電気毛布はつけっぱなしで火事になる?寝るときの注意点と電気代の目安

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電気毛布は、正しく使えば火を使わない安全性の高い暖房器具ですが、つけっぱなしで寝るのは避けるのが基本です。NITE(製品評価技術基盤機構)は、就寝前に暖めたら目盛りを下げ、就寝中はスイッチを切って眠るよう呼びかけています。先に要点をまとめます。

  • ①火事の主な原因は電源コード:コードを無理に曲げる・引っ張る・本体に巻き付けると芯線が断線し、火災に至った事故がある
  • ②就寝中の使用は低温やけどに注意:44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間で低温やけどになるおそれ。寝るときはスイッチを切る
  • ③電気代は「消費電力量(kWh)×31円」:機種の仕様にある1時間あたりの消費電力量から計算できる

参照:NITE 製品安全情報マガジン Vol.493「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」

※本記事の情報は2026年10月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

本記事では、電気毛布の火事・低温やけどを防ぐ使い方、つけっぱなしにしたときの電気代の計算方法、ほかの暖房器具との違いを解説します。

電気毛布の基本知識

電気毛布は、電気を通して発熱することで体を温める製品です。生地の素材にはポリエステルやアクリル繊維が使用されていることが多く、毛布一面が温かくなるように電熱線の配線が工夫されています。電源は一般的なコンセントからの商用電源を利用し、コードの中間にあるコントローラーから温度などを調整します。

電気毛布の安全な使い方

電気毛布は火を使わず気軽に持ち運べる点、とても便利な暖房器具ですが使用方法次第では危険に繋がることもあります。電気毛布を安全に使用するためには、以下の点に注意する必要があります。

就寝中はスイッチを切る(オフタイマーを活用する)

就寝中は体の変化に気付きづらいため、同じ場所が長時間温められて低温やけどになったり、汗をかいて脱水症状を起こしたりするおそれがあります。NITEは「就寝前にあたためたあと、就寝時には適度な低い目盛りに下げるなどして調節しましょう。就寝中はスイッチを切って眠りましょう」と呼びかけています(参照:NITE 製品安全情報マガジン Vol.493「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」)。切り忘れが心配な場合は、オフタイマー付きの機種を選ぶと安心です。タイマー付きの選び方はタイマー付き電気毛布の魅力で紹介しています。

電気毛布を畳んだり、圧迫したりしない

電気毛布には電熱線が埋め込まれているため、畳んだ状態で使用すると電熱線が破損する場合があります。また、熱が集中することで過度に温度が上昇してしまうためとても危険です。NITEも、収納時の過度な折り曲げでヒーター線がよれたり断線したりして、発煙・焼損した事故を報告しています。

濡れた状態で使用しない

電気毛布が濡れた状態で使用することは破損に繋がるだけでなく、感電や火災の原因になってしまうため絶対に止めましょう。電気毛布は水洗い可能な物がありますが、必ず完全に乾燥させてから電源をつけるようにしてください。洗える電気毛布の選び方は洗える電気毛布の魅力と用途別おすすめで解説しています。

電源コードやプラグに異常がないか確認する

電気毛布の火災では、電源コードの断線が原因になった事故が報告されています。NITEの事例では、電源コードのコードプロテクター付近に繰り返し外力が加わったことで芯線が断線し、周辺を焼損する火災が起きました(参照:NITE 製品安全情報マガジン Vol.493「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」)。

使用する前は必ずコードやプラグに異常がないか確認し、電源コードを無理に曲げたり、引っ張ったりしない、本体に巻き付けないことを守りましょう。以上が使用時に気を付けたい注意点になります。中には火災に繋がり大変危険ですので、取扱説明書に記載の注意事項を必ず守り安全に使用するようにしましょう。

電気毛布の種類と特徴

電気毛布には、敷きタイプ、掛けタイプ、両用タイプなどがあります。敷きタイプは、布団の下に敷いて使用することができ、掛けタイプは、毛布のように体にかけて使用することができます。両用タイプは、敷きタイプと掛けタイプの両方の機能を持っています。また、電気毛布には、温度調節機能やオフタイマー機能などが搭載されているものもあります。

安全面では、毛布の温度をセンサー(サーミスタなど)で検出し、適切な温度に保つとともに異常な過熱を防ぐしくみを備えた製品が多くあります。ただし、こうした機能があっても電源コードの断線や折り曲げによる事故は防げないため、後述の使い方を守ることが大切です。

敷毛布

ベッドの上に敷いて使用するタイプです。横になって寝る際に使用することが多く、縦の長さにバリエーションがあります。また、足元の配線密度を変えた「頭寒足熱配線」の物もあるため、寝る時に顔が熱くなるのを避けたい方におすすめです。

掛毛布

肩や体の上に掛けるタイプで、ひざ掛けサイズが主流です。肩に掛けたり、体全体に掛けられるように大きめのサイズに作られているものもあります。薄手のものであれば収納しやすく、持ち運びにも便利です。

掛け敷き兼用タイプ

掛毛布と敷毛布の両方で使用できるタイプです。普段はひざ掛けとして使い、就寝する際には布団に敷いて使うことができます。1つで2役を果たしてくれるため、省スペースで収まります。

電気毛布はつけっぱなしでも大丈夫?

起きている間に低めの温度でつけておく使い方なら、すぐに危険というわけではありません。ただし、寝ている間のつけっぱなしは避けるのが基本です。特に寒い日は、就寝時も含めて長時間使いたい方も多いと思います。しかし、眠っている間は熱さや体の変化に気付きにくく、低温やけどや脱水症状の原因になります。

布団に入る前に電気毛布で暖めておき、寝るときにスイッチを切る(またはオフタイマーで切れるようにする)のが、暖かさと安全を両立するいちばん簡単な方法です。

つけっぱなしでの電気代の計算方法

電気毛布の電気代は、機種の仕様にある「1時間あたりの消費電力量(Wh)」から、消費電力量(kWh)×電気料金の目安単価31円/kWh×使用時間で計算できます。31円/kWh(税込)は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価です(参照:全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問」)。消費電力量は温度設定(強・中・弱)によって変わるので、仕様の値を設定ごとに確認しましょう。

たとえば、1時間あたりの消費電力量が50Wh・30Wh・15Whの場合の計算例は次のとおりです(数値は計算例で、特定の製品の値ではありません)。

1時間の消費電力量(計算例)1時間の電気代8時間24時間
50Wh(0.05kWh)約1.6円約12.4円約37.2円
30Wh(0.03kWh)約0.9円約7.4円約22.3円
15Wh(0.015kWh)約0.5円約3.7円約11.2円

※31円/kWhで計算。8時間・24時間は1時間の値を丸める前の金額から計算しています。手持ちの電気毛布の値は、取扱説明書や仕様表の「消費電力量」で確認してください。

寝ている間につけっぱなしにすると起こりうること

寝ている間に電気毛布をつけっぱなしにすると、次のようなことが起こるおそれがあります。

低温やけどを負うおそれがある

低温やけどは、暖かく感じる程度の温度でも、長時間皮膚が触れ続けることで起こるやけどです。44℃では3〜4時間、46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分で皮膚が損傷を受けるといわれています。NITEには、電気敷毛布を使用中、睡眠中にひざが長時間触れていたことで低温やけどを負った事例が寄せられています(参照:NITE 製品安全情報マガジン Vol.493「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」/消費者庁「高齢者のやけどに御注意ください!」(2015年11月18日))。

低温やけどは痛みが少なく、見た目より深いことがあります。皮膚の変色や痛み・違和感がある場合は、医療機関を受診しましょう(消費者庁)。

汗をかいて脱水症状を起こすおそれがある

就寝中に布団と電気毛布で温められ続けると、気付かないうちに汗をかき、体の水分が失われることがあります。寝る前に暖め、就寝時はスイッチを切るか、温度を低い目盛りに下げましょう。

暑さで目が覚めやすくなる

電気毛布をつけっぱなしにしたまま眠ると、布団の中が暑くなりすぎて、夜中や明け方に目が覚めてしまうことがあります。寝苦しさが気になる場合の対策は電気毛布のデメリットと対策で詳しく紹介しています。

電気毛布の火事の原因と予防策

電気毛布の火事は、主に電源コードや本体内部のヒーター線が傷んでショートすることで起こります。NITEが公表している事故の原因と、防ぐためのポイントをまとめました。

火事・事故の原因防ぐためのポイント
電源コードに繰り返し力が加わり、芯線が断線コードを無理に曲げない・引っ張らない・本体に巻き付けない。使う前にコードやプラグを確認
保管時の過度な折り曲げでヒーター線がよれる・断線する強く折り曲げて収納しない。しわが寄った状態や畳んだまま使わない
ソファーやクッションなど柔らかい物の上で使い、ヒーター線が傷つく(電気マットの事例)柔らかい物の上で使わない。針やピンを刺さない

参照:NITE 製品安全情報マガジン Vol.493「電気マット、電気毛布、電気あんかの事故」

また、電気毛布の上に洋服や布団などが覆いかぶさった状態で長時間放置していると、熱がこもってしまうためとても危険です。使わないときはスイッチを切り、コンセントからプラグを抜いておきましょう。電気毛布を使用する前に必ず取扱説明書を読み、正しく使用するようにしましょう。

電気毛布と他の暖房器具の比較

電気毛布vsエアコン:電気代の違い

エアコンの暖房の電気代は、パナソニックの14畳用エアコン(CS-X406D2、2026年モデル)の場合、暖房期間の平均で1時間あたり約8.3円です(期間消費電力量769kWh÷160日÷18時間×31円。参照:パナソニック「エアコン 暖房の電気代はいくら?」)。

電気毛布の電気代は、手持ちの機種の消費電力量を上の式に当てはめると比べられます。ただし、エアコンは部屋全体を暖め、電気毛布は体の周りだけを暖めるので、役割が違います。寒い部屋ではエアコンで室温を上げ、寝る前の布団は電気毛布で暖めるといった使い分けがおすすめです。

また、暖房は喉や肌が乾燥するため苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか。電気毛布だと部屋全体ではなく、ピンポイントで体を暖めることができるため、エアコンが苦手な人にもおすすめです。

こたつと電気毛布はどちらが経済的?

こたつは、ヒーターでこたつの中全体を暖める暖房器具です。こたつの電気代の目安と節約方法はこたつはこまめに消せば電気代は安くなる?で詳しく解説しています。また、こたつはテーブルと一体化しているため便利ではありますが、中に入らない肩や背中を温めることは難しいです。その反面、電気毛布は体のどこにでもかけることができるため、場所を選ばず温めることができます。2つの電気代と注意点を比べたい場合は、こたつと電気毛布の比較も参考にしてください。

ホットカーペットとの比較

ホットカーペットは床に敷いて広い面を暖める暖房器具です。たとえばパナソニックの2畳用 DC-2NK は定格490W、1時間の電気代は中で約7.1円、高で約10.4円です(参照:パナソニック DC-2NK 仕様)。電気毛布の仕様の消費電力と比べると、暖める範囲による違いがわかります。省エネ機能で選ぶ場合は省エネ性能が高いホットカーペットのランキングを参考にしてください。

しかし、ホットカーペットは床に敷くことが前提のため、脚やお尻を暖かくすることはできますが、体全体を暖めることに長けていません。一方、電気毛布は直接体に掛けることができるため、体全体を温めることができます。また、掛け敷き両用の物を選ぶことによってホットカーペットのように使用したり、布団の上に敷くことによって就寝時にも使用可能です。

まとめ

電気毛布には、敷きタイプ、掛けタイプ、両用タイプなどがあり、用途に合わせて選ぶことで、快適に使用することができます。直接体にかけることができるため、すぐに体を温めることができます。電気代は「消費電力量(kWh)×31円」で計算できます。

一方で、電源コードの断線や折り曲げによるヒーター線の損傷は火事の原因になり、就寝中のつけっぱなしは低温やけどにつながります。寝る前に暖めて就寝中はスイッチを切る、コードを曲げたり引っ張ったりしない、畳んだまま使わない、の3つを守りましょう。

長時間使用したい場合はリスクや注意点をよく理解し、安全に使用するようにしましょう。

企画・制作:株式会社ClassLab.「RIRIFE編集部」

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