契約アンペアの変更手続きガイド|下げる・上げる・工事・賃貸の注意点

「基本料金を下げたいから契約アンペアを下げたい」「ブレーカーがよく落ちるから上げたい」——契約アンペアの見直しを考えたとき、どう手続きするの?工事は?賃貸でもできる?と迷いますよね。
この記事では、契約アンペアの変更手続きの進め方、工事や費用、賃貸での注意点、そして下げる・上げるの正しい判断を、東京電力エナジーパートナーの公式情報をもとに整理します。
(節約額の目安や、自分に合うアンペアの選び方は、後半で専門記事にご案内します。)
- 契約アンペアの変更手続きの進め方(Web・電話)
- 契約開始から1年は変更できない(季節ごとの上げ下げも不可)
- 工事・費用・停電・立会い(スマートメーターの有無で変わる)
- 賃貸・集合住宅で変更するときの注意点
- 下げる・上げるの正しい判断(ブレーカーの種類で違う)
- 2026年11月1日の基本料金改定で、アンペアを下げたときの差額がどう変わるか
アンペア変更の手続き方法
契約アンペアの変更は、今契約している電力会社(小売電気事業者)に申し込みます。
東京電力エナジーパートナーの場合、「ご契約アンペアの変更は、契約内容変更手続きのページより、24時間お手続きができます」とされ、Webから申し込めます(出典:東京電力エナジーパートナー)。
設備の状況などでWeb手続きができない場合は、「カスタマーセンターへお電話でご連絡をお願いします」と案内されています。
申し込みの際は、画面の案内に沿って進められるよう、検針票(電気ご使用量のお知らせ)などを手元に用意しておくとスムーズです。
引越しなどで新しく契約する場合は、使用開始の申し込み方法によって、アンペアを変えられるタイミングが違う点に注意が必要です。
東京電力エナジーパートナーは、Webで使用開始を申し込んだ場合は「使用開始と同時にアンペア変更の申込みはできません」とし、使用開始日以降に契約内容変更手続きのページから申し込むよう案内しています。
使用開始と同時に変えたいときは、カスタマーセンターへ電話で申し込みましょう(出典:東京電力エナジーパートナー)。
契約開始から1年は変更できない(季節だけの変更も不可)
意外と知られていないのが、アンペアは何度でも自由に変えられるわけではないという点です。
東京電力エナジーパートナーは「電気のご契約は年間契約を基本としているため、契約開始後、1年間は変更できません。1年間で最もたくさん電気を使うときにあわせたアンペア数でご契約をお願いします」としています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
つまり「夏と冬だけ大きくする」といった季節ごとの上げ下げはできません。
変更するときは、1年を通じて最も電気を使うときを想定してアンペアを決めるのがポイントです。
大きな電力を使う住宅や店舗では、アンペアではなくkVA(契約容量)で契約することがあります。
単位の違いと選び方は 契約アンペア・kVA・契約容量とは? で解説しています。
工事は必要?費用・停電・立会い(スマメの有無で違う)
アンペア変更で工事や立会いが必要かは、スマートメーターが設置済みかどうかで変わります。
スマートメーターは、通信機能を持ち、遠隔での自動検針などができる電力量計です。
関東エリアでは、東京電力パワーグリッドが「2020年度までに一部取り替え作業が困難な場所などを除く全ての世帯・事業所に」スマートメーターを設置したとしています(出典:東京電力パワーグリッド)。
役割や交換時の費用・立会い・停電の有無は スマートメーターとは? でくわしく解説しています。
| メーターの状況 | 変更のしかた | 立会い・停電 |
|---|---|---|
| スマートメーター設置済み | 遠隔で変更できることが多い | 原則立会い不要(設備状況で要る場合あり) |
| 旧アンペアブレーカー | 取り外し工事を行う | 工事の際に10〜15分程度停電 |
東京電力エナジーパートナーは「原則、スマートメーターを設置している場合は、お客さまの立ち合いは不要です。ただし、お客さまの設備状況によっては立会いが必要となる場合があります」としています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
費用については「通常、契約アンペアの変更に費用はかかりませんが、アンペアブレーカーが取り付けられていないなど電気工事が必要な場合は、お客さまに工事費用をご負担いただきます」との案内です(出典:東京電力エナジーパートナー よくあるご質問)。
アンペアの選び方のページでも、変更前後が10〜60アンペアの範囲なら原則無料で変更するとし、アンペアブレーカーが付いている場合は取り外し工事の際に10〜15分程度停電すると説明しています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
なお基本料金は、アンペア変更となった日から日割りで精算する決まりです(出典:東京電力エナジーパートナー)。
変えたい日が決まっている場合は、余裕をもって申し込みましょう。

お住まいのエリアに合わせた電気の契約・見直しの手続きを、まとめてサポートします。
送信後は担当者からお電話でご案内します
賃貸・集合住宅で変えるときの注意
賃貸アパートやマンションにお住まいの場合は、注意が必要です。
東京電力エナジーパートナーは「アパートやマンションなどの集合住宅では、所有者や管理人の承諾が必要な場合があります。前もってご確認ください」としています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
アンペアを変更する前に、大家さんや管理会社に確認しておくと安心です。
また、一般的な家庭向けの従量電灯Bの契約は10〜60アンペアの範囲です。
それより大きい契約を希望する場合は、電力会社への相談が必要になります。
下げる・上げるの正しい判断
アンペアを変更する前に、そもそも下げるべきか・上げるべきかを整理しましょう。
下げる場合の注意
契約アンペアを下げると基本料金は下がりますが、東京電力エナジーパートナーは「『電力量料金』は…変わらない場合や増えてしまう場合もあるため、ご契約アンペアを下げることで『電気料金の合計額』が必ずしも下がるとは限りません」と注意を促しています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
また下げすぎると、複数の家電を同時に使ったときにブレーカーが落ちやすくなります。
ブレーカーが落ちない範囲で、無理のないアンペアを選ぶことが大切です。
上げる場合は「どのブレーカー」かを見る
「ブレーカーがよく落ちるから上げたい」というとき、落ちるブレーカーの種類によって対処が変わります。
ここを間違えると、アンペアを上げても解決しないことがあります。
| 落ちるブレーカー | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 家全体のアンペアブレーカー | 同時に使う電気が契約アンペアを超過 | アンペアアップが有効 |
| 各部屋の小さなブレーカー(安全器) | その回路(部屋)の使い過ぎ | アップでは解決しない(機器を減らす等) |
東京電力エナジーパートナーは、各部屋の「黒い小さなブレーカー(配線用遮断器もしくは安全器)が落ちる原因は、そのブレーカーがつながっている部屋等の電気の使い過ぎ…契約アンペアを大きくしても改善されません」としています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
この場合は、同時に使う電気機器を減らすか、屋内配線を分割する工事が必要になります。
一方、家全体のアンペアブレーカーが落ちる場合は、同時使用が契約アンペアを超えているサインのため、アンペアアップが有効です。
契約アンペアは「同時に多くの電気機器を使う夕食時、冷房機器を使う夏、複数の暖房機器を使う冬など」を想定して選びましょう(出典:東京電力エナジーパートナー)。
どれくらい下がる?自分に合うアンペアは?
「アンペアダウンで実際いくら下がるのか」「自分の家に合う契約アンペアは何Aか」は、それぞれ専門の記事でくわしく解説しています。
- アンペアダウンの節約額の目安(東京電力の例で年約3,741円、2026年11月1日からは年約4,705円)や、アンペアで基本料金が下がらない地域(関西・中国・四国・沖縄などの最低料金制)については、電気代の節約術の記事へ
- 同時に使う家電から必要な契約アンペアの目安を知りたい方は、一人暮らしの電気代・契約アンペアの目安の記事へ
アンペアを見直しても効果が小さい・地域的に下げられないという場合は、電力会社の切り替えで基本料金や単価そのものを見直す方法もあります。
2026年11月1日から基本料金が上がり、差額が広がる
東京電力エナジーパートナーは、託送料金の見直しを反映して、2026年11月1日から従量電灯Bの基本料金を引き上げます(2026年9月29日に経済産業大臣へ特定小売供給約款の変更を届出/出典:東京電力エナジーパートナー プレスリリース)。
10月31日までは現行の基本料金が適用され、アンペアごとの金額の変化は次の表のとおりです。
| 契約アンペア | 2026年10月31日まで | 2026年11月1日から |
|---|---|---|
| 30A | 935.25円 | 1,176.18円 |
| 40A | 1,247.00円 | 1,568.24円 |
| 50A | 1,558.75円 | 1,960.30円 |
| 40A→30Aに下げたときの差 | 月311.75円(年約3,741円) | 月392.06円(年約4,705円) |
一方、電力量料金の単価は1kWhあたり5銭の引き上げ(最初の120kWhまで29.80円→29.85円など)にとどまり、今回の値上げの中心は基本料金です(出典:東京電力エナジーパートナー 規制料金の料金単価表)。
電力量料金には、これとは別に燃料費調整額と再エネ賦課金が加算されます。
基本料金が上がるぶん、アンペアを見直す効果は11月以降のほうが大きくなるわけです。
ただし下げすぎてブレーカーが落ちやすくなる点は変わらないので、上で見た判断のしかたで無理のないアンペアを選びましょう。
この料金見直しについて、東京電力エナジーパートナーは「お客さまによるお手続きは必要ありません」としています(出典:東京電力エナジーパートナー 低圧の料金メニューの見直しについて)。
他のエリアでも基本料金の改定が予定されており、中部電力ミライズの従量電灯Bは30Aで963.42円から1,343.76円になります(2026年11月1日以降・税込/出典:中部電力ミライズ)。
九州電力の従量電灯Bも、30Aで948.72円から1,325.07円への改定です(11月1日から・税込/出典:九州電力)。
アンペア変更前のチェックリスト
- 今の契約が変更できる時期か(契約開始から1年が目安)
- 1年で最も電気を使うときを想定した無理のないアンペアか
- 賃貸・集合住宅なら大家・管理会社の承諾を確認したか
- スマートメーターの有無(工事・停電の要否が変わる)
よくある質問
まとめ
契約アンペアの変更は、今の電力会社にWebや電話で申し込みます。
電気は年間契約が基本のため、契約開始後は原則1年間変更できず、季節ごとの上げ下げはできません。
スマートメーターが設置済みなら遠隔で変更できることが多く原則立会い不要ですが、旧アンペアブレーカーの場合は取り外し工事で10〜15分程度停電します(変更前後が10〜60Aなら原則無料)。
賃貸・集合住宅では大家・管理会社の承諾が必要な場合があるので事前確認を。
下げるときは合計額が必ず下がるとは限らずブレーカーが落ちない範囲で、上げるときは「どのブレーカーが落ちるか」を見極めて判断しましょう。
なお東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bは2026年11月1日から基本料金が上がるため、アンペアを下げたときの差額は11月以降に広がります。
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