パソコンを使うときに欠かせないマウスには、有線接続するタイプと無線接続するタイプがあります。どちらにすべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。
無線マウスにも有線マウスにもそれぞれ異なるメリットや魅力があります。今無線マウスを使っている方も、有線マウスを試してみるとよりしっくり来るかもしれません。
この記事では、有線マウスのメリットや選び方のポイントなどについて紹介します。おすすめの有線マウスも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
有線マウスのメリット!どんな人におすすめ?
有線マウスを使う大きなメリットは次の2つです。
- 遅延が少なく安定している
- 充電や電池交換の手間がない
無線マウスは取り回しが楽ですが、急に接続が不安定になったり電池を交換する手間が発生したりと面倒なことも。有線マウスならそのような心配がありません。
ここでは、それぞれのメリットについて具体的に解説します。
遅延が少なく安定している
有線マウスを使う大きなメリットは、通信が遅れたり途切れたりすることがほとんどなく、安定している点です。
無線マウスの場合、近くに障害物や電磁波を出す家電製品がある場合、影響を受けて接続が不安定になることがあります。
また、無線ではマウスを動かしたときの信号を電波に変換してPCに送り、PC側は受信した電波を信号に再変換するアクションが必要です。そのため、ごくわずかですが遅延が起こる可能性があります。
ケーブルを使ってPCと物理的につながる有線マウスは、信号を電波に変換する必要がなく、障害物や電波による干渉もほとんど受けません。
そのため、遅延することもなく、接続も安定しています。
充電や電池交換の手間がない
ケーブルを通してPCから電気が供給され、電池切れの心配がない点も有線マウスのメリットです。
無線マウスは乾電池や充電式のバッテリーを内蔵し、電気を得ています。電池が切れると動かせなくなるので、定期的な乾電池の交換や充電が必要です。有線マウスならそのような手間がかかりません。
有線マウスの選び方
有線マウスはさまざまな種類が出ているので、どれを選べばよいのかと悩んでいる方もいるでしょう。
そこで、有線マウスを選ぶ際に押さえておくとよいポイントを紹介します。
読み取り方式で選ぶ
読み取り方式とは、マウスの動きを検知する方式のことです。
光学式・レーザー式・ブルーLED式・IR LED式などがあり、それぞれ精度や得意とするデスクの素材が異なります。
以下は、それぞれの方式の特徴をまとめた表です。
方式 | 特徴 |
光学式 | ・センサーが赤色LEDの反射を感知してマウスの動きを読み取るしくみ ・光沢がある場所やガラス面では精度が落ちるので、マウスパッドが必要になる ・費用を抑えたい方に特におすすめ |
レーザー式 | ・レーザー光を反射してマウスの動きを読み取るしくみ ・光沢のある面やでこぼこの布の上などで使っても読み取れ、精度も高い ・いろいろな場所でPC作業をする方におすすめ |
ブルーLED | ・青色LEDの反射によってマウスの動きを読み取るしくみ ・でこぼこの布の上でも読み取れ、精度も高い ・性能がよく価格が安めのものがほしい方におすすめ |
IR LED | ・赤外線LEDの反射によってマウスの動きを読み取るしくみ ・精度は光学式とほぼ同じかややよい ・無線マウスで採用されることが多く、有線マウスでは選べる製品が限られる ・費用を抑えたい方におすすめ |
特徴や違いをよく理解し、自分の状況に合ったものを選びましょう。
ボタンの数で選ぶ
マウスによって付いているボタンの数は異なります。基本は左右のクリックするボタンと中央にあるホイールボタンの3つ。そのほかに、モデルによってはサイドボタンがいくつかついているものがあります。
作業効率を上げたいのであれば、多ボタンタイプを選ぶとよいでしょう。サイドボタンに「コピー&ペースト」「作業を元に戻す」など、自分がよく使うショートカット機能を登録できるものもあります。
エクセルやGoogleスプレッドシートをよく使う方は、チルトホイールがついているマウスを選ぶと役立つでしょう。チルトホイールは横にスクロールする機能です。
静音性で選ぶ
公共機関やカフェなどで作業する機会が多く、PC操作中にあまり音を出したくない人は、静音性にこだわったモデルを選ぶとよいでしょう。
クリックしたときのカチカチ音が抑えられています。
その他の機能や用途で選ぶ
有線マウスは、モデルによってさまざまな機能が搭載されています。あると便利な機能や用途を考えて選ぶとよいでしょう。
ここでは、代表的な機能を持ったマウスを3つ紹介します。
体の負担を減らすエルゴノミクスマウス
なるべく疲れにくいモデルを探している方は、人間工学に基づいて設計されたエルゴノミクスマウスがよいでしょう。
身体に負担がかからないように設計されており、腱鞘炎や肩こり、腕の痛みなどが起こりにくい仕様です。
場所を取らないトラックボールマウス
トラックボールはマウスに埋め込まれた丸い大きなボールで、動かすとPC画面上のカーソルを操作できます。
マウスを動かさなくてよいので、幅広い作業スペースが要りません。たとえば、ノートPCを置くスペースしかない場所だったとしても、マウスを膝に置いて操作することも可能です。
はじめは使いづらい可能性がありますが、慣れれば快適に使えるでしょう。トラックボールの位置はモデルによって異なり、マウスを握ったときに親指のあたりにくるものや真ん中にあるものなどさまざまです。
使いやすい位置に付いているモデルを選びましょう。
ゲーム用ならゲーミングマウス
ゲームで使うなら、ゲーミングマウスを選びましょう。ゲーミングマウスはゲームプレイに特化したマウスで、「クリックしたときの反応が速い」「読み取り精度が高い」「ボタンの数が多い」など、快適にゲームができるように設計されています。
ボタンは8~20個ほど搭載されており、操作しやすいようにカスタマイズが可能です。
MMOならよく使うアクションを登録できる多ボタンタイプ、FPS/TPSなら軽量でDPIが高いタイプなど、プレイするゲームスタイルに合わせて選びましょう。
ポイント
DPIはdots per inchの略で、マウスを動かしたときにカーソルがどれだけ動くかを示す数値です
おすすめの有線マウス
ここでは、おすすめの有線マウスを紹介します。
Amazonベーシック マウス
左右のクリックボタンとホイールボタンで構成される非常にベーシックなマウスです。カスタマイズ機能はありませんが、通常のビジネス用途で使うなら十分な出来です。
Amazonのプライベートブランド、Amazonベーシック製なので、中央に白字でamazonbasicsのロゴが入っています。
ベーシックな機能があればよい方向けのマウスです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 10.92 x 6.1 x 3.43 cm |
重さ | 76.54g |
Logicool 有線マウス M100
シンプルに設計されたスタンダードなモデルです。左右対称の両手利きデザインなので、左利きの方でもさくさく快適に使えます。
手ごろな価格で、マウスには機能性よりも安定した品質を求める方におすすめです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 3.8 x 6.2 x 11.3 cm |
重さ | 90g |
バッファロー USBマウス BSMBU19BK
優れた精度のBlueLED式のマウスです。5ボタンで、左右クリック・ホイールボタンのほか、左サイドに「戻る」「進む」ボタンを搭載しています。
カチカチいうクリック音が気にならない静音設計なのもポイント。後ろが膨らんだフォルムで手の平にしっかりフィットし、快適な操作ができます。
コスパが高く、静かなシーンでマウスを使うことが多い方におすすめです。
読み取り方式 | BlueLED式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 7.6×4.0×10.6cm |
重さ | 約70g |
バッファロー 有線IRLEDマウス BSMRU21BK
余計な機能を省いた設計のIR LED式マウスです。持ったときに手にしっくりなじむデザインで、長く使用しても疲れません。オフィスになじむブラックのほか、ホワイトとレッドの3色を展開。好みに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
手ごろな価格でスタンダードな機能があればよい方向けのマウスです。
読み取り方式 | IR LED式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 約6.6×4.2×10.8cm |
重さ | 約87g |
エレコム USBマウス M-XGM10UBBK/EC
母指球(手のひらの親指側)があたる部分がふくらみ、握ったときに親指と薬指をしっかり支える形状が特徴です。手にしっかりとフィットし、長く使っても疲れにくくなっています。
5ボタンで、左サイドに「進む」「戻る」ボタンを搭載。PC作業がスムーズに進められるので、作業効率が上がるでしょう。
PCでの作業が多く、疲れにくいマウスを探している方におすすめです。
読み取り方式 | BlueLED |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 38 x 10.96 x 4.08 cm |
重さ | 約75g(ケーブル込み約92g) |
グリーンハウス 有線マウス GH-MUDQOA-BK
クリック音が抑えられた静音設計のマウスです。左右対称形なので、左利きでも快適に使えます。シンプルな形状で大きめサイズなので、手が大きな方にもほどよくフィットするでしょう。
手ごろな価格で静音タイプのマウスを探している方に向いています。ワンコイン以下なので予備として持っておくのもおすすめ。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 6.4 x 11.6 x 3.7cm |
重さ | 74.6g |
エレコム マウス有線 M-K6URBK/RS
3ボタンで基本的な機能を押さえたスタンダードなマウスです。クリック感が強めなので、しっかり押した感覚が得られます。軽いので長時間使用しても疲れにくく、持ち運びにも便利です。
リーズナブルな価格で基本性能がしっかりそなわったマウスを探している方におすすめです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 6.0×10.5×4.0cm |
重さ | 77g |
HP 有線マウス 100G
高さがあり、サイドにくぼみがあるデザインなので、手を添えたときにしっかりとなじみます。長時間PC作業する場合でも快適に使えるでしょう。左右対称デザインで、利き手を問わない設計です。ほどよい重さで安定感があります。
機能性よりも、リーズナブルな価格で一定以上の操作性があるものを求めている方におすすめです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 11.66x6.43x 3.72cm |
重さ | 90g |
エレコム USB マウス有線 M-XT3URBK
トラックボール搭載で、使用する場所を選ばない便利なエルゴノミクスマウスです。クッションや膝の上でも操作が可能。たとえばソファに座りながらでも、PC作業がサクサク進みます。
エルゴノミクス設計で手が疲れにくい点も大きな魅力です。5ボタンにチルトホイールの6ボタン仕様。5カ所に任意の機能を割り当てられるので、好きにカスタマイズできます。
トラックボールつきで自由にカスタマイズできる多機能マウスがほしい方におすすめです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 12.45x9.47x4.78cm |
重さ | 199.58 g |
Logicool G USBゲーミングマウス G203
カスタマイズ可能な6つのボタンが搭載されたゲーミングマウスです。高精度のセンサーがマウスの動きをトラッキングし、素早く反応します。
左右対象の丸みのあるフォルムでにぎりやすいのもポイント。スムーズな操作が実現できるでしょう。カラーはブラック、ブルー、ホワイト、ライラックの4色を展開。好みに合わせて選べます。
リーズナブルな価格でゲームプレイ用のマウスを求めている方におすすめです。
読み取り方式 | 光学式 |
接続インターフェイス | USB |
サイズ | 11.6x6.2x3.8cm |
重さ | 85g |
有線マウスの人気メーカー
有線マウスは、国内外のさまざまなメーカーが販売しています。迷ったら安定した人気があるメーカーの製品を選ぶのも1つの方法でしょう。
ここでは、有線マウスを取り扱う代表的なメーカーを4社紹介します。
エレコム(ELECOM)
エレコムは、パソコン・デジタル機器の開発・製造・販売を行う会社です。
有線マウスは3ボタンのスタンダードなモデル、静音性の高いモデル、ケーブルが巻き取りできるモデルなどさまざまな種類を展開。豊富な選択肢のなかから、好みのデザインが見つかるでしょう。
バッファロー(BUFFALO)
バッファローは、ルーターやハブなどのネットワーク機器をはじめ、メモリやマウス、キーボードといったパソコン周辺機器を製造・販売しているメーカーです。
有線マウスは比較的リーズナブルな価格のものが多く、コスパが優れています。静音タイプが多く、クリック音をあまり立てたくない方にもおすすめです。
ロジクール(Logicool)
ロジクールは、スイスにあるロジテック(Logitech)社の日本法人です。幅広い種類のPC周辺機器を製造・販売しており、特にマウスやキーボードなどの入力デバイスに強みを持ちます。
有線マウスはシンプルな機能で安価なモデル、カスタマイズ可能な7つボタンを備えた多機能モデル、エルゴノミクス設計の高級モデルがそろっています。
価格や必要な機能に合わせて選べば、高い満足が得られることは間違いないでしょう。
レイザ―(Razer)
レイザーは、アメリカに本社を置き、世界各地にオフィスを展開するグローバルな会社です。ゲーミングデバイスを専門に扱い、多くのe-スポーツ選手から支持されています。
快適なゲームプレイのため、レイザーのマウスは高精度のセンサーを搭載。持ちやすく疲れにくいエルゴノミクス設計のモデルが数多くあります。
軽量で耐久性に優れたものが多いのも特徴です。
有線マウスと一緒に揃えたいアイテム
有線マウスを購入するなら、同時にマウスパッドやリストレスト・アームレストもそろえるのがおすすめです。より快適なPCライフが送れるようになるでしょう。
ここでは、マウスパッドやリストレスト・アームレストを一緒にそろえるとよい理由を解説します。
マウスパッド
なくてもマウスの操作はできるので、マウスパッドを使わずにPC作業をしている方も多いでしょう。しかし、より快適にマウス操作をするなら、マウスパッドの使用がおすすめです。以下のようなメリットがあります。
- マウスの反応がよくなる
- マウスやデスク表面の傷つきを防ぐ
- マウスがほこりを巻き込むのを防ぐ
マウスは、読み取り方式によって苦手とする場所があります。たとえば、よく普及している光学式のマウスは、鏡面仕上げされたような光沢のある面やガラス面などが苦手です。
そのような場所でも、マウスパッドを敷けばすいすい読み取れるようになります。ゲームプレイする場合は、専用のマウスパッドを選ぶとより反応がよくなるでしょう。
また、マウスパッド上で操作することで接地面の傷つきが防げ、デスク上のほこりやゴミをマウスが巻き込まないで済むのも大きなメリットです。
リストレスト・アームレスト
リストレスト・アームレストも、マウスを新調するなら一緒にそろえておきたいアイテムです。
リストレストは手首の下、アームレストは腕の下に置いて使うことで手首を自然な角度と位置に保て、キーボードへの打ち込みやマウス操作による負担を軽減します。手首や腕が安定するので、疲れが減るだけでなく快適にタイプできるようになるのも大きなメリット。
木製や金属製のハードタイプとジェルやウレタン製のソフトタイプがあり、触り心地が大きく異なります。
購入する際は、まずは好みの素材を選び、キーボードの長さに合わせてサイズを決めるとよいでしょう。
有線マウスのよくある質問
最後に、有線マウスでよくある質問についてお答えします。購入前にぜひ参考にしてください。
マウスが動かない・反応しないときはどうすればいいですか?
有線マウスが動かない場合、ケーブルの抜き差しで解決する可能性があります。USB端子で接続するタイプは、そのまま抜き差ししてみましょう。
PC/ 2端子タイプは、いったんPCをシャットダウンしてからケーブルを抜き差しし、PCを再起動します。
ケーブルの抜き差しで解決しない場合は、マウス本体が故障しているのかもしれません。別のマウスがあれば、接続して動くかどうか試してみましょう。別のマウスが動く場合は、元のマウスの故障が考えられます。
◆マウスが動かないときの対処法はこちらでも詳しく解説しています
マウスの動きが悪いときはどうすればいいですか?
有線マウスの動きが悪い場合、センサー部分にほこりや汚れが付着している可能性があります。PCからケーブルを外し、マウスを裏返してセンサー部分をクリーナーなどで吸い取ってみましょう。綿棒で拭き取ったり、エアーブラシで飛ばしたりする方法も有効です。
また、マウスを使う場所に問題があるケースも考えられます。読み取り方式によっては、ガラス面や光沢面で使ってもうまく読み取れません。その場合は、マウスパッドを使うと解決します。
◆「マウスの掃除ってどうするの?」という方はこちらの記事が参考になります
有線マウスは100均でも売っていますか?
ダイソーやキャンドゥなどでは、有線マウスを販売しています。左右クリックとホイールボタンのスタンダードな仕様で、問題なく使用できます。軽量で、持ち運びにもちょうどよい重さです。
価格を考えれば、非常にコスパ良好といえます。
「使っていたマウスが壊れたから、とりあえず間に合わせでほしい」「使えればマウスはなんでもいい」といった方なら、買って後悔はないでしょう。
手持ちのマウスが故障したときに備え、予備として1つ買っておくのもおすすめです。
まとめ
有線マウスのメリットや選び方、おすすめのモデルなどについて紹介しました。有線マウスを使う大きなメリットは、遅延がなく安定していること、電池切れがないことの2点です。
さまざまなモデルがあり、読み取り方式や付属の機能はそれぞれ異なります。ガラス面や光沢面のあるデスクで使うことが多いなら光学式は避けてレーザー式を選ぶなど、使う場所を考慮して選ぶとよいでしょう。
ただし、マウスパッドを使うなら場所は問わず使えるので、読み取り方式を考慮しなくても問題はありません。
また、ボタンの数が多いものはコピーやペースト、文字検索などよく使う機能を自由に割り当てられて便利です。クリック音を立てたくない場合は、静音モデルを選ぶとよいでしょう。
一度購入すると長く使うものなので、じっくりと検討して最適なマウスを選んでください。