iPhoneテザリングの基本設定ガイド
iPhoneをルーターのように使えるテザリングは、Wi-Fi環境が整っていない場所でもデバイスをインターネットに接続できる便利な機能です。
しかし、はじめてテザリングを利用する場合、設定方法、通信量、セキュリティ、バッテリー消費などに関するさまざまな悩みも生まれがちです。
ここでは、iPhoneテザリングの基本的な情報を解説していくので、テザリングに関する知識を深めてくださいね。
初心者向け: テザリングの設定方法
テザリングを利用するにあたって、まずは接続の仕方についておさらいしておきましょう。
テザリングにはBluetooth、Wi-Fi、USB接続の3種類があり、それぞれの設定方法は以下のようになっています。
Bluetooth
1．パソコンの設定からBluetoothを選ぶ
2．BluetoothをONにして、接続するスマートフォンをクリックする
3．iPhoneの設定を開いて「インターネット共有」をONにする
4．「他の人の接続を許可」を有効にする
Wi-Fi
1．iPhoneの設定から「インターネット共有」を選ぶ
2．「Wi-Fiのパスワード」からパスワードを設定して完了する
3．「他の人の接続を許可」を有効にする
4．パソコンのWi-Fi接続設定画面を開く
5．接続したいスマートフォンの名称を選ぶ
6．2で設定したパスワードを入力して接続する
USB接続
1．iPhoneとパソコンをケーブルで接続する
2．iPhoneの設定から「インターネット共有」を選ぶ
3．「他の人の接続を許可」を有効にする
テザリングでのデータ通信量管理
テザリング機能を使ってインターネット接続を行うと、スマートフォンのデータが消費されます。
以下は、各コンテンツの使用に応じたデータ消費量の目安です。
| ウェブページの閲覧 | 1ページあたり約0.4MB |
| SNS | 1時間あたり約240MB |
| 動画視聴 | 1時間あたり約320MB |
| 音楽再生 | 1時間あたり約50MB |
| オンラインゲーム | 1時間あたり約200MB |
| ウェブ会議 | 1時間あたり約430MB |
テザリングを長時間使用することによって、データ消費量も大きくなりがちです。
自身のデータ通信量を管理するためにも、各コンテンツの使用ごとのデータ消費量を把握した上で接続してくださいね。
セキュリティ設定: 安全なテザリングを保証する方法
セキュリティ対策を強化したいなら、USB接続でのテザリングを活用するのがおすすめです。
USB接続はスマートフォンとパソコンをケーブルで繋ぐため、ほかのデバイスが通信に侵入するリスクを最小限に抑えてくれます。
Wi-FiやBluetoothなどの無線接続と比べて安全性が高いので、「テザリング機能を使ってみたいけど危険なのでは？」「仕事でパソコンを使うことが多いからセキュリティ管理しやすい方法がいい」という方でも安心です。
また、テザリングのセキュリティが気になる場合、パスワードの設定にもこだわることが大切です。
テザリングの設定にはパスワードが必要ですが、シンプルすぎるパスワードだと他者がアクセスする恐れがあります。
特に端末名に似ているパスワードだとリスクが高くなってしまうので、パスワードを設定する際は大文字、小文字、数字などの難解な組み合わせを選ぶようにしましょう。
テザリング時のバッテリー消費と対策
テザリングを活用している方の中には、「便利なんだけどiPhoneのバッテリー残量がすぐなくなってしまう」「もっとバッテリーの持ちが良くなるテザリングの方法ってないの？」といった悩みもあるのではないでしょうか？
テザリングを行うと、スマートフォンがほかのデバイスに対して常にネットワークを供給している状態になります。
長時間にわたって使用し続けることでスマートフォンのバッテリー消費が早くなりますが、Bluetoothのテザリングならバッテリーの持続性を高められます。
BluetoothはWi-Fiと同様に無線でネット環境を得られる接続方法ですが、Wi-Fiと違って1対1の接続に対応している点がポイントです。
ほかのテザリング方法よりもバッテリー消費が少なく、充電できない場所で長い時間作業する場合におすすめです。
テザリング接続の安定性を向上させる方法
iPhoneをルーターのように使えるテザリング機能ですが、接続時に不安定になることも多くなっています。
ここでは、テザリング接続の安定性を高めるための対策やコツについて解説します。
接続切断の頻発原因と対策
テザリング機能を使っていると、途中で接続が切れてしまうことがあります。
もし頻繁に接続が切断される場合は、iPhoneの設定に問題がある可能性が考えられます。
自身のiPhoneをチェックして、自動ロック機能がオンになっていないか確認しましょう。
iPhoneの自動ロック機能がオンになっていると、テザリング機能の使用中に勝手に接続が切れる頻度が上がります。
「設定」の中にある「画面表示と明るさ」を選び、「自動ロック」へ進みます。
もし自動ロックがオンになっている場合は、「なし」に切り替えればOKです。
また、BluetoothやWi-Fiでテザリング設定を行うと、ほかのデバイスのインターネット回線を拾ってしまうことがあります。
もし自動ロック機能を変更しても接続切断が起こる場合は、自身のiPhoneとパソコンがきちんと連携されているかを見てみましょう。
尚、テザリング接続が不安定になる理由に、電波の受信状況が挙げられます。
立地、間取り、キャリアの通信品質などによっては安定したインターネット環境を維持できないため、接続しやすい状況での利用やキャリアの変更も考えることが大切です。
最適なテザリング距離と環境
テザリングの接続方法にはBluetooth、Wi-Fi、USB接続の3種類がありますが、適切なテザリング距離はそれぞれ異なります。
USB接続は最も接続範囲が狭く、ケーブルが繋がっている距離でしか接続できません。
Bluetoothは10m前後が目安となっており、Wi-Fiでは実に100ｍ近くまで電波を受信できるとされています。
また、ケーブルで繋ぐUSB接続は受信が安定しやすく、スピーディーな通信速度を実現可能です。
一方でBluetoothやWi-Fiは障害物などの影響を受けやすいという特徴があり、立地や間取りによっては接続が不安定になる傾向があります。
それぞれテザリングの距離と適した環境が違うため、シチュエーションに応じた使い分けが必要です。
通信速度と安定性を重視するならUSB接続、障害物の少ないエリアで広範囲の電波受信を希望するならBluetoothやWi-Fiなど、自身のニーズに合わせてテザリングの方法を選んでくださいね。
デバイスとの互換性確認
iPhoneは、さまざまなデバイスとのテザリングに対応しています。
しかし、セキュリティサービスに加入していないデバイスはテザリングできないケースが多くなっているため、自身がテザリングしたいデバイスのセキュリティ状況を確認するのがおすすめです。
もしセキュリティが入っていないデバイスであっても、追加でセキュリティソフトを入れればテザリング機能を利用可能です。
効率的なデータ使用のためのアプリとツール
テザリングの通信量が気になる場合、iPhoneの日頃の使い方を見直す必要があります。
アプリは正常に作動するためにデータ消費を行っており、アプリの数が増えることで通信料金も高くなります。
もしiPhoneに入れているアプリがたくさんあるなら、オフラインでも使用できるアプリなどに切り替えるのがおすすめです。
iPhoneのバックグラウンドでのデータ通信量を抑えられるので、テザリングを使用しても「あっという間にデータがなくなってしまう」「ギガが全然足りない」と感じにくくなります。
また、動画視聴用のアプリに関しても、画質を下げるなどの工夫を取り入れてみましょう。
常時接続を可能にする設定とヒント
テザリング機能には、使用中に接続が切断されやすいというデメリットがあります。
ここでは、テザリング機能で常時接続を叶えるためのポイントについてお話ししていくので、「テザリングを使っていると途中で切れてしまう」「常にテザリング機能を接続状態にしておきたい」といった悩みを持つ方は参考にしてくださいね。
iOSの設定変更でテザリングを改善
テザリング機能の安定性が悪い場合、ネットワーク設定に問題がある可能性が考えられます。
設定をリセットすることで解決するパターンも多くなっているので、設定を行うためにも「一般」を開きましょう。
「リセット」の中にある「ネットワーク設定をリセット」をタップすると、ネットワーク設定がリセットされます。
後は再度自身が接続したい方法でテザリングを行い、接続状況について確認してくださいね。
オートロックの無効化とその影響
長時間パソコンでインターネット接続を行う場合、「作業効率を高めるためにもテザリング設定を維持したい」「接続し直すのが面倒だから途中でテザリングの接続が切れないようにしたい」と考える方も多くなっています。
テザリングの接続切断を防ぐ上で、オートロックの無効化が非常に有効です。
オートロックの無効化は別名・自動ロック機能とも呼ばれており、iPhoneを一定時間にわたって操作しなかった際に自動でロックがかかる機能のことを指します。
オートロックによってテザリングの接続が切れてしまうケースも多いものの、無効化することで快適なインターネット環境を維持できます。
しかし、オートロックの無効化を行うと、セキュリティ面でのリスクが高くなる点に注意が必要です。
自動でロックがかからなくなるため、iPhoneを落としたり盗まれたりした場合にiPhone内部の情報を全て見られてしまいます。
安全管理を徹底しながらテザリング機能を使いたいなら、接続時のみオートロックの無効化を行うなどの対策を取ることが大切です。
第三者アプリを使用した接続保持の方法
常時接続を希望するユーザーの中には、音楽系やラジオ系のアプリを活用している方が多くなっています。
Wi-Fiを使ったテザリングでは、スリープモードから90秒が経過すると自動でテザリング機能がオフになるという特徴があります。
そのため、テザリングの切断を防ぐためにも、接続しているデバイス側を常に作動させておくことが重要です。
接続デバイスから音楽やラジオのアプリを開き、オンにした後に音量をミュートに変更します。
例えデバイスの操作を行わなくても音楽やラジオアプリが作動し続けているため、テザリングの接続が自動でオフになることはありません。
通信速度制限の回避方法
テザリングによって通信量が増えると、通信速度制限に引っかかる可能性が高くなります。
通信速度制限が起こる主な原因として、設定しているデータ通信量の上限に達した、通信回線を使っているユーザーが多いなどが挙げられます。
データ通信量の上限に到達した場合、翌月まで通信速度制限は解除されません。
長期的に不便な状態が続くので、上限に達しないように日常的に通信量のモニタリングを行うことが大切です。
また、多くのユーザーが同時に通信回線に接続することで、一時的に通信速度制限に引っかかることがあります。
2時頃～18時頃は制限が起こりにくい傾向にあるため、テザリングを使用する時間帯についても考えてみましょう。
トラブルシューティング: よくある問題と解決策
テザリング機能を利用するにあたって、さまざまな問題が発生しがちです。
ここでは、テザリングの頻繁な切断、エラーメッセージ、キャリアとの通信問題、ファームウェアとOSアップデートの影響の4つをテーマに解決策をご紹介していきます。
テザリングが頻繁に切れる問題の診断
テザリングの接続が頻繁に切断される場合、原因を突き止める必要があります。
最も手っ取り早い方法が、BluetoothとWi-Fiの接続先の確認です。
パソコンで接続先の情報を開き、BluetoothやWi-Fiでほかのデバイスのネットワークを拾っていないかチェックしてみましょう。
また、キャリアの通信品質によってはテザリングの接続が途切れやすくなるので、iPhoneでインターネット接続したときの安定性を確認することも大切です。
立地や間取りなどによっても電波が届かなくなることが多く、電化製品の近くや壁に囲まれている場所で使用する機会が多い方は注意しなければなりません。
さらに、自動ロック機能が作動することでテザリング機能がオフになるケースもあるので、なぜ接続が不安定になるのかを自身で診断するよう心掛けましょう。
エラーメッセージの解読と対応
テザリングに関するエラーメッセージで最も多いのが、「パスワードが違います」です。
テザリング機能を利用するにあたってiPhoneでパスワードを設定する必要があり、パソコンにパスワードを入力することでインターネット接続が可能になります。
パスワードに誤りがあるとテザリング機能を使えないため、パスワードに誤りがないかを確認するのはもちろん、大文字と小文字が正しく入力されているのかどうかも併せてチェックすることが大切です。
キャリアとの通信問題
テザリングの接続状況が悪い原因に、キャリアの通信問題が挙げられます。
キャリアとは、インターネット回線や電話回線などを供給するプロバイダーのことです。
さまざまな企業が回線を提供するキャリアとして運営していますが、キャリアごとに通信品質の差がある点に注意が必要です。
キャリアの通信品質に問題がある場合、使用しているスマートフォンのインターネット接続も不安定になります。
当然、スマートフォンを使ったテザリングでも通信状況が安定しないため、使用中に接続が切れる、通信速度が遅いといったトラブルに繋がりやすくなっています。
もしテザリングの接続に不満がある場合は、通信品質の良いキャリアへの変更も視野に入れてみましょう。
ファームウェアとOSアップデートの影響
ファームウェアとOSのバージョンが古い場合、テザリングに影響を及ぼす可能性が高くなります。
スマートフォンとパソコンのどちらにもファームウェアとOSが組み込まれており、正しく機能させる上で常に最新バージョンへアップデートしておく必要があります。
もしテザリングが上手くいかない場合は、iPhoneとパソコンのファームウェアとOSのバージョンをチェックしてみましょう。
見落としがちなポイントではあるものの、アップデートすることで解決するケースも多くなっています。
iPhoneのBluetoothとWi-Fiテザリングの比較
テザリングの接続方法の中で、比較されやすいのがBluetoothとWi-Fiです。
どちらもツールなしでワイヤレス接続できるというメリットを兼ね備えていますが、利便性や最適な使用シーンなどは大きく異なります。
ここでは、iPhoneでBluetoothとWi-Fiのテザリングを行う際の比較について詳しくチェックしていきましょう。
それぞれの利点と制限
無線接続に対応しているBluetoothとWi-Fiは、比較されることが多いテザリング設定です。
混合しがちな2つの接続方法ですが、実はそれぞれ異なる特性が見られます。
Bluetoothは1対1の接続を行う仕組みになっており、1つ以上のデバイスへネットワークを供給できないという特徴があります。
複数のデバイスを接続したい場合には不向きですが、その分スマートフォンのバッテリー消費が抑えられる点がメリットです。
ただし、通信速度はやや遅い傾向にあるため、仕事などで容量の大きなデータを処理する必要がある方は利便性の悪さを感じる可能性が高くなっています。
一方のWi-Fiは、Bluetoothよりも安定した通信速度を保つテザリング設定です。
Wi-Fiルーターのように使えるため、複数のデバイスへのネットワーク接続にも適しています。
しかし、Bluetoothと比べるとバッテリー消費が早いというデメリットがあり、スマートフォンの充電ができない環境で長時間接続する場合はバッテリー残量に注意しなければなりません。
状況に応じた選択のポイント
BluetoothとWi-Fiを使ったテザリングは、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
Bluetoothはメールやテキストのやり取りに適しており、バッテリー消費が少ないというメリットがあります。
通信速度は遅い傾向にあるので、コンセントへアクセスしにくい屋外での簡単な作業を行う際に活用しましょう。
また、Wi-Fiは大きなデータを処理するのに向いている一方で、iPhoneの充電の持ちが悪くなる点がデメリットです。
短時間パソコンで作業をする場合には問題なく使えるので、シチュエーション別に2つの接続方法を使い分けてくださいね。
速度と接続範囲の違い
BluetoothとWi-Fiを使ったテザリング設定の大きな違いに、通信速度があります。
Bluetoothの方がWi-Fiよりも通信速度が遅いと言われており、Bluetoothでは約0.2～1.5Mbps、Wi-Fiでは20～30Mbpsが平均です。
通信速度は数値が大きくなればなるほど早く、テキストのみの通信なら1Mbps、ウェブサイトや動画の閲覧なら10Mbps、高画質の動画視聴では30Mbpsほどで違和感なくネットワークを利用できるとされています。
Bluetoothはテキストのみの通信であれば問題ないものの、ウェブサイトや動画の閲覧を行う場合は通信速度が遅いと感じる可能性が高くなります。
一方のWi-FiはBluetoothよりも20倍ほど通信速度がスピーディーなので、さまざまなコンテンツを楽しむ上で十分な通信速度を兼ね備えているテザリング設定です。
尚、BluetoothとWi-Fiは接続範囲も異なり、Wi-Fiの方が長距離のネットワーク接続に適しています。
Bluetoothの接続範囲は10m前後とされていますが、Wi-Fiなら最大で100mほどの範囲まで電波が供給されます。
デバイスごとの最適な設定方法
さまざまなデバイスに対応しているテザリング機能ですが、使用するデバイスによって設定を使い分けるのがおすすめです。
Bluetoothは通信範囲が狭いものの、バッテリー消費を抑えられるという特徴があります。
そのため、「ワイヤレスイヤホンで音楽を聞きたい」「マウスやキーボードをワイヤレスで繋ぎたい」といったニーズにマッチしており、長時間の使用でも比較的バッテリーの持ちが良い点がメリットです。
一方、Wi-Fiによるテザリングは通信範囲が広いため、広い住宅やオフィスなどでパソコンやタブレット端末を短時間使用する場合に適しています。
テザリング使用時の通信料金は？
テザリングを活用するにあたって、気になるのが通信料金です。
スマートフォンを使ってインターネット接続を行うテザリングでは、通常のデータ通信と同量の通信量を消費する点に注意が必要です。
特に頻繁にテザリングを使用する場合は通信料金も高くなりやすいので、データプランの選び方、通信量のモニタリング、予算に合わせた効率的な使い方、高額請求を避けるポイントなどについて把握しておくことが重要です。
データプランの選び方
快適にテザリング機能を使うためにも、自身にとって最適なデータプランを選ぶことが必要不可欠です。
テザリングであっても、スマートフォンでインターネット接続を行うのと同じだけの通信量を消費します。
自身がテザリングする頻度や通信量について考え、十分な通信量を兼ね備えたデータプランを見極めなければなりません。
ただし、通信量が大きなデータプランは、その分だけコストもかかりやすい傾向にあります。
過不足のない通信量がどの程度であるかを検討するなど、コストパフォーマンスを最大限に高めたるための工夫を凝らしましょう。
通信量のモニタリング方法
テザリングによるデータの使いすぎを防ぐためにも、通信量を随時モニタリングすることが大切です。
データ使用料はiPhoneから手軽に確認できる仕組みになっており、「設定」の中にある「モバイルデータ通信」から「現在までの合計」を開けば表示されます。
また、データ使用量に関する警告通知システムもあるので、使いすぎを回避したい場合は設定をオンにしておきましょう。
「設定」から「ネットワークとインターネット」を選び、「SIM」をタップしたら「データ使用量の警告と制限」へ進みます。
「データ使用量を警告」をオンにして、「警告するデータ使用量」の欄に自身が通知を希望する使用量を記入します。
設定した通信量に到達するとiPhoneから警告通知が入るので、データを使い過ぎるリスクを軽減できる点がメリットです。
予算内でデータを効率的に利用するコツ
データ通信に使える予算があらかじめ決まっているなら、従量制課金接続の設定を行うのがおすすめです。
従量制課金接続設定をオンにしていると、パソコンが自動でプログラムの更新やインストールをはじめるリスクを回避できます。
更新やインストールは通信量が大きくなる原因となるため、未設定の場合はぜひトライしてみましょう。
設定方法はパソコンによって異なるものの、Windowsの場合は「スタート」の中にある「設定から「ネットワークとインターネット」に進みます。
「Wi Fi」をクリックして「既知のネットワークの管理」を選び、「Wi-Fi ネットワーク」の「プロパティ」を選択します。
「従量制課金接続として設定する」という項目があるので、オンにすれば設定完了です。
高額請求を避けるためのヒント
テザリングの使用頻度やデータ消費量が多い場合は、モバイルWi-Fiルーターの併用も考えてみましょう。
通信量が多くなれば、請求金額も大きくなります。
データ消費に伴って高額請求が発生する恐れもあるため、モバイルWi-Fiルーターを使って出費を抑えるのがおすすめです。
モバイルWi-Fiルーターであれば、リーズナブルな価格帯のプランも多くなっています。
通信速度もスマートフォンのテザリングより安定しやすく、コストパフォーマンスの高さを感じられます。
長時間のテザリングでのパフォーマンス維持
テザリングを利用する時間が長くなりやすい場合、デバイスの温度管理、電源管理、アクセサリーの活用、緊急時のバックアップ計画などを視野に入れることが大切です。
安全かつ快適にテザリング機能を使うためにも、以下ではパフォーマンスの向上を実現するポイントについて深堀していきます。
デバイスの温度管理
長い時間テザリング機能を使うことで、デバイスが熱くなるケースが多くなっています。
デバイスの温度が上がる主な原因は、テザリングによるバッテリー消費です。
ほかのデバイスにインターネット回線を供給するテザリングはバッテリー消費が激しく、データ通信が発生することでスマートフォン本体に負荷がかかります。
日常的にテザリングを行うとバッテリーの劣化が加速するため、デバイスの温度管理に注意が必要です。
もしデバイスが熱くなっていると感じたら、バッテリー消費が少ないBluetoothへの接続に切り替えるといった対策を行いましょう。
また、休憩中やインターネットに接続していないときはこまめにテザリング機能をオフにするなど、デバイスを休ませながら使用することも視野に入れてくださいね。
電源管理と充電技術
テザリングの接続時間や方法によっては、バッテリーの消費が大きくなりがちです。
もしバッテリーの残量が気になる場合は、iPhoneとパソコンをケーブルで繋いで電源を取りましょう。
また、マグネットタイプのモバイルバッテリーなども販売されており、ケーブルを持っていない方でも手軽にiPhoneを充電できます。
テザリングをしながらの充電はiPhoneへの負担が大きくなるので頻繁に行うべきではありませんが、緊急時の対策としてケーブルやマグネットタイプのモバイルバッテリーを用意しておくのがおすすめです。
長時間使用に適したアクセサリー
テザリングを長時間使用する場合の問題点に、スマートフォンの温度上昇が挙げられます。
iPhoneの温度を下げるためにも、冷却タイプのシートをスクリーンに貼りましょう。
シート内にマイクロカプセルが内蔵されており、iPhoneの温度が上がるのを未然に防いでくれます。
商品によっては8度近く温度を下げる効果があるので、テザリング中のiPhoneへの負荷を抑えたい場合に最適です。
また、普段iPhoneカバーを付けている方は、メッシュ素材のカバーに変更する方法もおすすめです。
カバーを付けていると内部に熱がこもりやすくなりますが、熱を逃がしやすいメッシュ素材であれば高い通気性と放熱性を実現できます。
緊急時のバックアップ計画
テザリングの接続が切断された場合、オンラインで作成していたデータや文書などが保存されないまま消失する恐れがあります。
万が一の事態に備えるためにも、使用しているオンラインストレージの自動バックアップ設定をオンにしておきましょう。
リアルタイムで自動的に内容が保存されるため、作業の途中でテザリングが切断されてもデータや文書を守れる点が特徴です。
尚、オンラインストレージによって自動バックアップの設定方法は異なるため、テザリングを使う前に設定方法を確認してくださいね。
まとめ
どこでも手軽にインターネット接続を実現できるテザリングですが、接続方法に応じて特徴や最適なシチュエーションは違います。
また、少しの工夫で通信量の節約や常時接続を叶えやすくなるので、使い方のコツを押さえた上で利用することが大切です。
iPhoneの負担を減らすためのアクセサリーや緊急時への備えなども徹底して、安全性と快適性を維持しながらテザリング機能を活用してくださいね。
