返し充電可能なので、スマートフォンやノートパソコンには欠かせません。

リチウムイオンバッテリーの中には電解液があって、正極と負極を移動しながら、電気エネルギーを作ったり放出したりしています。内部では化学反応が起きている状態です。

膨張の原因は、リチウムイオンバッテリーの劣化よって内部に発生してしまうガスです。ガスが溜まると、爆発や火災の原因にもなるので、注意が必要です。

高温環境と過充電によるバッテリーの膨張

バッテリー膨張の原因となるガスが発生するのは、機器の内部が45℃を超えたときからといわれています。

気温が35℃以上の環境や、直射日光が当たる場所、車内は、温度が上がりやすく危険です。

スマートフォンの使用推奨温度は、基本的には0℃~35℃なので、使用環境の目安にしましょう。

夏期のバッテリー膨張は、ニュースでも話題になっていて、誰にでも起こりえる現象になってきています(参考:FNNプライムオンライン)。

また、バッテリー膨張は、過充電も原因です。

リチウム電池の充電は、80%ほどまでが最適とされています。
バッテリーの残量が20%以下になったら充電を開始し、80%ほどになったらすみやかに充電器から取り外すのが理想です。

充電が終わっても充電器やケーブルに繋ぎ続けると過充電になってしまうので、気をつけましょう。

充電がゼロになった状態で放置し続ける過放電もよくありません。

また低品質の充電ケーブルは、本体やバッテリーを故障させやすいので、使わない方が賢明です。低品質の充電ケーブルを使ったためとみられるバッテリー膨張も発生しています。

◆バッテリーの適切な充電方法は、こちらの記事でも詳しく解説しています。この機会に見直してみましょう。

バッテリーは、適切な温度下で使用し、充電方法にも気を配りましょう。日頃の使い方によって、バッテリー膨張のリスクを下げることができます。

初期不良や製造上の欠陥

バッテリーの膨張は、初期不良によって起こる場合もあります。

電池パックの中には、残念ながら製造時に不具合があるものがあり、不良品に当たってしまうと短期間の使用であってもバッテリー膨張が起こってしまいます。

極端に安価なデバイスは、不良品をチェックする検品の手間を省いていることもあります。コストダウンのために品質が犠牲になっているので、購入の際には口コミなどで十分チェックしましょう。

どんなに良い製品でも、不良品に当たらない確率は100%ではないので、起こりえるケースとして知っておきましょう。

経年劣化とバッテリーの膨張

バッテリーは繰り返しの使用によって次第に性能が低下し、劣化します。充電や放電を繰り返すごとに、バッテリーに負荷がかかっていて、劣化は避けられません。

劣化したバッテリーの内部は、化学反応が不安定になり、ガスが発生しやすくなってしまいます。

高温環境下で放熱しにくくなると、ガスの発生が進み、そこに物理的な衝撃が加わると、爆発の危険もあります。

落下させてしまうことはもちろん、ポケットやバッグの底に入れていてうっかりぶつけてしまうケースにも気をつけましょう。

スマートフォンのバッテリー寿命は、1年半~2年が目安です。劣化が進むと、バッテリー膨張のリスクも上がってしまいますので、不具合がなくても定期的に交換しておくのが安全です。

バッテリー膨張時の対処法

バッテリー膨張時の対処法

日頃の使い方に気をつけるだけで、バッテリー膨張などトラブルのリスクを下げられます。デバイスの日常使いのポイントを押さえましょう。

 適切な充電方法と注意点

適切に充電すると、バッテリーの劣化を防ぎ、膨張などのトラブルが発生しにくくなります。

デバイスに繋ぐ機器の品質にも気をつけましょう。

  1. 品質の安定した充電器や充電ケーブルを使う。
  2. アプリを閉じてから充電する。
  3. 充電が終わったら充電器から取り外す。

3つの注意点を押さえましょう。

充電しすぎも、その逆も、よくありません。

  • 低品質の充電ケーブルを使わない。
  • 充電がない0%の状態のまま放置しない(過放電)。
  • 満充電のまま放置しない(過充電)。

充電は、残量が20%を切ったら始め、充電が終わったら充電器から取り外しましょう。

残量ゼロ、満量状態のいずれも続くのはよくありません。

ワイヤレス充電は特に本体の温度が上がりやすいので、充電したまま放置しないようにしましょう。

低品質の充電ケーブルを使ってしまうと、内部や本体にダメージを与えてしまう可能性が高いので避けてください。

充電器を付属品以外で選ぶ場合は「MCPC認証マーク」や「PSEマーク」の付いているものが安全基準に適合しています。

MCPC認証マークが付いている製品は、モバイル機器の安全向上に取り組んでいる団体(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)による試験を受けて安全性が確認されています。また、PSEマークが付いていれば、電気用品安全法の基準に適合した製品です。

ゲームなど負荷が高くデバイスが発熱しやすいアプリを使用しながらの充電は、余計な負荷を与えてしまうので、やめましょう。

 高温環境でのスマホの取り扱い方

スマートフォンの使用推奨温度は、基本的には0℃~35℃なため、高温環境下では使用しないようにしましょう。

  • 直射日光の当たる場所に放置しない。
  • 高温多湿や潮風のある環境(お風呂・ビーチ)で使用しない。
  • 省電力モードを活用する。

高温になりやすいアウトドア環境では、うっかり出しっぱなしにしないようにして、日陰やファンのそばに置くよう気をつけましょう。熱を帯びていないか都度チェックしてください。

デバイスの設定は省電力モードにしておくと、バッテリー消費が抑えられるので本体への負荷を下げられます。

画面の明るさを暗めに設定したり、アプリを終了させておくことも役立ちます。

暑いな、と思う気候のときには、スマートフォンにも負荷がかかっている状態です。人体もスマートフォンも熱中症予防が必要です。できるだけすみやかに涼しい環境へ移動しましょう。

 バッテリー寿命を延ばすための日常管理

バッテリーの寿命は2年ほどが限度とされていますが、日常管理のポイントを守って、かかる負荷をできるだけ減らしましょう。

高温多湿を避け、定期的に休ませてあげましょう。

  • 充電を20%~80%の状態で保つ。
  • 人肌に心地よく、直射日光が当たらない環境で使う。
  • 物理的な衝撃を防ぐ(バッグ底やポケット)。
  • ケースには放熱性の高い素材やデザインを選ぶ。
  • 不要なアプリをアンインストールする。
  • 低電力モードを活用する。
  • 画面の明るさを暗めに設定する。
  • 定期的に電源を切る。

デバイスは、人間にとっても心地よい環境で使用するのがポイントです。極端な環境下での使用は避け、できるだけ消費電力を抑えられるように設定しておきましょう。

定期的に電源を切ることによっても、デバイスへの負荷を下げられます。週に1度はいったん電源をオフにし、10分ほど置いてから再起動しましょう。不要なバックグラウンド再生などがリセットされます。

ケースを使用する場合も放熱性の高いものがおすすめです。

本来、デバイスの本体は、放熱しやすいように設計されているので、熱を逃がしにくくなるようなデザインや素材は避けましょう。一般的に手帳型ケースや分厚いシリコン製のケースは放熱しにくいので注意した方がよいでしょう。

バッテリーは、寿命を延ばす工夫をしながら安全に使用し、時期が来たら不具合がなくても交換しておきましょう。バッテリー異常によるデータの消失や本体の損傷を防げるので、結果的に経済的です。

 急速充電のリスクと対策

すばやく充電できる急速充電は、通常充電と比べて、デバイスが熱を持ちやすくなる性質があります。バッテリーに、短時間で多量の電力が供給されるためです。

対策として、急速充電には「PD対応」の充電器や充電ケーブルを使用し、コンセントから直接充電しましょう。

PD(Power Delivery)とは、USB Type-Cコネクタに対応した給電規格で、最大100Wの電力を供給できます。

PD非対応の充電器や充電ケーブルを使っても、急速充電できない上、デバイスを傷める可能性があります。

また、パソコンのなどのUSBポートに繋ぐより、コンセントへ直接繋いで充電した方が安全です。

パソコンがスリープモードや省電力モードになっているときにUSBポートでデバイスを充電していると、パソコン側のバッテリーが消耗し劣化してしまう恐れがあります。

急速充電できているかどうかは、デバイスの画面に「急速充電中」と表示されているかどうかで確認できます。

バッテリー膨張時の冷やし方とその影響

バッテリー膨張時の冷やし方とその影響

バッテリー膨張時には、急に冷やすのは避け、ファンの風などで緩やかに冷やすことが大事です。具体的なステップも解説します。

冷蔵庫や保冷剤の使用はNG

冷却したいからといって、冷蔵庫や氷などの保冷剤を使うと、結露が発生してしまうのでNGです。結露は、表面だけでなく内部にも発生してしまうため、防水性の端末だったとしても急速に冷やしてはいけません。

端末の内部には、メーカーに取り付けられている水漏れ確認シールがあります。万一、結露によってこのシールが反応してしまうと、水漏れ修理を依頼する場合に、メーカー保証対象外になったり修理代が高額になってしまいます。

バッテリーやデバイスは精密機器なため、緩やかに冷却しましょう。

バッテリーを冷却する適切な方法

デバイスが熱いと感じるとき、表面温度は42℃ほどになっています。バッテリー冷却の正しい方法をまとめます。

充電を中止し電源を切る

まずは、充電をやめ、電源も落としましょう。しばらく電源を切っておくことで、本体の発熱を食い止められます。負荷の高いアプリの動作も止まり、状態が一度リセットされるため、再起動後の発熱リスクも下がります。

涼しい場所へ移動する

日影や冷房の効いた室内に移動しましょう。熱を持ったデバイスは、直射日光や高温の環境から移動させ、涼しい環境に置くだけでも放熱が速く進みます。着脱可能なケースやカバーは外しておきましょう。

緩やかに冷却する

涼しい場所に移動させたら、緩やかに冷却するのがポイントです。ひんやりしたステンレス製のデスクに置いたり、風を当てるだけで、冷却が進みます。冷却に使うために10円玉が挙がるのは、熱伝導率の高い身近な金属(銅)製品のためです。

冷却ファンの利用とその効果

デバイス専用の冷却ファンは、バッテリーを冷やすのにおすすめです。

冷却ファンの上にデバイスを置いてファンを回せば、接地面を減らした状態で熱を風で逃がすことができます。放熱が速く進むので、おすすめの方法です。

冷却ファンは、スマートフォン、パソコン、ゲーム機など複数のデバイスに使えるので、ひとつ用意しておくと便利です。

バッテリーを冷やす際の注意点

バッテリーを冷やす際には、急激な温度変化を与えないのがポイントです。

冷却ファンがいいからといって、エアコンの送風口にデバイスを置いてはいけません。

精密機器は、基板や接合部、内部のそれぞれにわずかなダメージを受けても致命傷になります。急激な温度変化を与えないように注意しましょう。

膨らんだバッテリーの危険性と注意点

膨らんだバッテリーの危険性と注意点

膨らんだバッテリーは、発火の恐れがあるほか、デバイス本体を破損させてしまいます。取り扱いで避けるべきポイントは必ず押さえておきましょう。

膨らんだバッテリーの発火リスク

膨らんだバッテリーは、化学反応を起こして発火するリスクもあります。さらに、衝撃が加わると、爆発する場合もあって、大変危険です。

リチウムは燃焼しやすく鎮火しにくいので、大火災に発展する可能性もあります。

韓国のリチウム電池工場で発生した事故も記憶に新しいところです(朝日新聞デジタル)。

安易に考えず、バッテリーの熱や膨らみが気になったら、すぐにデバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に相談しましょう。

デバイス本体への影響

バッテリーが膨張すると、液晶画面の不具合や本体破損のリスクが高まります。

液晶画面が勝手に反応してしまう、本体と画面の間に隙間ができてしまう、起動しなくなる、といった事態が起きてしまいます。

電源管理システムは、バッテリー部分に直結しているため、バッテリー膨張によって影響を受けやすい箇所でもあります。そのまま使い続けるのは絶対にやめましょう。

膨張したバッテリーをそのまま使う危険性

膨らんだバッテリーは、そのまま使い続けるのは絶対にやめましょう。

電解質が劣化して酸化した状態で衝撃が加わると、爆発したり、引火する危険性があります。

バッテリーが膨張していることが判明したら、すぐにデバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に相談しましょう。

 バッテリー膨張時に避けるべき行為

バッテリーが膨張してしまった場合の5つのNGです。絶対にやめましょう。

電源を切り、余計な負荷を与えないのが鉄則です。

  • そのまま使い続ける。
  • 充電する。
  • 自分で取り外す。
  • 急冷させる(冷蔵庫や氷)。
  • テープや接着剤で押さえつける。

膨らんだバッテリーの処分方法

膨らんだバッテリーの処分方法

膨らんだバッテリーは、有害廃棄物です。処分方法に気をつけないと、二次被害を拡げてしまうので正しい方法を知っておきましょう。

 家電量販店やリサイクルセンターでの処分

膨らんだバッテリーは、家電量販店やリサイクルセンターでも処分できません。

膨張などの損傷がない純正バッテリーは、家電量販店やリサイクルセンターの店頭に設置されているモバイルバッテリー用のリサイクルボックスに出すことができます。

回収のリサイクルボックスはメーカーで構成されているJBRC(一般社団法人)が設置しているもので、黄色のボックスです。

各極の金属端子部を絶縁テープで被覆し、安全な状態にしてから出します。
詳しくは、安全回収のハンドブックに記載があります。

膨らんだバッテリーは、さらなる化学変化を起こすこともありえるので、家電量販店やリサイクルセンターにも持ち込めませんので注意してください。

 自治体のルールに従った廃棄方法

リチウムイオンバッテリーは、膨らんでいないとしても、回収を行っていない自治体が多くなっています。一般ごみとして出すことはもちろんできません。

不燃ごみ処理センターや粗大ごみ破砕処理施設において、バッテリー類が原因とみられる火災が発生したことがあるためです。

たとえば、東京都港区では、リチウムイオンバッテリーの回収は行っておらず、一部の販売店への回収を勧めています。販売店で回収を断られてしまった場合は、「みなとリサイクル清掃事務所」が相談を受け付けています。

お住まいの地区について、自治体のホームページを確認し、相談しましょう。

 バッテリーのリサイクル方法とその利点

バッテリーは、膨張などの破損がなければ、リサイクルできる可能性があります。

家電量販店やリサイクルセンター内のリサイクルボックスに出すか、デバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に回収を依頼しましょう。

バッテリーには希少資源が使われているため、再生金属原料としてリサイクルされれば、環境保全につながります。

膨らんだバッテリーをリサイクルボックスなどに出すことはできません。爆発の危険性もあって危険です。

いずれにしても、リサイクルのための回収先としても、デバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗が確実です。

 膨らんだバッテリーの安全な廃棄手順

膨張したバッテリーの取り外しは、デバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に依頼しましょう。作業後に廃棄もしてもらえます。

たとえば、アップルでは、以下のように表明しています。

Appleは責任を持って使用済みバッテリーを処理します。

バッテリーをそのままゴミ箱に捨てると環境に悪影響を与えます。AppleとAppleのすべての正規サービスプロバイダは、地球に最大限配慮してバッテリーをリサイクル、処理できるよう全力で取り組んでいます。だから、あなたのデバイスのリサイクルは私たちに依頼してください。

バッテリーが熱を帯びたり膨張した状態は、二次災害に繋がる大変危険な状態です。個人で判断したり作業するのは絶対にやめ、プロに任せるのが大切です。

Apple バッテリーのサービスとリサイクル

メーカーやキャリア各社では、バッテリーの回収まで責任を持って対応しています。

 まとめ

 まとめ

バッテリーが膨張してしまうのは、リチウムイオンバッテリーが劣化することで化学変化を起こし、発熱してしまうのが原因です。

バッテリーに不具合が見られたら、すぐにデバイスの正規販売店や契約したキャリアの店舗に相談しましょう。

バッテリーの取り出しや処分は専門業者に任せないと、引火や爆発に繋がって危険です。

デバイスの充電や電源を切り、室内の涼しい場所で、ひんやりしたデスクに置いたり、冷却ファンで送風し、緩やかに冷却しておきましょう。冷蔵庫などによる急激な冷却は絶対にしてはいけません。

バッテリー劣化の原因になる「高温になる場所への置きっぱなし」「充電しっぱなし」には気をつけ、1年半ほど使ったバッテリーは不具合がなくても交換しておくと安全です。

企画・制作:株式会社ClassLab.「RIRIFE編集部」

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