近年高いスペックのテレビが続々と販売されています。当然高スペックともなれば、値段も比例して上がっていくものです。そこで、少しでも価格を下げようと中古のテレビを購入することを検討したことがある方も多くいるのではないでしょうか。
今回は中古のテレビを購入する際の注意点や安全な選び方について紹介してるので参考にしてみてください。
中古テレビを避けるべき4つの理由
定価よりも安く手に入るという点でいえば大きなメリットにもなりますが、中古のテレビを避けた方が良いと言われる理由が5つあります。
なぜ中古のテレビを避けるべきなのかは以下のとおりです。
品質の不確実性と隠れたコスト
中古テレビは未使用のものや状態の良いものも多く販売されていますが、品質が保証されていないため状態の悪いものも存在します。
特に中古テレビに多い不備は下記のようなものです。
- 液晶の傷や汚れ
- 映像に線が入っている
液晶の傷などは実際に近くで見れば気づける可能性は高いですが、映像に線が入っている故障については、映像を映してみなければ気づけません。購入前に傷はもちろん、動作を確認することが重要です。
また、修理やメンテナンスにかかるコストも考慮すべきポイントです。
修理とメンテナンスの困難さ
- 寿命と故障リスク:
- 中古テレビは使用されているため、寿命が短くなっている可能性があります。特に10年以上前の年式のテレビは、故障のリスクが高まります。
- 修理費用は新品に比べて高く、修理後の故障リスクも高まります。
- 部品の入手難易度:
- 中古テレビの部品は新品よりも入手が難しいことがあります。特に古いモデルの場合、部品の取り寄せや修理に時間がかかる可能性があります。
- 技術の進歩:
- 現代のテレビは技術が進化しており、新しい機能や接続性が追加されています。中古テレビはこれらの最新技術に対応していないことがあります。
- 外観の問題:
- 落としたような大きな傷があるテレビは、内部の電子部品にも損傷が生じている可能性があります。損傷状況によっては修理が難しい場合もあります。
保証の欠如とリスクの高さ
中古のテレビには新品同様の保証が付いていないことがあります。保証が付いていないテレビは万が一故障した場合、修理費用は自己負担となってしまいます。
販売店やメーカーによっては中古のテレビでも保証が付いている物もあるため、保障面で不安を持っている方は、購入する際に保証が付いているのか確認することをおすすめします。
また、使用歴がわからないものも多く販売されておりリスクを伴います。
技術の進歩による旧モデルの陳腐化
テレビの技術は進歩しており、新しいモデルの方が高画質や機能性が向上しています。中古のテレビは古いモデルであり、将来的に陳腐化する可能性があります。
高いスペックのテレビが欲しい方には中古のテレビは向いていないといえます。
中古テレビ購入時の注意点
購入にはリスクを抱えている中古のテレビですが、注意点をよく理解したり、抑えておくべきポイントを知っていれば良い買い物となることもあります。
中古のテレビを購入する場合の注意点やチェックリストについて紹介します。
画面のチェックは避けては通れない道
中古テレビを選ぶ際には、画面の状態を確認することが重要です。液晶に傷や汚れがある場合、映像に線が入ったり、映像が乱れることがあります。
液晶はテレビの命ともいえます。購入前に画面をよく観察するのはもちろん、動作確認も行い問題がないか確認するようにしましょう。
隠れた損傷を識別する方法
中古のテレビは、外見だけでなく内部の損傷にも注意が必要です。動作確認を行う際は下記のポイントを押さえておくようにしましょう。
- 電源は付くか
テレビの電源が付かない場合は内部の基盤に問題がある可能性が高いです。
- 映像に乱れはないか
テレビアンテナによる原因のケースもありますが、テレビ本体に原因がある場合、画面上の物理的トラブル（液晶割れや漏れ）が考えられます。また、基盤の故障やブースターの劣化も原因となります。
- 音質に問題はないか
内部のスピーカーが劣化している場合、音質に問題が出ることがあります。動作確認で音質に違和感がある場合は、慎重に検討すべき点となります。
電源が付くか、映像に乱れがないか、音は出るかなどを確認しましょう。特にフリマアプリでの購入は自身で動作確認することが難しいため、実店舗での購入が安心です。
購入前に行うべき基本的なチェックリスト
販売価格や外観だけで購入してしまうと、早期の故障に繋がり修理費に多く費やしてしまうことになる場合もあります。
中古のテレビを購入する際に抑えておきたいポイントを6つ紹介するので、チェックしながらテレビの購入を検討していきましょう。
- 年式が新しいものを選ぶ: 年式が新しいテレビは寿命が長い可能性が高いです。
- 傷や動作の確認: 液晶の傷や動作を確認し、問題がないか確認しましょう。
- 大手テレビメーカーを選ぶ: 実績のあるメーカーのテレビを選ぶと安心です。
- HDMI端子・B-CASカードの確認: HDMI端子が付いているか、B-CASカードが必要か確認しましょう。
- リモコンの動作を確認: ボタンの感度が正常か確認しましょう。
- 保証期間があるものを選ぶ: 保証があると安心して購入できます。
安全に中古テレビを選ぶコツ
中古のテレビは大手の販売店だけでなく、リサイクルショップやフリマアプリなどでも購入することができます。中古とはいっても決して安い買い物ではないため、購入する際は慎重になって選ぶ必要があります。
そこで、中古のテレビを安全に選ぶ際のコツについて紹介していきます。
信頼できる販売店の見分け方
中古テレビを購入する際には、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。以下のポイントを参考に、信頼性のある販売店を見極めてください。
- 評判とレビュー: インターネット上で販売店の評判やレビューを調べてみましょう。過去の顧客の意見や評価を参考にすることで、信頼性を判断できます。
- 実店舗の存在: 実際の店舗があるかどうかを確認してください。実店舗がある場合、信頼性が高いと言えます。また、実店舗で商品を直接確認できるため、安心感があります。
- 保証とアフターサービス: 販売店が中古テレビに対して保証やアフターサービスを提供しているかを確認してください。万が一の故障やトラブルに備えて、適切なサポートが受けられることが重要です。
- 専門知識とアドバイス: 販売店のスタッフが中古テレビについて専門的な知識を持っているかどうかを確認してください。適切なアドバイスを受けることで、安心して購入できます。
正しい価格評価のための市場調査
中古テレビを購入する際には、適切な価格を評価するために市場調査を行うことが重要です。以下は、正しい価格評価のためのステップです。
- オンラインプラットフォームの調査: オンラインの中古テレビ販売プラットフォーム（例：オークションサイト、中古品取引サイト）で同機種の価格を調査しましょう。複数のプラットフォームを比較して、一般的な価格帯を把握します。
- ブランドとモデルの比較: 同じブランドやモデルの中古テレビを比較してください。特定のモデルが人気がある場合、価格が高くなることがあります。一般的な価格帯を把握するために、複数のモデルを調査しましょう。
- 状態とアクセサリーの考慮: 中古テレビの価格は、状態や付属品によって異なります。傷や汚れの程度、リモコンや取扱説明書の有無などを考慮して価格を評価しましょう。
- 価格交渉の余地: 中古テレビの価格は、販売者との交渉によって変動することがあります。価格交渉の余地がある場合、適切な価格を提示するために交渉を試みてください。
購入後のサポートとサービスの確認
中古テレビを購入した後も安心して使用するために、以下のポイントを確認しましょう。
- 保証と返品ポリシー: 購入した中古テレビには保証が付いているかどうかを確認してください。また、万が一の故障や不具合があった場合、返品や修理の対応が可能かどうかも確認しましょう。
- アフターサービス: 購入後のアフターサービスが充実している販売店を選ぶことをおすすめします。電話サポートや修理サービスなど、必要なサポートが受けられるかどうかを確認してください。
- 取扱説明書と設置サービス: 中古テレビには取扱説明書が付属しているかどうかを確認しましょう。また、設置サービスが必要な場合、販売店に相談してください。
新品と中古のテレビ、どちらがお得？
新品と中古のテレビを比較する際、それぞれのメリットとデメリットを考慮する必要があります。新品は未使用で綺麗な状態ですが高価です。一方で中古は安く手に入りますが、注意が必要です。どちらがお得か詳しく見てみましょう。
新品購入のメリットとコスト比較
新品のテレビを購入する際のメリットは下記のとおりです。
- 美しい状態:
- まっさらな新品は傷がなく綺麗な状態です。
- 使用歴も無いため、安心して使うことができます。
- メーカー保証:
- メーカーの保証が付いており取扱説明書もついています。
- 故障した際も安心して使うことができます。
- 最新機能:
- 最新の機能を手に入れることができます。
しかし、新品のデメリットもあります:
- 初期不良のリスク:
- 新品のテレビでも初期不良が発生する可能性があります。不具合があった場合、返品や交換が必要になります。
- 購入前に評判やレビューを調べて、信頼性のある製品を選ぶことが大切です。
- 環境への影響:
- 新品のテレビは製造過程で資源を消費し、廃棄物を生み出します。環境に配慮する観点から、中古品を選ぶ人も増えています。
中古で節約? 隠れたコストに注意
中古で購入することで、定価よりも価格を抑えることができるため節約に繋がるともいえます。
ただし、使用中に不具合が生じて修理が必要になった際に、古い型式であったり保証が付いていない場合は、予想外のコストが生じることもあります。
下記はメーカーごとのテレビの修理費用の平均です。
| メーカー | 平均価格 |
| パナソニック | 19,000円 ～ 35,000円 |
| 東芝 | 13,000円 ～ 70,000円 |
| 三菱電機 | 17,000円 ～ 90,000円（50サイズ未満の場合） |
| ソニー | 17,000円 ～ 59,500円 |
| シャープ | 17,000円 ～ 24,000円 |
上記はあくまでも平均的な価格となります。実際の故障状況や型式によって変わってきますので、公式サイトや修理業者に問い合わせすることで詳細な修理費用を知ることができます。
場合によっては、新品を購入するのと同等の費用がかかったり、それ以上のコストがかかる可能性もあるため注意が必要です。
ライフスタイルに合わせた選択肢の評価
ライフスタイルに合わせて新品か中古か選択するのも有効な考えといえます。
新品のテレビの購入が向いている人、中古のテレビの方が向いている人の特徴をまとめたので、迷っている方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
新品が向いている人
- 最新の性能を求める人
- 新品のテレビは最新の技術や機能を備えていることが多いです。高解像度やスマート機能を重視する方に適しています。
- 保証を重視する人
- 新品のテレビであればメーカーや販売店の保証を付けることができ、安心して使うことができます。
- 使用歴が気になる人
- 中古のテレビの場合、以前にどんな人が使用していたかを知るのが難しいです。リサイクルショップや中古家電を取り扱うお店であれば、綺麗にした状態で販売されますが、信頼性や衛生面を気にされる方には向いていないといえます。
中古が向いている人
- 購入価格を抑えたい人
- 少々のリスクがあっても購入価格を抑えたいという人は、中古が適しています。ただし、修理が必要となった場合に想像以上のコストを割かれる可能性があるため、保証の有無や購入元の信頼性などに注意する必要があります。
- レトロなテレビが欲しい人
- 販売終了となっていたり、ビンテージ物のテレビが欲しい方は新品は手に入らず中古で購入するしかない場合もあります。
中古テレビ購入後のトラブルシューティング
中古のテレビを使用中に万が一故障や問題が見られた場合、早期に対応することが必要です。一般的に見られる問題点から、故障した際の修理方法について解説していきます。
購入後に発見される一般的な問題点
新品のテレビと比べて、既に使用されてた状態である中古のテレビは劣化の症状が現れるのも早いです。
下記は一般的に生じるテレビの不具合です。症状が出た場合は、少しでも早く修理業者に見せることで重症化することを抑えることができます。
- 画質の劣化: 中古テレビは使用状況によって画質が劣化していることがあります。特に液晶テレビはバックライトやパネルの劣化が起こりやすいです。
- 音声の問題: スピーカーやオーディオ出力の不具合がある場合、音声の再生に問題が生じます。音声を確認して、問題がないか確認しましょう。
- 接続ポートの不良: HDMIやUSBなどの接続ポートが不良の場合、外部機器との接続ができなくなります。接続ポートの動作を確認してください。
- リモコンの故障: リモコンのボタンが劣化している場合、操作がうまくいかないことがあります。リモコンの動作を確認し、必要に応じて交換しましょう。
- 電源の問題: 電源が入らない、電源が切れるなどの問題がある場合、テレビ内部の基盤に原因があることがあります。有識者でないと解決できない場合がほとんどですので、修理に持って行きましょう。
中古のテレビであっても、故障にいち早く気づき早期に修理しておくことで、最小限の被害で抑えることができます。
故障時の修理オプションとコスト
中古テレビが故障した場合、修理オプションとそのコストを理解しておくことが重要です。
一般的にテレビの修理を依頼する先は下記の3つになります。
- 家電量販店
- 各メーカー
- 修理業者
購入元や保証の有無によって、相談先も変わってくるためお使いのテレビの状況に合わせて修理に出しましょう。
故障状況によっては修理するよりも新品を購入する方が安くつくこともあります。中古のテレビを使う場合、テレビの状態によっては新品のテレビよりもコストがかかることがあります。
購入後のサポートを最大限に活用する方法
リスクも持っている中古のテレビですが、購入時にいくつかのポイントを抑えることで、付属しているサポートを最大限に活用することができ、安心して使用することにも繋がります。
下記は購入時や購入後に覚えておきたい活用術になります。
- 保証の確認: 中古テレビを購入する際、保証の有無と期間を確認しましょう。保証がある場合、故障時の修理費用をカバーしてくれます。保証期間内に問題が発生した場合は、迅速に対応できるため、安心感があります。
- アフターサービスの利用: 購入後のアフターサービスを活用しましょう。メーカーやショップに問い合わせて、故障時の修理や部品交換などのサポートを受けることができます。
- 取扱説明書の保管: 中古テレビには取扱説明書が付属している場合があります。取扱説明書を保管しておくことで、トラブルシューティングや設定変更がスムーズに行えます。
- データのバックアップ: テレビに保存しているデータは定期的にバックアップしておきましょう。故障や初期化の際にデータを失わないようにするためです。
- オンラインコミュニティの活用: 中古テレビの問題や設定については、オンラインコミュニティやフォーラムで質問することができます。他のユーザーの経験やアドバイスを参考にして、トラブルを解決しましょう。
まとめ
中古のテレビは、定価よりも安い価格で購入することができる反面、信頼性や修理費などでコストが生じるリスクが高い点が難点ともいえます。
ですが、状態を注意深く確認し信頼性のある大手メーカーのものを選ぶことで失敗を避けることもできます。中古のテレビの購入を検討している場合は、購入時に抑えておくべきポイントをしっかりと抑えて選ぶようにしましょう。
