単身赴任の電気は住まいの形で申込者が変わる|赴任先の名義と自宅側・帰任時の手続き

本記事の情報は2026年10月時点のものです。手続きの受付方法や名義・支払いの扱いは電力会社によって異なり、変更される場合があります。最新情報は各電力会社・小売電気事業者の公式サイトでご確認ください。

「単身赴任が決まったけれど、赴任先の電気は自分で申し込むの?」
「家族が残る自宅の電気は、名義を変えたほうがいいの?」

じつは単身赴任の電気は、ふつうの引越しと違って赴任先で始める手続きと、自宅の契約をどうするかを別々に考える必要があります。
しかも赴任先が社宅かマンスリーかで、そもそも自分で申し込むのかどうかが変わります。

この記事では、住まいの形ごとの申込者・名義・支払いの違いと、自宅側でやること、帰任のときの止め方を、電力会社と資源エネルギー庁の公式情報をもとに整理します。

📋 この記事でわかること
  • 単身赴任の電気が「2つの家」の手続きに分かれる理由
  • 賃貸・借上げ社宅・社宅や寮・マンスリーで誰が申し込むか
  • 赴任決定から帰任までの段取り
  • 赴任先の電気を自分で申し込むときの準備と別エリアの場合
  • 自宅の契約の名義と支払い口座の決め方
  • 帰任のときに赴任先の電気を止める手順

単身赴任の電気は「赴任先で始める」と「自宅は止めない」の2本立て

ふつうの引越しでは、旧居の電気を止めて新居で使い始めます。
単身赴任はここが違い、家族が住み続ける自宅の電気は止めずに、赴任先でだけ新しく使い始める形になります。
東京電力エナジーパートナーも、「お引越しを伴わない使用開始」は引越しのお手続きページの「開始を申込む」から申し込むよう案内しています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

つまり自宅の停止は申し込まず、赴任先の開始だけを申し込めばよいわけです。
旧居を止めて新居で始める通常の段取りは、引っ越しの電気手続きガイドで解説しています。

また、家庭向けの電気は2016年4月に小売が全面自由化され、一般家庭も電力会社を自由に選べるようになりました(出典:資源エネルギー庁)。
赴任先の契約は自宅とは別の契約になるため、自分で申し込む場合は、赴任先で電気を販売している会社の中から住まいごとに選べます。
自宅と同じ会社にそろえられるのは、その会社が赴任先のエリアでも電気を販売している場合です。

住まいの形で「誰が申し込むか」が変わる

赴任先の電気でまず確かめたいのは、その住まいの電気の契約を、自分で結ぶのか、会社や家主側が結んでいるのかです。
資源エネルギー庁は、賃貸住宅で電力会社を切り替えられるのは契約名義が本人の場合で、他人名義の契約になっている場合は「その方に確認いただくことになります」としています(出典:資源エネルギー庁)。

この回答は賃貸住宅の切り替えについてのものですが、社宅でも名義が会社や家主なら、まず名義人に確認するのが出発点になります。
4つの住まいの形で、確認する相手と流れを整理しました。

赴任先の住まい電気の申込み契約の名義支払い帰任のとき
自分で借りる賃貸自分で使用開始を申し込む本人本人の口座・カード(家族名義の口座が使える会社もある)自分で停止を申し込む
借上げ社宅(会社が借りた賃貸)自分で申し込むか、会社側の手配かを総務に確認本人か会社か、物件ごとに違う本人払いか会社精算かを総務に確認本人名義なら自分で停止、会社名義なら会社の指示に従う
社有の社宅・寮会社・管理者に確認(建物単位で契約している可能性もある)会社・管理者の場合がある寮費・使用料との関係を会社に確認退寮の手続きの中で会社に確認
マンスリー・家具家電付き運営会社側が契約している場合がある運営会社・家主の場合がある(本人名義のこともある)賃料に含むか別請求かを契約書で確認退去の手続きの中で運営会社に確認
社宅・寮・マンスリーの扱いは会社や物件ごとに異なります。名義が自分でない契約は、名義人(会社・家主・運営会社)に確認してください。

自分で借りる賃貸

自分で賃貸を借りるなら、電気も自分で使用開始を申し込むのが基本です。
名義が本人であれば、電力会社や料金プランも自分で選べます。
申込みの準備は、次の章で説明します。

借上げ社宅

会社が借りた部屋に住む借上げ社宅は、電気を自分で申し込むのか、会社側が手配しているのかが会社ごとに違います。
入居前に総務の担当者か管理会社に、電気の申込みは誰がするのか、名義は誰になるのか、電気代は自分で払うのか会社が精算するのかを聞いておきましょう。
自分で申し込むことになったときの流れは、ふつうの賃貸と同じです。

社有の社宅・寮

資源エネルギー庁はマンションについて、建物全体で一括して電気の購入契約を結んでいる場合は、その契約や規約で電力会社の切り替えが制限されることがあるとして、管理組合等への確認を求めています(出典:資源エネルギー庁)。
会社が持っている社宅や寮も同じように建物単位で契約している可能性があるため、自分で申し込む必要があるかどうかは会社か管理者に確かめてから動くのが確実です。
建物で選べる物件かどうかの見分け方は、マンション・アパートの入居時の電気の記事にまとめています。

マンスリー・家具家電付き

マンスリーマンションや家具家電付きの部屋では、電気の契約を運営会社側がしている場合があります。
その場合も、電気代が賃料に含まれるのか、使った分を別に請求されるのかは契約によって違います。

入居前に契約書か運営会社で確認しましょう。
運営会社側の契約なら、自分で電力会社に申し込む必要はありません。

赴任決定から帰任までの電気の段取り

赴任先と自宅の2か所の電気を、時期ごとに並べると次のようになります。
自分で申し込む賃貸を前提にしていますが、社宅やマンスリーの場合も「誰に確認するか」が変わるだけで、確かめる時期は同じです。

STEP
赴任が決まったら住まいの形を確認する

自分で借りるのか、借上げ社宅・社宅・寮・マンスリーなのかで、電気の申込みが自分の仕事かどうかが決まります。

STEP
入居日が決まったら赴任先の使用開始を申し込む

自分で申し込む場合は、入居日を使用開始日にして申し込みます。自宅の停止は申し込みません。

STEP
出発前に自宅の名義と支払いを家族と決める

名義をそのままにするか、支払い口座をどうするか、お客さま番号を家族と共有するかを決めておきます。

STEP
帰任日が決まったら赴任先の停止を申し込む

退去日を停止日にして申し込みます。退出するときのブレーカーの扱いは、賃貸なら凍結防止の設備も含めて管理会社に確認しておきます。自宅の契約はそのまま続けます。

赴任先の電気を自分で申し込むとき

自分で申し込む場合、聞かれる内容はふつうの引越しとほぼ同じです。
九州電力は引越しの手続きで準備するものとして、契約者の氏名・使用開始する住所・支払情報などを挙げ、あらかじめ決めておくこととして希望する料金プランと使用開始希望日を挙げています(出典:九州電力)。

同じページでは、現在のお客さま番号や停止する住所も準備するものに入っています。
これらは旧居を止める場合の項目のため、自宅を止めない単身赴任では、申込み時に自宅は止めない旨を伝え、使用開始だけを申し込みます。

申込みの時期にも気をつけたいところです。
東京電力エナジーパートナーのWeb申込みは、原則として当日から31日間までを受け付けており、申込内容や設備の状況によって当日や翌日など一部は申し込めない場合があるとしています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

受付期間や当日に使えるかどうかは会社によって違うため、入居日が決まったら早めに申し込みましょう。
申込み時期の注意は、電気の開通・使用開始の手続きで解説しています。

赴任日は会社の都合で前後することがあります。
東京電力エナジーパートナーのWeb申込みでは完了メール(Web受付番号)がすぐに届き、電気の開通予定日の1営業日前(午前12時まで)なら変更・取消ができます(出典:東京電力エナジーパートナー)。
日程が動いたときの変更方法は、申し込んだ会社の案内で確かめておくと安心です。

赴任先がいまと別の地域のとき

自宅が東京で赴任先が大阪のように、住む地域が変わる場合もあります。
赴任先が別の電力会社のエリアになる場合は、赴任先のエリアで電気を販売している小売電気事業者に使用開始を申し込みます。

いまの電力会社が赴任先でも電気を販売していれば、同じ会社で申し込める場合もあるため、契約先に確認しましょう。
赴任先がどの電力会社のエリアに当たるかは、すぐ下のエリア一覧から確認できます。

「赴任先の電気をどこに申し込めばいいか分からない」「自宅の手続きとまとめて相談したい」という方は、電気手続き受付センターにご相談ください。
赴任先での使用開始と、自宅の契約の見直しを、まとめてサポートします。
電気の手続きを相談する

送信後は担当者からお電話でご案内します

自宅側でやること|契約は続けて名義と支払いを決める

家族が住み続ける自宅は、契約をそのまま続けます。
迷いやすいのは、契約者本人が家を離れるのに名義を変える必要があるのか、という点です。
東京電力エナジーパートナーが名義変更の例として挙げているのは、改姓・改名、家族への譲渡、契約者の逝去による継承などで、手続きは電話で受け付けています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

単身赴任で一時的に家を離れることは、この例には挙がっていません。
名義をそのままにするか、家族へ移すかは、次の表を目安に家族で決めましょう。

自宅のこれからやること気をつけたい点
家族が住み続け、名義はそのまま名義変更はしない。支払い口座だけ見直すお客さま番号や契約内容を家族と共有しておく
家族の名義に移す名義変更(家族への譲渡)請求中の料金も新しい名義の人に引き継がれる(東京電力エナジーパートナー)
名義を移し、旧名義の請求と分けたい使用廃止+使用開始中部電力ミライズはこの方法を案内
家族も一緒に移り、家を空ける残すか止めるかを判断空き家の記事で判断のしかたを解説
出典:東京電力エナジーパートナー「名義を変更したい」、中部電力ミライズ「お支払方法・アンペア(容量)・契約名義の変更」。手続きの扱いは会社によって異なります。

表の2行目と3行目は、自宅のこれまでの請求を誰が持つかで分かれます。
東京電力エナジーパートナーの場合、名義を家族に移すと請求中の料金も一緒に移るため、それを避けたいときは契約をいったん終えて家族の名義で始め直す形になります(出典:東京電力エナジーパートナー)。

赴任中だけのことなら、名義はそのままにして支払い口座だけを見直すのがいちばん手間の少ない形です。
手順や各社の窓口は電気の名義変更のやり方、家族も一緒に移って自宅を空けるときの判断は別荘・空き家の電気の記事をご覧ください。

自宅の電気代は家族名義の口座から払える会社もある

名義はそのままで、自宅の電気代を家族の口座から払いたい、という家庭もあるでしょう。
東京電力エナジーパートナーは契約名義と口座名義が違っていても口座振替を、中部電力ミライズは口座・カードの名義が違っていても申込みを受け付けるとしています(出典:東京電力エナジーパートナー・中部電力ミライズ)。

支払い方法の切り替え方は、電気の支払い方法の変更で解説しています。
ほかの会社で別名義の口座が使えるかは、契約先の公式サイトでご確認ください。

お客さま番号は出発前に家族と共有する

契約者が赴任先にいるあいだも、自宅の電気で手続きが必要になることがあります。
東京電力エナジーパートナーは、お客さま番号を各種契約に関する手続きの際に必要な番号としています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

同じページでは、チャットでお客さま番号を確認できるのは契約者のみで、確認には契約名義・使用場所の住所・電気の契約の電話番号が必要としています。
同社は、お客さま番号をむやみに他人に提供しないよう注意を呼びかけています。

そのうえで、同居する家族が検針票やWebの会員ページで番号を確かめられるようにしておくと、問い合わせのたびに赴任先の契約者へ聞かずに済みます。
番号の調べ方は、今の電力会社・料金プランの調べ方でも紹介しています。

赴任先の契約容量は一人暮らしの目線で決める

赴任先で自分で契約する場合、自宅とは別に赴任先の契約にも毎月の料金がかかります。
家族で暮らす自宅と同じ容量で申し込む必要はありません。

中部電力ミライズは、契約アンペアを変更すると月々の基本料金が変わると案内しています(出典:中部電力ミライズ)。
一人で使う赴任先では、同時に使う家電に合わせて容量を考えると、ムダな基本料金を払わずに済みます。

ただし基本料金の決まり方はエリアによって異なるため、赴任先のエリアの仕組みもあわせて確かめておきましょう。
一人暮らしのアンペアの目安は初めての一人暮らしの電気の記事、エリアごとの仕組みの違いは契約アンペア・kVAの解説をご覧ください。

帰任のときは赴任先の電気だけを止める

帰任が決まったら、赴任先の電気の使用停止を申し込みます。
自宅の契約はそのまま続くので、止めるのは赴任先の1か所だけです。

東京電力エナジーパートナーでは、電気は停止日の当日中は使え、停止日の夜0時に止まります(出典:東京電力エナジーパートナー)。
荷造りや掃除で最終日まで電気を使うなら、東京電力エナジーパートナーの場合は退去日をそのまま停止日にするとよいでしょう。

退出するときは、安全のため室内のブレーカーを切るよう東京電力エナジーパートナー(出典:東京電力エナジーパートナー)と四国電力(出典:四国電力)が案内しています。
ただし東京電力エナジーパートナーは、給湯器の凍結防止ヒーターが止まると配管が凍って破裂するおそれがあるとして、水抜きなどが必要か家主や管理会社へ前もって相談するよう求めています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
赴任先が賃貸なら、退出する前にブレーカーをどうしておくかを管理会社に確かめ、指示があればそれに従いましょう。

最後の電気代について、四国電力は前回の検針日から引越し日までの使用量をもとに日割りで計算し、口座振替やクレジットカード払いなら日割り分も同じ口座・カードで払えるとしています(出典:四国電力)。
精算の流れは、電気の解約後の最終請求・精算で詳しく説明しています。

赴任期間が2〜3年と決まっているなら、解約金の条件も気になるところです。
東京電力エナジーパートナーのプレミアムS/L・プレミアムプランには期中解約金がありますが、引越しによる廃止の申込みで解約する場合はかからないとしています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
新電力など他社の条件はプランの規約で異なるため、申込みのときに確かめておきましょう。

止め方の全体は、電気の解約・使用停止の手続きにまとめています。
借上げ社宅などで契約が会社名義だった場合は、自分で停止を申し込まず、会社の退去の手順に従ってください。

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よくある質問

単身赴任のとき、自宅の電気も止める必要がありますか?

家族が住み続けるなら止めません。赴任先の使用開始だけを申し込みます。東京電力エナジーパートナーは、引越しを伴わない使用開始も引越しのお手続きページの「開始を申込む」から申し込むよう案内しています。

借上げ社宅の電気は自分で申し込むのですか?

会社や物件によって異なります。自分で申し込む場合もあれば、会社や家主の名義で契約されている場合もあります。名義が自分でない契約は、まず名義人に確認するのが出発点になります。入居前に総務の担当者か管理会社に、申込みと支払いを誰がするのかを確認してください。

自宅の契約者が単身赴任しても、名義変更は必要ですか?

東京電力エナジーパートナーが名義変更の例として挙げているのは、改姓・改名、家族への譲渡、契約者の逝去による継承などで、一時的に家を離れることは挙がっていません。家族の名義に移したい場合は名義変更になり、同社では請求中の料金も新しい名義の人に引き継がれます。

自宅の電気代を、契約者ではない家族の口座から払えますか?

払える会社があります。東京電力エナジーパートナーは契約名義と口座名義が違っても口座振替を利用でき、中部電力ミライズも契約者との間柄を申込書に書けば申し込めます。ほかの会社は契約先の公式サイトでご確認ください。

赴任先が別の地域のときは、どこに申し込めばいいですか?

申込先は、赴任先がどの電力会社のエリアかで決まります。まず記事内のエリア一覧で赴任先のエリアを確かめ、そのエリアで電気を販売している会社に使用開始を申し込みます。いまの契約先が赴任先でも販売しているかは、契約先に聞くのが確実です。

まとめ

単身赴任の電気は、赴任先で使い始める手続きと、自宅の契約をどうするかを分けて考えるのが出発点です。
赴任先が自分で借りる賃貸なら自分で使用開始を申し込み、借上げ社宅・社宅や寮・マンスリーなら、まず総務や管理会社、運営会社に申込みと支払いを誰がするのかを確認します。
赴任先がいまと別の電力会社のエリアなら、赴任先で電気を販売している小売電気事業者に申し込みます。

自宅は家族が住むなら止めずに続け、名義をそのままにするか家族へ移すか、支払い口座をどうするかを出発前に決めておきましょう。
東京電力エナジーパートナーのように家族に名義を移すと請求中の料金も引き継がれる会社がある点や、お客さま番号を家族と共有しておくと後の手続きが楽になる点も押さえておきたいところです。
帰任のときは赴任先の電気だけを止め、退出時のブレーカーの扱いを管理会社に確かめておけば、2か所の電気の手続きは終わりです。

単身赴任の電気の相談なら

「赴任先の電気をどこに申し込めばいいか分からない」「自宅の名義や支払いもあわせて見直したい」という方は、電気手続き受付センターにお気軽にご相談ください。
赴任先での使用開始から、帰任のときの停止まで、電気の手続きをまとめてサポートします。

選んだエリアのページでは、ページを移動せずにそのままご相談いただけます。静岡県は富士川の西が中部電力、東が東京電力のエリアです(色の左右で選べます)。