空き家・別荘の電気は解約か契約を残すか|使わなくてもかかる基本料金と止め方

別荘や相続した空き家など、たまにしか使わない家の電気は「契約を残すべき?それとも解約?」と迷いますよね。
ポイントは、契約を残す限り、電気を使わない月にも基本料金(最低料金制のプランは最低料金)がかかることです(まったく使わなかった月は半額にする会社もあります)。
この記事では、別荘・空き家の電気を「止める」「契約を残す」「残して基本料金を下げる」の3つから選ぶための考え方と、解約と再開の手続きを、各電力会社と資源エネルギー庁の公式情報をもとに整理します。
- 止める:当分使わない・売却や解体の予定がある家は、使用中止(解約)を申し込む
- 契約を残す:ときどき使う別荘や、近く使う予定がある家は契約を残す(まったく使わない月は基本料金を半額にする会社もある)
- 残して基本料金を下げる:基本料金が契約アンペアで決まるプランなら、契約アンペアを下げて固定費を抑える
- 使わなくても基本料金がかかる理由と、空き家の電気代が高いときの確認ポイント
- 契約を残す・解約するの判断のしかた
- 解約と、再び使うときの手続き
- 契約を残すなら基本料金を抑える方法
- 相続・所有者変更のときの名義変更
使わなくても基本料金はかかる
電気料金は、契約容量で決まる基本料金+使った分の電力量料金+再エネ賦課金で構成され、電力量料金には燃料費調整額が加算または差し引きされます(出典:資源エネルギー庁・東京電力エナジーパートナー)。
このうち基本料金は、電気をまったく使わない月でもかかります。
ただし東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bや、九州電力の基本料金のある契約のように、まったく使わなかった場合は基本料金を半額にする会社もあります(九州電力は検針期間=約1か月が単位)(出典:東京電力エナジーパートナー・九州電力)。
関西電力の従量電灯Aは基本料金がない最低料金制のプランで、最初の15kWhまでの最低料金がかかります(出典:関西電力)。
つまり、別荘や空き家でも契約を残しているだけで、毎月一定の固定費が発生し続けるということです。
空き家の電気代が高いと感じたら
誰も住んでいないのに電気代が思ったより高いときは、次の順に確かめると原因を絞り込めます。
- ① 検針票やマイページで、その月の使用量(kWh)を見る
- ② 使用量がほぼゼロなら、請求の中身は基本料金(または最低料金)が中心と考えられる
- ③ 使用量があるなら、つながったままの機器(冷蔵庫・電気温水器・ポンプなど)がないかを現地で確認する
使用量がほぼないのに固定費だけを払い続けているなら、次の章のとおり、契約を残すか解約するかを見直すタイミングです。
別荘の電気契約は残す?空き家は解約する?
九州電力は、長期間不在にする場合の電気契約の一時停止を受け付けていません。
四国電力も、帰省時だけ使う場合などに一時的に契約を廃止する扱いはしていません(出典:九州電力・四国電力)。
一時停止ができない会社では、選択肢は「契約を残す」か「使用中止(解約)する」かの2つです。
両社とも、基本料金のある契約で検針期間内にまったく使わなかった場合は、基本料金を半額にするとしています。
一時停止の可否は契約先の公式サイトで確認してください。
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 契約を残す | ときどき使う別荘・近く使う予定がある | 毎月 基本料金(最低料金制のプランは最低料金)がかかる |
| 解約する | 当分使わない空き家・売却/解体の予定 | 再開時は新規申込が必要(四国電力では、設備が撤去されていると電気工事店からの申込みになることも) |
年に何度か使う別荘なら契約を残す、当分使う予定のない空き家なら解約、と使う頻度で判断するのが基本です。
判断に迷うときは、近いうちに使う予定があるか、解約と再契約の手間をどう見るか、毎月の基本料金という固定費が負担になっていないかを整理してみましょう。
年に数回でも使うなら契約を残し、まったく使う予定がなく固定費だけを払っている状態なら解約を検討する、と考えるとわかりやすいです。
なお、契約を残して長期間離れるときは、安全のため不要な回路のブレーカーを落としておくと安心です。
親が施設に入所して実家が空き家になった場合は、契約者本人ではない家族が解約や支払いの変更をどこまで進められるかを、先に確かめておく必要があります。
家族が手続きするときの注意点と支払いの移し方は、親が施設に入所したときの実家の電気で整理しています。
建物を解体する予定なら、東京電力パワーグリッドは、電気の解約に加えて引込線と電力メーターの撤去も必要としています(出典:東京電力パワーグリッド)。
撤去の申込先と期限は、建物を解体するときの電気の解約と撤去でエリア別に比較しています。
解約と、再び使うときの手続き
使用中止(解約)は、契約先の電力会社に申し込みます。
たとえば中国電力では、電気を止める申込みをインターネットまたは電話で受け付けており、「ご契約番号」(「電気ご使用量のお知らせ」に記載)が必要です。
電話では住所・名前・電話番号と廃止の予定日時も伝えます(出典:中国電力・中国電力)。
検針票(電気ご使用量のお知らせ)や請求書で、お客さま番号(ご契約番号)を確認します。
東京電力エナジーパートナーのように、会員サイト(くらしTEPCO web)にログインして確認できる会社もあります(出典:東京電力エナジーパートナー)。
契約先の電力会社に、停止希望日を伝えて申し込みます。
受付方法(Web・電話など)は会社によって異なるため、契約先の公式サイトで確かめましょう。
解約後にまた使うには、あらためて使用開始(新規契約)の申込が必要です。
一度解約すると、再び使うときは新規に「使用開始」を申し込む必要があります(出典:東京電力エナジーパートナー・東京電力エナジーパートナー)。
開始と停止は別の手続きになるため、次に使う予定が近いなら契約を残す方が手間は少なくなります。
また四国電力は、契約を廃止するとメーターや引込線などの設備を撤去することがあり、その場合は再契約に電気工事店からの申込みが必要になることがあるとしています(出典:四国電力)。
長く使っていない空き家の電気を再開する手順は、長く使っていない空き家の電気を再開する方法で詳しく解説しています。
解約したあとに届く最後の請求や日割りの考え方は、解約後の最終請求・精算の記事で解説しています。
契約を残すならアンペアを下げて基本料金を抑える
契約を残す場合でも、基本料金を下げられることがあります。
基本料金が契約アンペアで決まるプランでは、契約アンペアを下げると基本料金が下がります。
たとえば東北電力は、アンペアを変更すると毎月の基本料金が変わること、電気設備の状況によっては電気工事店による工事が必要になる場合があることを案内しています(出典:東北電力)。
ふだん住んでいる家と、年に数回しか行かない別荘とでは、必要な容量は同じとは限りません。
留守のあいだに動いているのが冷蔵庫と最小限の照明だけなら、住まいと同じ容量を確保しておく理由は薄いでしょう。
ただし容量を下げると、同時に使える電気の量も減ります。
滞在中にエアコンと調理器具を一度に使うような場面では、ブレーカーが落ちやすくなる点に注意してください。
一方、関西電力・中国電力の従量電灯Aのように基本料金がない最低料金制のプランでは、この方法は使えません(出典:関西電力・中国電力)。
また、東北電力は一時的なアンペア変更は基本的に受け付けておらず、電気の契約期間は1年が基本としています(出典:東北電力)。
滞在する季節だけ上げ下げする使い方はできない場合がある点に注意してください。
変更の手順や費用は、契約アンペアの変更手続きガイドで確認できます。
相続・所有者変更のときの名義変更
契約者が亡くなって相続するときや家族に譲るときは、名義変更の手続きがあります。
東京電力エナジーパートナーでは電話で受け付けており、名義変更すると支払いも新しい名義の方に引き継がれます。
引き継がない場合は、一度契約を終了して新しく契約し直します(出典:東京電力エナジーパートナー)。
そのまま使い続けるなら名義変更、使わないなら解約、とまず判断しましょう。
手続きの方法は会社によって異なるため、詳しい手順は名義変更の記事や契約先の公式案内でご確認ください。
契約者が亡くなって空き家になった場合の継承と精算は、契約者が亡くなったときの電気の相続と精算にまとめています。
別荘・空き家の電気とあわせて読みたい記事
- 電気の解約・使用停止の手続き(止め方・解約金・注意点)
- 解約後の最終請求・精算(日割り・返金・支払い方法)
- 契約アンペアの変更手続きガイド(基本料金を下げる)
- 電気の名義変更のやり方(相続・所有者変更のとき)
- 長く使っていない空き家の電気を再開する方法(メーター・引込線が外されていたら)
- 親が施設に入所したときの実家の電気(家族が止める・支払いを移す)
- 建物を解体するときの電気の解約と撤去(引込線・メーターの申込先と期限)
よくある質問
まとめ
別荘・空き家の電気は、契約を残す限り使わない月にも基本料金(最低料金制のプランは最低料金)がかかるため、使う頻度で「残す・止める」を判断します。
ときどき使うなら契約を残してアンペアを下げ(基本料金が契約アンペアで決まるプランの場合)、当分使わないなら解約するのが基本です。
解約は契約先の電力会社に申し込み、再び使うときは新規に使用開始の申込が必要です(四国電力のように、設備が撤去されていれば電気工事店からの申込みになる会社もあります)。
建物を解体するなら、引込線と電力メーターの撤去が要るかを契約先や地域の送配電会社に確認しましょう(東京電力パワーグリッドは撤去が必要としています)。
相続や所有者変更のときは名義変更の手続きもあわせて確認しましょう。
「毎月の固定費を減らしたいが手続きが分からない」というときは、契約先の公式で確認するか、まとめて相談するのがおすすめです。
使う頻度と固定費のバランスで決めれば、無駄なく別荘・空き家の電気を管理できます。
別荘・空き家の電気の相談なら
「使わない家の電気をどうするか決めたい」「基本料金を抑えたい」という方は、電気手続き受付センターにお気軽にご相談ください。
電気の契約・切り替え・使用停止の手続きを、まとめてサポートします。