家族の多いご家庭や、一度にまとめて食材を購入する家庭では、大容量の冷蔵庫は必須です。今回は450L容量の冷蔵庫に焦点を当てて、家族何人で使うのに向いている容量なのか、選び方の注意点やおすすめ製品なども含めて、じっくりと解説していきます。
ファミリーサイズの冷蔵庫を購入予定の方は、最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
450Lはどれくらいの容量?
一般的に450L前後の冷蔵庫は、4〜5人向けの家族が多いファミリー向けのサイズといえます。
家族の人数が多いと、比例して1日に必要な食材も多く、頻繁に買い出しへ行くのも大変ですよね。大容量の冷蔵庫があれば、数日に1度のまとめ買いで済み、買い出しの負担も軽減されます。
それより少ない人数のご家庭でも、週末などに一気にまとめ買いをして保存しておく、時間があるときにたっぷりと作り置きのおかずを作っておく、というライフスタイルでしたら、食材をたっぷり保存しておける450Lの大容量冷蔵庫がおすすめです。
450Lの冷蔵庫の選び方
家族が多い家庭やまとめ買いの量が多い家庭では、買い出しの手間や作り置きの保存スペースに余裕がある、大容量サイズの450L冷蔵庫がおすすめです。
購入したい容量が定まったら、次は具体的に製品を選んでいきます。冷蔵庫選びでは、設置場所に本体が収まるかはもちろんですが、搬入までの経路寸法やドアの開閉寸法なども確認しておく必要があります。
続いては、購入前に把握しておきたい450Lの冷蔵庫の選び方で、抑えておきたい具体的なポイントを5つ解説していきます。
本体サイズ
冷蔵庫のサイズは、本体容量に比例して大きくなります。450Lのファミリーサイズとなると、冷蔵庫のサイズも気にしておかなければ、設置したい場所に収まりきらないという事態になりかねません。
最近のモデルは、マンションなどの集合住宅でも設置しやすいよう、どのメーカーも本体サイズをスリムに設計していますが、必ず購入前に設置場所の寸法を測っておきましょう。
また、設置場所までの搬入経路もあわせて確認しておく必要があります。特に集合住宅の場合、共有の通路や階段、玄関口からキッチンまでの経路など、購入した冷蔵庫が十分に運び入れられるスペースが確保できないと、搬入料金の上乗せや、クレーンなどを使った特殊な搬入作業が必要になるケースもあります。
設置をスムーズに行うためにも、冷蔵庫が余裕を持って運び入れられるよう、本体サイズを考慮して搬入経路の寸法まで確認しましょう。
扉の開き方
冷蔵庫の扉の開き方は、大きく分けると片開き・観音開きの2種類です。450L容量では観音開きタイプのモデルも含まれてきます。主流である片開きの場合、手前側にドアが開くので、本体前部分に開閉スペースをしっかり確保しましょう。
観音開きタイプの場合は、中央から分かれた扉が左右に開くので、手前側の開閉スペースは片開きほど必要ではありませんが、隣り合う家具や壁に扉が当たらないよう気を付けましょう。
ドアの開閉角度が十分に確保できないと、食材や鍋などの出し入れ時に不便だったり、庫内を見渡しにくくなったりします。
省エネ性能の高さ
冷蔵庫は24時間365日稼働し続ける家電です。さらに長期間使い続ける長寿命家電であることを踏まえて、ランニングコスト面にも注目しましょう。環境に配慮された省エネ性能が高いモデルを選べば、節電効果が高いのでランニングコストを安く抑えられます。
省エネ性能については、店頭に並んでいる冷蔵庫の商品ラベルや商品説明欄などに記載されている「省エネ基準達成率」をチェックして、達成率が100%以上の製品であれば省エネ性能の高い冷蔵庫だと判断できます。
省エネ性能が高い分、購入時の本体価格も高くなってしまうかもしれませんが、5年、10年と使い続けることを見越して、コストは長い目で考えましょう。
野菜室や冷凍室の位置
野菜室と冷凍室がある冷蔵庫の場合は、どちらを使う頻度が高いかによって、野菜室や冷凍室の位置に注意してみてください。
野菜室の出し入れが多い場合は中段に野菜室があるものを選び、冷凍した食材を出し入れする頻度が高い場合には、中段に冷凍室が配置されたモデルを選ぶと、毎日使う中での体への負担を減らせます。
特に冷凍室は、大容量の食材を保存していると重いものを出し入れすることになるので、家事をしていて腰などに負担を感じやすい方は、野菜室・冷凍室が使いやすい位置にある冷蔵庫を選ぶことをおすすめします。
メーカーの独自機能
冷蔵庫をはじめとする家電には、メーカーがこだわった独自機能が搭載されています。例えば、イオンを搭載した脱臭・除菌機能効果の高いモデルや、野菜保存に特化したもの、冷凍保存に特化したものなどさまざまです。
専用アプリとの連携に対応しているスマートモデルでは、スマートスピーカーによる音声操作が可能なものや、日々の献立のアイディアを提供してくれるもの、外出先からも冷蔵庫内の食材ストックを確認できるものなど、冷蔵庫の存在をより身近に感じられる、あると便利な機能が豊富に備わっています。
家庭での食生活やよく使う食材などから、自分たちのライフスタイルに合った独自機能を持つ冷蔵庫を選べると良いでしょう。
おすすめの450L前後の冷蔵庫
最後に、450L容量の冷蔵庫の中から、人気があるおすすめ製品をご紹介します。機能面が充実していてデザインもおしゃれな製品が多い450Lクラスは、小型タイプの冷蔵庫と比較すると、より自分のニーズに合った製品を選びやすいのがメリットです。
ここまで解説した、寸法やドアタイプ、節電に繋がる省エネ性能やメーカー独自の便利な機能などを踏まえて、自分にとって使いやすい最適な1台を探してみてください。
シャープ SJ-MF46M
シャープのSJ-MF46Mは、プラズマクラスターを搭載したモデルです。大容量の冷凍室「メガフリーザー」を採用しています。奥行きが浅い分、冷蔵庫内の奥にまでしっかり目が行き届くので、食品ロスを防止できます。
野菜のシャキシャキさを保ち、旨みや甘みをアップさせる「雪下シャキット野菜室」や、生鮮食品を新鮮な状態で保存できる「うるおいチルド」、作り置きのおかず保存に便利な「作り置きルーム」など、野菜室やチルド室の機能も充実しています。
野菜室には「抗菌お手入れトレー」が付いており、室内の野菜くずや土などのごみを、手前側のトレーに集めるだけで捨てられて便利です。
ドア | フレンチドア(観音開き)・6ドア |
容量 | 457L |
冷蔵室 | 240L |
冷凍室 | 115L |
野菜室 | 82L |
幅×高さ×奥行き | 650×1,838×630mm |
重量 | 101kg |
省エネ基準達成率 | 109%(2021年度) |
年間消費電力 | 244kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 6,588 円(50Hz/60Hz) |
カラー | ピュアホワイト、グラデーションスタッコブラウン |
シャープ SJ-MW46M
450Lのファミリーサイズながらも奥行きが約63センチとすっきりしているので、キッチンの動線を邪魔しにくいスリムモデルです。
ボディにはガラスドアを採用し、ハンドル部分が木目に加工されていてインテリアとなじみやすいデザインです。家族全員で毎日使うハンドル部分は、抗菌加工を施してあるのでいつでも安心して使えます。
無線LANと接続させれば、クラウドサービスの「COCORO HOME」との連携が可能です。COCORO HOMEからは、近隣スーパーでの特売情報や、当日の特売品を使ったおすすめレシピを提案してくれます。
晩ご飯の献立に悩んだときには、旬の食材や購入した食材からおすすめのレシピを提案してくれる便利機能も活用できます。日々の履歴を蓄積して学習するので、使っていくほどに自分の嗜好に合ったレシピを提案してくれるようになりますよ。
ドア | 左右開き・5ドア |
容量 | 457L |
冷蔵室 | 240L |
冷凍室 | 115L |
野菜室 | 82L |
幅×高さ×奥行き | 650×1,838×630mm |
重量 | 91kg |
省エネ基準達成率 | 101%(2021年度) |
年間消費電力 | 263kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 7,101円(50Hz/60Hz) |
カラー | ラスティックホワイト、ラスティックダークメタル |
東芝 GR-V470GZ
東芝のGR-V470GZは、約10日間も野菜の鮮度を保てる「もっと潤う 摘みたて野菜室」を採用したモデルです。脱臭・除菌性能を持つAg+マルチバイオを含んだ冷気が庫内を循環して、冷蔵庫内をいつでも清潔に保ちます。
食材を完全に凍らせず、生鮮食品の鮮度を長持ちさせる「氷結晶チルド」では、食品を急速冷凍させることで、食材の表面に薄い氷の膜を作ります。さらに、独自のツイン冷却を使った「速鮮チルド」は、買い置きをして庫内に収納したばかりの食材を急速冷蔵して、鮮度を保つ機能です。
常温の飲料やお酒などを急いで冷やしたいときなどにも使えます。「解凍モード」では、解凍の際に発生するドリップを抑えられるので、料理がよりおいしく仕上がります。
ドア | 右開き・5ドア |
容量 | 465L |
冷蔵室 | 239L |
冷凍室 | 107L |
野菜室 | 103L |
幅×高さ×奥行き | 600×1,833×704mm |
重量 | 106kg |
省エネ基準達成率 | 106%(2021年度) |
年間消費電力 | 253kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 6,831円(50Hz/60Hz) |
カラー | グレインアイボリー、アッシュベージュ |
東芝 GR-W460FH
東芝のGR-W460FHは、野菜保存に特化した「ベジータ」シリーズのモデルです。「新鮮 摘みたて野菜室」では、独自のツイン冷却機能を採用し、収穫したてのうるおいやシャキシャキ感を失わずに、野菜のおいしさを保ちます。
野菜室内は銅イオンを含む「ミストチャージユニット」が採用され、脱臭・除菌効果があります。さらに、野菜室は段に設計されているので、取り出しの頻度が多くても腰に負担がかかりません。
生鮮食品の鮮度を保つ「速鮮チルド」「解凍モード」も搭載。さらに、専用アプリ「IoLIFE」とスマートスピーカーを連携させることで、スマート操作も可能です。日々の献立を提案してくれる助かる機能も満載です。
ドア | フレンチドア(観音開き)・6ドア |
容量 | 462L |
冷蔵室 | 237L |
冷凍室 | 104L |
野菜室 | 103L |
幅×高さ×奥行き | 650×1,833×649mm |
重量 | 100kg |
省エネ基準達成率 | 100%(2021年度) |
年間消費電力 | 264kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 7,128円(50Hz/60Hz) |
カラー | グランホワイト、サテンゴールド |
パナソニック NR-E459PX
パナソニックのNR-E459PXは、容量が450Lと大容量サイズながらも、幅60センチとスリムなボディが魅力のモデルです。「シャキシャキ野菜室」では、特に傷みの早い葉物用に「葉野菜室」を設け、湿度をコントロールしながら保存できます。
約マイナス3度で冷凍保存する「微凍結パーシャル」では、冷凍した肉や魚を取り出してすぐに包丁で切れるだけではなく、肉同士がくっつかずにはがしやすく、作り置きで冷凍したおかずも、箸などですくいやすいのが特長です。
また、「AIエコナビ」が搭載され、AIによる無駄を省いた運転が行われるので節電効果も期待できます。スマートフォンの専用アプリと連携させれば、現在の庫内温度や利用状況、製氷室の水の残量なども一目で確認できて便利です。
ドア | 右開き・5ドア |
容量 | 450L |
冷蔵室 | 230L |
冷凍室 | 84L |
野菜室 | 95L |
幅×高さ×奥行き | 600×1,828×699mm |
重量 | 94kg |
省エネ基準達成率 | 100%(2021年度) |
年間消費電力 | 263kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 7,101円(50Hz/60Hz) |
カラー | サテンオフホワイト、サテンゴールド |
三菱電機 MR-MB45J
三菱電機のMR-MB45Jは、「おけるスマート大容量」をキャッチコピーとする、大容量とスマートサイズのボディを両立させたモデルです。三菱電機が開発した独自の薄型断熱機能によって、ボディをコンパクトに仕上げながらも省エネ性能を高めています。
ユーザーの使用状況や頻度などのデータを蓄積して学習するAI機能「全室独立おまかせA.I.」が搭載され、賢く節電しながら食材を保存できます。「切れちゃう瞬冷凍A.I.」は、冷凍した食材を解凍なしですぐ調理に使える便利機能で、家事の時短に役立ちます。
野菜室はまんなかに配置されているので、大きくて重ための野菜も出し入れしやすい設計です。
ドア | 右開き・5ドア |
容量 | 451L |
冷蔵室 | 243L |
冷凍室 | 81L |
野菜室 | 87L |
幅×高さ×奥行き | 600×1,826×699mm |
重量 | 106kg |
省エネ基準達成率 | 103%(2021年度) |
年間消費電力 | 251kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 6,777円(50Hz/60Hz) |
カラー | クリスタルピュアホワイト、グレイングレージュ |
アクア AQR-46P
アクアのAQR-46Pは、冷凍室が152Lと大容量で、まとめ買いをした食材も余裕を持って保存できます。下ごしらえしたパッキング食材や作り置きのおかずを、取り出しやすく整理しながら保存できます。
冷蔵室に配置された野菜室は、冷蔵室のドアを開けると下にある野菜室内がクリアガラスで見える便利な構造になっています。冷蔵室を野菜室を一度に見渡せることで、レシピのアイディア出しもはかどり、野菜を傷めず新鮮なうちに使えるというメリットもありますよ。買い忘れや二重買いなどの失敗も防止にもつながります。
ドア | 右開き・4ドア |
容量 | 458L |
冷蔵室 | 239L |
冷凍室 | 152L |
野菜室 | 67L |
幅×高さ×奥行き | 600×1,840×710mm |
重量 | 96kg |
省エネ基準達成率 | 100%(2021年度) |
年間消費電力 | 273kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 7,371円(50Hz/60Hz) |
カラー | ミルク |
アクア AQR-VZ46P
アクアのAQR-VZ46Pは、鮮度を保持できるLEDライトを野菜室に搭載しています。野菜の光合成を促進しながら、傷みの原因となるエチレンガスの発生を抑制できるので、糖分を増やして野菜の旨みを増しつつ、腐敗を防いで野菜の色を鮮やかに保てる野菜室です。
じゃがいもの発芽なども抑えられるので、特売日や直売所などで野菜をたっぷりまとめ買いしても、新鮮な野菜を味わえるのが嬉しいですね。
チルド室は庫内の幅をいっぱいに使えるゆったりとしたフルワイドで、生鮮食品のトレイを複数保存しておけます。大皿に盛ったサラダや刺身などを、食卓に出すまでちょっとの間保存しておく場所としても最適です。
ドア | 右開き・4ドア |
容量 | 458L |
冷蔵室 | 239L |
冷凍室 | 152L |
野菜室 | 67L |
幅×高さ×奥行き | 600×高さ1840×710mm |
重量 | 102kg |
省エネ基準達成率 | 101%(2021年度) |
年間消費電力 | 275kWh(50Hz/60Hz) |
年間電気代 | 7,425円(50Hz/60Hz) |
カラー | マットクリアブラック、マットクリアホワイト |
450Lの冷蔵庫は家族暮らしの家庭におすすめ!
この記事では、家族向けの450L容量冷蔵庫について、選び方のコツと各メーカーのおすすめ製品を紹介してきました。
- 450L容量は4〜5人向けのファミリーサイズ
- まとめ買いや作り置きの量が多い家庭にも向いている
- 観音開きタイプでは、隣り合う家具や壁との接地に注意
- 野菜室や冷凍室の使用頻度に応じて選ぶと良い
製品によって冷凍室と野菜室の容量の配分が異なるので、どちらをより多く使うのかもよく考え、保管する食材に適した容量を選びましょう。
また、冷蔵庫は容量が大きくなるほど、機能面も充実していきます。各メーカーから、冷蔵庫のクオリティをより高める独自機能が提供されているので、必要な機能を見極めて、自分に合う製品を選んでみてくださいね。