ヘアアイロンを使っている際、ついついつけっぱなしにしてしまう方もいるのではないでしょうか。
実は、ヘアアイロンによる火事は実際に起きています。
例えば、高温のヘアアイロンを不適切な場所に置いたり、スイッチを切り忘れたまま放置すると、周囲の可燃物に引火し、火事に発展する危険性があるのです。
この記事では、ヘアアイロンが火事を引き起こす具体的な原因とその対策について詳しく解説します。
ヘアアイロン使用後の正しい処理方法や、コードの劣化を防ぐための対策、さらにはバッテリー式ヘアアイロンの使用上の注意点など、火災を未然に防ぐための具体的な方法も紹介します。
この記事を参考にすることで、ヘアアイロンを安全に使い続けるための知識を身につけ、安心して美容を楽しむことができるでしょう。
この記事でわかること
- ヘアアイロンは周囲の可燃物やホコリに引火したり、破損したコードから出火したりすることが原因で火事になる恐れがある
- ヘアアイロンを使用するときは、ホコリのないきれいな環境、可燃物が近くにない環境で使用し、使用後は十分に冷ます
- 耐熱カバーや専用のスタンド、スマートプラグなどを使用して、引火しない環境や電源が必ず切れる状態を整えておくことも予防策として有効
ヘアアイロンによる火事の原因
ヘアアイロンは美容には欠かせないアイテムですが、使い方を誤ると火事の原因になることがあります。
高温のヘアアイロンを不適切な場所に置いたり、スイッチを切り忘れたまま放置したりすると、周囲の可燃物に着火し、火事に発展する危険性があるのです。
ヘアアイロンによる火事を防ぐためには、正しい使用方法と、日頃からの点検・管理が不可欠です。
この章では、ヘアアイロンが火事を引き起こす原因について詳しく解説します。
ヘアアイロンから周囲の物へ引火
ヘアアイロンは高温になるため、周囲の物に引火し、火災につながる危険性があります。
特に布団の上や服、タオルやティッシュなどの燃えやすい物の近くに置くと、引火のリスクが高まります。
ヘアアイロンは設定温度によっては、200度を超える高温になることもあり、可燃物に一定の時間触れていると、引火する恐れも。
例え火事にならなくとも、衣服やカーテンが焦げたり穴が開いたりしてしまうこともあります。
布類や紙類など、引火する恐れのあるものの近くで使用しないのはもちろん、使用後も可燃物の付近に放置しないようにしましょう。
使用後の余熱によって引火
ヘアアイロンを使い終わった後は、電源をオフにするだけでは十分とはいえません。
高温のプレートに余熱が残っているため、すぐに片付けてしまうと引火の危険性が残ってしまうのです。
特に、ヘアアイロンを布団の上や服の近くに置いてしまうと、残った熱によって着火し、火災につながる可能性があります。
また、タオルやティッシュなどの燃えやすい物の上に置くのも厳禁です。
使用後のヘアアイロンは本体が十分に冷めるまで、少なくとも30分ほど時間をかけることが大切。
その間、燃えやすい物から離れた場所で冷ましましょう。
電源を切ったからといって安心せず、周囲に可燃物がないか確認することが重要です。
特に、クローゼットの中や棚の上など、燃えやすい物が多い場所には置かないようにしましょう。
コードの損傷から出火
ヘアアイロンによる火災の原因の一つに、コードの損傷があります。
日常的に使用しているヘアアイロンは、時間の経過とともにコードが劣化していきます。
ヘアアイロンの熱されたプレート部分がコードに触れることでゴムが溶け、銅線がむき出しになることも。
さらに、コードを繰り返し折り曲げたり束ねたりすることでも、断線が起こることがあります。
ヘアアイロンの安全に使用するためには、コードを乱暴に扱わないことが大切です。
コンセントから電源プラグを抜く際はコードを引っ張るのではなく、プラグを持って抜くようにしましょう。
また、使用後はコードをねじれのない状態で丁寧に収納することを心がけてください。
コードに損傷がある場合は、すぐに使用を中止し、修理または新しいヘアアイロンの購入を検討しましょう
バッテリー式ヘアアイロンからの出火
バッテリー式ヘアアイロンはコードレスで使える便利なアイテムですが、内蔵されているリチウム電池からの出火に注意が必要です。
そのためバッテリー式ヘアアイロンを使用する際は、高温になりすぎないように注意しましょう。
特に暑い日は、カバンの中などでバッテリーの温度が上がりすぎると発火の原因になります。
タオルなどで包むか、時々リュックから取り出して温度を下げることが大切です。
安全に使用するためにバッテリーの状態を定期的に確認し、異常があれば使用を中止するようにしてください。
また、使用後は必ず電源を切り、冷めてから保管するようにしましょう。
信頼できるメーカーの製品を選ぶことも大切です。
ヘアアイロンで火事が起こる時間や温度は?
ヘアアイロンはどれくらいの温度や時間で火事が起こるんだろう?
ヘアアイロンによる火災は、つけっぱなしの時間だけでなく、周囲の環境によっても危険性が大きく変わります。
ヘアアイロンはモデルによっては200度以上の高温になるため、数分でも燃えやすいものの上に置きっぱなしにすると、火災につながる可能性があります。
また余熱でも火事が起こる可能性があるので注意が必要です。
火災が発生するまでの時間は、ヘアアイロンの置かれている場所や本体の劣化状態によってさまざまです。
特に、ヘアアイロンの近くに燃えやすいものがある場合は、30分から60分程度でも火災が発生する可能性があります。
ヘアアイロンによる火災を防ぐためには、使用後は必ず電源を切り、燃えやすいものから離れた場所に置くことが大切です。
また、つけっぱなしにしたかどうか記憶があいまいな場合は、すぐに確認しましょう。
ヘアアイロンによる火事を防ぐ方法
高温のヘアアイロンを不適切な場所に置いたり、スイッチを切り忘れたまま放置したりすると、周囲の可燃物に着火し火事に発展することがあります。
特にカーテンや衣類、紙類などの燃えやすい物の近くに置くと、火災のリスクが高まります。
しかし、正しい使用方法と日頃からの管理を心がければ、ヘアアイロンによる火災を防ぐことが可能です。
この章では、ヘアアイロンによる火事を防ぐための具体的な方法を詳しく解説します。
ヘアアイロンの周りに燃えやすいものを置かない
ヘアアイロンの火災を防ぐためには、周りに燃えやすいものを置かないことが大切です。
高温のヘアアイロンが発火物の近くにあると、火事のリスクが大幅に高まります。
ヘアアイロンを使用する際は、周囲に燃えやすい紙類や衣服、カーテンなどがないことを確認しましょう。
また、ヘアアイロンを置く場所は、発火しにくい素材の上を選ぶようにしてください。
定位置を決めて管理し、可燃物との接触を避けることで、安全にヘアアイロンを使用しましょう。
使用後は耐熱カバーやスタンドに保管する
ヘアアイロンの使用後は、高温のプレートが冷めるまで時間がかかるためすぐに片付けることができません。
しかし、専用の耐熱カバーやスタンドを使用することで、余熱が残っていても安全に保管できます。
耐熱カバーは高温に耐えられる素材で作られているため、最大220℃程度まで設定できるヘアアイロンでも安心して使用が可能です。
ヘアアイロンを閉じた状態で挿し込むタイプや、開いたまま上に置くタイプなどさまざまな種類の耐熱カバーがあります。
また、ヘアアイロン用のスタンドを使うと、立てた状態や浮かせた状態で保管できるため、周りのものへの引火リスクを抑えることができます。
十分に冷めるまで家を離れない
ヘアアイロンによる火災を防ぐためには、使用後に十分に冷めるまで家を離れないことが重要です。
ヘアアイロンは電源を切った後も高温状態が続くため、すぐに片付けたり外出したりすることは避けましょう。
ヘアアイロンの温度が完全に冷めるまでには、30分~1時間程度の時間が必要です。
この間にヘアアイロンが燃えやすいものに接触していると、発火する危険性があります。
使用後のヘアアイロンは必ず耐熱カバーやスタンドに置き、周囲に燃えやすいものがない状態で冷ますようにしてください。
また、完全に冷めたことを確認してから片付けるようにしましょう。
外出前にヘアアイロンを使用する場合は、時間に余裕を持って使用を開始し、十分に冷ます時間を確保することが大切です。
コードを傷めないように保管する
ヘアアイロンを安全に使用するためには、コードの適切な保管方法を心がけることが大切です。
特に、ヘアアイロンの本体にコードを巻きつけることは避けましょう。
使用後すぐにコードを本体に巻くと、高温のプレートによってコード表面のゴムが溶け、中の銅線がむき出しになってしまう可能性があります。
また、コードを本体に巻きつけることでコードの劣化が早まり、断線のリスクも高まります。
コンセントから電源プラグを抜く際は、コードを引っ張るのではなくプラグの部分をしっかりと持って抜くようにしてください。
ヘアアイロンのコードを大切に扱い、適切に保管することで発火のリスクを減らすことができます。
一定時間で電源が切れるヘアアイロンを使う
ヘアアイロンを安全に使用するために、一定時間で電源が自動的に切れるオートオフ機能付きのヘアアイロンを選ぶことがおすすめです。
この機能があれば、うっかり電源を切り忘れても自動的に電源が切れるため、つけっぱなしによる火災のリスクを大幅に減らすことができます。
外出先などで「ヘアアイロンの電源を切ったかどうか」と不安になることがあっても、オートオフ機能付きのヘアアイロンなら安心です。
ただし、オートオフ機能が付いているからといって、油断は禁物です。
電源が切れるまでに1時間以上かかるヘアアイロンもあり、その間に周囲のものに引火する可能性もあります。
また、電源が切れた直後でもヘアアイロンはすぐには冷めないため、注意が必要です。
スマートプラグに挿して使う
ヘアアイロン事態にタイマー機能が備わっていなくても、スマートプラグを使用すれば、電源のオートオフが可能です。
スマートプラグは、スマホから遠隔で電源のオン・オフを操作できる便利なデバイスです。
外出先で「ヘアアイロンの電源を切ったかどうか」と不安になった際、スマホから簡単に電源を切ることができるため、一時帰宅する必要がなくなります。
ただし、ヘアアイロンなどの熱を発する家電製品では、使用前に周囲の状況を十分に確認し、安全性を確保することが大切です。
スマートプラグを使用する際は、ヘアアイロンの周りに燃えやすいものがないか、コードが損傷していないかなど、安全性を十分に確認してから使用しましょう。
コンセントまわりを掃除しておく
ヘアアイロンを安全に使用するためには、コンセント周りの掃除を定期的に行い、ホコリがたまらないようにすることが大切です。
電源プラグにホコリがたまっていると、コンセントに差し込んだ際にホコリに引火し出火する危険性があります。
ホコリは、トラッキング現象と呼ばれる放電によって引火することがあるのです。
トラッキング現象とは
電源プラグとコンセントの間にたまったホコリが湿気を帯びることで導電性を持ち、そこに電流が流れて発熱・発火する現象のこと
普段からコンセント周りを清潔に保ち、定期的に掃除する習慣をつけることが重要です。
掃除の際は、電源を切った上でプラグを抜き、乾いた布やブラシでホコリを丁寧に取り除くようにしましょう。
また、コンセントにプラグを差し込む前には、必ずホコリがたまっていないか確認を。
ホコリが見つかったら、きれいに取り除いてから差し込むようにしてください。
ヘアアイロンの消し忘れに気付いたら?
外出してからヘアアイロンを消し忘れたことに気付いたらどうすれば良いんだろう?
ヘアアイロンを使い終わった後、うっかりスイッチを切り忘れてしまうこともあるでしょう。
そんな時、後になって消し忘れに気付いたらどうすればいいのでしょうか。
もしヘアアイロンを置いたまま外出してしまったり、長時間放置していたりすると火災の危険性が高まります。
高温のヘアアイロンが可燃物に触れていたら、発火する可能性もあるのです。
この章では、ヘアアイロンの消し忘れに気付いた時の対処法を詳しく解説します。
帰宅する
ヘアアイロンをつけっぱなしにしたまま外出してしまったかもしれないと気づいたら、すぐに帰宅して確認することが大切です。
火事のリスクを考えると、大事な予定や仕事、学校などがあっても、一時的に後回しにする勇気が必要でしょう。
「もしかしたらつけっぱなしかも」と少しでも不安があるなら、迷わずに家に戻りましょう。
つけっぱなしかどうか確認できないまま過ごすと、外出先でも落ち着かない気持ちになってしまいます。
ヘアアイロン自体からの発火の可能性は高くなくても、火事の原因は予測できません。
電源を切ったかどうか少しでも不安があるなら、迷わずに確認しに戻ることが重要です。
家族や同居人に連絡する
消し忘れに気付いたら、家族や同居人が在宅していればすぐに連絡を取って電源を切ってもらいましょう。
つけっぱなしの状態が長時間続くと火災が発生し、家にいる人が危険にさらされる可能性があります。
自分が直接帰宅するよりも、連絡を入れて家族や同居人に電源を切ってもらう方が迅速に対応できる場合もあります。
会社などにいてすぐに帰宅できない状況であれば、まずは連絡を入れることを優先しましょう。
電源を切ってもらった後は、余熱による火災のリスクもあるため、ヘアアイロンの周囲に燃えやすいものがないかも確認してもらうようにお願いしてください。
大家さんや管理会社に連絡する
賃貸物件に住んでいて、ヘアアイロンをつけっぱなしにしたまま外出してしまったことに気づいた場合、すぐに帰宅できないときは、管理会社や大家さんに連絡することを検討しましょう。
ヘアアイロンをつけっぱなしにしてきたことを伝え、確認や対処をお願いしてみてください。
管理会社や大家さんに連絡する際は、冷静に状況を説明できるように心がけましょう。
また、普段から管理会社の連絡先を携帯電話に登録しておくと、緊急時にスムーズに連絡を取ることができます。
ヘアアイロンで火事が起きた事例もある!気を付けて管理しよう
ヘアアイロンによる火災は、本体から周囲の可燃物への引火・使用後の余熱・コードの損傷・バッテリー式の発火など、さまざまな原因で発生します。
火災までの時間は状況によって異なりますが、数十分でも危険性があることを理解しておく必要があります。
火災を防ぐためには、ヘアアイロンの周りに燃えやすいものを置かず、使用後は耐熱カバーやスタンドに保管し、十分に冷めるまで家を離れないことが大切です。
また、コードを傷めないように保管し、オートオフ機能付きの製品を選ぶのもおすすめです。
万が一ヘアアイロンの消し忘れに気付いたら、すぐに帰宅して確認するか、家族や同居人、管理会社に連絡して対応してもらいましょう。
ヘアアイロンは便利なアイテムですが、火災のリスクを十分に理解し、適切な使用法と管理を心がけることが重要です。
日頃からの注意と心がけで、美容と安全を両立させましょう。