生活する上で、近隣住民への気遣いは大切です。特に集合住宅では、近くの部屋の生活音が聞こえやすいので配慮したいものです。使用中に大きな音が出る掃除機は、何時から使用すれば近隣住民に迷惑がかからないだろうかと悩む人は多いでしょう。
平日は仕事で家を出るのは早いし、帰宅も遅い…。何時から掃除機をかけても良いのか悩むんだよね。
騒音は近隣住民とのトラブルになりかねない大きな問題です。お互いに快適に生活するためにも、マナーを守って生活音が迷惑にならないようにしましょう。
この記事では、常識的に掃除機をかけても良いとされる時間とそれ以外の時間に掃除機をかけたい時の方法、近隣住民に音が聞こえづらい静音性の高い掃除機を紹介します。
一般的に掃除機をかけてもいいのは何時?
掃除機をかけるのは何時から何時まで、と法律で決められているわけではありません。しかし掃除機は大きな音がしますし、部屋の隅まで掃除しようとすると掃除機のヘッド部分が壁に当たって隣接している部屋に響きます。
隣の生活音って意外と聞こえてしまって、気になるんだよね。
そのため、近隣住民への気遣いをしながら使用することをおすすめします。この記事では、一般的な掃除機をかける時間を紹介しますが、住んでいる場所や近隣住民の生活スタイルに合わせると良いでしょう。
基本的には朝8時~夜20時くらいまで
一般的に掃除機をかけても良いのは朝8時〜夜20時くらいまでと言われています。朝8時頃になると、仕事や学校へ行く準備のために起きている人が大半なので、掃除機の音で睡眠を邪魔することはありません。夜20時を過ぎると、寝ている人やゆっくりくつろぎたい人もいるので大きな音を立てるのは避けたいものです。特に、小さな子供がいる家庭が近隣に多い場合は夜遅くに掃除機を使うことは控えた方が良いでしょう。
このような一般的な生活リズムを考えると、朝8時〜夜20時くらいまでの間に掃除機をかけることをおすすめします。ただし、賃貸契約で掃除機を含む、音の出る家電を使用できる時間帯が決められていることもあるので、その場合は契約に従いましょう。
早朝や深夜はかけてもいい?
基本的には、掃除機は朝8時〜夜20時くらいまでにかけるようにしましょう。早朝や深夜は、寝ている人が多い時間帯です。近隣から聞こえてくる掃除機の音で起きてしまうことを嫌がる人は多いはず。近隣住民からの「掃除機の音がうるさくて寝られない」という苦情に繋がるかもしれません。
特に吸引力の高い掃除機では、音が大きくなる傾向にあります。今の部屋に長く快適に住みたいと思ったら、近隣住民とのトラブルは避けたいものです。平日は仕事や学校のため、早朝と深夜しか家にいないので掃除機がかけられない、という人は休日に掃除機をかけるようにしましょう。
それ以外の時間に掃除機をかけたいときは?
どうしても早朝や深夜に掃除機をかけなくてはいけない場合もあるでしょう。例えば来客の直前に部屋を掃除したい時や、食べ物をこぼしてしまった時など時間帯を気にしていられないことがあるかもしれません。このように、一般的な時間帯以外に掃除機をかけるとしたら、近隣住民へ迷惑がかからないように工夫が必要です。
お互い気持ちよく生活するためには、思いやりが必要だよね。
いくつか方法を紹介するので、自分の生活スタイルに取り入れやすいものを実践してみてください。
フロアワイパーなど別の掃除用具を利用する
掃除機を使わず、床の掃除ができるフロアワイパーなどは音を出さずに掃除ができるので便利です。ウェットシートを使ったフロアワイパーならば、掃除機ではできない水拭き掃除をすることも可能。使用後はシートを捨てるだけなので手軽です。電源コードが近くにない場所や、掃除機のヘッドでは届かない部屋の隅々まで掃除できて、お部屋によっては掃除機より使いやすい場合もあります。
早朝であれば、家族が起きて動き出す前に床を掃除しておくと、床に溜まったホコリを効率良く掃除することが可能です。これらの掃除用具を普段から掃除機と併用して使えば、早朝や深夜の掃除だけでなくいつもと違った掃除ができてより部屋を綺麗にできるでしょう。
緊急時は短時間で済ます
食器を割ってしまったなどの緊急時は、時間帯は気にしていられません。フロアワイパーなどではガラスの破片は取りきれませんし、怪我をしないためにも掃除機をかける必要があります。このような場合は、なるべく短時間で素早く掃除機をかけるようにしましょう。また、掃除機の音がなるべく響かないように工夫することも大事です。
例えば、窓を閉めておくことはもちろん、掃除機のヘッドの上げ下げによって、床や壁にぶつけてしまわないように気をつけましょう。緊急時には焦ってしまいますが、早朝や深夜に数十分も掃除機をかけることは避けたいものです。掃除機をかける前に手で片付けられるものは片付けておくなどして、掃除機は短時間で済ませるようにしましょう。
不在中にロボット掃除機をかけておく
ロボット掃除機を使えば、家にいない時間帯にも掃除をすることができます。自分で掃除する時間を節約できる上に、日中にロボット掃除機をかけると騒音で近隣住民に迷惑をかける心配もありません。ロボット掃除機では、外出時に掃除おこなえるほか、「何時から何時まで」と掃除する時間を予約できる機能も。
運転させている間は、少なからず音が出るので、ロボット掃除機であっても早朝や深夜に掃除機をかけることは控えた方が良いでしょう。平日の日中はロボット掃除機を使って、休日にロボット掃除機が入れないソファの下や棚の裏などを掃除する合せ技もおすすめ。
ロボット掃除機で効率良く掃除するには、床に物を置かないことが大事なので自然と部屋が片付いて掃除しやすい部屋になるのもメリットです。
静音性の高い掃除機を利用する
どうしても掃除機をかけなくてはいけない場合は、静音性の高い掃除機を使ってなるべく音が響かないようにするのも一つの方法です。コンパクトな掃除機やスティッククリーナーは、モーターが小さい分、静音性が高いのが特徴です。ロボット掃除機も静音性の高いものが出ているので、予算や生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
騒音の大きさは、デシベル(dB)という単位で表されます。掃除機の騒音は一般的に、60〜65dBと言われています。値が大きい程、騒音も大きくなるので、静音性の高い掃除機を選びたい場合は、60dBより小さいものを選ぶことがおすすめです。一般的に吸引力の高い掃除機程、音が大きいと言われているのでそれらの商品に比べると吸引力は劣るかもしれません。
静かに掃除機をかけたい時のサブ掃除機として持っておくか、静音モードに切り替えられる掃除機を持っておくと使いやすいです。静音性の高い掃除機を使う場合でも、掃除機のヘッドを上げ下げして床や壁にぶつけるのではなく、掃除機の本体全体を持って床にぶつけないように掃除をするなどの配慮は必要です。
静音性の高いおすすめの掃除機
静音性の高い掃除機を使えば、騒音で近隣住民に迷惑をかけずに掃除をすることができます。掃除機には、サイクロン式と紙パック式があります。サイクロン式は吸入口から空気と一緒にゴミやホコリを吸い込み、遠心分離をすることによってゴミやホコリだけをダストカップに溜める仕組みです。吸引力は落ちにくく、消耗品は使わないのでランニングコストを抑えられます。
紙パック式は、吸い込んだゴミやホコリを紙パックに溜める仕組みです。吸い込んだ空気は常に紙パックを通るので、ゴミが溜まっていると吸引力が落ちてしまうことも。ただ、初期費用は比較的安い傾向にあります。どちらのタイプも、静音性の高い掃除機が出ているのでおすすめの商品を紹介します。
アイリスオーヤマ daspo SCD-190P
掃除機のヘッドにダストポケットがついており、本体のモーターを動かさずにヘッドのみでゴミをかき出しダストポケットに一時的に溜めることができる掃除機。モーターが稼働しないので静音性が高いのが特徴です。子供が寝ている間や、夜遅くでも大きな音を出さずに掃除機をかけられます。一方で通常のモードは、サイクロン式でパワフルな吸引力が長く続くので日中掃除機をかける時はしっかりと床を綺麗にできるでしょう。シーンに応じて、使い分けられるのは便利です。
充電スタンドに立てかけて置いておき、床の汚れが気になった時に本体だけ持ち運びさっとお掃除できるコードレスタイプ。使用するモードによって持続時間は異なりますが、約4時間の充電で、最長で連続120分使用可能です。ほこり感知センサーが、溜まったゴミの量に応じて吸引力を自動調整するため、長時間の使用ができるようになっています。
日立 かるパック CV-KP900K
高性能の小型ファンモーターを搭載し、強力パワーでしっかりゴミを吸引してくれる掃除機です。強い吸引力を持ちながらも、騒音の大きさは57〜約51dBと一般的な掃除機よりも小さいので、大きな音を出さずに掃除機をかけたい時にぴったり。軽量ボディな本体の質量は約2.3kgで、ホースとヘッドを一緒に持ち運んでも軽いので移動や取り回しが楽にできます。
お手入れしやすさにもこだわっており、ヘッドのブラシの先端部をループ状にすることで髪の毛などが絡まりにくい構造です。ブラシはワンタッチで取り外して水洗い可能。紙パックに溜まったゴミで満杯になっても、本体からするっと引き出して捨てることができます。吸引力を持続させるにはお手入れが必要なので、このようなお手入れしやすい工夫は嬉しいポイント。
吸い込んだ空気は、高集じんフィルターと高気密モーターケースを通って微細なゴミも逃さず紙パックに集めます。外に排気されるのは綺麗な空気のみ。操作音は静かながら、効率良くゴミを集められる高性能な掃除機です。
日立 パワかるサイクロン CV-SP900K
強い吸引力と静音性を両立させたサイクロン式の掃除機です。騒音の大きさは、59〜約54dBとやさしい運転音。高性能の小型ファンモーターが強い吸引力を生み出し、吸い込んだ空気を力強い旋回気流でゴミと空気に遠心分離するので、強い吸引力が持続します。フローリングの溝やじゅうたんの上もしっかり掃除できるでしょう。
ブラシが回転する力で前に進む自走機能付きで、軽い力でも楽に掃除機をかけることが可能です。ヘッドが左右90度曲がったり、家具の下の奥までヘッドが届くので、取り回しが楽々。静かに掃除機をかけたい時でも家具を動かす必要がないのは使いやすい点です。サイクロン式では、溜まったゴミや髪の毛がダストケース中心の内筒部分に絡まって取りづらいことがよくありますが、この掃除機は集めたゴミをしっかり圧縮して簡単にゴミを捨てることができます。内筒部分のお手入れが楽になり、髪の毛が絡まることによる故障も発生しづらくなるでしょう。
シャープ RACTIVE Air POWER EC-SR9
モーター音と排気音、ヘッドの駆動音などの掃除機の主な騒音源を静音に設計した掃除機です。具体的には、「遮音」「防振」「集約」「整流」「吸音」の技術を取り入れたノイズリダクション設計で、時間や周りを気にせずに掃除機がかけられることがコンセプトになっています。シリーズの中で最も運転音が小さい一方で、軽量の高出力モーターと効率の良いサイクロン構造で最も吸引力の高いモードを搭載。強い吸引力と静音性を兼ね備えたモデルです。
本体についているバッテリー1個をフル充電すると最長で約90分の長時間運転が可能。バッテリーは本体から取り外して急速充電すればわずか100分で充電が完了します。充電の残りを気にせず、部屋中の掃除ができるでしょう。
モダンデコ AND・DECO aza01
コンパクトでスタイリッシュなデザインのスティッククリーナーで、ブラシレスモーターを搭載したサイクロン式掃除機です。ブラシレスモーターは、工具にも使われるモーターで、寿命が長く省エネや静音性に優れています。スティッククリーナーとしてもハンディクリーナーとしても使える2wayタイプなので、掃除する場所に応じて使い分けが可能。スティックモードでは重さ約1.15kg、ハンディモードでは重さ約0.83kgと圧倒的な軽量モデルで、持ち運びや取り回しが楽に行えます。
重心が手元にあるため、本体ごと持ち上げやすく階段や高いところの掃除まで、この一台で叶います。掃除する場所によって掃除用具をいくつも使う必要がないのは嬉しいポイント。コードレスタイプなので、充電しておけば車など屋外でも使えて便利でしょう。軽量で静音性に優れたこのモデルは近隣住民への騒音が気になる人にぴったりの商品です。
静音性の高いおすすめのロボット掃除機
ロボット掃除機は、自分の代わりに掃除をしてくれるので手間がかからず時間の節約になります。値段は、一般的な掃除機よりも高くなりますが、日々忙しくて掃除をする時間がなかなか取れない人にとっては重宝するでしょう。ロボット掃除機は、高い段差を乗り越えたり、部屋の隅などを掃除することが苦手です。ロボット掃除機を導入する際は、自分の部屋の家具の配置や床に物を置きすぎていないかなどよく検討することをおすすめします。
モデルによってはスマホと連携をして、外出先からでも掃除の予約ができる機能があるので日中の不在時にも安心です。静音性の高いロボット掃除機を使えば、自宅にいる時でも音を気にせず他の作業に集中できます。静音性の高い、おすすめの商品を紹介していきます。
日立 minimaru RV-X10J
本体の幅は25cm、高さは9.2cmのコンパクトなボディで、部屋の隅や家具の下などをしっかり掃除してくれるロボット掃除機です。マナーコースで運転した場合、騒音の大きさは約50dBとやさしい運転音。スマホと連携させれば、外出先からでも掃除をスタートさせることができます。日中、不在時に掃除をしておくと、騒音の心配はありませんし、帰宅時に部屋が綺麗になっていて気持ちよく過ごせるでしょう。自分で掃除をする時間も節約可能です。
自宅にいる時は、スマホがロボット掃除機のリモコン代わりに。アプリで操作したり、掃除したい場所をピンポイントで音声操作したりと便利です。ロボット掃除機は、掃除が終了した時やダストケースがゴミでいっぱいになった時、充電残量が少なくなった時に自動で充電台に戻り、ゴミを圧縮します。圧縮されたゴミは捨てやすく、ダストケースのお手入れも楽々。騒音や掃除にかける時間を気にせず、手軽に掃除ができる便利な商品です。
エコバックス DEEBOT OZMO T8+ DLX11-54
3D物体回避テクノロジーを搭載し、障害物の高さや形状を立体的に把握できるモデルです。ロボット掃除機では、床に置いてある物にぶつかったり、コードが絡まったりして運転停止してしまうことがあります。不在時に掃除を完了させたい場合、このようなトラブルはなるべく避けたいものです。このモデルではそのような走行中のトラブルを他モデルに比べて20%〜40%軽減しています。
スマホと連携させると、外出先から掃除の予約ができる他、部屋のマップが表示されて掃除したい場所をピンポイントで選んだり、侵入して欲しくない部屋を禁止エリアに設定したりすることが可能です。また、この一台で床掃除と水拭きを同時にできるので、床をいつでも綺麗な状態に保てるでしょう。面倒な水拭きも任せられるのは、日々忙しい人にとって嬉しい機能です。
ANKER eufy RoboVac 11S
部屋の状態に合わせて掃除モードを変えられるこのモデルは、標準の吸引力モードでの騒音の大きさは約55dBです。吸引力を強めると音はより大きくなるので、掃除機をかける時間帯に応じてモードを選ぶと良いでしょう。BoostIQテクノロジー搭載で、カーペットの上などより強い吸引力が必要な場面で自動で吸引力をあげてくれるモードも。
高さは約7.2cmと薄型設計で、家具の下など手の届きにくい場所もしっかり掃除できます。家具を動かして掃除したり、しゃがんで掃除したりする必要がないので、日々の掃除が楽になるでしょう。
掃除機をかける時間もマナーを守ろう
この記事では、一般的な掃除機をかけても良いとされる時間を紹介しました。朝8時〜夜20時くらいまでは、近隣住民の迷惑にならず、掃除機をかけることができるでしょう。それ以外の時間にどうしても掃除機をかけなければいけない場合は、下記のような工夫が必要です。
- フロアワイパーなど別の掃除用具を利用する
- 食器を割ってしまったなどの緊急時は短時間で掃除を済ます
- 不在中にロボット掃除機をかけておく
- 静音性の高い掃除機を利用する
掃除機など音の出る家電は、使い方を間違えると近隣住民との騒音トラブルになりやすいものです。お互いに気持ちよく生活するために、掃除機をかける時間はマナーを守るように心掛けましょう。