冬の就寝時などに便利な家電である「電気毛布」。
エアコンや電気ストーブに比べると電気代の節約にも繋がり、火を使わない分安全性も高いおすすめのアイテムです。
そんな電気毛布ですが、以下のような疑問をお持ちではありませんか?
「電気毛布を使っていると暑くて目が覚める」
「電気毛布にデメリットはないの?」
「電気毛布を上手く活用するコツが知りたい」
この記事では、電気毛布のデメリットやその対処法について詳しく解説します。
電気毛布は冬には一つ持っておきたい便利なアイテムですが、デメリットももちろんあります。
安全にしようするためにはデメリットについても押さえておくようにしてください。
また、電気毛布をうまく活用して快適に就寝するためのコツも紹介しています。
これから電気毛布の購入を検討している方は、ぜひ本記事の内容をチェックしておきましょう。
電気毛布が身体に与えるデメリットとは
電気毛布が身体に与えるデメリットについて解説します。
主に発生するデメリットは以下の3点です。
【電気毛布が身体に与えるデメリット】
- 脱水症状を引きおこしてしまう
- 体温調節ができなくなってしまう
- 睡眠の質が下がる
電気毛布は寒い部屋でも布団を温めて快適に眠れる暖房器具ですが、使い方を誤るとむしろ逆効果です。
ただ闇雲に利用すればいいわけではないので、使用前にはぜひ上記の内容をチェックしておいてください。
火を使うのに比べれば安全性は高いとはいえ、電化製品なので正しい方法で使用する必要があります。
脱水症状を引きおこしてしまう
電気毛布を高温で使用し続けると、寝ている間に脱水症状を起こす可能性があります。
人間の身体は水分が半分以上を占めており、脱水症の主な症状としては以下の通りです。
- めまい
- 頭痛
- 吐き気
- 立ちくらみ
- 手足のしびれ
起きている間なら上記のような症状には気付きやすいですが、寝ている間に脱水を起こすと気付けないまま症状が出ている場合があります。
普通に寝ているだけでも、コップ1杯分以上の水分が失われるとされているので、電気毛布で体を温め続けるとさらに多くの水分を消費するはず。
体内の水分量が減ると、血液の濃度が上がり、血液が固まりやすくなって血栓ができやすくなります。
血栓は脳梗塞や心筋梗塞など重篤な症状を引き起こす原因ともなるため十分に注意してください。
対処方法としては、電気毛布は就寝前に温めておき、就寝する際にスイッチを切るという方法があります。
また、他にもタイマー付きの電気毛布を購入するのもおすすめです。
3時間程度で自動的に切れる仕様になっている製品や、タイマー式で1時間単位などで指定できるものなどさまざまです。
タイマーの付いていない製品も多いので、購入前には必ず確認しておくようにしましょう。
仮にタイマーが無かったとしても、就寝時にスイッチを切るようにすればしばらくは温かさが保たれるので寝付き自体はさほど変わらないはずです。
就寝後に電源が入ったままだとむしろ暑く感じて大量の寝汗をかく可能性もあるため、どうしても電源を点けっぱなしにする場合は温度は低めに設定しておいてください。
電気毛布の中には、自動的に室温を感知して温度を下げてくれるような製品もあるのでチェックしてみましょう。
なお、就寝前には枕元に水を置いておくなどして水分を補給できるようにしておくのもおすすめです。
体温調節ができなくなってしまう
人間の身体は、就寝中は温度が下がり、起床時にはまた体温が上がるというこまかな体温調節が行われています。
体温の調節は自律神経によって行われますが、電気毛布のように外部から温められ続けると、自律神経による体温調節機能が衰えてしまう可能性があります。
電気毛布を使用する際は、できるだけ温度を上げ過ぎないことが重要です。
また、電気毛布の中には自動的に温度を調節してくれる機能が搭載されていることがあります。
例えば、以下のパナソニック製「暖房敷きパッド DB-BM1L」には、「快温モード」という機能が搭載されています。
項目 | スペック |
---|---|
メーカー | パナソニック |
商品型番 | DB-BM1L |
参考価格(税込) | 26,400円 |
サイズ | 200×100cm |
温度調節 | 9段階 |
洗濯 | 洗濯機可能(ドラム型は不可) |
タイマー | あり |
機能 | ・室温センサー ・快温モード |
「おやすみスタート」という開始から徐々に温度を下げていき、起床時間に向けて温度を上げていくという機能です。
これにより、睡眠時から起床にいたるまで暑くなりすぎず快適に利用できます。
「暖房敷きパッド DB-BM1L」には、他にも9段階の温度調節機能に切タイマーなど、多くの機能が搭載されているのが魅力です。
ダニ抑制の機能や、コントローラーを外して洗濯機での丸洗いができるのでお手入れもしやすくなっています。
細かな設定ができるモデルの電気毛布を探している方は、検討してみてはいかがでしょうか。
睡眠の質が下がる
前述の体温調節を阻害したり、電気毛布で暑くなり過ぎたりといった理由で、睡眠の質そのものが下がる場合があります。
また、体温が上がり過ぎると水分もその分失われやすくなり結果的に肌の乾燥などに繋がる点にも注意が必要です。
エアコンなどと比べると室内は乾燥しにくい電気毛布ですが、身体自体は汗によって水分を失いやすくなる点は覚えておきましょう。
睡眠の質を上げるには、自律神経を乱さないことが重要です。
例えば以下のような点を意識しましょう。
- 生活リズムを整える
- お風呂は就寝時間以上前に入る
- 就寝直前に食事は摂らない
他にもストレスを溜めないなども必要ですが、自身ではコントロールが難しい部分でもあります。
まずは規則正しい生活を行い、リラックスした状態で就寝できるようにしてみましょう。
電気毛布の温度を上げ過ぎると睡眠の妨げになるので、温度は低めに設定するか、就寝前には電源を切るのがおすすめです。
電気毛布が生活に影響を及ぼすデメリットとは
電気毛布が生活に影響を及ぼすデメリットについて解説します。
主に以下の2点はチェックしておくと良いでしょう。
【電気毛布が生活に影響を及ぼすデメリット】
- 火事になるリスクがある
- 洗濯できず衛生面が気になる
安全面と衛生面については電気毛布はリスクを抱えています。
もちろん、正しい使用方法で使えば危険ということは無いので安心してください。
逆にいえば、誤った使用方法だと電気毛布には危険な面もあります。
これから電気毛布を購入する方は上記の2点押さえておきましょう。
火事になるリスクがある
電気毛布は火災を起こすリスクがあるので注意して使って下さい。
例えば、電気毛布で実際に火災事故が起きた旨が消費者庁のホームページにも記載されています。
事故発生日:令和3年4月18日
引用:消費者庁 消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について
当該製品を使用中、当該製品を焼損する火災 が発生した。現在、原因を調査中。
電気毛布で火災を起こす原因となるのは、主に以下のような状態のときです。
【電気毛布の火災原因】
- 電源コードやプラグなどの断線
- 電気毛布自体の劣化
- たこ足配線のし過ぎ
- 接続部分へ埃やゴミなどが溜まっている
上記のような電気毛布は、火事になるリスクが高まります。
一般的に、電気毛布の寿命は5年程度といわれており、古い電気毛布はコードやプラグの劣化が懸念点です。
特に、断線して電源が上手く入らない場合や、コードの銅線が露出している場合は非常に危険なのでただちに使用を注意してください。
また、使っていないときはこまめに電源を切るようにしましょう。
電気毛布を点けっぱなしにしていたからといって、必ず火事が起こるわけではありませんが、温度が高くなる電気毛布だと低温火傷を起こすこともあります。
単純に電気代ももったいないので、電源をONにするのは使用中のみにしてください。
洗濯できず衛生面が気になる
電気毛布はたまに洗濯するようにしましょう。
就寝中には汗を吸ったりもするので、ずっと洗わずに使うのは衛生的におすすめできません。
頻度としては月1~2回程度が目安です。
多くの電気毛布は洗濯可能で、手洗いもしくは洗濯機での丸洗いが可能な製品もあります。
おすすめは、洗濯機で丸洗いできるタイプです。
布団よりも使い勝手が良い電気毛布ですが、使用頻度が多いということはそれだけ汚れやすいということです。
毎回手洗いだと手間もかかるので、洗濯機で洗えるものが良いでしょう。
なお、洗濯機で洗える製品でも「ドラム型洗濯機」には対応していないことが多いです。
ドラム型は縦型とは違い「叩き洗い」をするため、電源やコントローラーを差し込むプラグが破損する恐れがあります。
また、乾燥機能にも対応していないことがほとんどなので、詳しくは製品の洗濯タグを確認してください。
加えて、電気毛布にはダニ対策も必須です。
多くの機種で「ダニ退治」と書かれた高温にできるスイッチが付いています。
おおよそ50度~60度程度の温度でダニは死滅するので、電気毛布自体の熱を利用してダニを駆除します。
ただちに火傷するほどではありませんが、人体に長時間触れると低温火傷を起こす可能性はあるので注意しましょう。
使用する際はポリ袋などに入れてからスイッチを入れることで、ダニの逃げ場を無くして残さず駆除できます。
その後は掃除機で電気毛布の表面を掃除すれば、綺麗になります。
快適な睡眠を手に入れるための対策
電気毛布で快適な睡眠を手に入れるための対策について解説します。
主に以下の3点がポイントです。
- 寝る前に電源を切る
- 電磁波がカットできる電気毛布を選ぶ
- 丸洗いできる電気毛布を選ぶ
電気毛布をより快適かつ便利に活用するためにもぜひチェックしてみてください。
寝る前に電源を切る
まずは、寝る前に電源を切るのがおすすめです。
理由としては2点あり、「睡眠の質」と「電気代」の両面からです。
睡眠の質については前述の通りで、人間は睡眠導入時から徐々に体温が下がり副交感神経有利となり熟睡状態になります。
何度か副交感神経優位と交感神経優位が入れ替わりながら、起床時間が近づくにつれ体温が上がっていき、スッキリとした目覚めに繋がります。
電気毛布によって体が温められたままだと、この自律神経の調整が上手くいかず睡眠の質が下がってしまうのです。
就寝時に電源を切っておけば、当然徐々に温度は下がっていくので体温調節機能への影響は抑えられます。
就寝時に電気毛布で布団やベッドを温めておけばスムーズに寝付きやすくなるので、電源を切っても十分快適に眠れるはずです。
普段一晩中電気毛布の電源を入れている方は、ぜひ一度試してみて下さい。
さらに、電源を就寝前に切っておけば電気代の節約にも繋がります。
他の暖房器具と比べると省エネな電気毛布ですが、それでも電気代はかかります。
少しでも節約したいという方は、あらかじめエアコンで部屋自体を温めておくのも併用しながら使用すると、トータルでは電気代が安く済むかもしれません。
主要な暖房器具の電気代の目安は以下の通りです。
暖房器具 | 1時間あたりの電気代 |
---|---|
電気毛布 | 1円~1.5円程度 |
エアコン | 3円~40円程度 |
こたつ | 8円程度 |
ホットカーペット | 3円程度 |
電気ストーブ | 15円~27円程度 |
電磁波がカットできる電気毛布を選ぶ
できるだけ電磁波の影響が少ない製品を選ぶのが良いでしょう。
一般的に電気毛布から発せられる電磁波は4~6μTほどで、電磁波は200μT以内に抑えるというのが国内外のガイドラインで定められています。
基本的に基準値には全く問題ありませんが、電気毛布は長時間使うものなので抑えるに越したことはありません。
「電磁波カット」を売りにしたモデルなどもあるので、気になるようであればチェックしておきましょう。
丸洗いできる電気毛布を選ぶ
電気毛布はできる限り洗濯機で丸洗いできるモデルを選びましょう。
理由は前述の通り、洗濯の手間を抑えるためです。
電気毛布を選択機で洗う際は以下の手順で行ってください。
【電気毛布の洗濯手順】
- 電源のコネクタ部分を取り外す
- 電気毛布を畳んで洗濯ネットに入れる
- 「手洗いコース」や「毛布コース」など電気毛布を傷めず優しく洗えるコースを選択
※洗剤は「おしゃれ着洗い」などに使う中性洗剤を使う - 脱水は1分程度の短い時間で行う
※乾燥機能は使わない - 物干し竿に干す
電気毛布を干す際は、二本の物干し竿にかけて真ん中を垂らす「M字干し」だと早く乾くのでおすすめです。
また、内部の電熱線が切れるおそれがあるため、電気毛布を絞って脱水するのはやめてください。
洗濯機で洗えるかどうかは電気毛布本体の「洗濯タグ」に記載されています。
「手洗いのみ」の場合もあるため、購入前に必ず確認しておくようにしましょう。
まとめ
この記事では電気毛布のデメリットについて解説しました。
まとめると以下の通りです。
【まとめ】
- 電気毛布の点けっぱなしは睡眠の質を下げる
- 就寝前に電源を切るのがおすすめ
- 丸洗いできる製品を選ぶと良い
電気毛布はメリットだけでなくデメリットもあります。
そのため、デメリットへの対処法を押さえたうえで使うことが、快適に利用するためのコツです。
洗濯などのお手入れも重要なポイントなので、これから電気毛布を購入する方は、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。