ウォシュレットを取り付けたい!と思った時に「業者に依頼するとお金がかかる」「自分で交換できるか不安」そんな悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
ウォシュレットの取り付けは専門知識がないと、できないと考えてしまいますよね。しかし、しっかりと交換の準備や手順を守れば、自分でも取り付け可能です。
この記事では「ウォシュレットを設置したい」「ウォシュレットを自分で交換してみたい」という方のために、わかりやすく順を追ってウォシュレットの交換について解説します。
ウォシュレットの取り付けを失敗しないためにも、まずはどのような作業になるか確認してくださいね。
【DIY】ウォシュレットの取り付け手順
ウォシュレットの設置をするには、まず設置が可能な環境か確認が必要です。また、間違った手順や方法でウォシュレットを設置してしまうと、水漏れなどのトラブルにつながるので注意しましょう。
賃貸でウォシュレットの設置をDIYでしようと考えている方も、のちにトラブルにならないようしっかりとウォシュレットの取り付けについて読み進めてください。
1. トイレ内の設置環境・条件を確認する
まずはトイレにウォシュレットが取り付けられるか確認してみましょう。確認しておきたい項目は以下の3つです。
- 電源があるか
- ウォシュレット対応トイレか
- 必要な取り付け寸法が確保されているか
確認せずに購入してしまうと、ウォシュレットが設置できず、返品したり、再度手配したりする手間が増える可能性があります。それぞれの注意点や、確認しておきたい内容を詳しくみていきましょう。
電源があるか
ウォシュレットは電源がないと利用することができません。はじめにトイレにコンセントの有無や位置を確認してください。また、ウォシュレットによって配線コードの長さが違うので、便器からコンセントまでの長さも同時に確認しておくと安心です。
各ウォシュレットメーカーの配線コードの長さは以下の表を参考にしてください。
TOTO | パナソニック | LIXIL(INAX) | |
電源コードの長さ | 1.0m | 0.95m | 1.0m |
コンセントがトイレ内にない場合は、コンセントの増設も検討してみましょう。コンセントの増設は、15,000円~20,000円ほどが相場です。賃貸の場合は、大家か管理会社にコンセントの増設の許可を問い合わせてから増設してください。
ウォシュレット対応トイレか
便器の形や、トイレのタンクの位置によっては、ウォシュレットが設置できないトイレがあります。特に、古いタイプの洋式トイレの場合は注意が必要です。
「隅付タンク式腰掛便器」というトイレの角にタンクが付いているタイプは、ウォシュレットが設置できない可能性があります。止水栓とタンクの間は12cm以上の距離が必要なので必ず確認してください。また、ウォシュレットを設置できる場合でも、止水栓のタイプによっては止水栓の交換が必要となるケースがあるので注意してください。
必要な取り付け寸法が確保されているか
ウォシュレットの取り付けには、ある程度のスペースが必要です。取り付け寸法に必要なスペースが確保できないと、正常に取り付けできない可能性があるので注意してください。
ウォシュレットの取り付けに必要なスペースは、便器の中央から左右の壁までの距離が最低25cm以上、トイレの幅としては50cm以上が目安です。取り付けるウォシュレットのサイズによっては、さらに広さが必要な場合があるので確認してください。
2. 工具の用意
ウォシュレットの取り付けには工具を用意して置く必要があります。すでに持っている工具であれば準備は不要ですが、手元にない工具はあらかじめ用意しておきましょう。
ウォシュレットの取り付けには以下の工具が必要です。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- スパナ
マイナスドライバー機能付きのスパナであれば、マイナスドライバーは不要です。「モンキーレンチ」や「ウォータープライヤー」もあればより安心です。ウォシュレットの交換の場合は「便座締付工具」も必要となるので、忘れないように覚えておきましょう。
3. 止水栓を閉める(水を止める)
ウォシュレットを取り付ける準備が整ったら、止水栓を閉めます。止水栓を閉めておかないと、止水栓から水が漏れたり、吹きだしたりして水浸しになったしまします。必ず止水栓を閉めて水をとめましょう。
止水栓はトイレタンクの中や壁から出ていることが多く、以下の3つのタイプに分かれます。
- アングル型
- ハンドル型
- ストレート型
ハンドル型以外は、マイナスドライバーで止水栓を閉めることができます。止水栓をしっかり閉めてからトイレの水を流してみて、水が出てこなければ閉まっています。
4. 既存の給水管を外す
水がしっかり止まっていること確認したら、トイレのタンクと止水栓をつないでいる給水ホースを外します。タンク側から外す際は、内側から金具を押さえながらスパナでナットを緩めましょう。
タンク側が外れたら、止水栓とつながっている側もスパナでナットを緩めて外します。外す際に給水ホースに残っていた水が出てしまうことがあるので、雑巾などを敷いておくと安心です。
ウォシュレットを交換する場合は、すでに付いている分岐金具も取り外しておきましょう。
5. 分岐金具を取り付ける
ウォシュレットを取り付けるためには、分岐金具が必要です。分岐金具は、水をトイレとウォシュレットに分けて供給するための金具で、ウォシュレットに付属されているものを使用します。
分岐金具を止水栓に取り付け、先ほど取り外した給水ホースを設置しましょう。設置するウォシュレットにパッキンが付属されている場合は、分岐金具と止水栓の間に取り付けてください。
6. 必要があればフレキシブル管を取り付ける
トイレの給水ホースが金具のストレートタイプの場合は、フレキシブル管が必要なケースがあります。フレキシブル管はホームセンターなどで購入することが可能です。給水ホースが柔らかい管タイプであれば交換する必要はありません。
また、フレキシブル管に交換の際に取り外した古い給水ホースは不要です。しかし、賃貸で元の状態に戻す必要があるのであれば、処分せずに保管しておきましょう。
7. 便座を外す
ウォシュレットを取り付ける部分の便器を外します。便器はナットで固定されているので、スパナで緩めて外しましょう。便器のナットは「便座締付工具」があると取り外しやすく便利です。また、ネジで固定されている便器は、プラスドライバーを使用して外してください。
ウォシュレットを取り付ける前に掃除をするなら、便器を外したタイミングがおすすめです。日ごろ届かない部分の掃除をすることができるので、便器を取り外した機会にぜひ掃除をしておきましょう。
8. ベースプレートの取り付け
便器を外したら、ウォシュレットに付属しているベースプレートを便器取り付け穴に合わせて設置しましょう。
まず、便器の取り付け穴にゴムブッシュを差し込みます。ゴムブッシュにベースプレートを差し込み、ネジで固定してください。ベースプレートは位置を調整できるので、ネジで固定する前に、ウォシュレットを設置した際のサイズを確認しましょう。
ポイント
ゴムブッシュが固く入りづらい場合は、ゴムブッシュを水で濡らすと入れやすくなります。
一部のウォシュレットは、ベースプレートがないボトルで固定するタイプもあります。
9. ウォシュレット本体を取り付ける
ベースプレートの位置を調整し、固定したら、ウォシュレットを取り付けます。ベースプレートがしっかりと固定できていれば、ウォシュレットを差し込むだけで取り付け完了です。
ウォシュレットの取り付けがうまくできない場合は、ベースプレートの位置を再度確認して取り付けてみましょう。
10. 給水ホースの接続
給水ホースをウォシュレットに接続します。ウォシュレットにつながったら、先ほど取り付けた分岐金具の部分と給水ホースをつなげましょう。
分岐金具に給水ホースをカチッと音がするまで差し込みます。ナットで閉めるタイプの給水ホースは、スパナやレンチでしっかりと閉めてください。給水ホースの接続が不十分だと、水漏れの原因となるので注意しましょう。
11. 電源の接続・試運転
ウォシュレットの取り付けが完了したら、最終チェックをおこないましょう。ウォシュレットの電源をコンセントにつなげ、閉めてあった止水栓を開きます。
水漏れの確認箇所は以下の2つを重点的に確認しましょう。
- 止水栓の接続部分
- 給水ホースの接続部分
ウォシュレットの水漏れ対処がしやすいように、止水栓は一気に開けず、少しずつ開くようにしてください。
ウォシュレットの取り付け時の注意点・失敗例
ウォシュレットの取り付けを自分でするなら、まずは取り付けの注意点や失敗例を参考にしましょう。ウォシュレットの取り付けに関する注意点や失敗例には、以下のような内容があります。
- うまく取り付けできず漏水してしまう
- 取り付け位置が異なる商品を買ってしまう
- 配管が古くて元に戻せない
- 作業中にその他の部品を破損・傷つけてしまう
ウォシュレットの取り付けの失敗例の対処方法についても解説します。同じようにウォシュレットの取り付けで失敗してしまった方も、ぜひ参考にしてくださいね。
うまく取り付けできず漏水してしまう
ウォシュレットの取り付けで多い失敗が、漏水です。ウォシュレットの取り付けには、給水するための接続部分が多くあります。ウォシュレットの取り付けで漏水しやすいポイントは以下の4つです。
- 止水栓
- 分岐金具
- 給水ホース
- ウォシュレットの接続部分
なかでも、止水栓と分岐金具の接続部分はパッキンがうまくはまっていないことで、漏水してしまうことがあるのでよく確認してみましょう。
取り付け位置が異なる商品を買ってしまう
ウォシュレットには「エロンゲートサイズ」と「レギュラーサイズ」があります。ウォシュレットのサイズが間違っていると取り付けができないので注意しましょう。また、トイレのタイプによっても、ウォシュレットを取り付けできない場合があります。
サイズの間違ったウォシュレットだと取り付けの段階で気づいても、返品や交換に対応してもらえない可能性があるので注意してください。ムダなウォシュレットの購入にならないためにも、必ず購入する前にサイズや、便器のタイプを確認しておきましょう。
配管が古くて元に戻せない
先述したようにウォシュレットを取り付けるには、止水栓から給水ホースを外す必要があります。
しかし、外す際に配管が古い場合は、再度給水ホースをつなげる際に戻せなくなるケースがあるので注意が必要です。あまりにも古かったり、サビている場合は、無理にDIYをせず、専門の業者に依頼するようにしてください。
作業中にその他の部品を破損・傷つけてしまう
ウォシュレットを取り付ける際に、トイレ内のスペースがせまいと壁やタンクに工具などをぶつけてしまう可能性があります。必ずウォシュレットを取り付ける前に、必要な取り付け寸法が確保されているか確認しておきましょう。
また、取り付け寸法がしっかりと確保できても、不注意で部品を破損したり、傷つけたりしてしまうこともあるので周囲に注意して作業するようにしましょう。
もしも部品を破損してしまった場合は、メーカーに部品のみで販売しているか確認してください。賃貸で壁などに傷がついてしまった場合は、退出時のトラブルにならないために管理会社に報告しておくと安心です。
自身で取り付け失敗後に工事依頼する場合、追加料金がかかる場合も。
ウォシュレットの取り付けで、トイレ自体を破損してしまったり、止水栓を元に戻せなかったりして専門業者に工事を依頼するとウォシュレット以外にも料金がかかります。
DIYでウォシュレットを取り付ける前に、自分で取り付けられるかしっかりと確認をしておきましょう。
古いタイプのトイレや、止水栓などの取り付けに不安がある方は、はじめから業者に依頼することがおすすめです。
ウォシュレットの取り付けに失敗して、トイレが利用できない!という不便な状況を避けるためにも、しっかりとウォシュレットの取り付け手順を確認してください。
まとめ
ウォシュレットは自分でも取り付けることが可能です。しかし、以下のポイントに注意しましょう。
- 工具の準備
- 取り付けられるウォシュレットの確認
- ウォシュレット取り付けスペースの確保
ウォシュレットの取り付けは十分な作業スペースが大切です。作業スペースに余裕がないと、部品を傷つけたり破損したりするリスクが高まります。ウォシュレットの取り付けだけでは済まず「工事や修理でウォシュレットよりも高くついた」なんてことにならないように、この記事で解説したウォシュレットの取り付け手順を確認してくださいね。
◆トイレをより快適にしたいなら、センサーライトもおすすめです。トイレにおすすめのセンサーライトについて以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。