冬の健康を守るために活躍する家電が加湿器です。乾燥する季節は、鼻やのどの粘膜が乾燥して肌が荒れやすくなるだけでなく、空気中のウイルスの活動が活発化して、風邪を引きやすくなります。
加湿器は空気中の湿度を保ちながら室温も保持して、快適な環境を整えられる便利な家電です。本記事では、自分に適した加湿器の選び方について、加湿方式の種類や部屋・目的別の選び方などのポイントを解説していきます。
加湿器の種類
まずはたくさんある加湿方式の種類と違いから知っておこう!
加湿器の加湿方式には、気化式・超音波式・スチーム式・ハイブリッド式の4種類に分類されます。それぞれの方式は水を空気中に放出する方法に特徴があり、衛生面や電気代、価格などに関してそれぞれメリットとデメリットを持っています。これらの違いを理解し、使い勝手や環境に合わせて最適なものを選びましょう。
気化式
気化式による加湿は、水に濡らしたタオルなどを送風で乾かすことで加湿されるイメージです。気化熱現象により、室温よりも冷たい風が送風されるため、春先の花粉対策や秋の季節に最適です。冬場の使用においては暖房効率は少しだけ低下する可能性があります。
気化式の仕組み
気化とは、液体が沸騰もしくは蒸発して気体となる現象のことです。気化式では、この気化の仕組みを使って、水を含んだフィルター部分に風を送って水を気化させます。ファンにで気化した水を送り出すため広範囲に加湿でき、消費電力も抑えられます。
気化式メリットとデメリット
気化式のメリット
- モーターがないので動作音が静か
- 加熱しない方式のため電気代を抑えられる
- 水を沸騰させず火傷リスクがない
- 過度な加湿がなく結露やカビを抑えられる
数ある加湿方式の中で、ヒーターを使用しない気化式はいちばん電気代が割安です。送風ファンの音はありますが、騒音値は平均20dB台と静かなので、日常生活や就寝時に支障をきたすことは少ないでしょう。また、加熱した蒸気に触れて火傷してしまう恐れもないため、小さな子どものいる家庭で安心して使えるのが安全性の高さが大きなメリットです。
気化式のデメリット
- 加湿機能が弱い
- 加湿速度が遅い
- 加湿量の微調整が難しい
- 遅気化熱によって室温がやや下がる
気化式は自然の力に頼るため、加湿量の細かいコントロールが難しく、加湿力も他の加湿方式に比べて劣ります。また、気化熱の仕組みによって室温がわずかに低下するという側面もあります。加湿力重視ならスチーム式かハイブリッド式がおすすめです。
気化式製品の特徴と予算
気化式の価格相場:2,000円~10万円前後
気化式の加湿器はモーターがない分、本体価格が2,000円台からともっとも安い価格帯から展開されています。本体価格の初期費用だけでなく、長期的に見たランニングコストでもいちばん安いのが気化式です。購入費用と電気代を抑えたい方には、気化式は経済的な選択肢です。
超音波式
超音波式による加湿は、霧吹きやスプレーなどで空間に細かい霧状の水を放出することにより加湿されるイメージです。微細なミストが内部のファンによって風に乗せられ、空気中に広がって加湿します。
超音波式の仕組み
超音波式は、内部での超音波振動によって水面を揺らして、微細なミストを発生させる仕組みです。ヒーターを必要としないシンプルな構造であるため、ほとんどのメーカーで採用されています。水が急速に蒸発せずにミスト化されるため、部屋の温度上昇を抑えながら加湿されます。シンプルな構造と加湿能力から、家庭やオフィスで扱いやすい加湿方式です。
超音波式メリットとデメリット
超音波式のメリット
- ヒーターを使わないので本体やミストが熱くない
- 本体価格が安く電気代も控えめ
- 静音性が高く運転音がほとんどない
- 本体サイズがコンパクトな製品が多い
- デザイン性の高い製品が多い
- アロマ対応の製品も多数ある
超音波加湿器の最大の魅力は、ヒーターを使用しないためエネルギー効率が良く、消費電力が低い点です。また、熱を使わないため部屋の温度に影響を与えず、暖かい季節や室内でも使用しやすいです。沸騰による加熱音がないので、寝室やオフィスといった静かな環境での使用にも向いています。
本体は小型でコンパクトなデザインが多く、インテリアに取り入れやすいのも魅力です。超音波式には、アロマオイルやアロマウォーターを垂らして、加湿しながら香りを楽しめるタイプもあります。
超音波式のデメリット
- 手入れを怠ると雑菌を乗せた水が拡散される
- 加熱蒸気ではないため製品によっては周囲が濡れやすい
超音波式では水蒸気ではなく水の粒子として放出されるため、タンクやトレー、フィルターなどのお手入れを怠ると、雑菌が繁殖した状態で汚い水が空中に放出されてしまいます。放置した状態で使い続けると、健康面へのリスクが大きいので、超音波式は毎日のお手入れをこまめにできる人に向きの加湿方式です。
超音波式製品の特徴と予算
超音波式の価格相場:1,000円以下~50,000円
超音波式加湿器は幅広い価格帯で展開されており、価格と性能のバランスが良く手軽に入手できるため、手頃な価格帯と控えめなランニングコスト面から予算に合わせて選択できるのが魅力です。置き場所を選ばないコンパクトなデザインは、狭いスペースやデスク周りなどの場所でも利用しやすいため自由な配置ができます。
スチーム式
スチーム式による加湿は、やかんや鍋などでお湯を沸かしている間に出ている蒸気を利用して、室内を加湿するイメージです。大量の蒸気が空気中に放出されるので、すばやく空気が加湿されます。
スチーム式の仕組み
スチーム式は、水をヒーターで加熱し、その湯気(水蒸気)をファンで空中に送り出して空間を加湿する仕組みです。
スチーム式メリットとデメリット
スチーム式のメリット
- 水の煮沸によって雑菌の繁殖が抑えられて衛生的
- 高温の蒸気を出すので室温が上昇する
- 加湿を始めてからすばやく室内がうるおう
- 対応畳数が広い製品が多い
- 加湿量の微調整がしやすい
寒い季節にありがたい効果であり、加湿器としてだけでなく、部屋を温める効果も期待できます。加湿を開始してからのパワフルな性能は素晴らしく、短時間で湿度を高めることができる上、広いスペースにも適しています。
スチーム式のデメリット
- ヒーターを使用するため消費電力が多い
- 吹き出し口が熱くなり火傷のリスクがある
- 水が沸騰するまで少し時間がかかる
- 加湿量が多すぎるとカビや結露が発生する
スチーム式では吹き出し口の部分が熱くなるため、誤って触れると火傷の危険性があります。特に小さな子どもがいる場合は設置場所に注意しなければなりません。また、水の沸騰に少し時間がかかります。パワフルな加湿能力を持っているので、すばやく室内をうるおせますが、加湿量が多すぎると飽和水蒸気量を超過した水分が、窓や壁などで結露する可能性が高いです。
スチーム式製品の特徴と予算
スチーム式の価格相場:2,000円~30,000円
スチーム式加湿器は、すぐれた加湿力と迅速な加湿能力が魅力的な特長です。特に寒い冬には、暖かい蒸気が室内の空気を潤し、乾燥からくる不快感を軽減する効果が期待できます。
ただし、スチーム式の加湿器は他の種類に比べて消費電力が多く、電気代が増える可能性があります。また、送風口が熱くなることも欠点の一つです。そのため、家庭に子どもがいる場合は特に安全に配慮する必要があります。
しかし、近年では送風口が熱くならないように設計された製品も増えてきており、子育て世帯にとっては注目すべきポイントです。安全性を重視する方には、この点を確認して製品選びをすることが大切です。
ハイブリッド式‐温風気化式
温風気化式とは、ヒーターによる加熱と気化式を掛け合わせているハイブリッドな加湿方式で、温風やドライヤーによって濡れたタオルなどを乾かすイメージです。蒸気を発生させず高温にならないため安全性が高く、ヒーターレス式よりもわずかに加湿力が向上します。
温風気化式の仕組み
温風気化式では、水を含んだ加湿フィルターに温風を送って、フィルターを通過する際に水を気化させて室内の加湿を行ないます。部屋の湿度に応じて温風と常温の風を切り替えて運転できる点が、ハイブリッド式の良いところです。
温風気化式メリットとデメリット
温風気化式のメリット
- 熱源が本体内部にあり表面に触れてもやけどの心配が少ない
- 水中に含まれる雑菌を殺菌できて清潔
- 設定湿度が維持されて室温が大幅に上昇しない
- 加湿がすばやい
温風気化式はスチーム式とは違って、加熱蒸気でも室温がほとんど変わらないか、わずかに上昇する程度に抑えられます。また、加湿時にタンクの水を加熱してから気化させるので、水中に含まれる細菌や微生物を殺菌しやすくなる点もメリットです。水蒸気がすばやく放出されるため、広い部屋でも迅速に加湿運転を行なえます。
温風気化式のデメリット
- フィルターが常に濡れた状態でカビが発生しやすい
- フィルターなどのお手入れはこまめに必要
温風気化式は高温にならず火傷の心配が少ない一方、フィルターが常に濡れている状態なので、カビの温床となりやすいのがデメリットです。定期的なフィルターのメンテナンスが必要であり、頻繁なお手入れが求められます。頻繁に掃除ができる方におすすめです。
温風気化式製品の特徴と予算
温風気化式の価格相場:13,000円~10万円前後
温風気化式はハイブリッドタイプなので、気化式よりも消費電力は高くなる傾向があり、製品の価格も一般的に高めに設定されています。ただし、温風気化式は室温に合わせてヒーターを自動でオンオフするため、電力の無駄を抑えられる点もメリットです。
ハイブリッド式‐加熱超音波式
加熱超音波式とは、加熱によるスチーム式と超音波式を組み合わせたハイブリッドな加湿方式で、沸かしたお湯を霧吹きやスプレーなどで噴射して加湿するイメージです。従来の超音波式よりも加湿効率を向上させ、水の加熱によって雑菌などの繁殖を抑えられます。
加熱超音波式の仕組み
加熱超音波式では、水を加温してから超音波の振動によって霧状の微粒子に変えて、空気中に放出します。フィルターを搭載していないため、本体サイズがコンパクトでありながら静音性にもすぐれています。
加熱超音波式メリットとデメリット
加熱超音波式のメリット
- 水が煮沸消毒されており加湿が衛生的
- 加湿速度がすばやく対応畳数も大きい
- フィルターがなく本体がコンパクト
- お手入れやメンテナンスが簡単
すぐれた機能を持っています。この方式は加湿速度がすばやく、フィルターがないので本体サイズがコンパクトでスタイリッシュなデザインが特長です。フィルターがない分、お手入れもしやすくメンテナンスが簡単である点もおすすめです。
加熱超音波式のデメリット
- 放出する霧状の粒子が大きく周囲が濡れやすい
- 本体価格が高い傾向にある
加熱超音波式のデメリットとして、ミストの粒がやや大きいため、加湿器の周囲や床周りなどが濡れる可能性があります。家電製品の近くや精密機器の近くで使用しないよう、置き場所に注意しなければなりません。
加熱超音波式製品の特徴と予算
ハイブリッド式の価格相場:5,000円~7万円
加熱超音波式のハイブリッドタイプは、超音波式の雑菌を放出するリスクが高い点を、加熱によってカバーしています。超音波式では加湿器の本体価格が安い点がメリットでしたが、加熱式の加わったハイブリッド式になると、本体価格が高くなることもデメリットのひとつです。
基本的な加湿器の選び方
肌や喉の乾燥に敏感な方だけでなく、美容や健康面でも湿度管理は大切です。また、室温が同じでも湿度が高ければ体感温度が上がります。暖房器具と加湿器を併用することで暖房費の節約にも繋がります。
加湿器にもさまざまな違いがあり、加湿方法のタイプや性能、扱い方などを考慮して選ぶことをおすすめします。加湿器を購入する前に、まずは選ぶ際に役立つ基本的なポイントを押さえておきましょう。
加湿方式の違い
加湿器には大きく分けて、気化式・超音波式・スチーム式・ハイブリッド式の加湿タイプがあります。スチーム式は加湿能力が高く、速やかに湿度を上げることができますが、省エネ性にはやや劣ります。
気化式は省エネ性にすぐれていますが、加湿能力は比較的低めです。超音波式は静音性が高くエネルギー効率も良いですが、水が加熱されないので本体の衛生管理に注意しないと、汚れた水を放出してしまう点に注意が必要です。
これらの方式をいずれか2種類組み合わせたハイブリッド式では、各方式のそれぞれ良い点を兼ね備えています。加湿方式による違いをよく理解して、使用環境やニーズに応じた製品を探してみましょう。
広さに合った対応畳数
加湿器には「定格加湿能力」や「適用床面積」という数値があります。部屋の広さに合わない加湿器を使用すると、なかなか湿度が上がらなかったり、反対に過剰な加湿で結露が発生してカビのリスクが高くなったりする問題が起こります。部屋の湿度調整には対応する畳数が適した加湿器を選ぶことがポイントです。
加湿器の適用畳数表示には、木造和室とプレハブ洋室という2つの数値が用意されています。木造和室とは、畳や障子などで湿気が吸収されて気密性が低い木造住宅を指します。プレハブ洋室は、プレハブや鉄筋コンクリートのマンションなどの気密性の高い住宅です。自身の部屋の構造を考慮に入れて、最適な対応畳数を選びましょう。
お手入れのしやすさ
加湿器の手入れを怠ると、雑菌まみれの水で加湿し続けることになり、健康を損なう恐れがあります。日々のお手入れを楽にするには、手入れの手間を軽減する工夫や、お手入れを頻繁に行なわなくてもいい設計、各パーツを取り出しやすい工夫など、洗いやすい製品を選びましょう。
手入れの楽さを重視するなら、シンプルな構造のタンクや、給水口が大きく、底まで手が届きやすい加湿器だと手入れがスムーズです。他にもフィルターや吸気口、トレーなど、水に触れる各部品が取り外せて丸洗いできるものを選ぶとお手入れが楽に済みます。
便利な機能
加湿器を選ぶ際には、便利な機能にも目を向けてみましょう。例えば、自動的に数時間後にOFFするタイマー機能があると、就寝時にも安心です。加湿が過剰になって結露が起こったり、途中で水がなくなる心配も少なくなります。
小さな子どもがいる場合、触れた際の誤操作を防ぐためチャイルドロック機能を搭載したモデルだと安心です。他にも、アロマオイルなどを使える加湿器は、加湿しながらアロマディフューザーの役割も兼ねるため、リラックスタイムに最適です。
必要な機能は、使う場面や家族構成などによっても異なります。付属している機能にも目を向けて、ニーズに合った機能が搭載されているかチェックしておくと良いでしょう。
加湿器を選ぶそのほかのポイント
仕事場や自室などのシーン別に加湿器を使い分けたいから、それぞれの場所に合った加湿器を選ぶポイントを知りたいな。
加湿器を選ぶ際には、使用する部屋や時間帯、場所によって異なるポイントがあります。これらのポイントを押さえることで、最適な加湿器を選ぶ上でのヒントを得られます。快適な空間作りのために、細かい点まで把握して納得のいく製品選びをしましよう。
寝室用なら静音性をチェック
就寝時に加湿器を使用する場合、人によっては運転音が気になってしまうでしょう。静音性を重視して加湿器を選ぶには、騒音レベルを示すdb(デシベル)値を確認します。
睡眠中に影響を及ぼさないとされる数値は、一般的に35dbから40db以下です。寝室での使用には、運転音が40db以下の製品を選ぶと安心です。加湿方式によっても静音性が異なり、水を沸騰させるスチーム式は運転音が大きい傾向がありますが、気化式と超音波式は比較的静かな製品が多いです。静音性を求めるなら加湿方式の特性にも注目してみましょう。
一人暮らしなら部屋に合った加湿力を重視する
部屋の広さが加湿器の適応畳数よりも大きいと加湿効果が薄れる一方、対応畳数よりも小さすぎる部屋で使用すると、カビや結露のリスクが高まる可能性があります。
一人暮らしのワンルームなどを4.5畳から6畳ほどの広さと想定した場合、おすすめなのは適応畳数が6畳から13畳クラスの加湿器です。また、ワンルームなどでは限られたスペースに設置することが多いため、コンパクトなサイズの製品を選ぶと生活空間を圧迫することなく利用できます。
赤ちゃんがいる家庭はやけどの心配が少ないものを選ぶ
赤ちゃんや小さな子供がいる環境では、加湿器の安全性が重要です。加湿器を子どもの手の届かない場所に配置するだけでなく、チャイルドロック機能が搭載されたモデルを選ぶと安心でしょう。赤ちゃんが誤って操作するリスクを最小限に抑えられます。
また、気化式は加湿力が他の種類に比べて劣るという一面もありますが、ヒーターレスなので熱い蒸気が放出されず、子どもやペットが誤って触れてしまったときの火傷リスクを減らせます。
デスク周りの加湿には卓上加湿器がおすすめ
オフィスなどのデスク周りで使うなら、卓上サイズの加湿器がおすすめです。充電タイプだとコードレス仕様なので、持ち運びができて場所を選ばずに設置できます。USBタイプならパソコンなどに接続しながら利用できて便利です。
中には、専用の水タンクではなくペットボトルやカップから給水するコンパクトな加湿器もあります。タンクのお手入れの手間がなく、定期的にペットボトルを交換するだけで済むため、オフィス使用に最適です。電子機器周りで使用する場合には、放出されるミストの細かい製品を選ぶと機器への影響がなく安全です。
加湿空気清浄機の検討もおすすめ
加湿空気清浄機は、空気清浄機に加湿機能を組み合わせた製品です。冬場の乾燥した時期には、部屋の湿度を一定に保ちつつ、空気中の不純物をクリーンにしてくれます。加湿器と空気清浄機を別々に配置する必要がなく、省スペースで設置できるため、部屋をすっきりと保ちながら、花粉やハウスダスト、PM2.5などの除去ができます。
加湿が不要な季節には空気清浄機能のみを使い、オールシーズン活躍する家電です。季節ごとの出し入れが不要で、スペースも1台分で済む利便性も魅力のひとつと言えるでしょう。空気清浄機の購入も検討している場合には、一台でおさまる加湿空気清浄機の検討もおすすめです。
◆おすすめの加湿空気清浄機は、以下の記事で詳しく紹介しています。
加湿器のおすすめメーカー
加湿器はさまざまなメーカーから販売されており、卓上タイプから対応畳数の広い据え置き型まで、製品展開が豊富です。ここからは、その中でもおすすめしたい人気のメーカーをご紹介します。
各メーカーがそれぞれの独自機能を搭載し、デザイン性や便利な機能などを持ち味にしています。それぞれのメーカーの強みや特色を知ることで、自身のニーズにぴったり合った加湿器を見つける手助けになるでしょう。
象印
象印マホービン(ZOJIRUSHI)は、1918年に創業した家電メーカーです。特に炊飯器や家庭用ポットの分野で国内で高い評価を受けています。魔法瓶の製造・販売から始まりましたが、後に家庭用調理器具にも進出し、空気清浄機などのエアーフィルター関連製品も得意としています。特に象印マホービンの加湿器は、使いやすさと安全性を重視しており、子どものいる家庭にも安心です。
加湿器では、電気ポットで使用される保温・加熱を得意とし、蒸気を噴出して加湿するスチーム式のみを取り扱っています。ヒーターで温めたお湯から蒸気を出すことで、短時間で広い空間を加湿するのが特長です。
象印の加湿器は構造がシンプルで、電気ポットのように、蓋と本体が別々に手入れできるのでメンテナンスが簡単です。大きな給水口は拭き取りが楽で、汚れがこびりつきにくいフッ素加工も施されています。手間をかけずに清潔に保てるのが象印のメリットです。
シャープ
シャープ(SHARP)の加湿器は、全てのモデルに同社独自のプラズマクラスター技術を搭載しています。プラズマクラスターは、空気中の水と酸素からイオンを発生させる仕組みにより、浮遊するカビ菌や付着ウイルスを抑制し、ダニの排泄物や死がい、アレル物質の影響を抑え、空気を浄化する効果があります。
シャープの加湿器は、主に加熱式と気化式を組み合わせたハイブリッドタイプを展開しています。吹き出し口やカバー、給水口など多くのパーツが取り外し可能で、手入れしやすい設計が特長です。消臭効果や静電気の抑制など、1台で多彩な機能を求める方におすすめです。
他にも、AI機能やセラミックファンヒーター機能などがあり、AI機能は居住地域の天気予報や季節、部屋の広さや構造、種類などを細かく分析して最適な加湿制御を自動で行ないます。空気を暖めるセラミックファンヒーター機能は寒い季節に便利です。湿度と温度を1台で調整できて寒く乾燥した時期も快適に過ごせます。
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマ(IRIS OYAMA)は、手頃な価格でありながら高い機能性とデザイン性を持つ加湿器を提供しています。加湿方式は、加熱式、超音波式、その両方を融合させたハイブリッド式など、幅広いラインナップです。加湿だけの単機能だと、安いものでは1,000円台から展開されています。
低価格でありながら充実した高い機能やデザイン性を持ち合わせており、日常生活を快適にするだけでなく、インテリアのアクセントとしても活用できる点が魅力です。定番のシンプルな形状から、ウッドテイストの温かみを感じるデザインまで豊富に揃っています。多様なデザインやフォルムから、部屋の雰囲気やインテリアに合わせて選びやすいです。
特にデザインにこだわって選びたいという方には、加湿方式が超音波+加熱式か、気化+加熱式のハイブリッドタイプの製品だとデザインが豊富なのでおすすめです。
ダイニチ
新潟県三条市で創立されたダイニチ(Dainichi)は、暖房機器などを手掛けるメーカーです。石油コンロやストーブ販売が主流でしたが、現在では加湿器や空気清浄機も手掛けています。ダイニチの加湿器は、すべて温風気化+気化式のハイブリッドを採用しています。温風気化式は低湿度時に使用され、フィルターにヒーターで温めた温風を通してすばやく加湿します。
一方、湿度が上がると常温の風を利用し、潤いを拡散する気化式に切り替わります。この2つの方式を組み合わせることで、高性能かつ省エネを実現した、すぐれた加湿方式です。加湿器は手入れが簡単で、抗菌フラットトレイの採用や「カンタンお掃除タンク」などの機能が人気を集めています。
製品の品質を保つために国内工場で開発・生産され、品質管理においては検査に合格したものだけを出荷し、3年間の長期保証や万全なアフターサービスも提供しています。ダイニチの加湿器は高性能で手入れが簡単であり、静音性にすぐれ、信頼性の高い製品として多くの支持を集めています。
ドウシシャ
ドウシシャ(DOSHISHA)は、東京都と大阪府に拠点を置く流通サービス企業で、家電製品の販売や仕入れだけでなく、プライベートブランドの企画や開発も手がけています。その代表的なブランドとして「d-design」があり、社内外の多くのデザイナーが集結して、おしゃれな家電製品を提供しています。
ドウシシャの加湿器は、シンプルでありながらも女性層を意識したおしゃれなデザインが特徴です。加湿器のラインナップには、超音波式とハイブリッド式が主力となっており、さらに電源を必要としないペーパー加湿器や持ち運びしやすいスティック加湿器など、さまざまなタイプが揃っています。
価格帯は手頃ながら性能は高く、高価格帯のハイブリッド式商品でもコストパフォーマンスにすぐれた製品です。他にも、紙タイプやUSB対応のものなど、さまざまなタイプが揃っているのも特徴です。特に超音波式の商品が充実しており、自分に最適な加湿器を見つけやすく、低消費電力なので実用的な使用が可能です。
加湿器の選び方を理解して部屋とシーンに合ったものを選ぼう
加湿器を選ぶ際には、部屋の広さや湿度管理の必要性、使用場所や用途などを考慮することが大切です。超音波式やハイブリッド式といった加湿方式の種類、デザイン、機能面などあらゆる要素がありますが、自分のニーズに合った加湿器を選ぶことで、快適な室内環境を整えられます。
- 気化式は本体価格も電気代も安い
- 超音波式は静音性が高くアロマを使える
- スチーム式は雑菌リスクが低く衛生的
- ハイブリッド式は各方式のメリットのいいとこ取りをしたタイプ
- 使用したい部屋の広さに応じた製品を選ぶ
- 衛生的に使うためメンテナンスのしやすさにも注目
エアコンの利用などで乾燥しやすい冬場には、加湿器が役立ちます。超音波式は静音性にすぐれ、気化式は安全性が高いなど、各方式の特長や機能面も吟味しましょう。限られたスペースに設置するなら、加湿器のサイズやデザインもポイントです。
部屋のインテリアになじむデザインのものを選ぶと、圧迫感や違和感がなく加湿器を利用できます。コンパクトなサイズや移動がしやすいタイプなら、オフィスや旅行先でも便利です。自分の暮らしや環境に合わせた加湿器を選んで、健康を守りながら心地よい空間を作り出しましょう。