二世帯住宅の電気は契約を分けるべきか|世帯ごとに分けられる条件と料金の目安

二世帯住宅を建てる・住むときに迷いやすいのが、電気の契約を世帯ごとに分けるか、まとめるかという点です。
「電気代はどれくらいかかる?」「メーターは分けられる?」「負担はどう分ける?」——こうした疑問を、公的統計や電力会社・送配電会社の公式情報をもとに整理します。
この記事では、二世帯住宅の電気代の目安、契約を分ける・まとめるの判断、分けられる条件、そして節約のコツを解説します。
- 二世帯住宅の電気代の目安と、一般の世帯より高くなりやすい理由
- 契約を「分ける」か「まとめる」かの判断
- 電気の契約を世帯ごとに分けられる条件
- 二世帯で電気代を抑えるコツ
- 使用量が増えると効いてくる賦課金と契約の見直し
二世帯住宅の電気代の目安
二世帯住宅は同居する人数が多くなるため、電気代は世帯人数に応じて上がります。
総務省統計局の家計調査(2025年)では、二人以上の世帯の電気代の1か月平均は、4人世帯で13,928円、5人世帯で15,665円、6人以上の世帯で17,322円でした(出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯)。
1人から6人以上までの一覧や、人数が増えても電気代が比例して増えない理由は 世帯人数別の電気代の平均の記事 で解説しています。
ただし二世帯住宅の場合、同じ人数でも一般の世帯より高くなりやすい点に注意が必要です。
親世帯・子世帯を合わせると4〜6人以上になりやすいことに加え、完全分離型でキッチンや冷暖房、冷蔵庫が各世帯にあると、家電の台数が増えた分だけ電気代が積み上がるためです。
統計の平均額は「同じ屋根の下で設備を共有している世帯」を含む数字なので、完全分離型では目安より上振れすると考えておくと安全です。
契約は「分ける」か「まとめる」か
二世帯住宅の電気で最初に決めたいのが、電気の契約を世帯ごとに分けるか、1つにまとめるかです。
これは建物の型(メーターが分かれているか)で決まります。
| 状態 | 契約 | 電気代の負担 |
|---|---|---|
| メーターが世帯ごとに分かれている | 世帯ごとに別々に契約できる | 各世帯が使った分をそれぞれ支払う |
| メーターが1つ(共用) | 1つの契約 | まとめて請求→世帯間で分担を決める |
電気の契約は、原則として1つの需要場所につき1つの引込み・1つの計量(メーター)で行われます(出典:東京電力パワーグリッド 託送供給等約款)。
そのため、メーターが世帯ごとに分かれていれば契約も請求も分けられ、共用で1つなら1契約になり、世帯間の負担は当事者どうしで分担を決めることになります。
契約を世帯ごとに分けられる条件
では、どんなときに世帯ごとに分けられるのでしょうか。
東京電力パワーグリッドの託送供給等約款では、1つの居住用の建物でも、次の3つをすべて満たせば、各部分をそれぞれ別の需要場所(=別メーター・別契約)にできるとされています(出典:東京電力パワーグリッド 託送供給等約款)。
- 各部分の間が固定的な隔壁または扉で明確に区分されていること
- 各部分の屋内配線設備が相互に分離して施設されていること
- 各部分が世帯単位の居住に必要な機能(炊事のための設備等)を有すること
つまり、完全分離型(玄関・キッチン・配線が世帯ごとに独立)なら分けやすく、キッチン等を共用する一部共用型・完全同居型は共用部を1つの需要場所とするため分けにくい、という整理になります。
ただし実際に分けられるか・メーター増設の工事が必要かは建物の配線状況により個別の判断になります。
建てる前・改修前に、管轄の一般送配電事業者や電力会社に必ず確認しましょう(会社ごとに約款はほぼ同じ趣旨ですが、取り扱いの確認が必要です)。
二世帯で電気代を抑えるコツ
世帯・家電が増える二世帯は、1台分の節約効果が台数分に積み上がるのが特徴です。効くところから見直しましょう。
- 契約アンペアを適正化する:必要以上に高いアンペアだと基本料金が高くなります。中部電力ミライズは生活スタイルに合わせた変更で無駄な出費を抑えられるとしています(出典:カテエネ)。※アンペア制でない地域(関西・中国・四国・沖縄など)もあるため自社の料金体系を確認しましょう。
- エアコンの設定を見直す:資源エネルギー庁は、冷房を1℃上げると年約940円、暖房を20℃目安にすると年約1,650円、フィルター清掃で年約990円の節約になるとしています(出典:資源エネルギー庁)。台数が多い二世帯ほど効果が大きくなります。
- 冷蔵庫は台数に注意:冷蔵庫の電気代は1台で1か月約670〜700円が目安(出典:東京電力エナジーパートナー「くらひろ」)。2台あればその分加算されます。
アンペアの選び方は契約アンペアの見直しの記事、家電ごとの電気代はエアコンの電気代の記事で詳しく解説しています。
使用量が多いほど効いてくる賦課金
電気の使用量に応じてかかる電力量料金には、燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が別途加算されます。
再エネ賦課金は2026年度で1kWhあたり4.18円。1か月400kWh使うモデル世帯で月額1,672円・年額20,064円の負担です(出典:経済産業省)。
使用量が大きくなりやすい二世帯・大人数世帯ほど、賦課金の負担も比例して大きくなります。
燃料費調整額は電力会社・エリア・月ごとに変わるため、契約中の会社の公式単価表で確認しましょう。
使用量が多い世帯ほど、契約プランや電力会社の見直しの効果も大きくなります。切り替えは電力会社の切り替え手続きガイドをご覧ください。
二世帯住宅の電気とあわせて読みたい記事
- 契約アンペアの見直し(基本料金を下げる考え方)
- エアコンの電気代(台数が増える二世帯で効く節約)
- 電力会社の切り替え手続きガイド(使用量が多い世帯ほど効く見直し)
よくある質問
まとめ
二世帯住宅の電気代は同居人数で大きくなり、4〜6人以上では月13,000〜17,000円台が目安です(総務省統計局 家計調査2025年)。
契約を分けるか・まとめるかはメーターが世帯ごとに分かれているかで決まり、隔壁・配線分離・世帯機能の3条件を満たせば別契約にできます。
実際の可否は建物の設備によるため、建てる前・改修前に送配電会社・電力会社へ確認しましょう。
台数が増える二世帯は、アンペアの適正化・エアコンの設定・冷蔵庫の見直しが効き、使用量が多いほど契約の見直し効果も大きくなります。
電気の契約・料金の相談なら
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