ハンドルロックは、車のハンドルを物理的に固定することで、盗難を防ぐための装置です。
高級車を所有している場合や、車の盗難リスクを減らしたいと考えている方にとって、効果的な防犯対策は重要です。
しかし、ハンドルロックは本当に意味があるのでしょうか。
この記事では、ハンドルロックの仕組みや相場、どんな車が盗難されやすいのか、ハンドルロックの防犯効果について詳しく解説します。
さらに、ハンドルロック以外の防犯対策やおすすめのハンドルロック製品についても紹介します。
本記事を参考に車の盗難対策を見直して、安心して車を守るための方法を見つけてみてください。
この記事でわかること
- ハンドルロックは、物理的にハンドルが動かないようロックする専用器具で、車両盗難の防止に効果がある
- ハンドルロックは防犯意識の高さをアピールできたり、盗難に手間をかけさせたりする効果があるが、タイヤロックやリレーアタック防止などの対策とあわせることがおすすめ
- 車両の盗難対策におすすめなハンドルロック製品を紹介
ハンドルロックとは？
ハンドルロックは、車の盗難を防ぐための防犯装置です。
ハンドルに取り付けることで、物理的にハンドルを動かせなくして、車の操作を不可能にします。
特に高級車やバイクの盗難防止対策として広く使用されています。
シンプルな仕組みですが、盗難を試みる者に対して大きな障害となり、防犯効果を高める手段として有効です。
ハンドルロックは、キーを抜いた状態でハンドルを回すと自動的にロックがかかる仕組みです。
鍵を使って解除するまでは車を動かすことができません。
ハンドルロックの仕組み
「ハンドルロック」は、車に標準搭載されている”機能”と、物理的な防犯対策ができる”専用器具”の二つの意味があります。
| 種類 | 制御方法 | 詳細 |
|---|---|---|
| 標準搭載機能 | 電子システムで制御 | キーシリンダーと連動 キーを抜いた状態でハンドルを回すと回転が阻止される |
| 防犯専用器具 | 物理的に固定して制御 | 車のハンドル部分にアイテムを装着してロックする |
標準搭載されているハンドルロックは電子制御機能で、キーを抜いた状態でハンドルを回すとハンドル回転が阻止されます。
ハンドルロック機能は、車にキーが刺さっていない状態で操作を電子制御するものなので、盗難時には突破されやすいです。
対して車両盗難の防止アイテムのハンドルロックは、車のハンドルに装着して物理的に動かないよう固定する専用器具です。
以前から車の防犯対策として広く知られているハンドルロックですが、近年の盗難技術の高まりにより、ハンドルロックの効果や防犯力が見直されています。
本記事では、防犯アイテムとしてのハンドルロックを詳しく解説していきます。
ハンドルロックの相場
ハンドルロックの価格は、製品の品質や機能によって幅があります。
安価なものでは3,000円程度から購入可能ですが、耐久性や防犯性能が求められる場合は、もう少し高価な製品を選ぶことをおすすめします。
一般的には、6,000円〜8,000円のミドルクラスのハンドルロックが多いです。
この価格帯は盗難防止に欲しい機能やニーズを満たしており、手軽に取り扱えるものが揃っています。
一方で、ハイクラス製品は20,000円近くになることもあります。
より高度なセキュリティ機能を備えており、強力な素材や複雑なロック機構を採用しているため、盗難防止効果が高いです。
盗難リスクの高い地域や、特に高価な車両を保護する場合は、こうしたハイクラスの製品を検討する価値があります。
どんな車が盗難されやすい？
盗難も車上荒らしも怖いよね。どんな車が狙われやすいんだろう？
一般社団法人日本損害保険協会のデータによると、2023年の車両本体盗難件数は2,597件、車上ねらいは921件でした。
特に盗難件数の多い車種は、レクサスやトヨタ車がほとんどを占めています。
これらのブランドは高級車として知られ、国内外での需要が高いため、窃盗犯に狙われやすいのです。
また、盗難車の多くが輸出されるため、右ハンドル車が多い日本国内での需要が盗難の一因となっています。
| 順位 | 2023年 車種 | 2023年 件数 | 2023年 構成比 |
|---|---|---|---|
| 1 | ランドクルーザー | 383 | 14.7% |
| 2 | アルファード | 364 | 14.0% |
| 3 | プリウス | 307 | 11.8% |
| 4 | レクサスLX | 120 | 4.6% |
| 5 | ハイエース | 60 | 2.3% |
※出典：一般社団法人 日本損害保険協会「第25回 自動車盗難事故実態調査結果」
盗難されやすい車の特徴として、高価な車種や人気のある車種が挙げられます。
特にSUVや大型セダンは窃盗犯に狙われやすい傾向です。
盗難被害を防ぐためには、駐車場所の選定や防犯対策が重要です。
駐車場を選ぶ際には、監視カメラが設置されている場所や明るい場所を選ぶことが推奨されます。
また、駐車中に車内に貴重品を置かないようにすることも、防犯対策のひとつです。
さらに、複数の防犯グッズを併用することで、盗難リスクを大幅に減らせます。
ハンドルロックは意味あるの？
ハンドルロックは、車の盗難防止に効果があるとされていますが、その効果について疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言えば、ハンドルロックは盗難防止において有効な手段のひとつです。具体的な理由を以下で詳しく説明しましょう。
窃盗する相手に防犯意識の高さを見せられる
ハンドルロックを装着することで、窃盗犯に対して「この車は防犯対策がされている」とアピールできます。
窃盗犯は、できるだけ手間のかからない車を狙うため、防犯意識の高い車を避ける傾向があります。
ハンドルロックは、そのような心理的効果を狙うことができるのです。
例えば、駐車場で何台かの車が並んでいる状況を考えてみましょう。
もしその中にハンドルロックが装着されている車があれば、窃盗犯はその車を避けて、より簡単に盗めそうな他の車を狙う可能性が高くなります。
防犯意識が高いことを示すだけで、窃盗犯に対する抑止力となるのです。
窃盗に手間と時間をかけさせられる
ハンドルロックは、物理的にハンドルを動かせないようにするので、車を移動させることが困難になります。
たとえ車内に侵入されたとしても、ハンドルが動かせなければ、窃盗犯は車を運転することができません。
またハンドルロックの切断や解除が困難であるため、仮に破壊を試みたとしても、時間と手間がかかるでしょう。
ハンドルロックに苦心しているうちに、窃盗行為を諦めさせる効果があります。
窃盗犯は盗難に時間がかかることを嫌うため、ハンドルロックなど窃盗作業に手間取る可能性が高い防犯グッズを付けておくことが有効な防犯対策となるでしょう。
ハンドルロック以外の防犯対策も必要
ハンドルロックは、視覚的にも防犯意識の高さを主張でき、物理的にも盗難を防ぐ高い効果が見込まれます。
しかしながら、ハンドルロック製品の中には、切断できるものもあり、場合によってはロックを解除されてしまうこともあります。
ハンドルロックだけ設置をしても万全であるとは言いきれません。
防犯対策を複数組み合わせることで、窃盗犯にとっては大きな抑止力となります。
特に人気の高い車種や高級車は、ハンドルロックだけではなく、タイヤロックや防犯アラームなど、盗難防止の措置を複数とるとより高い抑止力となるでしょう。
ハンドルロック以外の防犯対策
ハンドルロック以外にも対策できたら安心だね！おすすめの防犯対策は他になにがあるかな？
ハンドルロックは盗難防止に効果的ですが、それだけでは不十分な場合もあります。
窃盗犯が強力な切断機器を使用することもあるため、他の防犯対策と併用することが重要です。
例えば、ホイールロックやカバーの使用、防犯カメラやドライブレコーダーの設置、GPS機能付き位置探査装置の導入などが有効です。
これらの対策を組み合わせることで、盗難リスクをさらに減らせます。
スマートキーを電波が遮断できるケース等に入れる
スマートキーは便利ですが、リレーアタックという手法で盗難されるリスクがあります。
リレーアタックとは、特殊な機器を使用してスマートキーの電波を増幅し、車のドアを解錠してエンジンを始動させる方法です。
これを防ぐには、スマートキーを電波遮断ケースに入れることが効果的です。
電波遮断ケースは、スマートキーから発せられる微弱な電波を遮断するため、リレーアタックを防止できます。
スマートキーを収納する際は、ケースのサイズやポケットの有無を確認し、しっかりと遮断できるかを確認することが重要です。
出先のテーブルや自宅の玄関付近に無防備に鍵を置いておくことは、盗難のリスクを高めます。
特に人気の車種や高級な車種を所有している人は、鍵の防犯対策も重要です。
リレーアタック防止装置を付ける
リレーアタックを防止するための装置も有効です。
車のスマートキーの電波をブロックすることでリレーアタックを防ぎます。
リレーアタック防止装置は特殊な操作を必要とせず、これまで通りスマートキーを使用できる点が魅力です。
しかし取り付けには費用がかかるほか、車種によっては適合しない場合もあります。
装置を購入する前に、仕様や費用を十分に確認しましょう。
専門の業者に取り付けを依頼すれば確実な対策が可能です。
タイヤロックを付ける
タイヤロックは、車のタイヤに取り付けることで物理的に車両の移動を防ぐ装置です。
タイヤロックを装着すれば車の盗難だけでなく、タイヤやホイールの盗難も防止できます。
タイヤロックは比較的安価で、簡単に取り付けられるため、多くの車オーナーに利用されています。
特に、高価なタイヤやホイールを装着している車に対しては、有効な防犯対策です。
警報装置を付ける
カーアラームとも呼ばれる警報装置は、車に不正侵入があった際にアラームを鳴らす装置です。
大きな音で周囲に異常を知らせることで、窃盗犯を追い払う効果があります。
警報装置には、電池式と給電式があり、センサーの種類や機能もさまざまです。
取付けが簡単でありながら、高いセキュリティ効果を発揮するため、屋外や自宅から離れた場所に駐車する車には特におすすめです。
警報装置を設置することで、窃盗犯に対して大きな抑止力を発揮します。
GPS機能付き位置探査装置を付ける
車が盗難に遭った場合、GPS追跡機能があれば、車の現在地をリアルタイムで把握できます。
GPS機能付き位置探査装置は、車のシガーソケットに挿し込むだけで簡単に設置できるものもあります。
スマートフォンやパソコンから位置情報を確認できるので、盗まれた車の追跡できて早期発見・取り戻しに役立つのです。
一部のGPS装置は専門的な知識が必要な場合があります。
不安な場合は専門業者に設置を依頼しましょう。
おすすめの車のハンドルロック
ハンドルロックは、車両の盗難防止に役立つアイテムとして人気があります。
さまざまなメーカーから、多様な機能を備えた製品が販売されています。
ここでは、おすすめのハンドルロック製品をいくつか紹介していきます。
ハンドルロックは、車の盗難防止において効果的なアイテムです。
さまざまな種類があり、選び方によってはより高い防犯効果を発揮できます。
ここでは、人気メーカーを中心におすすめのハンドルロック製品をご紹介します。
LESTA 盗難防止ハンドルロック
LESTAのハンドルロックシリーズは、ハンドルロックとクラクションによる二重防犯機能を搭載しています。
パイプカッターなどの切断にも強い高硬度の合金と鉄鋼を使用しています。
無理にハンドルを動かそうとするとクラクションが鳴る仕組みで、盗難防止能力が高いです。
緊急時には窓割りハンマーとしても使用可能です。
レザー素材を使用したスタイリッシュなデザインで、車内の景観を損ねません。
幅8cmまでのハンドルに対応し、さまざまな車種に使用できます。
リレーアタックやCANインベーダー、コードグラバー、イモビカッター対策としても有効です。
特に高級車や一般乗用車、軽自動車などさまざまな車種に対応しています。
| 素材 | 高硬度合金、鉄鋼、レザー |
| 対応範囲 | ハンドル：最大8cm |
| 機能 | 二重防犯機能（ハンドルロック、クラクション） 緊急脱出用窓割りハンマー |
| 幅×奥行×高さ | 110mm×390mm×70mm |
| 重量 | 1.69kg |
HORNET ハンドルロック LH-12R
HORNET ハンドルロック LH-12Rは、防犯性能を高めたダブルロック方式を採用しています。
フックが両側に2つずつ配置され、ハンドルをスポークにまたいで装着します。
硬い特殊合金を使用しており、簡単には切断されません。
窃盗犯が時間をかけるのを嫌がる特性を利用して高い防犯効果が期待できます。
ダイヤルキー方式を採用しており、カギを持ち歩く必要がなく、任意のキー番号を登録可能です。
これによりカギの盗難や紛失のリスクがなく、より安心して使用できます。
リレーアタック対策としても効果的で、エンジンが不正にスタートされてもハンドルが動かず車両移動を防ぎます。
| 素材 | 特殊合金 |
| 対応範囲 | ハンドル内径：250mm〜450mm |
| 機能 | ダブルロック方式 ダイヤルキー方式 リレーアタック対策対応 |
| 幅×奥行×高さ | 550mm×130mm×140mm |
| 重量 | 2.35kg |
エマーソン ハンドルロック EM-119
エマーソン ハンドルロック EM-119は、軽自動車から10tトラックまで対応するハンドルロックです。
特殊合金製で、ハンドル内径が290～490mm以内、ハンドル太さが56mm以下の車両に適合します。
ラチェット式の自動ロック機能を持ち、専用のクロス式キーが4個付属しています。
キーが複数あるので、万が一のスペア以外にも家族で使用する車や社用で使う車など、共有車の利用に便利です。
簡単に操作でき、高い抑止効果があります。太巻きのハンドルカバーを装着している車にも対応可能です。
| 素材 | 特殊合金 |
| 対応範囲 | ハンドル内径：290～490mm以内 ハンドル太さ：56mm以下 軽自動車〜10tトラックまで対応 |
| 機能 | ラチェット式自動ロック |
| 幅×奥行×高さ | 115mm×50mm×625～995mm |
| 重量 | 1.5kg |
中発販売 SVR-311
中発販売の「SVR-311」は、軽自動車からトラックにまで対応可能な、車両盗難防止に効果的なハンドルロックです。
ハンドルの可動域を狭めることで乗り逃げを困難にし、リレーアタックやCANインベーダーによる盗難にも効果を発揮します。
専用キーは3本付属しており、家族で車を共有する場合にも便利です。
幅広い車種に対応し、ツメの間隔が広いためスポークの太い車種やハンドル中央部分が膨らんでいる車種にも適合します。
全長が長いため軽自動車からトラックまで対応可能です。
破壊工作に強い設計で、ホールド部分が4箇所あり、特殊キーを使用しているため複製やこじ開けが困難です。
視覚的にも防犯対策車であることが外から確認できるため、盗難抑止効果があります。
取り付け方法も簡単で、ハンドルに合わせてロックし、専用キーで解除するだけです。
| 素材 | ー |
| 対応範囲 | 軽自動車〜トラックに対応 |
| 機能 | リレーアタック CANインベーダー対応 専用キー3本付属 |
| 幅×奥行×高さ | 550mm×130mm×130mm |
| 重量 | 2.48kg |
インターナショナルトレーディング ハンドルロック hlock937
「インターナショナルトレーディング ハンドルロック hlock937」は、自動車の盗難防止を目的としたセキュリティ製品です。
大切な車を盗難から守るためにハンドルに装着するロックで、無理に取り外そうとすると警告音が鳴ります。
この警告音は約100～120dBと大音量で、高い防犯効果が期待できるでしょう。
対応するハンドルのグリップ径は約10～42mmで、幅広い車種に適用可能です。
本製品はコンパクトなデザインで、未使用時の収納にも困りません。
また、衝撃を複数回検知すると自動的に警告音を発し、防犯効果を高めます。
付属の電池があり、購入後すぐに使用可能です。
材質にはスチールやアルミニウム、PVCなどが使われており、堅牢な作りとなっています。
| 素材 | 本体：スチール、アルミニウム、PVC、プラスチック 本体ロック部内側：ゴム 本体シリンダー部：真鍮 |
| 対応範囲 | リモコン有効距離：約15～20m ハンドルグリップ径：約10～42mm |
| 機能 | 警告音量：約100～120dB |
| 幅×奥行×高さ | 最小：380mm×180mm×95mm 最大：425mm×180mm×95mm |
| 重量 | 1.5kg |
ハンドルロックは車の盗難対策として十分に意味がある！
ハンドルロックは、昔からある防犯アイテムですが、その有効性は現在でも変わりありません。
おすすめなの車両盗難防犯対策
・ハンドルロック
・スマートキーの電波遮断ケース
・タイヤロック
・警報装置（カーアラーム）
特に近年の盗難手口が高度化している中で、物理的な防犯手段にハンドルロックは、有効な対策です。
リレーアタックなどの技術的な盗難手段に対しても、ハンドルロックは物理的に操作を困難にして窃盗犯に大きな障害となります。
ハンドルロックは、車の防犯意識の高さを示すシンボルです。
装着しているだけで、窃盗犯に対する強力な抑止力となり、盗難リスクを大幅に低減します。
また、複数の防犯対策と組み合わせることで、さらに高い防犯効果を得られます。
自分の車に最適なハンドルロックを見つけることで、安心して車を駐車できます。
この記事で紹介したおすすめのハンドルロックは、どれも高い評価を受けている製品ばかりです。
防犯性能や使いやすさを考慮し、自分の車に合ったハンドルロックを選んで、愛車を守りましょう。
