暑くなる季節、シュワっと冷たい炭酸水を水筒に入れて持ち運べたら快適だなと考えたことはないですか?水から簡単に炭酸水を作れる家電も販売されており、キャンプなどのアウトドアや屋外での活動に持って行くことができればとても便利です。
ですが、炭酸水は水筒に入れるのに適していないと言われています。なぜ、ダメと言われているのかその理由や、持ち運びたい際の方法について紹介していきます。
炭酸水と水筒の科学:なぜ普通の水筒ではダメなのか
炭酸水はシュワシュワとした刺激が特徴で、長くその爽快な味わいを楽しみたいと思うことでしょう。しかし、普通の水筒に炭酸水を入れるのは絶対に避けるべきです。そのわけには以下の理由があります。
炭酸飲料を入れる際の圧力問題
炭酸水は二酸化炭素(炭酸ガス)が溶けた状態であり、気体として存在しています。水筒内で温度が上昇したり振動したりすると、炭酸が液体から気体に変わり、水筒内の圧力が急激に上昇します。この高い圧力は水筒のフタを開けるのを困難にし、壊れる原因となります。
材質が影響する?炭酸飲料の化学反応
炭酸水は酸性の液体であり、長時間水筒に入れておくと水筒内部の金属が溶け出すことがあります。この金属の溶解は頭痛やめまい、吐き気などの中毒症状を引き起こす可能性があります。したがって、適切な材質で作られた炭酸対応の水筒を選ぶことが重要です。
シーリングとバルブ:炭酸水対応水筒の技術
炭酸水対応の水筒は、高い圧力に耐えられるように設計されています。適切なシーリングとバルブを備えており、炭酸ガスの気化を抑える構造を採用しています。これにより、水筒内の圧力が適切に調整され、安全に炭酸水を持ち運ぶことができます。
シーリングとバルブにはそれぞれ以下の役割があります。
- シーリング
シーリングは、配管や容器内の液体や気体の流れを遮断したり、漏れを防いだりするための材料や構造を指します。
- バルブ
バルブは、パイプ内の流体(液体や気体)の流れを制御する装置です。流量、圧力、方向などを調整するために設置され、さまざまな種類があります。
安全面での配慮:なぜ専用ボトルが必要か
炭酸水を安全に持ち運ぶためには、専用の炭酸水ボトルを使用することをおすすめするのには以下の理由があります。
- 普通の水筒に炭酸を入れてはいけない理由
- 圧力の増加: 炭酸ガスが水筒内で気化すると、内部の圧力が上昇します。この圧力増加により、蓋が開かなくなる可能性があります。
- 炭酸の吹き出し: 蓋を開けた瞬間に炭酸が吹き出すことがあり、服を汚してしまうリスクがあります。
- 破損の危険: 炭酸の圧力によって、水筒の部品(蓋やコップなど)が破損して飛散することがあります。
- 炭酸が入れられる水筒の特徴
- 炭酸対応の設計: 炭酸が入れられる水筒は、炭酸を入れても故障や爆発が起こらないように設計されています。
- 独自構造: 例えば、タイガーの炭酸ボトルは炭酸ガスの噴き出しを防ぐ「炭酸ガス抜き機構」や、内部の圧力が高まった異常時に作動する「安全弁」を備えています。
- スーパークリーン Plus加工: 内部のスーパークリーン Plus加工により、炭酸が気化しにくく、汚れや臭いがつきにくいです。
以上のことから、炭酸を持ち運ぶ際には専用の水筒を使用するようにしましょう。
炭酸水の持ち運びのコツと注意点
炭酸水は爽快な飲み物であり、アウトドアや日常の持ち運びに便利です。しかし、水筒に入れて持ち運ぶ際には正しい使い方と注意点を理解しておくことが大切です。
炭酸水筒の正しい使い方と手入れ
炭酸水筒を使用したあとは、水筒の素材やどんな飲料を入れたかなどによって適切なお手入れが必要になります。以下は炭酸水筒を使用する際に気を付けたいポイントやお手入れの方法になります。
- 使い終わったらすぐに洗う: 炭酸水を入れた水筒は、すぐに洗うことが基本です。放置すると茶渋が付着したり、塩分によるサビが発生する可能性があります。
- 汚れに合わせた洗い方をする: 長期間使用すると茶渋やにおい、水垢、赤サビなどの汚れが付着します。適切な洗浄方法を選ぶことがポイントです。酵素系漂白剤や重曹は茶渋やにおいに、クエン酸やお酢は水垢や赤サビに効果的です。
- ステンレス製には塩素系漂白剤NG: ステンレス製の水筒には塩素系漂白剤を使わないようにしましょう。酸素系漂白剤を選ぶことをおすすめします。
長時間保冷をキープするコツ
炭酸水はキンキンに冷えた状態で飲むのが一番おいしいですよね?屋外に持ち運んでも長時間冷たい状態をキープするには以下の方法があります。
キャンプやアウトドアのシーンで是非参考にしてみてください。
- 保冷剤をたくさん使う: 屋外で物を冷やす際は、保冷剤の数を増やすことで保冷剤同士が冷やしあって溶けにくくなります。
- 冷やすものをあらかじめ冷たくしておく: 冷やしたいものをあらかじめ冷蔵庫で冷やしておくことで、保冷剤が長く持ちます。
- 保冷剤をタオルなどで巻く: 保冷剤をタオルで包むことで外気が伝わりにくくなり、長時間冷たさをキープできます。
避けるべき飲料とは?炭酸以外に注意すべきもの
水筒に入れるべきではないと言われている飲料は炭酸水だけではありません。炭酸水以外にも避けるべき飲料について、種類とその理由について解説していきます。
- 牛乳などの乳酸飲料: 牛乳などの乳酸飲料も炭酸ガスを発生させることがあります。長時間水筒に入れておくことで発酵し、炭酸ガスの発生を助長する働きを持ちます。また、乳酸飲料は塩分も含まれており、水筒内の圧力が高まることから吹きこぼれや爆発をおこしてしまう恐れがあります。
- 果汁飲料: 水筒に長時間果汁飲料をいれておくと微生物が増加し、多くのガスを発生させる原因となります。果肉入りの果汁飲料の場合は、果肉が隙間に入り込み、水筒の仕様によっては詰まったり漏れたりする恐れもあります。
- 味噌汁やスープなど具が多いもの: 塩分が多く含まれている味噌汁やスープは、ステンレス製の水筒には適していません。塩分はステンレスの錆を引き起こし、保温性や保冷性能を下げてしまう恐れがあります。味噌汁やスープを持ち歩く際は、専用の容器に入れてください。
- アルコール類: アルコールは水筒に入れて持ち歩くことで、ガスを発生させる恐れがあります。内部でガスが充満し、圧力がかかることで爆発や吹きこぼれを起こすことがあるのです。また、アルコールを水筒に入れて持ち運ぶと、アルコール中毒の原因になることが懸念されます。
炭酸水の楽しめるアウトドアシーンと活用法
炭酸水を安全に持ち運べる準備ができたら、いろんな場所に持ち運びたいですよね?そこで、炭酸水を存分に楽しめるアウトドアシーンと炭酸水の活用法について紹介してきます。
- キャンプやピクニックでのドリンク: アウトドアでのキャンプやピクニックには、炭酸水がぴったりです。冷たい炭酸水は暑い日にぴったりで、さっぱりとした味わいが楽しめます。
- 炭酸水で料理: アウトドアでの料理にも炭酸水を活用できます。例えば、お米を炭酸水で炊くと、ふっくらとした食感に仕上がります。また、煮物を作る際にも炭酸水を使うと、味が染みて柔らかくなります。
- 食材の洗浄: 魚や野菜を洗う際にも炭酸水を活用できます。ボールやバットに魚を入れて炭酸水を振りかけて洗い、流水で流すと、魚のヌメリや生臭さを洗い流せます。
- 自家製炭酸ドリンク: アウトドアでの自家製炭酸ドリンクは格別です。既製品のドリンクを炭酸水で割るのも良いですが、新鮮な食材を使って手作りする自家製炭酸ドリンクは特に美味しいです。
市場で見つける最適な炭酸水筒:機能とおすすめ商品
炭酸水は爽快で美味しい飲み物ですが、水筒に入れる際には注意が必要です。なぜなら、炭酸水は特定の条件下で問題を引き起こす可能性があるからです。
ですが、近年炭酸水にも対応した専用の水筒が多く発売されています。以下はおすすめの炭酸水水筒になります。
サーモス、タイガー、ニトリの炭酸対応モデルを比較
- サーモス (THERMOS) 保冷炭酸飲料ボトル (FJK-500)
サーモス (THERMOS) 保冷炭酸飲料ボトルの特徴は圧力開放穴を備えているため、炭酸ガスの影響で水筒内の圧力が上昇した場合にも余分な圧力を外へ逃がしてくれる仕組みになっています。また、保冷の性能に長けているため、長時間冷たい状態をキープすることができます。
色 | シルバー、パープル、カーキ、レッド、ライトブルー |
---|---|
サイズ | 500ml |
メーカー | サーモス(THERMOS) |
素材 | ステンレス鋼 |
商品重量 | 0.2 キログラム |
- タイガー魔法瓶 (TIGER) MTA-T050
タイガー魔法瓶 (TIGER) MTA-T050は冷たい炭酸飲料を持ち運ぶために設計されているため、安心して使用することが可能です。また、BubbleLogic(バブルロジック)という タイガー独自の炭酸対応せん構造で、炭酸ガスの噴き出しを防ぐ「炭酸ガス抜き機構」と、ボトル内の圧力が高まった際に作動する「安全弁」を備えています。
色 | ブラック、オレンジ、グリーン |
サイズ | 500ml |
---|---|
メーカー | TIGER |
素材 | ステンレス鋼, 銅 |
梱包重量 | 0.56 キログラム |
- ニトリ ステンレス 炭酸用ボトル 530mL ブラック NITORI 8992525
ニトリ ステンレス 炭酸用ボトルは冷たい炭酸飲料を持ち運ぶのに適した構造になっています。また、ワンプッシュ減圧の機能を採用しており、炭酸による内圧をワンプッシュで解除してくれるのが特徴です。また、ステンレス銅を内びんに使用しているため、炭酸水に限らずスポーツ飲料にも対応している優れものです。
色 | ブラック |
---|---|
サイズ | 530ml |
メーカー | ニトリ(NITORI) |
素材 | ステンレス PP シリコーン |
商品重量 | 0.32 キログラム |
おすすめ炭酸水筒ランキング
炭酸が入れられる水筒は、水やお茶以外にもシュワシュワとした爽やかな炭酸飲料やビールを持ち運べる便利なアイテムです。通常の水筒には炭酸を入れないように注意が必要であり、炭酸が入れられる水筒は特別な工夫が施されています。以下は、炭酸が入れられる水筒のおすすめランキングと特徴です。
- サーモス (THERMOS) 保冷炭酸飲料ボトル FJK-500
- 保冷力の高さ: 真空断熱構造で炭酸の冷たさを長時間キープ
- 安全性: 圧力解放穴により余分な圧力を逃がす仕組み
- スリムなサイズ: 持ちやすいデザイン
- レボマックス (REVOMAX) 真空断熱ボトル RevoMax2 (12oz)
- 瞬時に開けられる蓋: 3つのボタンを同時に押して開閉できる独自構造
- 高い断熱性: ステンレス2重構造に銅コーティングを施し、保冷力を向上
- タイガー魔法瓶 (TIGER) 真空断熱炭酸ボトル MTA-T050
- 保冷性の高さ: 炭酸の冷たさを長く保ちたい方におすすめ
- バブルロジック: 蓋を開ける前や内圧が上がりすぎる前に自動で炭酸ガスを外へ逃がす構造
- ピーコック AJH-60 B
- 保冷効力: 高い保冷力で炭酸のシュワシュワ感をキープ
- 安全弁: 圧力が異常に高まった場合に炭酸ガスを外へ逃がす安全機能
- グレーシャル (GLACIAL) ボトル
- スリムなデザイン: 持ち運びやすいサイズ
- 炭酸を抜けにくくするコツ: 適切なガス抜きを行い、圧力の上昇を防止
購入時のチェックリスト:選ぶべきポイントは?
炭酸水用の水筒を購入する際は炭酸水に対応している物を選ぶのはもちろん、抑えておくべきポイントがいくつかあります。以下は選び方のポイントになるため、水筒を購入する際の参考にしてみてください。
- 材質: ステンレス鋼やプラスチックなど、耐久性のある材質を選びましょう。特にステンレス鋼は保冷性に優れています。
- 断熱性: 真空断熱構造を持つ水筒は、保冷力が高く、炭酸を長時間キープできます。
- キャップの機能: 炭酸のガスを抜く機構や安全弁を備えたキャップが望ましいです。
- 容量: 一度に持ち運ぶ量や使用目的に合った容量を選びましょう。
- 手入れのしやすさ: 分解できる部品を持つ水筒は、手入れがしやすく衛生的です。
口コミから分かる炭酸水筒のリアルな使い勝手
炭酸水筒を実際に使っている人々の口コミは、購入前に重要な情報源です。以下は、炭酸水筒のリアルな使い勝手についての口コミから分かるポイントです。
- 保冷性: 炭酸水筒は、保冷性が高いことが求められます。実際に使用している人々の口コミを読んで、保冷性がどれほど優れているかを確認しましょう。特に暑い季節や長時間の外出時には、保冷性が重要です。
- 持ち運びの便利さ: 炭酸水筒は、持ち運びがしやすいことが大切です。軽量で持ち運びやすいデザインや、ストラップやハンドルが付いているモデルが好評です。
- 洗浄のしやすさ: 水筒は定期的に洗浄する必要があります。実際に使用している人々の口コミを参考に、洗浄がしやすいモデルを選びましょう。
- 耐久性: 炭酸水筒は頻繁に使用されるアイテムです。耐久性が高く、長く使えるモデルを選ぶことが大切です。