観音開きの冷蔵庫を買おうと思った時に、「失敗した」という意見を目にしたことがありませんか?フレンチドアとも呼ばれる観音開きの冷蔵庫は、扉が開く向きを気にせずに置ける点など便利です。しかし、なぜ失敗したと思う人もいるのでしょうか。
先に結論をまとめると、観音開き(フレンチドア)冷蔵庫の主なデメリットは次の4つです。
- ①両手を使わないと全開にできない:片手がふさがっていると左右2回の開閉になる
- ②大きな鍋や皿の出し入れがしにくい:結局は両方のドアを開けることになる
- ③ドアが90度以上開かないと庫内を見渡しにくい:壁際に置くとドアポケットの奥が見えにくい
- ④両側の壁や家具にドアが当たりやすく、本体幅も大きめ:幅65cm以上の機種が中心
一方で、片側のドアだけ開ければ冷気が逃げにくい、手前の開閉スペースが小さく済む、ドアポケットで細かく仕分けできるといったメリットもあります。3人以上の家族で、置き場所の幅と左右のドアの開く余裕を確保できる人には向いており、一人暮らしや置き場所がぎりぎりの人は後悔しやすいタイプです。この記事では、失敗しやすいポイントと対策、メリット、向いている人、おすすめモデルを順に解説します。
※本記事の情報は2026年10月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
観音開き冷蔵庫のデメリット|失敗・後悔しやすい4つのポイント

観音開きの冷蔵庫を購入した方が思う失敗ポイントや、デメリットについてお伝えしていきます。
ドアを開けるのが面倒
片側のドアを開ける場合は片方の手で開閉が済みますが、両ドアを開ける場合には両手が空いていなければなりません。片手しか空いていなければ、左右で2回開ける必要があります。片開きの冷蔵庫であれば、調理作業中に片手が汚れていたり塞がっていたりしても、さっとワンアクションで開けられるので、片開きに慣れている方ほど、観音開きを面倒に感じることが多いようです。片開きを選ぶ場合は右開き・左開きの選び方も大切なので、左開き冷蔵庫で後悔しないための開き方の選び方もあわせて確認してください。
大きいものの出し入れがしにくい
片開きの冷蔵庫は1枚のドアを開けるだけで全開になりますが、観音開きの場合は両ドアを開けなければ全開になりません。大きな皿や鍋をしまいたいときには結局両ドアを開ける必要があるため、片方だけ開けられるというメリットもなくなります。
両ドア開けて全開にするなら、ワンアクションで全開になる片開きのほうが便利です。
庫内全体を見渡しにくい
観音開きの冷蔵庫は狭いスペースでも開閉しやすいので壁が隣接する位置に設置することも可能ですが、このメリットを活かしてドアが全開しにくい場所に設置すると、庫内全体を見渡しづらいというデメリットが生じます。扉が90度しか開かないと、ドアポケットの奥など全体に目が行き届きません。扉が90度以上開くように設置すると、全体を見渡しやすくなるので配置時は意識してみるとよいでしょう。
ドアが両側の壁に当たる
観音開きの冷蔵庫は、扉が左右に開くので両サイドの壁に当たりやすいというデメリットがあります。賃貸住宅などでは、壁を傷つけてしまうと修繕をおこなわなければなりません。開閉時に周囲の壁や物に当たらないかを確認して設置しましょう。
また、観音開きタイプは大容量のモデルが中心のため、幅が大きくなりやすいという特徴があります。今回紹介する機種も幅65〜70cmなので、設置位置に十分なスペースが取れるのかどうか、事前に確認する必要があります。たとえばシャープのSJ-MF46Pは幅650mmに対し、最小必要設置スペースが幅660mm、壁ぎわに置く場合は壁から20mm以上が必要です(参照:シャープ SJ-MF46P 仕様)。
◆サイズが小さめで設置しやすい観音開き冷蔵庫は、下記の記事で紹介しています。
◆冷蔵庫と壁の間に必要なスペースについては、こちらの記事を参考にしてください。
観音開きの冷蔵庫のメリット

観音開きタイプの冷蔵庫は、主流である片開きの冷蔵庫と比較して一体どのようなメリットがあるのでしょうか。
狭いスペースでもドアを開きやすい
観音開きの冷蔵庫は、手前側の開閉スペースが小さく済みます。片開きのモデルだと、大体の目安として冷蔵庫の幅分の開閉スペースが必要になりますが、観音開きはドアが2枚あるのでその半分で済むのです。キッチンスペースが狭いご家庭でも、動線を塞ぎすぎずに開閉できるというメリットがあります。
ドアポケットに収納しやすい
片開きの冷蔵庫と比較して、観音開きのドアは2枚に分かれているので、必然的にドアポケットも分かれます。そのため、ポケットが細分化されて仕切られているので、細かいジャンル分けをした収納が可能です。片開きのドアポケットは、ドアの幅分ポケットができていて、どちらかといえばざっくりしたポケットの造りになっています。大きな造りである分、ざくざく物をしまえるメリットはありますが、細かく仕切るには自分であれこれ工夫しなければなりません。
ドアを開ける範囲が狭いので省エネ
片開きの冷蔵庫は、物を取り出す際に大きくドアを開く必要があります。比べて観音開きの冷蔵庫は、どちらか1枚のドアを開けるだけで中の食品類を取り出せます。片開きのモデルよりもドアが開いている面積が小さいので、冷気が逃げにくく節電に繋がるというメリットがあるのです。東芝も、片側だけ開いてものを出し入れすることで冷気が逃げにくく節電にも繋がると案内しています(参照:東芝ライフスタイル公式オンラインショップ「冷蔵庫の搬入・設置について」)。よく取り出す飲み物や調味料類などを、利き手で開けやすい側に収納しておけば、冷気を逃さずスムーズに出し入れできます。
大容量の冷蔵庫が多い
観音開きタイプの冷蔵庫は、ほとんどが容量400L以上のモデルです。1人〜2人暮らしサイズとしてはやや大きすぎますが、ファミリー向けの使いやすい大容量のモデルが多いと言えます。搭載されている機能面も充実していて、冷蔵室も大容量で食材をたっぷり保管できます。大容量かつ便利な最新機能が搭載された冷蔵庫をお求めの方は、観音開きタイプの冷蔵庫を選ぶと高い満足度を得られるでしょう。
◆大容量冷蔵庫の魅力は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
デザインがおしゃれ
観音開きの冷蔵庫は、デザインに凝ったおしゃれなモデルが多く販売されています。インテリアになじみやすいスタイリッシュなフォルムであったり、高級感のあるグラデーションカラーであったり、デザインの選択肢が増えて嬉しいですね。充実した機能面やファミリー向けの容量とあわせて、デザイン性にもこだわりたい方は、きっとお気に入りのデザインが見つかるでしょう。
観音開きの冷蔵庫を置くときに失敗しないための注意点

観音開きタイプの冷蔵庫のメリットとデメリットがお分かりいただけたかと思います。デメリット面を踏まえてもメリットが勝る場合には、ぜひ購入を検討してみてくださいね。次に、観音開きの冷蔵庫を購入して実際に配置する際、失敗しないために注意したいポイントを3つ挙げてみました。導入を考えている方は、注意点を参考にして失敗のないよう設置しましょう。
容量は400L以上の大型が基本
観音開きタイプの冷蔵庫は、基本的に400L以上の大容量サイズで販売されています。400L以上となると3人向けのファミリーサイズが多く、1人〜2人暮らしの住まいでは容量が大きすぎて余らせてしまうかもしれません。お住まいの間取りによっては、冷蔵庫が大きすぎてキッチンスペースに入りきらなかったり、動線を塞いでしまったりと設置に適さないケースもありますので、事前にサイズ感を把握しておくと良いでしょう。
日本電機工業会が示す容量の目安は、〜2人で360〜410L、3人で430〜480L、4人で500〜550Lとされています。観音開きの冷蔵庫は400L以上が中心なので、3人以上の世帯とサイズ感が合いやすいことがわかります。
参照:一般社団法人 日本電機工業会「購入前のセルフチェック」
なお、キッチンの幅に余裕がない場合は、幅63.5〜65cm程度の小さめの観音開きモデルという選択肢もあります(主要メーカーの公式サイトで確認できた範囲では、幅60cm以下の観音開きは見つかりませんでした)。サイズ重視で探している方は観音開き冷蔵庫の最小幅をメーカー別に比べた記事もあわせてご覧ください。
搬入経路が確保できるか確認
置くスペースだけではなく、搬入経路を確保できるかも確認する必要があります。冷蔵庫を置くスペースが広くても、入り口を通れなければ意味がありません。日本電機工業会も、購入前に廊下や出入り口などの寸法を確認するよう案内しています。
アパートやマンションの場合は、階段やエレベーターなど部屋の外の経路も確認してください。東芝の公式オンラインショップは、搬入経路に商品寸法+10cm以上が必要としています(参照:東芝ライフスタイル公式オンラインショップ「冷蔵庫の搬入・設置について」)。また、本体サイズだけでなく放熱スペースも必要になるため、設置に必要な寸法はカタログで確認しておきましょう。設置スペースの取り方は冷蔵庫の隙間について解説した記事で詳しく紹介しています。
両サイドの壁や家具に当たらないか確認
観音開きタイプのメリットとして、開閉スペースが狭くても設置できることが挙げられます。ただし、2枚のドアが左右に開く分、両サイドの壁や隣接する家具などにドアが当たりやすくなります。食器棚やカーテンレールなどに当たると開閉スペースが小さくなってしまうので、両サイドの壁や家具との距離を確認してから設置しましょう。
観音開き冷蔵庫が向いているのはどんな人?
観音開き冷蔵庫は大容量で使いやすいのが魅力ですが、人によっては合わない場合もあります。ここでは、どんな人に向いているのかを整理しました。
家族が3人以上の人
観音開き冷蔵庫は大容量なため、3人以上で使う場合に向いています。観音開き冷蔵庫は400L以上のものがほとんどで、前述の容量の目安に照らすと3人以上の世帯とちょうど重なります。また、ドアポケットが細かく収納力にも優れているので、たくさんの食品をきれいに保存できます。大きいだけではなく使いやすさが魅力なので、家族で使う大きめの冷蔵庫を探している人に適しています。
キッチンスペースに余裕がある人
観音開き冷蔵庫は大容量ゆえに本体サイズが大きくなりがちなので、キッチンスペースに余裕がある人に向いています。狭いスペースに置いてしまうと、ドアが開けにくくなってしまい、観音開きならではの使いやすさが活きません。また、壁から離して置くことで放熱スペースを確保でき、消費電力を抑えられます。あらかじめ置くスペースを確認して、余裕のあるサイズの冷蔵庫を選びましょう。
少しでも省エネ・節電したい人
中央から開ける観音開き冷蔵庫は、1枚だけドアを開けることで省エネにつながります。片開き・両開きの冷蔵庫では真似できない利点です。よく使う調味料や飲み物は置く場所を決めておきましょう。小さいものであれば、左右どちらか1枚だけ開ければ取り出せます。
大人数で使う場合や、子供がいて頻繁にドアを開け閉めする家庭には、節電しやすい観音開き冷蔵庫が向いています。
細かく機能的に収納・整理したい人
観音開き冷蔵庫はドアが2つに分かれているので、その分ドアポケットの数がたくさんあります。1つ1つのポケットが小さいので、仕切りや収納ケースを買わなくても整理整頓が可能です。調味料のように小さいものを収納したり、食品の種類ごとに分けたりと効率的に収納できます。
ドアポケットに収納することで取り出しやすくなるため、使いやすさ重視の人にも合った仕様です。
失敗しないおすすめの観音開き冷蔵庫

最後に、観音開き(フレンチドア)タイプの冷蔵庫の中からおすすめしたいモデルを各メーカーからご紹介していきます。基本的には大容量サイズで、幅が65cm以上のモデルが多い観音開きの冷蔵庫ですが、65cm以下の設置しやすいスリムサイズモデルも販売されています。
ここでは、奥行が薄めで出し入れしやすいモデルを中心にピックアップしたので、ぜひ購入時の参考にしてみてくださいね。ほかのメーカーや容量の機種も比べたい方は、観音開き冷蔵庫のおすすめ機種をまとめた記事も参考にしてください。
シャープ SJ-MF46P
シャープの冷蔵庫には、独自技術のプラズマクラスターが搭載されているモデルが多く販売されています。こちらのモデルもプラズマクラスター搭載です。457Lの大容量モデルですが、奥行は630mmとかなりスリムです。センターピラー(ドアの間の仕切り)がない「ピラーレスフレンチドア」で、半ドアを防ぐオートクローズ機構も付いています(参照:シャープ SJ-MF46P 仕様)。
冷凍室は、上段冷凍室(作りおき急冷)、下段冷凍室(新鮮冷凍・快速冷凍)、自動製氷の製氷室に分かれていて、冷凍したい食品を用途ごとに保管できます。また、無線LANでスマートフォンアプリの「COCORO HOME」と連携でき、レシピサービス「COCORO KITCHEN」にも対応しています。ドアはメタルドアで、2Lペットボトルは冷蔵室に7本収納できます(参照:シャープ SJ-MF46P 仕様)。
| 容量 | 457L |
| ドア数 | 6ドア |
| 寸法 | 幅650mm×奥行630mm×高さ1,838mm |
◆シャープの冷蔵庫の特徴は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
三菱電機 MR-MZ49N
こちらの三菱電機のモデルは、約-7℃で凍らせる「切れちゃう瞬冷凍A.I.」がとても便利です。通常、冷凍したお肉や食品類は解凍しなければ調理できません。しかし切れちゃう瞬冷凍なら、使う分だけサクッと切れるので、面倒な解凍や小分けの手間を省くことができます(参照:三菱電機 MR-MZ49N 仕様)。
AIが冷蔵庫の使い方を予測し、扉の開閉に合わせて自動で瞬冷凍を始めるので、家事の時短に役立ちます。肉や魚に加えて野菜も生のまま冷凍でき、必要な分だけほぐして使えます。観音開きのデメリット対策として見ておきたいのが、ドアを全開せずにドアポケットの横から奥のドリンクを取り出せる「ヨコ取りポケット」と、扉と本体の角度が20°以内になると自動で閉まるオートクローザー(冷蔵室)です。幅65cm・日本製のガラスドアで、カラーはグランドアンバーグレーとグランドリネンホワイトの2色展開です(参照:三菱電機 MR-MZ49N 製品ページ・仕様)。
| 容量 | 485L |
| ドア数 | 6ドア |
| 寸法 | 幅650mm×奥行650mm×高さ1,833mm |
東芝 GR-A460FH
東芝の冷蔵庫は、乾燥を防いで風味と食感をキープする「うるおい冷気」、エチレン分解機能とツイン冷却の低温高湿度冷気でみずみずしさを保つ「新鮮 摘みたて野菜室」が特徴です(参照:東芝ライフスタイル GR-A460FH 製品ページ)。
冷蔵室のチルドルームは上段と下段で食材を分けて保存できる2段式の「速鮮チルド&解凍モード」です。野菜室が真ん中にあるので、重い野菜も腰をかがめずに出し入れできます。ドアポケットには可動式のチューブスタンドがあり、細かいものを仕切って収納できます。
カラーはグランホワイトとサテンゴールドの2色展開です(参照:東芝ライフスタイル GR-A460FH 仕様)。
| 容量 | 462L |
| ドア数 | 6ドア |
| 寸法 | 幅650mm×奥行649mm×高さ1,833mm |
アクア 冷蔵庫 AQR-TZ42A
アクアのTZシリーズは、4ドアのすっきりとしたデザインと、ワイドで収納しやすい庫内が特徴のモデルです。カラーはパールグレーとダークウッドブラウンの2色が展開されています(参照:AQUA AQR-TZ42A 製品ページ)。横幅は700mmと6ドアの65cm機より広めなので、置き場所の幅は必ず測っておきましょう。その代わり奥行は635mmのうす型設計で、マンションのキッチンにも置きやすく、庫内のすみずみまで手が届きやすい設計です。
冷凍室は定格内容積146Lの「大容量6ボックス冷凍室」で、整理しやすく、買い置きや作り置きをたっぷり保存できます。野菜室は発芽抑制と鮮度保持を両立する「ツインLED野菜室」です。6ドアよりも4ドアの冷蔵庫をお求めの方には、ぜひおすすめしたいモデルです。
| 容量 | 420 L |
| ドア数 | 4ドア |
| 寸法 | 幅700mm×高さ1,825mm×奥行635mm |
アクアの観音開き冷蔵庫のラインナップは、アクアの観音開き冷蔵庫の特徴と種類で詳しく紹介しています。
観音開き冷蔵庫を置くなら失敗ポイントをチェックしておこう!

この記事では、2枚のドアからなる観音開きタイプの冷蔵庫について、メリットやデメリット、購入時の注意点などを解説してきました。観音開きの冷蔵庫では、以下のメリットを得られます。
- 開閉スペースが小さく省スペースにも設置可能
- 片側のドアだけ開けることで節電に繋がる
- ドアポケットが細分化されていて収納に便利
- 大容量の高機能モデルが多くファミリー向け
一方で、片開きに慣れていた方は使いにくさを体感することも多いようです。ドアを全開にするには両手で開けなければならず、大きな鍋などをしまう際にやや面倒さを感じたり、ドアを90度以上に開かないと庫内全体を見渡しにくかったりするデメリット面もあります。
設置時の失敗談には、開閉スペースに十分なゆとりがなく、他の家具に当たって開閉の邪魔になってたというケースも。冷蔵庫を快適に使えるよう、設置前には開閉時の余裕を考慮して、ある程度のゆとりを持たせたスペースに設置しましょう。













