食洗機の乾燥機能は必要?乾燥方法の違いと使うときの注意点を解説

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食洗機に入った食器類

食洗機には、洗い終えた食器を乾燥まで仕上げる乾燥機能付きタイプがあります。ボタンひとつで、面倒な食器洗いから乾燥まで完了するので便利ですよね。しかし乾燥機能がある分、食洗機本体の価格が高価になり、乾燥時の電気代がかかるコスト面のデメリットも挙げられます。

そこで今回は、食洗機の乾燥機能は本当に必要なのかどうか、メリット・デメリット面をそれぞれ解説していきます。乾燥方法の種類や、使用時の注意点についても説明しているので、乾燥機能が自分にとって必要か見極めてみましょう。

食洗機の乾燥機能の種類

洗い終えた調理器具

乾燥機能付きの食洗機は、洗浄から乾燥までをボタン操作だけで行なえる便利な家電です。忙しい日々の中では、毎日の洗い物の手間から解放されるというだけでも、心にゆとりが生まれますね。手荒れも防げるので肌が弱い方にも導入してもらいたい家電のひとつです。

乾燥機能付きの食洗機には、大きく分けて3種類の乾燥方式があります。ヒーターの熱で乾燥させる「ヒーター乾燥」、風力を使って乾かす「送風乾燥」、洗浄運転後にドアを開けて自然乾燥させる「オートオープン」の3つです。各乾燥方式の特長やコスト面について解説していきましょう。

ヒーター乾燥

ヒーター乾燥方式は、日本の食洗機の主流かつ人気が高い乾燥機能です。電力でヒーターを暖めて温風を作り出して乾燥させる、いわばドライヤーのような乾燥方式です。食器がきちんと乾ききるまでの時間が短く、気持ちよくカラッと乾燥が仕上がるので好まれています。

仕上がりがきれいで生乾きも少なく、嫌なニオイが発生しにくい利点がありますが、洗浄運転だけではなく乾燥運転でも電力を使用するため、ランニングコスト面ではデメリットと言えるでしょう。

余熱乾燥

余熱乾燥とは、高温ですすいだ食器に送風を当てて乾かす、余熱を利用した乾燥機能です。ヒーターによる温風ではなく送風で乾かすので、ヒーター乾燥よりも電気代を大きく抑えられます。

ただし、庫内の食器量が少ないと、食器から発せられる熱量も少なくなってしまい、十分に乾ききらないケースがあります。少量の食器の乾燥には向いていないのがデメリットです。

オートオープン

オートオープン機能は、食器の洗浄後に自動でドアが開き、食器を自然乾燥させる機能です。高温のすすぎで庫内の温度を上昇させてからドアをオープンして、放熱しつつ食器の水分を気化させます。

ヒーターを使わず送風も行わないので、乾燥時の電力はかかりません。日本では熱の力でしっかり乾かすヒーター乾燥が好まれますが、環境保全活動が盛んな欧州では、環境へきちんと配慮された余熱乾燥やオートオープン方式が好まれています。

食洗機に乾燥機能があるメリット

洗った食器を拭く様子

食洗機にはいくつかの乾燥方式があり、それぞれに良い点・悪い点があることが分かりました。乾燥機能が付いていれば、付帯機能の分、食洗機本体の価格も上がります。自分にとって不要な機能であれば、もともと乾燥機能がない製品を選んで、初期費用を抑えられると賢いですよね。

続いては、乾燥機能付きの食洗機のメリットを、乾燥方式ごとの利点ではなく、全体的な視点から解説していきます。乾燥機能の有無を検討する上での参考材料としてみてください。

放っておけばある程度乾く

食器洗いの手間を省いてくれる食洗機は、やはりボタンひとつで洗浄から乾燥まで済むのが最大のメリットといえます。手洗いの場合は食洗機ほどの高温で洗えないので、放っておいても翌朝まで乾いていなかったということもしばしばです。

食洗機の場合、乾燥運転後も食器が完全に乾ききらず、布巾などで水気を取らなければならないこともありますが、基本的には放置しておけば、ある程度はしっかり乾いています。

食洗機の庫内も乾いて衛生的

食洗機の洗浄運転後は、庫内に水分が多く残っていて、生乾きの嫌なニオイが発生したり、雑菌やカビの繁殖、水垢よごれが発生する原因になったりします。とはいえ、毎回庫内の拭き取りをするのは少し億劫に感じてしまいますよね。

乾燥運転で食器を乾燥させれば、必然的に食洗機庫内も乾燥させることになります。食器と庫内を乾かせば、洗い終わった食器を拭く手間がなく、やらなければならない家事が減り、衛生面も保たれるので一石二鳥です。

乾燥機能のみを使うことも可能

食洗機のコースで乾燥だけを選択すれば、乾燥コースだけを使うこともできます。洗いたい食器が手洗いで済むような少ない量だったときや、汚れが少なかったときは、洗い終わった食器を食洗機に投入して、乾燥運転だけを行うのも便利な使い方です。

洗った食器を拭き上げる手間を食洗機に任せて、上手に家事を時短しましょう。翌朝にはきれいに乾いているので、次に食器を使う際に清潔な状態で気持ちよく使用できます。

食洗機の乾燥機能を使う際の注意点

食洗機に入ったグラス類

ここまでは食洗機の乾燥機能におけるメリットとなる面をお伝えしましたが、良い点とあわせて知っておきたいのがデメリットです。食洗機の購入を検討していて、乾燥機能の有無で悩んでいる人は、特に抑えておきたいポイントですね。

デメリットを知った上で、それでもメリットのほうが自分には勝るようであれば、乾燥機能付きの製品を検討してみてください。

乾燥機能は電気代が高くつく

乾燥機能付き食洗機の第一の注意点は、やはり電気代がかかるというランニングコスト面です。電気代では、前述した乾燥方式にも注意しなければなりません。

電気代がもっとも安く済むのは、オートオープンの乾燥方式です。高温ですすいだ後の庫内と食器の余熱を利用して水分を気化させるため、電気代はかかりません。次に低コストで済むのが、余熱と送風を組み合わせた余熱乾燥方式で、ヒーターを熱した温風で乾かすヒーター乾燥では、いちばん電気代がかかります。

このヒーター乾燥方式は、特に国内メーカーの食洗機で導入されている機能なので、余熱乾燥や自然乾燥させる食洗機が欲しい場合は、海外メーカーを検討するのもおすすめです。

場合によっては完全には乾かない

使用ケースによっては、乾燥運転をさせたにも関わらず、完全に食器が乾かないということもあります。庫内に食器を入れすぎていたり、食器同士の間隔が詰まりすぎていたりといった、配置が原因となっているのが分かりやすい例です。

乾燥効率を上げるために、食洗機の庫内には規定量以上の食器を投入しないよう注意しましょう。他にも、使っている食器がプラスチック製や木製である場合や、室温が低い場合などにも、完全に乾ききらないケースが見られます。

乾燥のみを何度も使うと悪臭の原因に

乾燥機能付きの食洗機は、乾燥運転だけでも使用できて便利ですが、乾燥だけで続けて使用していると、悪臭を放つことも。この嫌なニオイは食洗機の庫内が不衛生なのではなく、排水管が原因です。

排水経路に接続している食洗機は、排水管を通して排水を行います。排水管には「排水トラップ」という、貯水によって下水の悪臭や虫の侵入を防ぐ封水機能が備わっています。

洗面台の下にある排水管を思い浮かべると分かりやすいのですが、排水管がS字やU字、P字などにカーブして造られていますよね。このカーブした部分に封止水があるのです。

しかし乾燥機能だけを使い続けていると、封止水が蒸発してニオイが逆流し、悪臭を感じるようになってしまいます。ただし、解決策としてはとても簡単で、食洗機庫内にコップ1杯程度の水を注ぐだけで、封止水を再度貯めることができます。

海外製ビルトインには乾燥機能がない

家族人数が多く、ホームパーティーなど大人数での食事の機会も多い海外では、キッチン備え付けのビルトインタイプの食洗機が主流です。国内メーカーと比較すると大容量で、スタイリッシュなデザイン性に優れたものが多く、SNSなどを中心に高い人気を誇ります。

しかし乾燥方式の種類で解説したように、海外製の食洗機にはそもそもヒーター乾燥が備わっておらず、余熱乾燥や自然乾燥させるタイプが主流です。

環境へ配慮した食洗機を求めている、乾燥時の電気代が安く済むものを求めている人は、海外製のビルトインタイプが向いています。ヒーター乾燥で気持ちよく仕上げたい人は、国内メーカーのヒーター乾燥機能付き製品を選びましょう。

乾燥機能付おすすめのビルトイン食洗機

ビルトインタイプの食洗機

キッチン空間までインテリアにこだわりたい方は、据え置きタイプの食洗機だとどうしても邪魔になってしまうのがネックかと思います。ビルトインタイプの食洗機は、見た目がすっきりとしていて収納容量も多いのが魅力です。

ビルトインは海外製品が主流ではありますが、国内メーカーでも数社が取り扱っています。中でも人気が高い、パナソニックとリンナイのビルトイン食洗機について、各メーカーの特長や魅力をお伝えしましょう。

パナソニック

パナソニックでは、ビルトインタイプと据え置きタイプの2種類を取り扱っており、ビルトインタイプではスライドオープン式の食洗機を販売しています。スライドオープンは引き出し型で、立ったままで食器を出し入れできるタイプです。

食器カゴの深さによって、浅型のミドルタイプと深型のディープタイプに分かれています。大きめの調理器具を多く洗いたい人にはディープタイプが向いています。乾燥方式はヒーター乾燥で、送風やドライキープなど、いくつかの乾燥設定が可能です。

リンナイ

リンナイでは据え置き型食洗機の取り扱いはなく、ビルトインタイプのみ販売しています。パナソニックのビルトイン食洗機はスライドオープン式だけですが、リンナイではスライドオープン式に加えて、フロントオープン式も取り扱いがあります。

海外ではフロントオープン式が主流で、扉を手前側に倒して食器類を収納するタイプの食洗機です。現在、国内メーカーでフロントオープン式を扱っているのはリンナイだけです。スライドオープン式よりも大容量であるのが魅力で、家族が多い家庭や大きな調理器具類を一度にたくさん洗う人に向いています。

スライドオープン式が立ったままでスムーズに出し入れできるのに対して、フロントオープン式はキャビネットの最下部に設計されているので、食器の出し入れの際はかがむ必要があります。体や腰に若干の負担がかかるのがデメリットです。

乾燥機能付おすすめの据え置き食洗機

食洗機に食器を並べる様子

ビルトインタイプの食洗機は、キッチンと一体になっていて調理の邪魔にならず、見た目もすっきりとするのでインテリアも邪魔しません。しかし、大掛かりな設置工事が必要となるため、賃貸住宅では取り付けできないのがネックです。そこで賃貸住まいの方に検討してもらいたいのが、据え置きタイプの食洗機です。

ビルトインのような大きい工事は不要で、もし行うとしても分岐水栓の取り付け程度で済み、原状回復も簡単なので安心です。続いては、乾燥機能付きの据え置き食洗機から、おすすめ製品をご紹介します。

パナソニック NP-TZ300

パナソニックのNP-TZ300は、パナソニックの据え置き型製品の中での上位モデルです。洗浄には、50度以上の高温と高圧洗浄で汚れをすみずみまでしっかり落とす「ストリーム除菌」を採用しています。

約80度の高温すすぎで仕上げ、洗浄後は独自イオンの「ナノイーX」を含む送風で、洗い終えた食器を除菌し、庫内を清潔に保ちます。家族5人分に相当する約40点の食器を一度に洗えるファミリーサイズなので、大容量かつ高い洗浄力を持つ食洗機を求める方におすすめです。

ドアタイプ前開き式
食器容量・点数5人分・40点
庫内容積50L
標準総使用水量11L
除菌機能
運転コース6コース
最大消費電力1,165W
騒音36dB
幅×高さ×奥行き550×598×344mm
重さ20kg

シロカ SS-MH351

シロカの食洗機は、キッチンスペースが限られた集合住宅でも設置しやすい、コンパクトでスリムな食洗機を取り扱っています。スリムサイズのSS-MH351は、分岐水栓と付属のバケツからの自動給水の2wayで使用できるモデルです。

分岐水栓の取り付け作業が面倒な場合や、蛇口が非対応であった場合には、バケツからの給水でも対応できます。ボディに給水タンクが設計されていないので、本体サイズは奥行き35センチとかなりの薄型設計です。

UVライト照射での除菌も行えるので、洗浄後の食器類の保管だけではなく、水洗いが難しい日常使いの小物類などの除菌照射もできて便利です。ヒーター乾燥方式を採用しているので、食器をスピーディーに乾かして時短にも繋げられます。

ドアタイプ前開き式
食器容量・点数5人分・36点
庫内容積
標準総使用水量
除菌機能
運転コース6コース
最大消費電力923W
騒音
幅×高さ×奥行き550×500×350mm
重さ21kg

サンコー ラクアmini+

家族の数や食器量はそこまで多くないけれど、家事の時短アイテムとして食洗機の導入を検討しているという方には、サンコーのラクアmini+がおすすめです。洗浄には上下のWノズルを採用し、75度の高温・高圧噴射による囲み洗いで食べ物の汚れをしっかりと落とします。

収納食器点数が約1〜2人分なので、本体サイズが幅・奥行き共に約30センチ弱と、かなりのコンパクト設計です。設置してもキッチンに圧迫感を与えず、作業の邪魔にもなりにくいのが嬉しいですね。

ドアタイプ前開き式
食器容量・点数
庫内容積
標準総使用水量3.2L
除菌機能
運転コース4コース
最大消費電力
騒音
幅×高さ×奥行き308×415×315mm
重さ8kg

comfee WQP6-3602K-JP

据え置き型の食洗機は、設置すると存在感があり、どうしても見た目が気になってしまうところ。洗浄力と併せてデザイン性に富んだ食洗機が欲しい方は、comfeeのWQP6-3602Kをおすすめします。

comfeeは、欧州、米州などの世界で販売されているブランドで、機能性だけではなくデザイン性にもこだわる、感度の高い若い層から人気を集めているメーカーです。ホワイトとブラックでシンプルな配色で、直線のラインを活かしたスタイリッシュなフォルムに設計されているのが魅力です。

自動給水対応で給水タンクがないので、見た目がとてもすっきりしています。幅は55センチ、奥行きは約51センチとコンパクトながらも、約4人分にあたる30点もの食器を収納可能です。UVライト照射による除菌機能や、1時間単位から最大24時間後まで設定できる予約運転機能も搭載されています。

ドアタイプ前開き式
食器容量・点数5人分・30点
庫内容積
標準総使用水量8.7L
除菌機能
運転コース4コース
最大消費電力915W
騒音
幅×高さ×奥行き550×438×515mm
重さ20.6kg

食洗機の乾燥機能が必要かどうかをしっかり考えてみよう

食器を手洗いする様子

食洗機の乾燥機能について、本当に必要なのかどうか、乾燥方式の種類とそれぞれのメリット・デメリット面を解説しました。

  • 食洗機の乾燥方式には、ヒーター・余熱・自然乾燥の3種類がある
  • 乾燥運転だけ行うこともできて、庫内の衛生面も保たれる
  • 乾燥機能があると電気代は高くなる
  • 国内メーカーはヒーター乾燥が主流
  • 海外メーカーは余熱・自然乾燥が主流

ヒーター乾燥は食器の乾きが早く、カラッと乾き上がるのがメリットですが、ヒーターを熱する分、電気代は高くなってしまいます。

食洗機の乾燥機能に完璧な乾燥の仕上がりを求めない人や、電気代を少しでも安く抑えたい人、環境への配慮を考える人は、余熱乾燥もしくは運転後のオートオープンで自然乾燥させるタイプの食洗機を検討するのがおすすめです。

海外のビルトイン製品では、環境配慮への観点からヒーター乾燥を使わないものが主流なので、ビルトインタイプを検討でしたら、国内メーカーだけではなく、海外メーカーの食洗機も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

企画・制作:株式会社ClassLab.「RIRIFE編集部」

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