オーブントースターはいまや一家に一台あり、一台あれば料理の幅がかなり広がる優れものです。丁寧に正しく扱うことで10年近く、故障なしで稼働するので日々の生活にも欠かせない家電でしょう。
オーブントースターで調理する料理は、焦げ付くなど頑固な汚れが発生しやすいものです。このような汚れも、頻繁に掃除をすることでキレイに保てますが、忙しい毎日になかなか腰を据えて掃除することも難しいですよね。日ごろから頑固な汚れを予防する使い方を意識したり、汚れた箇所をピンポイントに掃除したりするなどして、簡単かつラクにキレイを保つことが可能です。
今回の記事では、オーブントースターの汚れや焦げ付きの原因とともに、適切な掃除頻度や汚れの掃除方法を解説します。また、普段からできる焦げ汚れを防ぐ使い方も紹介します。正しく掃除し、オーブントースターを長持ちさせましょう。
オーブントースターが汚れる・焦げ付く原因
オーブントースターを使って作る料理は、焦げ付いたり汚れやすいものです。パンを始めとする食材のカスが落ちたり、油や汁がハネたりすることはもちろん、本体のほこりもすぐにたまってしまいます。
しかし、これらの汚れを意識的に対策していけば、ラクにキレイを保てます。まずは、汚れや焦げ付きの原因を絞って対策を考えましょう。
パンくずなどの食材のカスが落ちる
オーブントースターの焦げは、食べ物のカスやくずがトースター内に残り、そのまま次の調理をすることによって加熱され、どんどん焦げ付いていくという仕組みです。また水分や油分などと合わさり、本体に焦げ付いてしまい、時間経過とともに落としづらい頑固な汚れとなってしまいます。
特にオーブントースターでよく調理するパンのくずや、トーストにのせたて溶けたチーズなどが焦げになることが多く、それらが飛び散ることでいろいろ箇所に焦げがついてしまいます。
食材のカスは、焦げ付き汚れになることはもちろん、嫌な臭いにも繋がりますので、トースターを使用したあとは、焦げ付く前に取り除くことをおすすめします。
食材からの油や汁がはねる
オーブントースターで調理をすると、食材や料理の油や汁が跳ね、それが焦げ付きや汚れに繋がります。グラタンのソーズやピザのチーズ、アヒージョの汁などをオーブントースターに入れて調理していると、パチパチとした音が聞こえませんか?その音は、油や汁が飛び散っている音です。
飛び散るということは、オーブントースターの天井部、側面、底面などのあらゆる場所に汚れが付着するということです。このような汁気の多い料理から飛び散った汚れは、シミや焦げに繋がり、なかなか取れない頑固汚れになってしまいます。調理した後は、軽くふき取り掃除をすることで頑固な焦げ付きを未然に防ぐことができるでしょう。
トースター本体にホコリや汚れがたまる
トースターの汚れや焦げ付きはだいたい想像できますが、意外とホコリもたまりがちです。オーブントースター本体には、ホコリがたまりやすく、それが火事に繋がったケースもあります。
オーブントースターの置き場所にもよりますが、よく見てみると本体外側の天井部には細かなホコリが付着しているのが目に見えます。コンロに近い場所にオーブントースターを置いていると、コンロで調理した料理が飛び散ってオーブントースターの外側に付着し、さらにホコリや汚れを付けやすい状態にしてしまいます。
オーブントースターは内部だけでなく、本体の外側もこまめにふき取り掃除をしておくと良いでしょう。さらにオーブントースターは、取っ手の部分に手垢も付着するため、外側も定期的に掃除することが衛生的に使うためのポイントです。
オーブントースターの適切な掃除頻度
オーブントースターは調理するたびに軽くふき取りしておくことが、もっとも簡単で頑固汚れが付かない方法です。使ったタイミングで都度簡単にふき取るだけで焦げやシミに繋がらず、大掃除の時などの負担も軽減できます。焦げ付きが原因で火災になることもありますので、それを防ぐためにも、普段から使用後の簡単な掃除を心がけましょう。
使用後すぐにといっても、面倒くさいし、忙しいとなかなか手が回らない…
なかなか忙しく、すぐに拭き取り掃除ができない場合でも、少なくとも週に一度は掃除をするようにしましょう。汚れや焦げ付きは、時間が経つほど頑固になってしまいます。焦げ付いてしまった箇所や頑固な汚れになってしまった箇所は、1か月に1回を目安に、重曹などを使って重点的に掃除をしましょう。
最近では、100円均一やドラッグストアにも油汚れ専用や、オーブントースターやレンジ専用のふき取りウェットティッシュが販売されています。忙しいときにもすぐに取りだしてお手入れできるので、普段の簡単な掃除用に活用するのもよいでしょう。
オーブントースターの焦げや汚れの掃除方法
オーブントースター、は各家庭での使用頻度によって汚れるスピードも違いますが、最低でも週に一度は目安に掃除をしておきたいところです。
日常的な汚れは使用後すぐに拭き取り、1か月に一度はオーブントースター全体の汚れや、頑固な汚れを数十分かけて掃除すると良いでしょう。これを繰り返すことで、衛生を保つことができ、火災などの危険な心配もありません。
電化製品だけど、洗剤などを使用して掃除をしてもいいのかな?
内部が高温になるオーブントースターだと、どのように掃除をしてよいか迷う人も多いのでは?日常の掃除と頑固な焦げ付きの掃除に分けて、具体的な掃除方法を解説していきます。
日常的な汚れの掃除方法
日常的な汚れの掃除は簡単かつ時短でおこなうことができます。オーブントースター使用後には毎回ホコリや汚れをサッとマイクロファイバークロスで拭き取るか、オーブントースター・レンジ専用のウェットティッシュで拭き取りましょう。
そして週に一度、汚れが気になる場合には洗剤を使用して掃除をすると良いでしょう。手順について解説します。まずは、コンセントを必ず抜いてから始めましょう。
準備する物:スポンジ、歯ブラシ、キッチン中性洗剤、綿棒、マイクロファイバータオル
- オーブントースター内部のトレーなどのパーツを外す
- パーツを中性洗剤でこすり洗いする
- 強めの汚れは歯ブラシでこすり落とす
- マイクロファイバークロスを濡らして絞り、中性洗剤を2~3滴付ける
- オーブントースター内側をマイクロファイバータオルで拭く
- オーブントースター外側も同じくマイクロファーバーで拭く
- 内部の隅っこやくぼみなどの汚れは綿棒で取り除く
- 洗剤が残らないように水ぶきする
- 乾拭き仕上げをする
オーブントースターのヒーターの部分や側面は、割れやすくなっているパーツがありますので、力は入れすぎないよう、優しくふき取り掃除をしましょう。
頑固な焦げ付きの掃除方法
こびりついてしまった焦げや汚れなどが簡単に落とせないのは、汚れが酸性であるからです。この酸性の汚れを落とすためには、中和させるようにアルカリ性の洗剤などを使用することで落としやすくなります。アルカリ性の洗剤としては、掃除でよく使われる重曹が効果的です。
準備する物:マイクロファイバータオル、歯ブラシ、綿棒、キッチンぺーパー、サランラップ、メラミンスポンジ、重曹ペースト
※重曹ペーストは重曹2に対してぬるま湯1で作ります。
- オーブントースター内部のトレーなどのパーツを外す
- オーブントースター内部のクズやカスを取り除く
- 汚れを目視して頑固汚れに重曹ペーストを直接塗りこむ
- その上からラップで押さえ、密着した状態で1.5時間放置
- 歯ブラシを使って重曹ペーストでこすり、汚れを取る
- オーブントースター内部、外側をマイクロファイバータオルの水ぶきで拭きとり
- 隅やくぼみの汚れは綿棒で取り除く
- 取れない汚れが残ったらメラミンスポンジでこする
- オーブントースター内側、外側とも乾拭きで仕上げる
オーブントースターの焦げ汚れを防ぐ使い方
オーブントースターの頑固な汚れは、掃除に非常に労力や時間がかかり億劫になります。そもそも汚れないように使用できれば、掃除も負担にならないですよね。
どこの家庭にもある物を使って簡単に汚れを防ぐことができます。ちょっとした工夫で、日々のお手入れの手間を軽減できますので、ぜひ実践してみましょう。
食材の下にアルミホイルやトレーを敷く
オーブントースターの受け皿に毎回アルミホイルやトレーを敷いて使ったり、もともとオーブントースターに付属しているトレーなどを使うことでオーブントースター内部の汚れを少しでも防ぐことができます。
主に下に垂れる汚れや、底面につく汚れを防ぐことができます。また焦げ付きやすい網の汚れもだいぶ防げるでしょう。使用後はアルミホイルをそのまま捨てるだけでよいのでラクチン。毎回の掃除の手間も確実に省くことができます。
備え付けのトレーを使っても、食器洗いと一緒にトレーを洗うだけなので、オーブンを掃除する負担は減ると言えるでしょう。
受け皿にアルミホイルをかぶせる
オーブン内の受け皿にアルミホイルを巻きつけてかぶせることで、オーブン内の汚れを防ぐことができます。このとき、ヒーターに当たらないことと、アルミが浮いてきて破れないように気を付けましょう。
汚れが目立ってきたら、アルミホイルを交換しましょう。ちょっとした手間ですが、これで受け皿や底面に汚れが付着するのを防げます。ただし、側面や天井は汚れてしまうので、その部分は都度掃除が必要です。
汚れたらすぐに拭く
一番良いのは、汚れたらすぐに拭くことです。焦げ付く前の汚れが柔らかいうちに拭きとってしまう癖をつけることが、一番掃除の手間が省けると言えるでしょう。汚れたらすぐ拭けば、天井面や側面、オーブントースター本体も常にキレイな状態を保つことができます。
使用後にすぐお手入れできるとよいですが、朝など忙しい時間でなかなかすぐにできない場合でも、あまり時間をおかず、定期的に拭き取り掃除をおこなうとよいでしょう。
水ぶきでサッと拭き、乾拭きで仕上げるだけなので数分で済みます。このひと手間で、焦げ付きやしつこい油汚れをだいぶ軽減できます。
オーブントースターを掃除する際の注意点
オーブントースターを掃除する時は、注意する点があります。電気が通っているものなので危険もあり、オーブントースターの素材によっては本体に傷が付いたり変色してしまうこともあります。
まや、ヒーターはかなり繊細に作られているため、丁寧に優しく扱わないと破損の恐れもあります。掃除をおこなう際には、オーブントースターを掃除する時の注意点を理解しておきましょう。
アルミ素材のものに重曹やセスキを使用しない
オーブントースターはアルミ素材でできているものも多いですが、アルミ素材の場合、頑固な汚れ落としに有効な重曹を使うことができません。重曹を使うことでアルミと反応してしまい、黒ずみ汚れが発生してしまいます。セスキも同様でアルカリ性ですが、アルミはアルカリに弱いので使うことができません。
アルミ素材のオーブントースターの掃除は、重曹ではなく、代替えとしてクエン酸を使うと良いでしょう。クエン酸水をスプレーして、キッチンペーパーやファイバークロスでふき取ることでもキレイになります。
ヒーター部分を破損しないよう気を付ける
オーブントースターのヒーターは、かなり繊細な部分なので、掃除をする時には細心の注意を払って丁寧に掃除しましょう。特にガラスヒーターは、大きな力をかけると簡単に割れてしまうので、あまり力を入れないように拭き取りましょう。キッチンペーパーや薄い布を使って優しくふき取ることが基本ですが、汚れが取れないときにはセスキ水を吹きかけて拭くとキレイに取れます。
なお、掃除をする時にはヒーターを完全に冷まし、コンセントも抜いた状態で掃除をしてください。ヒーターが熱いと火傷をする恐れが十分にあります。使用後などは控え、コンセントを抜いて、十分な時間をおいてから掃除をおこなうとよいでしょう。
トースターの焦げ付きや汚れは定期的に掃除しよう
トースターの焦げ付きや頑固な汚れも、付着した時点で拭き取れば、ラクに落とせますが、長い時間が放置することで頑固な汚れに変わってしまい、掃除が大変になります。
トースターを長くキレイな状態で使用したいなら、トースターの使用後は、毎回もしくは最低でも1週間に一度を目安に、軽く拭き取りをおこないましょう。それでも焦げ付きやしつこい油汚れは付いてしまうもの。1か月に一回を目途に汚れの状態に合わせて、重曹などを利用しながら念入りに掃除するようにしましょう。
トースターの汚れは、食材のカス、飛び散った油、ホコリが主です。基本的には、水ぶきと乾拭きだけで十分に落とせますが、頑固な汚れには重曹やクエン酸、セスキなどを活用しましょう。隅やくぼみなど細かい部分の汚れは、歯ブラシや綿棒を使って取り除いておきましょう。
トースターを掃除することは、衛生的で健康的に機器を利用するためにも必要ですが、思わぬ火災を未然に防ぐことにも繋がります。普段のちょっとした工夫や便利なアイテムなどを活用することで、掃除の手間も軽減できるので、ぜひ実践してみましょう。
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