近年スマートフォンが当たり前になるにつれて、多くの格安SIMが普及してきました。
最近では、格安SIMに乗り換えている人も多いですが、たくさんある格安SIMの容量プランの中で、どれがおすすめなのでしょうか。
今回はそんな格安SIMについて、各社の料金や容量プランについて解説します。
格安SIMとは?
格安SIMの容量プランについて説明する前に、そもそも格安SIMとは何なのでしょうか。
格安SIMってどういう意味?
普段よく聞く格安SIMとは、毎月格安で利用できるSIMカードのことです。
SIMとは、Subscriber Identity Module(サブスクライバー アイデンティティー モジュール)の略称で、各容量プランに加入している人ごとに割り振られた部品といった意味を指します。
つまり格安SIMカードとは、毎月格安で利用できる電話機として利用するために電話番号などの個人情報を記録しているカードという意味です。
MVNOとは?格安SIMとどう違うの?
MVNOとは、格安SIMのサービスを提供している事業者のことです。
格安SIMとは毎月格安で利用できる必要情報を記入したカードで、MVNOはそれを提供している携帯電話会社になります。
ただ、携帯電話会社といってもNTTドコモやau、ソフトバンクといった三大キャリアと同じではありません。
三大キャリアは基地局や交換機といった通信設備を有しており、そういった自社で携帯電話などの通信サービスを行っている会社のことを「移動体通信事業者(MNO・Mobile Network Operator)」と言います。
対して、基地局や交換機などの通信設備を持たずに格安SIMなどのサービスを提供している会社のことを「仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)」と言い、略してMVNOと呼ばれています。
格安SIMを使うメリット
月額使用料の安さ
格安SIMを利用する上での一番のメリットは、月額使用料の安さでしょう。
NTTドコモなどの三大キャリアは各地に基地局や交換機などを設置し、独自の通信サービスを使用するため、月々の費用が割高になってしまいますが、MVNOは基地局などを設置しないため、その分月々の費用を抑えることが可です。
実際に、三大キャリアの平均的な月額使用料が7.000円~10.000円程するのに対し、MVNOの月額使用料は500円~3.000円など非常に安くなっています。
◆月額料金が安い格安SIMについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
シンプルな料金体系
格安SIMは、シンプルな料金体系なのも魅力の一つです。
三大キャリアの携帯料金プランはセット割などの割引や追加オプションなど、様々な追加割引などがついていて、よくわからないという人も多いかと思います。
それに対し格安SIMは、データ通信量の上限が定められたデータプランが基本になっており、月々の定額料金に加えて、電話料金などが加算される仕組みになっているので非常に分かりやすいのが特徴です。
使用中の端末からそのまま乗り換えられる
格安SIMに乗り換える場合、それまでに使用していたスマホをそのまま使用することが可能です。
スマホ自体を乗り換える必要がなく、それまで保存していた画像や動画をそのまま引き継ぐことができるので、すべて乗り換えるよりも負担を減らせるでしょう。
ただ、それまで使用していたSIMカードから格安SIMに乗り換える際にSIMカードをロックしなければならない場合もあるので注意が必要です。
契約期間を気にする必要がない
MVNOの格安SIMは、NTTドコモなどの三大キャリアと違い、2年契約などの契約期間がありません。違約金なども発生しないので、格安SIMが合わなかった場合、いつでも解約することができます。
格安SIMを使うデメリット
キャリアメールが使えない
格安SIMは自社で基地局などを設置していないので、三大キャリアが使用する~@docomo.ne.jp、~@ezweb.ne.jpなどの独自のキャリアメールを使用できません。
しかし、GmailやYahoo!メールなども多く普及しているので、そちらで問題ない方は特に気にする必要はないでしょう。
通信速度が安定しない
MVNOでは三大キャリアの回線設備を利用するため、各会社ごとに通信速度が異なります。
基本的には問題ありませんが、回線設備を三大キャリアから借りている分、お昼の休憩時間や夜などの大勢の人が利用する時間帯は通信速度が安定しない場合があるので、気になる方は小宅のWi-Fi利用がおすすめです。
◆通信速度を重視して格安SIMを選びたい方には、こちらの記事もおすすめです。ぜひ参考にしてください。
回線速度など会社によってどれくらい変わるの?
格安SIMの回線速度は、各MVNO会社の違いだけでなく、多くの人がスマホを利用する時間帯やユーザー数によっても変化するものです。
そんな中でも代表的なMVNOの回線速度などを紹介します。
Yモバイル | UQモバイル | 楽天モバイル | mineo | LINEMO | |
月額料金 | 990円~(税込) | 990円~(税込) | 実質無料 | 880円~(税込) | 990円~(税込) |
データ容量 | 3GB~ | 3GB~ | 1GB~ | 1GB~ | 3GB~ |
12時台の通信速度(平均) | 下り38Mbps上り11Mbps | 下り45Mbps上り11Mbps | 下り1Mbps上り6Mbps | 下り5Mbps上り10Mbps | 下り4Mbps上り11Mbps |
使用回線 | ソフトバンク | au | 楽天、NTTドコモ、au | NTTドコモ、au、ソフトバンク | ソフトバンク |
引用:https://hikkoshizamurai.jp/soldi/articles/sim-speed/
多くの人が利用する12時台では以上のようになっていますが、通勤通学帰りの18時ごろや利用人数が比較的少ない午前中では、回線速度も大きく変化します。
格安SIMの容量プランの選び方
格安SIMは1GBから自分に合った容量を選べるのが特徴ですが、快適にスマホを使用するためにはどの容量プランを選ぶべきでしょうか。
ここでは格安SIMの容量プランの選び方について説明します。
データ通信量1GBでできることってどのくらい?
容量プランを選ぶ前に、そもそもデータ通信量1GBでできることはどのくらいあるのでしょうか。
Twitterは、比較的文字数も画像も小さいため、1GBでは3,500ページ程閲覧可能です。ですので、普段使用していて使用感の悪さは感じられないでしょう。
InstagramはTwitterと違い、文字よりも画像がメインとなっているので使用するデータ通信量はその分多くなります。
そのため、1GBでは画像の閲覧は1時間ほど、ストーリーの閲覧は2時間半ほどしかできません。多くの投稿を楽しみたい場合は、Wi-Fi環境が近くにある場所で見るのがおすすめです。
動画視聴はTwitterやInstagramなどのSNSよりも多くのデータ通信量を使用します。
1GBでは約4時間ほどの視聴が可能で、一日では約8分程と非常に短い時間しか視聴できないです。ですので、時間があれば動画視聴をしている人には1GBはおすすめできません。
使う頻度別!容量プランの選び方
では容量プランの選び方について使う頻度別で紹介していきます。
ほとんどギガを使用しない人
スマホで動画やゲームをしない人や通話メインの方は月1~3GBでも問題ありません。
楽天モバイルでは1GB~実質無料で使用できるため、費用を抑えることができます。
適度に使用する人
一日数十分など、適度に動画やゲームを楽しむ人は3GB~5GBで十分使用できます。
3~5GBの中容量の中で一番安いプランはnuroモバイルの「VMプラン5GB Giga+」で、月額990円と最安で利用可能です。
毎月たくさんギガを使用する人
毎月動画やSNSなどをたくさん利用する人は5GB以上の大容量プランをおすすめします。
格安SIMの大容量プランには20GBや50GB、100GBまで様々な種類のプランがあるので、自分に合ったプランを選びましょう。
格安SIMの大容量プランってお得なの?
三大キャリアから格安SIMに乗り換える際に大容量プランで安く快適に使いたいという人も多いかと思いますが、格安SIMの大容量プランは三大キャリアと比べてお得なのでしょうか?
格安SIMは三大キャリアと比べて必ずしもお得になるというわけではありません。
しかし、使い方によっては十分お得で快適に使用できるので格安SIMの大容量プランのメリット、デメリットを学び、格安SIMをお得に使いましょう。
格安SIMの大容量プランのメリット
通信速度を気にせずに利用できる
格安SIMの大容量プランのメリットとして、通信速度を気にせずに利用できる点が挙げられます。格安SIMでも通信速度を気にせずに快適に動画やゲームを楽しみたい方は格安SIMの大容量プランがお得です。
大容量でも大手携帯会社よりは安い
大容量プランを選択するとその分費用がかさみますが、三大キャリアの大容量プランと比較しても格安です。
例えば25GBの月額料金は、UQモバイルで月3,828円〜、NTTドコモで月9,900円~と、格安SIMは半額以下の費用に抑えられます。
そのため費用を抑えながら多くの容量を使用したい方は格安SIMの大容量プランがおすすめです。
格安SIMの大容量プランのデメリット
最大容量が低い
格安SIMの中には50GBや100GBまで使用可能なプランもありますが、ほとんどの格安SIMが25GBまでのプランしかありません。
ですので、25GB以上使用したいという方は50GBまである三大キャリアの方が安く使用できる場合が多いです。
大容量プランによっては月額料金が割高になる
格安SIMといっても50GBや100GBなどの大容量プランを選んだ場合、三大キャリアと同じくらいの金額か、それ以上になってしまう場合があります。
そのため、多くの容量を使用したい人は格安SIMよりも三大キャリアを利用した方がお得になる場合があります。
格安SIMの大容量プランがおすすめな人
では実際に格安SIMの大容量プランがおすすめな人はどういう人なのでしょうか。
大容量プランがおすすめな人は以下の通りです。
- 三大キャリアよりも安く、多くの容量を使用したい人
- Wi-Fiなどを使用せずに一つの端末で完結したい人
- 一日で多くの容量を消費する人
三大キャリアよりも費用を抑えつつもたくさん動画を視聴したい人は、ポケットWi-Fiなどを使用することで費用を抑えることが可能です。
また、一度に複数のWi-Fiなどを持ち歩くのが面倒という人は、格安SIMの大容量プランを利用することでその手間を無くすことができます。
各社のデータ通信量/月の料金・サービス比較表
ここまで格安SIMの特徴や選び方について説明してきましたが、実際にどう違うのか、大手MVNO各社を比較していきます。
UQモバイル
データ通信量 | 3GB/月 | 15GB/月 | 25GB/月 |
月額料金 | 1.628円(税込)/月 | 2.728円(税込)/月 | 3.828円(税込)/月 |
サービス | データ容量くりこし・自宅セット割 | データ容量くりこし・自宅セット割 | データ容量くりこし・自宅セット割 |
楽天モバイル
データ通信量 | 6GB/月 | 14GB/月 | 24GB/月 |
月額料金 | 4.378円(税込)/月 | 6.578円(税込)/月 | 7,678円(税込)/月 |
サービス | スーパーホーダイプラン・ギガを使い切っても最大1Mbpsで使い放題・10分かけ放題 | スーパーホーダイプラン・ギガを使い切っても最大1Mbpsで使い放題・10分かけ放題 | スーパーホーダイプラン・ギガを使い切っても最大1Mbpsで使い放題・10分かけ放題 |
LINEMO
データ通信量 | 3GB | 20GB |
月額料金 | 990円(税込)/月 | 2.728円(税込)/月 |
サービス | ・LINEギガフリー・通話オプション割引キャンペーン | ・LINEギガフリー・通話オプション割引キャンペーン・LINEスタンププレミアムポイントバックキャンペーン・PayPayポイントあげちゃうキャンペーン |
NUROモバイル
データ通信量 | 3GB/月 | 10GB/月 | 20GB/月 |
月額料金 | 792円(税込)/月 | 1.485円(税込)/月 | 2,699円(税込)/月 |
サービス | ・データ繰り越し・解約金、縛りなし | ・データ繰り越し・バリューデータフリー・Gigaプラス6GB付与 | ・データ繰り越し・NEOデータフリー・Gigaプラス15GB付与 |
Ymobile
データ通信量 | 3GB | 15GB | 25GB |
月額料金 | 2.178円(税込)/月 | 3.278円(税込)/月 | 4.158円(税込)/月 |
サービス | データ繰り越し・家族割引サービス・おうち割光セット | データ繰り越し・家族割引サービス・おうち割光セット | データ繰り越し・家族割引サービス・おうち割光セット |
mineo
データ通信量 | 5GB | 10GB | 20GB |
月額料金 | 1.518円(税込)/月 | 1.958円(税込)/月 | 2.178円(税込)/月 |
サービス | フリータンク・パケットギフト | フリータンク・パケットギフト | フリータンク・パケットギフト |
以上のように、会社によって様々なサービスやオプションなどがあるので、格安SIMに乗り換える際は、一度比較してみると良いでしょう。
格安SIMの料金や容量プランについてまとめ
現在では多くの会社で格安SIMが提供されていますが、会社によってサービスも月額料金も様々です。使用したい容量や時間帯によってお得になるサービスも変わってくるので、自分に合ったサービスを選んで下さい。