引っ越しの電気・ガス・水道の手続き|まとめて済ませる順番と立会いの注意点

引っ越しで慌てやすいのが、電気・ガス・水道という3つのライフラインの手続きです。
申し込み先も、立会いが要るかどうかも、それぞれ違います。
なかでも見落としやすいのが「当日にお湯が出ない」「ガスだけ予約が間に合わなかった」というつまずきです。
ガスは、開栓(使用開始)には立会いが必要で、解約(使用停止)は原則立会い不要ですが、メーターの場所によっては立会いが要ります。
この記事では、電気の手続きを軸にして、ガス・水道もまとめてスムーズに進めるための申し込みの順番・当日の段取り・立会いの注意点を、各社・各自治体の公式情報をもとに整理しました。
- 電気・ガス・水道で「立会いが必要なのは原則ガスだけ」という違い
- ガスの解約(使用停止)に立会いが要る場合・要らない場合(東京ガス・大阪ガス・東邦ガス)
- 引っ越し当日に新居で電気を点け、お湯まで使えるようにする段取り
- ガス給湯器のお湯が出ないのは「電気・ガス・水道」のどれが欠けているからか
- 3つの手続きをいつ・どこに申し込むか(申し込み先がそれぞれ違う)
- 旧居を止める側の手続きと、引っ越しで失敗しやすい注意点
ライフラインの手続きは電気・ガス・水道の3点セット
引っ越しのライフライン手続きは、旧居を「止める」手続きと、新居で「使い始める」手続きを、電気・ガス・水道それぞれで行うのが基本です。
申し込みを受ける窓口は3つで分かれていて、電気は電気の販売会社(小売電気事業者)、ガスはガス会社、水道はお住まいの自治体(水道局)が担当します。
この記事はライフラインを横断して「順番」と「当日の段取り」を整理する役割です。
電気そのものの細かい手続きは、テーマごとに次の記事でくわしく解説しています。
あわせてご覧ください。
- 全体の段取り・何日前から:引っ越しの電気手続き(いつから・何日前・必要なもの)
- 新居で点ける(開通):電気の開通・使用開始の手続き
- 旧居を止める(解約):電気の解約・使用停止の手続き
立会いが必要なのは原則「ガス」だけ
3つのライフラインで大きく違うのが、開始のときに「人の立会い(在宅)」が要るかどうかです。
ここを取り違えると、当日の予定が一気に狂います。
結論から言うと、立会いが必要なのは原則ガスだけです。
東京ガスも「電気や水道は使用開始時の立ち会いは不要ですが、ガスの場合は立ち会いが必要です。これは安全のために法律で義務付けられています」と説明しています(出典:東京ガス公式サイト)。
| ライフライン | 開始時の立会い | 申し込み先 |
|---|---|---|
| 電気 | 原則不要(ブレーカーを入れて使う) | 電気の販売会社(小売電気事業者) |
| ガス | 原則必要(点火・安全確認のため) | 引っ越し先エリアのガス会社/LPガス販売店 |
| 水道 | 原則不要(オートロック等は必要な場合あり) | お住まいの自治体(水道局) |
ガスの開栓(使用開始)は立会いが必要
ガスの開栓は、ガス会社の担当者が訪問してガス漏れの検査と点火確認、安全な使い方の説明を行います。
東京ガス・大阪ガス・東邦ガスは、いずれも開栓の作業に立会いを求めています。
本人が立ち会えない場合は、大家さんや管理人など代理人の立会いでも受け付けてもらえます。
| ガス会社 | 開栓の立会い | 本人以外の立会い |
|---|---|---|
| 東京ガス | 当日の立会いが必要(点火確認と安全事項の説明) | 代理人でも可(管理人・大家など) |
| 大阪ガス | 作業当日は必ず立会い(ガス漏れの検査と安全の説明) | やむを得ない場合は代理の方でも可 |
| 東邦ガス | 立会いが必要(点火確認・ガス漏れ検査・使用説明) | 本人以外の方でも可 |

気づきポイント
電気と水道は人が来なくても使い始められることが多い一方、ガスは予約した時間に在宅して立ち会う必要があります。
引っ越しシーズンは予約が混み合うため、3つの中ではガスの開栓予約を最初に押さえるのが失敗しないコツです。
引っ越し当日に電気を点ける段取り
当日に新居で照明・コンセント、そしてお湯まで使えるようにするには、事前の申し込みと当日の操作の順番が大切です。
電気を軸に、ガス・水道も含めた流れを整理します。
電気・ガス・水道を引っ越し前に申し込みます。
とくにガスは立会いの日時予約が必要なため、最初に押さえます。
東京ガスは、住居形態によって異なるとしたうえで、ガス・電気の使用開始・停止の手続きを約1週間前までに申し込むようすすめています(出典:東京ガス公式サイト)。
水道は、申し込んだ使用開始日から使えます(出典:東京都水道局公式サイト)。
横浜市水道局のように、使用開始日の前日までに水道局が開栓作業に来る自治体もあります(出典:横浜市水道局公式サイト)。
電気は申し込みを済ませたうえで、分電盤のブレーカーを「入」にします(出典:東京電力エナジーパートナー公式サイト)。
ブレーカーを上げる順番や、つかないときの確認は 電気の開通・使用開始の手続き でくわしく解説しています。
予約した時間にガス会社の担当者が訪問し、点火と安全を確認します。
このとき給湯器がある場合は電気と水道を使ってお湯が出るかも確認します(出典:東邦ガス公式サイト)。
これは東邦ガスの案内ですが、先に電気と水道が使える状態になっていると、立会いがスムーズです。
照明やコンセントの通電、お湯が出るか、トイレや洗面の水回りを確認して完了です。
不具合があれば、その日のうちに各社・各自治体へ連絡しましょう。

引っ越しに合わせた電気の契約・切り替えの手続きを、まとめてサポートします。
送信後は担当者からお電話でご案内します
給湯器のお湯が出ないのはなぜ?
引っ越し当日に「ガスは開栓したのにお湯が出ない」と困ることがあります。
100V電源を使うガス給湯器は、電気・ガス・水道の3つがそろわないとお湯が出ないためです。
意外と知られていませんが、100V電源を使うガス給湯器は、電気がないと動きません。
給湯器メーカーのノーリツは「停電時は100V(家庭用コンセント)電源を使用しているガス・石油給湯機器は使用できません」と案内しています(出典:ノーリツ公式サイト)。
電源が入らないとこうした給湯器は動かないため、お湯が出ないときは、まずブレーカーや給湯器の電源プラグが入っているかを確認するのが基本です(出典:リンナイ公式サイト)。
- 電気:給湯器を動かす電源(100V電源を使う機種)。ブレーカーが入っていることが前提。
- ガス(または熱源):開栓が済んでいること。立会いが終わるまで点火できません。
- 水道:使用開始の手続きが済み、水が出ること。水が来ていなければお湯も出ません。
つまり、100V電源を使うガス給湯器では、ガスの開栓だけ済ませても、電気が通っていなければお湯は出ません。
当日からお湯を使いたいなら、電気と水道を先に使える状態にしてから、ガスの開栓立会いに臨むとつまずきにくくなります。
とくにオール電化のエコキュートや電気温水器は電気でお湯を沸かします。
沖縄電力は、引っ越し当日から使う場合は前日から通電しておく必要があるとして、入居日の前々日までに申し込むよう案内しています(出典:沖縄電力公式サイト)。
豆知識
東京電力エナジーパートナーは、エコキュートや電気温水器がある場合は通電作業が必要な場合があり、その際に立会いをお願いする場合があるとしています(出典:東京電力エナジーパートナー公式サイト)。
立会いが必要なケースのくわしい解説は、電気の開通・使用開始の手続き をご確認ください。
いつ・どこに申し込む?3つで申し込み先が違う
電気・ガス・水道は、申し込む相手も、受付の早さも別々です。
引っ越しが決まったら、まとめて手配を始めましょう。
| ライフライン | 申し込み先 | 申し込み方法・時期の目安 |
|---|---|---|
| 電気 | 契約する電気の販売会社(小売電気事業者) | Web・電話。何日前から申し込めるかは会社で異なる(東京電力エナジーパートナーのWebは原則当日〜31日先まで、東京ガスは引っ越しの2ヶ月前から) |
| ガス | 都市ガス=エリアのガス会社/LPガス=供給する販売店 | Web・電話。約1週間前までが目安(立会い予約が要る) |
| 水道 | お住まいの自治体(水道局・上下水道局) | Web・アプリ・電話。おおむね数日前まで(東京都水道局は3〜4日前まで) |
ガスには大きく分けて都市ガスとLPガス(プロパン)があり、手続き先が異なります。
都市ガスは引っ越し先エリアのガス会社へ、LPガスは建物に供給しているLPガス販売店へ連絡します。
LPガスは販売店と契約を結ぶ仕組みで、契約時には書面の交付が法律(液化石油ガス法第14条)で義務づけられています(出典:液化石油ガス法(e-Gov法令検索))。
建物がどちらのガスかは、入居前に大家さんや管理会社に確認しておくと確実です。
水道は引っ越し元と引っ越し先で水道局が違えば、それぞれの水道局に届け出が必要です。
横浜市水道局も、市外へ引っ越す場合の転居先の手続きは「お引越し先の所轄の水道局にご連絡ください」と案内しています(出典:横浜市水道局公式サイト)。
一方、東京都水道局は、23区と多摩地区26市町の中での引っ越しなら一括して手続きを受け付けています(出典:東京都水道局公式サイト)。
旧居を止める手続きも3つまとめて
新居の準備に気を取られがちですが、旧居のライフラインを止める手続きも忘れずに行いましょう。
| ライフライン | 止める手続き | 立会い |
|---|---|---|
| 電気 | 使用停止・廃止(呼び方は会社で違う) | 原則不要 |
| ガス | 閉栓 | 原則不要。オートロックなどで担当者がメーターまで入れない場合は必要 |
| 水道 | 使用中止 | 原則不要(現地精算など特別な場合を除く) |
ガスの解約(使用停止)に立会いは要る?
ガスの解約(閉栓)は、開栓と違って原則として立会い不要です。
ただし、担当者がガスメーターや閉止する部分まで入れない住まいでは、立会いが必要になります。
どんな場合に要るかの書き方は会社で少しずつ違うので、主な会社の案内を並べます。
| ガス会社 | 解約(使用停止)の立会いが必要な場合 |
|---|---|
| 東京ガス | オートロック式の建物など、ガスメーターのある場所まで立ち入れない場合(代理人でも可) |
| 大阪ガス | オートロックのマンションなど施錠された屋内にガスメーターがあり、担当者が入れない場合。それ以外は不要 |
| 東邦ガス | メーターが屋外なら不要。メーターが屋外でも閉止レバーが屋内なら必要。オートロックマンションもお願いすることがある |
立会いが要らない場合でも、閉栓の作業が終わるまではガスを使えます。
東京ガスは、作業員が訪問してガスメーターを閉止するまでは使えるとしていて、訪問の時間帯は使用停止の手続きのときに指定します(出典:東京ガス公式サイト)。
自分の住まいで立会いが要るか迷うときは、申し込みの際にガス会社へ確認しておくと確実です。
電気の止め忘れに気づいたときの対処や、解約金・違約金のしくみは 電気の解約・使用停止の手続き でくわしく解説しています。
引っ越しで失敗しやすい注意点
① ガスの開栓予約を後回しにしない
3つの中で唯一、決まった日時に在宅して立ち会う必要があるのがガスです。
東京ガスは、手続きが混み合う時期として3月上旬〜4月上旬、ゴールデンウィーク周辺、各月末や月初などを挙げ、早めに手続きして立会いの日程を調整するよう案内しています(出典:東京ガス公式サイト)。
引っ越し日が決まったら、まずガスの開栓予約から押さえましょう。
3つのうちどれかの手続きを忘れたまま入居・退去してしまうこともあります。
あとから気づいたときの連絡先と対処は 引っ越しで電気の手続きを忘れていた にまとめています。
日程が直前に決まって、当日から電気を使いたい場合もあります。
大手10社の当日Web申し込みの可否と間に合わせる段取りは 引っ越しが直前に決まった でくわしく解説しています。
② 電気は今の会社の提供エリア外なら引っ越し先で供給する会社へ
東京電力エナジーパートナーは、提供エリア外へ引っ越す場合は、引っ越し先の地域で電気を供給する小売電気事業者へ連絡するよう案内しています(出典:東京電力エナジーパートナー公式サイト)。
引っ越し先でも今の会社と契約を続けられるかは、契約中の会社に確認しましょう。
静岡県(富士川で東西に分かれる)や新潟県(東北電力エリア)など、都道府県と供給エリアが一致しないケースもあるので注意しましょう(出典:東京電力エナジーパートナー公式サイト、東北電力ネットワーク公式サイト)。
供給エリアと会社の対応のくわしい解説は 引っ越しの電気手続きガイド をご覧ください。
③ 都市ガスとLPガスで連絡先が変わる
新居が都市ガスかLPガスかで、申し込む相手が変わります。
都市ガスならエリアのガス会社、LPガスなら建物に供給している販売店です。入居前に大家さん・管理会社へ確認しておくと、当日になって連絡先がわからず慌てずに済みます。
④ 水道は引っ越し元・先の両方に連絡する
水道は自治体ごとに窓口が分かれます。
水道局が変わる引っ越しでは、旧居の水道局に使用中止を、新居の水道局に使用開始をそれぞれ届け出ましょう。
東京都水道局は、引っ越しの3〜4日前までにアプリか電話で手続きするよう案内しています(出典:東京都水道局公式サイト)。
よくある質問
今のお住まいと引越し先のエリア、世帯人数を選ぶだけで、引越し後の毎月の電気代の目安と今との差が分かります。全国10エリアに対応しています。規制料金(従量電灯)の目安で、燃料費調整額と再エネ賦課金を含みます。
▶ 引越し先の電気代を調べる
まとめ
引っ越しの電気・ガス・水道の手続きは、旧居を止める手続きと新居で使い始める手続きを、3つそれぞれで行うのが基本です。
申し込み先は、電気が小売電気事業者、ガスがエリアのガス会社やLPガス販売店、水道がお住まいの自治体(水道局)と分かれています。
当日の段取りで鍵になるのは、立会いが必要なのは原則ガスだけという点です。
電気と水道は人が来なくても使い始められることが多いので、引っ越し日が決まったらガスの開栓予約を最優先で押さえましょう。
旧居のガスの解約は原則立会い不要ですが、オートロックなどで担当者がメーターまで入れない住まいでは立会いが要ります。
100V電源を使うガス給湯器のお湯は電気・ガス・水道の3つがそろって初めて出るため、当日は電気と水道を先に使える状態にしてから、ガスの開栓立会いに臨むと安心です。
電気の細かい手続きは、開始・停止それぞれの解説記事もあわせてご確認ください。
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