暑い日の車内を快適にするために活躍するカーエアコン。
車内が暑くなるのを防ぐためや車内で待っている人がいるなど、エアコンだけつけたいときもありますよね。
車のエンジンを停止したままエアコンを使用することはできるのでしょうか。
本記事では車のエアコンだけを使用できるかどうか、またエアコンのみを使い続けるリスクを詳しく解説。
さらに車内で使用できるポータブルクーラーも一緒にご紹介します。
カーエアコンの仕組みを理解して、暑い夏を乗り切りましょう!
この記事でわかること
- 車のエンジンを切ると、エアコンの運転はできない
- アイドリング状態であればエアコンの使用は可能だが、バッテリーが上がったり、マフラーがふさがると一酸化炭素中毒になったりする恐れがある
- 長時間のアイドリング状態は環境にも周囲にも良くないので、ポータブルエアコンを使用するなど別の空調方法を考えるのがおすすめ
車のエアコンだけをつけられる?
それではさっそく、車のエアコンのみをつけられるかどうか解説していきます。
エアコンのみを使用できるかどうかは、車の種類によって異なります。
まずは自分の車がエアコンのみの使用に対応しているかどうか確認してみましょう。
エンジンを切ったままエアコンだけ使いたいときもあるけど、実際は可能なのかな?
ガソリン車はエンジンを切るとエアコンは効かない
結論から言うと、ガソリン車はエンジンをつけなければエアコンを使用することはできません。
短時間の買い物でも車内はサウナのように暑くなってしまうので、エアコンをつけておきたい気持ちはあるでしょう。
しかしながらガソリン車はエンジンを停止したままエアコンを使用することができないので、
- 日陰に駐車する
- 窓を少し開けておく
- サンシェードを活用する
などの工夫をして乗り切るしかありません。
また再度運転を開始してエアコンをつけるときも、最初は窓を開けて一旦車内の熱を逃がしてあげたほうが効率よく冷えます。
◆以下の記事の中で、おすすめのサンシェードを取り上げています。参考にしてみてください。
アイドリング中にエアコンをかけるとバッテリーが上がる
アイドリングとは、エンジンをかけたまま停車している状態のことです。
エンジンはついているので、アイドリング中にエアコンを使用することは可能です。
しかしながらアイドリング中にアイコンを使い続けると、バッテリーが上がってしまうので注意が必要です。
そもそもバッテリーが上がる原因は、電気の使用量が発電量を上回ってしまった際に起こります。
車のバッテリーは走行することで充電されます。
そのためアイドリング中にエアコンを使用し続けると電気の使用量が発電量を超えてしまう恐れがあるため、バッテリーが上がってしまう可能性があるのです。
また場所によっては、長時間のアイドリング状態が禁止されていることもあるため、周囲には十分注意しましょう。
ハイブリッドカーならエアコンだけをつけられる
ハイブリッドカーはエンジンとバッテリーを併用して車を動かす仕組みでできています。
ハイブリッドカーにはバッテリーを使用して作動するコンプレッサーが搭載されているので、車の電源がオンでエンジンがスタンバイ状態になっていれば、エアコンのみ使用できます。
車内で買い物中の人を待っている場合や長距離運転の際の休憩中にとても便利ですね。
車中泊のように長時間エアコンのみを使い続ける場合、バッテリーの電力が低下する恐れがあります。
その場合は自動でエンジンが始動して発電してくれるので、燃料がある限りはエアコンのみを使用することが可能です。
アイドリング中にエアコンを使い続けるリスク
ガソリン車はアイドリング中であれば、エアコンを使用することが可能です。
しかしながらアイドリング中にエアコンを使い続ける場合、いくつかリスクがあります。
短時間であれば問題ありませんが、長時間使用してしまうとバッテリーが上がったり一酸化炭素中毒になってしまう恐れがあります。
暑い季節にどうしてもエアコンのみを使用したいと考えることもあるでしょう。
アイドリング中にエアコンを使用するリスクをしっかり理解しておくことが大切です。
バッテリーが上がる
車のエアコンはバッテリーの電力だけでは足りないため、エンジンの力でコンプレッサーを作動させます。
走行中はエンジンの回転数が多いので問題ありませんが、アイドリング中は回転数が少なくなり、発電力が低下します。
バッテリーが上がる原因は、電気の使用量が発電量を上回ってしまったとき。
アイドリング中は走行中に比べてバッテリーが上がりやすい状態なのです。
とはいえエンジンがかかっているとオルタネーターから電気が供給されるので、エンジンがかかっている限りバッテリーが上がる可能性は低いです。
数十分〜1時間程度であれば、アイドリング中にエアコンを使用しても問題ないでしょう。
オルタネーターとは
エンジンの動力を利用して発電する部品
ガソリンを消費する
短時間であればアイドリング中にエアコンを使用してもバッテリーが上がる可能性は低いです。
しかしながらアイドリング中もガソリンは消費し続けます。
10分間アイドリングを行った際のガソリン消費量は、以下の通りです。
車の種類 | ガソリン消費量 |
---|---|
乗用車 | 0.14リットル |
小型トラック | 0.08〜0.12リットル |
中型トラック | 0.13〜0.17リットル |
大型トラック | 0.22〜0.30リットル |
乗用車の場合、10分間のアイドリングで0.14リットルのガソリンを消費します。
ガソリンの価格が160円だとすると、10分間で22.4円、1時間で134.4円のガソリン代がかかってしまいます。
暑いからといってアイドリングをする回数が増えると、ガソリン代が負担になってしまうでしょう。
経済的にもアイドリングは最小限にするのが望ましいです。
排気ガスが環境に悪い
車のマフラーという部分から白い煙が出ているのを見たことあるでしょう。
あれは排気ガスと言って、一酸化炭素や二酸化炭素などの化学物質が含まれています。
化学物質は森林や人間の身体に悪影響を及ぼします。
アイドリング10分あたりの二酸化炭素排出量は、以下の通りです。
車の種類 | 二酸化炭素排出量 |
---|---|
乗用車 | 90グラム |
小型トラック | 58〜87グラム |
中型トラック | 94〜120グラム |
大型トラック | 160〜220グラム |
車を走行させていなくても、排気ガスは出ています。
排気ガスは環境に悪いので、長時間アイドリングするのは避けましょう。
騒音の原因になる
車のアイドリングは約63〜75dBに達すると言われています。
洗濯機の稼働音や電車のベルと同じくらいの音量ということになります。
車に乗っている人はそこまで感じないかもしれませんが、周りの人にとってはうるさいと感じるレベル。
停車している場所や時間帯によっては騒音トラブルの原因になりかねません。
お店の駐車場には「駐車中はエンジン停止にご協力してください」などの張り紙があることもあります。
暑い日は停車中もエアコンを使用したいことが多いでしょう。
しかしながらトラブルを回避するためにも、ルールを守って周りに配慮をしながら使用するようにしましょう。
排気口が塞がると一酸化炭素中毒になる
雪が降っている際など、万が一排気口が塞がってしまうと、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
排気口が塞がってしまうと排気ガスが排出されずに逆流してしまいます。
一酸化炭素は無臭無色なので、車内に一酸化炭素が増えていることに気がつくのは難しいです。
そのため頭痛や吐き気などの症状が出てきてやっと気がつくというのがほとんど。
特に車中泊する際にアイドリングにしておくと、一酸化炭素中毒になる可能性が高いです。
必ずエンジンを切って過ごすようにしましょう。
ポータブルエアコンがおすすめ!
エンジンを停止したままエアコンを使い続けることは難しいです。
しかしながら暑い日の車内はどんどん温度が上がってしまうため、なにか対策をしなければなりません。
そんなときにおすすめなのが、ポータブルエアコンです。
持ち運びができる小型のエアコンなので、車内でも使うことができます。
車でも使えるエアコンがあるんだね!
ポータブル電源で動かせる
ポータブル電源は、いわゆるモバイルバッテリーの大容量版のようなもの。
モバイルバッテリーは基本的にUSB出力のみとなっていますが、ポータブル電源はACコンセントにも対応しているのが特徴です。
ポータブルエアコンはUSBとACコンセントどちらにも対応しているので、さまざまなシーンで活躍してくれます。
気軽に使えるのはUSBですが、冷却性能などはACコンセントを使用した方が高い性能を発揮します。
ポータブルエアコンを購入する際は、USB給電タイプかAC電源タイプかどうか、またどれくらいの時間連続で使用できるか確認しましょう。
バッテリー上がりを気にせず使える
アイドリング中にエアコンを使用すると、バッテリーが上がってしまう可能性があります。
しかしながらポータブルエアコンは、車から電源を取らないで済むモデルもあるため、バッテリー上がりのリスクがなく、車内でも気軽に使えます。
車のエンジンを停止したまま使うことができるので、騒音や排気ガスなどの心配もありません。
アイドリング中のエアコンの使用をやめてポータブルエアコンに切り替えることで、環境にも優しいというメリットがあります。
キャンプなどアウトドアにも便利
ポータブルエアコンはコンパクトで持ち運びしやすく、電源サイトやバッテリーがあれば屋外でも使用できます。
車内で使うのはもちろん、キャンプなどのアウトドアでも活躍してくれます。
ポータブルエアコンをさまざまなシーンで利用したい人は、持ち運びのしやすい取っ手付きのものや本体が軽いモデルを選ぶようにしましょう。
ポータブルエアコンが1台あるだけでアウトドアが快適になりますよ。
最近流行っている車中泊をする際も、ポータブルエアコンは必需品です。
車を持っている人、アウトドアが好きな人はぜひポータブルエアコンを活用しましょう。
車内におすすめなポータブルエアコン
ここからは車内におすすめのポータブルエアコンをご紹介します。
車内はもちろん、家の中やキャンプなどさまざまな場所で活躍してくれます。
ポータブルエアコンをまだ持っていないという人は、この機会にぜひ購入を検討してみてください。
ECOFLOW Wave 2 ポータブルエアコン ZYDKT210-JP
最新技術を用いて開発されたコンプレッサーを搭載。
空間温度30℃の場合、約5分で10℃下げることができます。
暖房機能も搭載しており、冷房と同じく約5分で10℃上げることが可能です。
冷房運転時に発生するドレン水を蒸発させる構造となっているので、水の排出をする必要はありません。
おやすみモードを使用すれば稼働音は44dBに抑えることができます。
充電・給電方法はACコンセント、ポータブル電源、ソーラーパネル、シガーソケットの4通り。
さまざまな場所で使用することができます。
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 29.7×51.8×33.6cm |
重量 | 14.5Kg |
冷房能力 | 1500W |
冷房消費電力 | 700W |
暖房能力 | 1800W |
暖房消費電力 | 700W |
ここひえ R5
コンパクトでピンポイントを冷やしたいときに便利なポータブルエアコンです。
風量は3段階調節が可能。首振り機能や風向き調節機能を搭載しています。
さらにオフタイマー付きなので、電源の切り忘れの心配もありません。
本体重量はわずか1.5Kgと軽量で、取っ手が付いており、女性でも簡単に持ち運びができるでしょう。
モバイルバッテリーで充電しておけば、車内のような電源がない場所でも使用できます。
ACコンセントにも対応しているので、寝室やリビングでの使用も可能。
車内やデスクなどさまざまな場所で使用したい人にぴったりの1台です。
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 17.6×17.3×18.9cm |
重量 | 1.5Kg |
冷房能力 | - |
冷房消費電力 | 7.0W |
暖房能力 | - |
暖房消費電力 | - |
siroca 除湿機能付きポータブルクーラー
除湿機能を搭載しているので、部屋干しや冬の結露対策にも使用できます。
1日約4.4Lの除湿が可能です。
壁掛けエアコンと同じコンプレッサーを使用していて、室内温度-7℃の冷風が出ます。
対応温度は5~38℃と幅広く、真夏の車内もしっかり冷やすことができます。
冷風、除湿のほかに送風のみの運転も可能です。
オフタイマーを搭載しているので、節電にもつながります。
車内とお部屋の中、両方で使いたい人におすすめです。
本体サイズ(幅×奥行×高さ) | 22.0×22.0×41.4cm |
重量 | 6.5Kg |
冷房能力 | 350W |
冷房消費電力 | 160W |
暖房能力 | - |
暖房消費電力 | - |
車はエンジンなしでエアコンだけをつけることはできない
車のエアコンだけをつける際のリスクやおすすめのポータブルエアコンをご紹介しました。
ポイントは以下の通りです。
- エンジンをつけないとエアコンは使用できない
- アイドリング中にエアコンを使い続けるとさまざまなリスクがある
- エンジン停止時はポータブルエアコンで冷やすのがおすすめ
ガソリン車はエンジンをつけなければエアコンを使用することはできません。
アイドリング中にエアコンを使用することはできますが、バッテリーが上がってしまう可能性などのリスクがあります。
周りにも迷惑が掛かってしまうので、エンジン停止時にはポータブルエアコンを活用するようにしましょう。