こたつをつけっぱなしにすると電気代が高くなるのではと心配していませんか?
電気代を抑えられるところはなるべく節約したいですよね。
この記事ではこたつの電気代の目安をもとに、こたつをこまめに消せば電気代が安くなるのか解説します。
こたつに関連するそのほかの節約方法も紹介するので、電気代を抑えやすくなりますよ。
冬を快適かつお得に乗り切るために、記事の内容をチェックしてみてください。
この記事でわかること
- こたつの電気代は1時間あたり約7.7円~15.3円程度でつけっぱなしにしていても電気代はそこまで上がらない
- こたつの設定温度を「弱」で使用したり、断熱シートを敷いたりすればさらに節約に効果的
- 部屋全体を暖めるためには、エアコンなどの他の暖房器具をこたつと併用して使うことがおすすめ
こたつの電気代の目安
こたつの電気代の目安は1時間あたり約7.7円~15.3円です。
しかし、こたつの熱源などの違いによって、消費電力や電気代はやや異なります。
熱源ごとに特徴や電気代などを解説するので参考にしてください。
また、こたつをつけっぱなしにした場合とこまめに消した場合の電気代も比較します。
それぞれの場合で1ヵ月経つとどのくらい電気代が違うのかチェックしてみましょう。
こたつの熱源による電気代の違い
こたつを暖めるヒーター(熱源)には主に3種類あります。
それぞれのヒーターのおおまかな消費電力・電気代は以下の通りです。
熱源の種類 | 石英管ヒーター | ハロゲンヒーター | フラットカーボンヒーター |
---|---|---|---|
消費電力の目安 | 約300~600W | 600W | 300W |
1時間あたりの電気代の目安 | 約7.7円~15.3円 | 約15.3円 | 約7.7円 |
熱源の種類以外にも、個々の製品や契約している電力会社によって電気代は変わりますが目安として参考にしてください。
表を見ると、個々の熱源によって電気代の差はあるものの、どれもリーズナブルだと分かります。
こたつを買う際も、どの熱源のこたつにするかは暖まり方などの好みで選んで問題ないでしょう。
ここからはそれぞれの熱源の仕組みや暖まり方を解説します。
自宅のこたつや検討している製品にあてはまる熱源をチェックしてみてください。
石英管ヒーター
石英管ヒーターは、耐熱性が高い石英管にニクロム電熱線を収めたヒーターです。
ニクロム電熱線に電気が通ると発熱し、遠赤外線が放出されます。
遠赤外線は身体を芯から暖める効果があるので、石英管ヒーターのコタツはぽかぽかと気持ちよく使えます。
しかし、暖まりはじめるまで20~30秒ほどかかることが欠点です。
すぐに暖まりたい場合は、他の熱源を搭載したこたつを選んだ方がよいでしょう。
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターはハロゲンランプに通電し発熱させるヒーターです。
ハロゲンランプは強い光と熱を放つ特徴があります。
ハロゲンヒーターも遠赤外線が放出されるので、身体がよく暖まります。
石英管ヒーターと異なり立ち上がりが早く、すぐに暖まるのも特徴です。
一方、やや寿命が短く、カーボンヒーターよりも省エネ性に劣るデメリットもあります。
フラットカーボンヒーター
カーボンヒーターは炭素繊維に電気を流して、赤外線を放出し熱を生むヒーターです。
ハロゲンヒーターと比較すると赤外線放射量が約2倍なので、約半分の電気代で同じくらい熱を生み出せます。
こたつに使われるフラットカーボンヒーターは、薄型のカーボンヒーターです。
平たい形状なので、ヒーター部分が出っ張っておらず、こたつの中が広々します。
フラットカーボンヒーターは立ち上がりが早く、すぐに暖かくなります。
省エネ性も高いので、月々の電気代を抑えたい人にもおすすめです。
つけっぱなしにした際の電気代
こたつをつけっぱなしにした場合の電気代目安は以下の通りです。
こたつをつけている期間 | 電気代 |
---|---|
1日(約8時間) | 約61.6~122.4円 |
1ヵ月(約8時間×30日) | 約1,848~3,672円 |
睡眠時間と仕事に行く時間を除いたおおよそ8時間、こたつをつけっぱなしにすると仮定しました。
電気代はこたつの種類などによっても異なりますが、高くても1日あたり120円程度のようです。
1ヵ月の合計金額はやや高くなりますが、時々つけっぱなしにする程度ならあまり気にしなくてよいかもしれません。
こまめに消した場合の電気代
こまめに消した場合の電気代目安は以下の通りです。
こたつをつけている期間 | 電気代 |
---|---|
1日(4時間) | 約30.8~61.2円 |
1ヵ月(4時間×30日) | 約924~1,836円 |
こたつに入っていない時間はこたつを消すと考えて、1日の使用時間を約4時間として計算しました。
電気代はこたつをつけっぱなしにした場合の約半額となり、高くても1日あたり60円ほどのようです。
こたつをつけっぱなしにした1ヵ月の電気代と、こたつをこまめに消した電気代の差額は約924~1,836円です。
差額をどの程度大きいと捉えるかは人によって異なりますが、他の節約で十分挽回できる金額であるとは言えます。
こたつはもともと電気代が安い暖房器具なので、あまりオン・オフに神経質にならなくてよさそうです。
こたつのメリットとデメリット
こたつにはさまざまなメリット・デメリットがあります。
こたつの電気代について考えるついでに、こたつにはどんな特徴があるか確認しておきましょう。
自宅に合った暖房器具が本当にこたつなのか見つめ直すきっかけにもなります。
ここからはこたつのメリット・デメリットを解説します。
◆一人暮らしでこたつを使うメリット・デメリットについては下記の記事を参考にしてみてください。
こたつのメリット
こたつには主に以下のメリットがあります。
- 電気代が安い
- 部屋が乾燥しない
- リラックスしやすい
こたつはこたつの中だけをピンポイントに暖める器具なので、エアコンなどに比べ電気代が安く済みます。
掛け布団があり保温性能にも優れているので、出力を弱くしても十分暖かく、節約しやすいアイテムです。
また、エアコンやストーブと異なり部屋の空気を乾燥させません。
特に乾燥が気になる日本の冬では大きなメリットです。
また、暖まりながらリラックスしやすいのも大きな魅力です。
こたつなら暖まりながら落ち着いて食事を取ったり作業をしたりできます。
こたつのデメリット
反面、こたつには以下のデメリットがあります。
- 場所を取る
- 掃除に手間がかかる
- こたつの外は暖まらない
こたつはエアコンやストーブなどの他の暖房器具と比較して場所を取ることが難点です。
あまり広くない部屋だと圧迫感を感じる場合もあるでしょう。
サイズが大きかったり掛け布団が付いていたりするため、掃除に手間がかかるのも悩みどころです。
また、当たり前ですがこたつの外は暖まりません。
そのため寒さが厳しいと、こたつの外に出るのを億劫に感じてしまう人もいるでしょう。
こたつとその他の暖房器具の電気代比較
こたつとその他の暖房器具の電気代を比較するとおおまかには以下の通りです。
暖房器具 | 1ヵ月の電気代目安(1日8時間使用) |
---|---|
こたつ | 1,848~3,672円 |
エアコン | 7,219~10,740円 |
電気ストーブ | 2,458~7,373円 |
ホットカーペット | 1,044~4,468円 |
それぞれの製品によって電気代は異なるのであくまで目安として参考にしてください。
他の暖房器具と比較すると、こたつは電気代が安いアイテムだと分かります。
ホットカーペットの電気代も安いですが、1畳用の小さな製品も含めた金額です。
もちろん暖房器具ごとに役割は異なるので、単純に電気代だけで良し悪しの判断はできません。
しかし、節約しながら暖まりたいならこたつは強い味方になってくれそうです。
ただし、部屋全体を暖めるためには、他の暖房器具の併用を考えたほうが良いでしょう。
こたつの電気代を節約する方法
こたつの電気代を節約する方法は多数あります。
こたつをこまめに消すより、以下の節約方法を試した方が気楽に節約できるかもしれません。
自宅で試せそうな方法から普段の生活に取り入れてみましょう。
ここからは、こたつの電気代を節約する方法を詳しく解説します。
設定温度を「弱」で使用する
設定温度を「弱」まで下げるのは気軽にできる節約方法です。
こたつは掛け布団があり保温性能が高いので、いったん暖めてしまえば出力を小さくしても十分暖まります。
設定温度を「弱」にしたときの消費電力は100W程度です。
こたつの最大消費電力は約300~600Wなので、「弱」にすれば必要な電気代を約3分の1から6分の1にできます。
こたつを使う時間によっては、こたつをこまめに消すより効果的に節約ができます。
電源をつけてから十分暖まったと感じたら設定温度を下げてみましょう。
自動オフ機能を使う
こたつの電源が勝手に切れてくれたらいいのに。
タイマーで自動的に電源を切る方法もありますよ!
こたつをこまめに消すのを忘れそうなら、自動オフ機能を使うのもおすすめです。
近年は電源を自動で切るタイマー搭載のこたつも発売されています。
3時間や5時間など決められた時間が経過すると勝手に電源が切れるので便利ですよ。
また、元からタイマーが搭載されていないこたつであっても、自動オフ機能をつけることは可能です。
方法は「コンセントタイマー」を購入して電源コードに付けるだけなので簡単です。
コンセントタイマーは千円台の製品が多くお手頃なので必要があれば購入を検討してみましょう。
カーペットや断熱シートを敷く
こたつの下にカーペットや断熱シートを敷くのもおすすめの節約方法です。
カーペットや断熱シートがあれば、熱が床に逃げていきにくくなります。
熱が逃げなければ設定温度を低くしてもこたつは暖かいままなので、節約につながるでしょう。
こたつの下に何か敷いておいた方がひんやりせずに快適なので、経済的な面以外にもメリットがあります。
カーペットや断熱シートは保温性やクッション性に注目しつつ、こたつのサイズに合ったものを選ぶことが重要です。
◆こたつの下に敷くマットの選び方やおすすめの商品については下記の記事を参考にしてみてください。
こたつのサイズに合った布団を使う
こたつの掛け布団はこたつのサイズに合ったものを使うと節約につながります。
掛け布団がこたつに対して小さいと、床との間に隙間ができて熱が逃げてしまいます。
省エネ性を高めるためにも十分な大きさの掛け布団を使いましょう。
また、大きすぎる掛け布団はつまずきやすくなるので避けましょう。
掛け布団は「天板のサイズ+110〜130cm」が丁度よい大きさです。
ただし背の高いこたつを使っている場合は、高さに合わせたサイズ調整が必要です。
床との隙間ができないよう、天板のサイズや背の高さを測って調整してみてください。
エアコンを併用する
節約のためにこたつだけ使っていると寒いな…。
エアコンも使うと満足度が高くてコスパ良好ですよ!
エアコンを併用することも、冬を乗り切るうえではおすすめです。
エアコンを使って部屋を暖めれば、ピンポイントにしか暖められないこたつの欠点を補えます。
部屋が暖かければ、こたつから出るのを億劫に感じる気持ちも軽減されるでしょう。
こたつだけを使用するのに比べると電気代はかかりますが、快適さとのバランスで見ればコストパフォーマンス良好です。
足元をこたつで暖めるなら、エアコンの設定温度は低めにしても十分暖まります。
省エネ性も快適さも高まるので、エアコンとこたつがあるなら一緒に使ってみましょう。
電気代が安い熱源のモデルを選ぶ
こたつを買い替えるなら電気代が安い熱源のモデルを選ぶのもおすすめです。
熱源としてフラットカーボンヒーターを使っているこたつなら、省エネ性が高く電気代を抑えられます。
ハロゲンヒーターと比較すると約半分の電気代で済むので、継続して節約しやすいでしょう。
また、フラットカーボンヒーターには劣りますが、石英管ヒーターのこたつも省エネ性が高いのでおすすめです。
ただし、石英管ヒーターは立ち上がりが遅く、暖かくなるのに時間がかかる欠点があります。
それぞれの熱源のメリット・デメリットを踏まえて、どのこたつを買うか検討してみてください。
◆省エネこたつの選び方とおすすめの商品については、下記の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
センサー機能があるモデルを選ぶ
センサー機能があるこたつを選ぶのも節約につながります。
人感センサーを搭載したモデルなら、こたつから人がいなくなった後に自動で電源を切ってくれます。
電源をオフにする手間がかからないので、ストレスがありません。
人感センサー付きこたつの中には、2万円台で購入できるモデルもあります。
こたつの相場は約1万~3万円ほどなので、2万円台なら十分お手頃です。
新しくこたつを買うなら、電気代節約とストレス軽減のためにセンサー機能にこだわってみるのもよいでしょう。
電気会社を見直す
電気会社を見直すのは、根本的な節約方法です。
契約する電気会社によって電気代は大きく変わります。
近年は従来の大手電力会社のほかにも、格安で電気が使える新電力会社も増えてきました。
ずっと同じ電気会社と契約している人は、他の電気会社に乗り換えたら電気代がいくらになるか計算してみましょう。
また、多くの電気会社は複数の電力プランを提供しています。
プランを変更するだけでも大きな節約につながる場合もあります。
契約している電気会社に新しいプランが増えていないかチェックしてみてください。
こたつはこまめに消しても電気代はそこまで変わらない
今回はこたつの電気代について解説してきました。
こたつをつけっぱなしにした場合とこまめに消した場合の電気代の差額は、月額約900~1800円ほどです。
こたつはもともと電気代が安い暖房器具なので、こまめに消しても電気代はあまり変わりません。
むしろ他の節約方法を試した方がストレスなく節約できる場合もあります。
まずはこたつの設定温度を下げたり、マットを敷いたりしてみましょう。
買い換えのタイミングであれば省エネ性や機能性に優れた製品を購入するのもおすすめです。
必要に応じて他の暖房器具と併用したり、電気会社の見直しをしたりしながら無理なく節約をしていきましょう。