日立製品のエアコンは、高い性能と多機能性から多くの家庭に選ばれている人気のメーカーです。
中でも特に注目されているのが「凍結洗浄」機能です。
凍結洗浄は、エアコン内部を凍結させることで汚れを剥がし、効率的に洗浄する先進的な技術です。
この凍結洗浄にもデメリットが存在するのでしょうか。
この記事では、日立エアコンの凍結洗浄機能の詳細やデメリット面について詳しく解説していきます。
日立エアコンの購入を検討している人は、凍結洗浄機能の魅力と注意点を理解して、購入前の参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 日立エアコンの凍結洗浄は、エアコン内部のホコリやカビなどの汚れを凍結させて洗浄する、自動お掃除機能
- 凍結洗浄は、自動で室内機や室外機を洗浄して冷暖房効率の向上や維持が期待できるが、搭載機器の価格が高くなりがち
- 凍結洗浄機能は電気代も年間400~500円程度と高くなく、むしろ無駄な消費電力をおさえてくれるので節電も期待できる
日立エアコンの凍結洗浄とは?
日立の白くまくんは「凍結洗浄」がすごいって聞くけど、どんな機能なの?
日立エアコンの凍結洗浄とは、エアコン内部を自動的に凍結させてから解凍することで、効率的に汚れを除去する機能です。
通常の洗浄方法では手の届かない内部のフィンや熱交換器の汚れを、氷の力で剥がし落とします。
この工程によりエアコンの内部を清潔に保ち、空気の質を向上させられます。
クリーニングの手間や頻度を大幅に減らせる点も大きな魅力です。
凍結洗浄の機能
日立エアコンの凍結洗浄機能は、エアコン内部を効率的にクリーニングする技術です。
凍結洗浄とはエアコン内部の熱交換器を凍らせて霜を付け、たくわえた霜を一気に溶かして汚れを洗い流す機能です。清潔な状態にし、ホコリの目詰まりによる性能の低下も抑えます。
引用元:「凍結洗浄」の動作条件や機能を知りたいです。:日立の家電品
凍結と解凍のサイクルによって、取り除きにくい微細な汚れやホコリ、カビなどを除去できます。
汚れの蓄積はエアコンの運転効率を低下させ、消費電力の増加につながりますが、凍結洗浄を行なうことでこれを防ぎます。
凍結洗浄は使用状況や設定に応じて自動的にクリーニングが行なわれるため、手間もかかりません。
凍結洗浄の作動条件
日立エアコンの凍結洗浄機能を利用するには、特定の作動条件を満たす必要があります。
- 運転モードが冷房、除湿、または暖房運転のいずれか
- 一定の運転時間が経過した後に自動的に凍結洗浄が開始
- 室内温度が16℃以上、外気温が5℃以上である
冷房や除湿運転では約60時間、暖房運転では約100時間が目安です。
凍結洗浄はエアコンの運転中に自動で開始されることはなく、運転の停止時に行なわれます。
注意点として、外気温が5℃未満の寒冷地では凍結洗浄が正常に作動しない場合があるため、該当地域での使用時には注意してください。
日立エアコンの凍結洗浄のメリット
凍結洗浄は確かに便利そうだけど、購入するほどのメリットはあるのかな?
日立エアコンの凍結洗浄機能は、さまざまなメリットをもたらします。
定期的な凍結洗浄によってエアコンのカビやダニの繁殖を防ぎ、室内の空気質を向上させられます。
特にアレルギーなどのトラブルを抱える人には、健康面でも大きなメリットがあると言えるでしょう。
ここからは、日立エアコンの凍結洗浄機能が持つメリットについて、詳しく紹介していきます。
自動で内部洗浄をしてくれる
凍結洗浄機能では適したタイミングで自動洗浄してくれるため、お手入れを忘れることなく定期的に内部をきれいにできます。
手作業でのクリーニングはとても手間ですが、この作業を大幅に省ける点は一番のメリットと言えるでしょう。
エアコンは内部構造が複雑で掃除が難しいですし、特に高所に設置されている場合も作業が大変です。
内部が清潔に保たれることで、カビやダニの繁殖を防ぐことができるため、室内空気の質も向上します。
フィルターのお手入れなどは必要ですが、少しでも掃除の手間を減らしたいと考える人におすすめの機能です。
設定すれば室外機も凍結洗浄してくれる
凍結洗浄機能は、設定すれば室内機だけでなく室外機も洗浄できます。
室外機は外気にさらされるため、ホコリや汚れが溜まりやすく、汚れによってエアコン全体の運転効率に影響を与えることがあります。
室外機の凍結洗浄によって熱交換器の汚れが取り除かれると、冷暖房効率が向上します。
室外機の汚れが原因で部品に負荷がかかると故障リスクが高まりますが、凍結洗浄を行なうことでリスクを減らせます。
汚れが蓄積されることで発生する異音や振動も軽減されるため、エアコンの動作音が静かになる点もメリットです。
特に、室外機のメンテナンスはスペースの限られているベランダなどでは作業が難しいため、自動で洗浄してくれると大変便利です。
無駄な電気代消費を防げる
凍結洗浄によってエアコンが常に最適な状態で運転できるように保たれ、少ない電力で効率よく動作するというメリットも大きいです。
エアコンの効率が向上することで、冷暖房が設定温度にまで達する時間も短縮され、結果として電気代の節約につながります。
フィルターや熱交換器が清潔な状態であれば、設定温度に達するまでの時間が短くなるため、その分だけエアコンの稼働時間を減らせるのです。
凍結洗浄は、エアコンの性能を最大限に引き出しながら電気代を抑えられる、積極的に活用したい機能です。
日立エアコンの凍結洗浄のデメリット
凍結洗浄のメリットが分かったよ!購入する前にデメリットも知っておきたいな。
日立の凍結洗浄機能は、最適なタイミングで自動洗浄を行なってくれる、とても頼もしいクリーニング機能です。
ここまで紹介したように多くのメリットを持っていますが、いくつかのデメリットも考慮しなければなりません。
メリットとデメリットをあわせて把握したうえで、凍結洗浄機能を持つエアコンを導入するべきかどうかを判断してみましょう。
本体価格が高くなる
家電製品は、便利な機能や最新機能が搭載されているほど、本体価格が高くなるというのが一般的です。
日立の凍結洗浄搭載のエアコンも、先進的な技術が採用されているぶん、本体価格が高くなるというデメリットがあります。
特に予算に限りがある家庭では、初期投資が高いので、実際にその機能をどれだけ活用できるかを慎重に考える必要があるでしょう。
頻繁にエアコンを使う家庭や、アレルギー対策が必須な家庭には凍結洗浄機能が大いに役立ちます。
しかし日中はほとんど家を空けていることが多く、休日も外出頻度が高い家庭では、エアコンの使用頻度が低いため、本体価格に必要性を感じにくいかもしれません。
凍結洗浄機能は魅力的で便利な機能ですが、本体価格が上がる点は購入時の大きなデメリットとなり得ます。
多少電気代がかかる
凍結洗浄機能は自動で内部を清掃する便利な機能ですが、作動時に多少の電気代がかかる点もデメリットです。
凍結洗浄は一定の運転時間が経過すると自動で開始されますが、頻度が増えると電力を消費するため、電気代が上がる可能性があります。
凍結洗浄は自動で行なわれるため、エアコンを頻繁に使用する季節では、凍結洗浄の作動回数が多くなりがちです。
しかし、凍結洗浄機能による電気代の増加はそれほど高額ではありません。
実際には、凍結洗浄による電力消費は微々たるもので、大幅な電気代の増加には繋がりにくいです。
エアコン内部が清潔に保たれることで、全体の運転効率が向上します。
凍結洗浄によってかかる電気代よりも、エネルギーの無駄を減らせるメリットのほうが大きいとも考えられるでしょう。
モデルによって搭載機能が異なる
日立のエアコン製品に搭載されている凍結洗浄ですが、それぞれのモデルごとに凍結洗浄の機能が若干異なります。
凍結洗浄対応の製品には、「凍結洗浄Light」「凍結洗浄Standard」「凍結洗浄Premium」の3グレードが展開されています。
「凍結洗浄Light」がもっとも基本的な機能に絞ったもので、「凍結洗浄Premium」がハイグレードのモデルに採用されている最新の凍結洗浄です。
凍結洗浄のグレードランク | おすすめの設置場所 | 凍結洗浄機能の特長 |
---|---|---|
凍結洗浄Light (Gシリーズ) | 小部屋、書斎 | ・室内機が薄型でコンパクト ・凍結洗浄は基本機能のみ |
凍結洗浄Standard (E・EL・W・WLシリーズ) | 寝室、仕事部屋、子ども部屋 | ・くらしカメラ搭載 ・不在時に自動洗浄 |
凍結洗浄Premium (Xシリーズ) | リビングなどの広い部屋 | ・くらしカメラAI搭載 ・1日2回自動で洗浄 |
参考:日立ルームエアコン : 注目の新クリーン技術[凍結洗浄]
日立の公式サイトでは、上記のようにおすすめの設置部屋とグレード分けが案内されています。
もっともシンプルな機能である凍結洗浄Lightでは、書斎や小部屋などの使用頻度の少ない部屋への設置がおすすめです。
ハイクラスの凍結洗浄Premiumは、キッチンなどがあるリビングや、使用頻度の高い広い部屋への設置が勧められています。
部屋の大きさやエアコンモデルの対応畳数、予算などを考慮して、設置を考えている部屋に最適なモデルを選んでみましょう。
凍結洗浄を搭載した日立のエアコンモデル
掃除の行き届かない部分まできれいにできるのは便利だよね。
凍結洗浄の搭載モデルにはどんなラインナップがあるの?
ここからは、凍結洗浄機能を搭載した日立のエアコン製品から、おすすめのモデルをご紹介していきます。
日立の上位モデルや高機能モデルには凍結洗浄機能が標準装備されており、高い利便性と快適さをもたらしてくれます。
掃除の行き届きにくい内部の掃除を手軽に行なえる凍結洗浄搭載の日立製品から、特に人気の高いシリーズモデルを見ていきましょう。
Premium Xシリーズ 凍結洗浄Premium
Premium Xシリーズは、「凍結洗浄Premium」を搭載した高性能なモデルです。
「くらしカメラAI」が室内の状況を自動で把握して、汚れ具合によって自動で1日2回の凍結洗浄を行ないます。
リビングやキッチンなどのエアコン使用では油汚れがネックですが、凍結洗浄Premiumなら都度洗浄が行なわれるので気になりません。
その他にも優れた機能を多数搭載しており、「自動風量調整機能」では室内の温度や湿度に応じて最適な風量を調整し、常に快適な室温を保ちます。
「人感センサー」では部屋に人がいるかを検知して運転モードを最適化するため、無駄な電力消費を抑えたエコな運転が可能です。
「クリーンフィルター自動掃除機能」では、フィルター汚れを自動で検知して定期的に掃除を行ない、常に清潔な状態が保たれます。
対応畳数 | 6畳〜29畳用 |
室内機サイズ | 幅798mm×高さ295mm×奥行385mm |
重量 | 15.5kg |
搭載機能 | フィルター自動掃除 空気清浄 内部乾燥 PM2.5対応 除湿 再熱除湿 快適気流/気流制御 スマートフォン対応 くらしセンサー 新冷媒R32 音声ガイド スマートスピーカー対応 無線LAN |
省エネ達成率 | 112%(2027年度) |
Wシリーズ 凍結洗浄Standard
Wシリーズエアコンは、くらしカメラによる「凍結洗浄Standard」を備えたスタンダードモデルです。
便利な「ファンお掃除ロボ」機能では、ファンを加熱した後に逆回転させてブラッシングすることで汚れを落とします。
落とした汚れなどは熱交換器の汚れと一緒に外へ洗い流されていきます。
「ecoこれっきり」機能は、部屋の温度や湿度を自動で検知し、最適な運転モードに切り替える省エネ機能です。
自動運転で無駄な電力消費を抑えられて、手間なく電気代の節約につながります。
また、室内機の本体は高さが約25cmと薄型のスリム設計なので、ハイサッシの窓上やカーテンレール上のわずかなスペースにも設置が可能です。
これまでエアコンを設置したくてもスペースの都合から諦めていた家庭でも、取り付けやすい点がおすすめの製品です。
対応畳数 | 6畳〜18畳用 |
室内機サイズ | 幅798mm×高さ248mm×奥行340mm |
重量 | 40.5kg |
搭載機能 | フィルター自動掃除 自動熱交換器洗浄 内部乾燥 除湿 再熱除湿 スマートフォン対応 くらしセンサー スマートスピーカー対応 無線LAN |
省エネ達成率 | 79%(2027年度) |
Gシリーズ 凍結洗浄Light
日立のGシリーズは「凍結洗浄Light」が採用されており、凍結洗浄を搭載したクラスの中ではもっとも買い求めやすい価格帯のモデルです。
「凍結洗浄Light」は、PremiumやStandardと異なり、運転時間に応じた定期的な自動凍結洗浄、もしくは手動で設定する凍結洗浄の基本機能だけを採用しています。
凍結洗浄は欲しいが購入価格を抑えたい、エアコンの使用頻度はそこまで高くないが凍結洗浄が欲しい、という人におすすめです。
運転時間に応じた自動洗浄だけでなく、リモコンから手動で設定しても凍結洗浄を手軽に開始できます。
シーズンオフ時のお手入れやシーズン開始前のメンテナンスの手間を大幅に軽減できます。
日立の上位モデルと比較するとかなりリーズナブルな価格帯で展開されているため、コストパフォーマンスにすぐれている点が大きなメリットです。
本体価格をできるだけ抑えながら、日々のメンテナンスの手間を省きたい方におすすめです。
対応畳数 | 6畳〜23畳用 |
室内機サイズ | 幅795mm×高さ295mm×奥行250mm |
重量 | 9kg |
搭載機能 | フィルター自動掃除 内部乾燥 除湿 スマートフォン対応 くらしセンサー 新冷媒R32 スマートスピーカー対応 無線LAN |
省エネ達成率 | 74%(2027年度) |
Dシリーズ 凍結洗浄Light
日立のDシリーズエアコンは「凍結洗浄Light」を採用した製品です。
「みはっておやすみタイマー」では、冷房や除湿運転中に室温が上がった場合、自動で再運転を行なうことで快適さを維持できます。
寝苦しくて暑さに起きる夏の夜でも、一度も目覚めることなく快適に眠れるでしょう。
Dシリーズの凍結洗浄Lightは、電力消費を抑えつつも効果的な内部洗浄を実現するため、日々のメンテナンスが簡単で経済的です。
手動での掃除が必要なく、エアコンの内部を常に清潔に保てるため、アレルギー対策としても有効です。
高機能ながらコストパフォーマンスにすぐれており、家庭用エアコンとして最適な選択肢と言えるでしょう。
対応畳数 | 6畳〜23畳用 |
室内機サイズ | 幅780mm×高さ280mm×奥行218mm |
重量 | 9kg |
搭載機能 | 内部乾燥 除湿 スマートフォン対応 くらしセンサー 新冷媒R32 |
省エネ達成率 | 81%(2027年度) |
Premium XKシリーズ
日立の「Premium XKシリーズ」は、「くらしカメラAI」機能を搭載したプレミアムクラスの製品です。
部屋の環境や人の位置を検知して、エアコンの動作を最適化します。
快適さを維持しながらもエネルギー効率を向上させ、無駄な電力消費を防ぐ省エネ性の高さが魅力です。
ステンレス製の部品が汚れやカビの繁殖を抑えて、抗菌効果を発揮するステンレスクリーンも採用されています。
暖房では「全方位暖房」が採用され、足元から部屋全体を均一にすばやく暖めることで、快適な室温を保ちます。
対応畳数 | 8畳〜23畳用 |
室内機サイズ | 幅798mm×高さ295mm×奥行385mm |
重量 | 16.5kg |
搭載機能 | フィルター自動掃除 空気清浄 内部乾燥 PM2.5対応 衣類乾燥 除湿 再熱除湿 快適気流/気流制御 スマートフォン対応 くらしカメラ AI AI自動運転 新冷媒R32 音声ガイド スマートスピーカー対応 無線LAN |
省エネ達成率 | 116%(2027年度) |
EKシリーズ
EKシリーズは「メガ暖白くまくん」製品のシリーズで、寒冷地向けに設計された高性能モデルです。
外気温が低い寒冷地でも、すばやく室内を暖める強力な暖房性能を発揮します。
EKシリーズにも凍結洗浄が採用されており、外気温の低い環境下でも問題なく動作します。
エアコン内部のファンに付着したホコリを自動で除去する「ファンお掃除ロボ」も採用されているので、掃除やメンテナンスの手間が大幅に軽減されて便利です。
室内の湿度を効果的にコントロールできる「カラッと除湿」機能は、部屋干し時の除湿にも役立ち、カビの発生を防ぐとともに快適な室内環境を保ちます。
対応畳数 | 8畳〜18畳用 |
室内機サイズ | 幅798mm×高さ295mm×奥行385mm |
重量 | 16.5kg |
搭載機能 | フィルター自動掃除 内部乾燥 衣類乾燥 除湿 再熱除湿 快適気流/気流制御 スマートフォン対応 くらしカメラ AI AI自動運転 新冷媒R32 |
省エネ達成率 | 95%(2027年度) |
日立エアコンの凍結洗浄は電気代もあまりかからず便利な機能!
日立エアコンの凍結洗浄機能は、エアコン内部を自動的に凍結させて汚れを除去する便利な技術です。
エアコン内部のフィンや熱交換器を常に清潔に保てて、運転効率を維持します。
凍結洗浄によって手動での掃除の手間を省けるだけでなく、消費電力を抑える省エネ性を持った機能です。
この凍結洗浄機能は日立の上位モデルや高機能モデルに搭載されているもので、プレミアム・スタンダード・ライトの3つのグレードに分かれています。
凍結洗浄のプレミアムでは、AIカメラによって室内の汚れ具合などを検知して自動で洗浄を行ないます。
それぞれのグレードによって推奨されている部屋の大きさや用途が異なるので、設置場所に応じて検討してみましょう。