レンジのご購入を検討されている方。
一概に「レンジ」といっても、実は「電子レンジ」と「オーブンレンジ」の2種類があります。
普段料理・調理をしない方や、これから新生活を始める方などは、詳しくご存じなかったかもしれません。
それぞれ用途が違うものになっているので、今回は「電子レンジ」「オーブンレンジ」それぞれの特徴と、それぞれどちらがおすすめか?ということについて解説していきます。
レンジを選ぶ際の、参考にしてください。
電子レンジとオーブンレンジの違い
電子レンジもオーブンレンジも、「食べ物などを過熱して温める」という点では同じですが、それぞれ、機能や、可能な調理方法が大きく変わります。
まずは、電子レンジとオーブンレンジ、それぞれの特徴について解説していきます。
電子レンジの特徴
電子レンジの特徴は、主に以下の3つです。
- 価格が安い
- 機能がシンプル
- 「マイクロ波」で加熱する
- 製品によっては、東日本のみ、西日本のみでしか使えない
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
価格が安い
電子レンジはオーブンレンジと比較して機能が少なく、価格が非常に安いです。
簡単な「温める」使い方のみの場合は、電子レンジを選んだ方がお得です。
機能がシンプル
電子レンジは非常に機能がシンプルです。
基本的に電子レンジは「ただ温める」ことを目的としているので、指定した出力「W(ワット)数」に応じて温めるのが主な機能となります。
ただし、ハイクラスなものでは、「煮込む」程度の料理であれば可能です。
「マイクロ波」で加熱する
電子レンジは、「マイクロ波」を食材に当てて、食材の水分を振動させた摩擦で内側から過熱をしています。
これにより、食材全体を温めることができます。
ただし、この「マイクロ波」を使って温めるのは、オーブンレンジの通常の温めの場合も同じです。
製品によっては、東日本のみ、西日本のみでしか使えない
電子レンジは、製品によって周波数(Hz)が異なる場合があります。
西日本では60Hz対応の電子レンジ、東日本では50Hz対応の電子レンジしか使えません。
転勤などで住居ごと大移動をすることが多い人は、この点にも注意して電子レンジを選んだ方がいいでしょう。
オーブンレンジの特徴
オーブンレンジの特徴は、主に以下の3つです。
- 価格が高い
- 多機能で、細かい温度調節が可能
- 「ヒーター」で「焼く」ことが可能
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
価格が高い
オーブンレンジは多機能で様々な用途に使えるため、その分構造も複雑で価格が高いです。
オーブンレンジの機能を十分に使いこなせない場合は、金額的に損をしてしまうことがあります。
多機能で、細かい温度調節が可能
オーブンレンジは、機能が多く、温度に関しても細かい調節が可能です。
電子レンジは基本的に「ただ温める」ことを目的としていますが、オーブンレンジは「温める」ことと「調理をする」ことが可能で、広い用途で使うことができます。
「ヒーター」で「焼く」ことが可能
シンプル機能の電子レンジが持つ「マイクロ波」による過熱方法とあわせて、「ヒーター」を使った焼く調理が可能です。
焼く調理方法にも、「オーブン機能」と「グリル機能」の2種類があり、それぞれさらに違った特徴があります。
オーブン機能とは
放射熱を使って、庫内の温度を高温に均一化し、「蒸し焼き」のように調理する方法です。
ケーキなどのお菓子を作ったり、チキンなど厚く、奥まで過熱する必要のある調理をしたりするのに最適な機能です。
グリル機能とは
ヒーターの熱を使う点ではオーブン機能と同じですが、フライパンで調理するように表面から熱を当てていきます。
薄い肉・魚などを焼くのに使用するのに最適な機能です。
◆これらの機能の他にも、トースター機能付のオーブンレンジも販売されています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
電子レンジがおすすめな人
電子レンジを選ぶのがおすすめな人は、以下の3つの特徴に当てはまる人です。
- あたため機能しか使う予定がない
- シンプルなレンジが欲しい
- 安いレンジが欲しい
それぞれ、詳しく解説していきます。
あたため機能しか使う予定がない
電子レンジができることは、基本的に「食材を温める」ただ一点のみです。
オーブンレンジを使えばさまざまな調理方法が使用できますが、全く使わない人にとっては不要です。
一人暮らしで、お惣菜を温める用途がメインの方などが当てはまるかと思います。
このように、温め機能のみでレンジを使う予定の場合は、「電子レンジ」を選んだ方がいいでしょう。
シンプルなレンジが欲しい
先述したように、電子レンジができることは、基本的に「食材を温める」ことだけなので、操作の面も非常に簡単になります。
オーブンレンジはボタンが多く、慣れるまではどこを使えばいいか分からないことが多いです。
温めるだけのつもりが、オーブン機能を動かしてしまい器を破壊してしまったり、最悪の場合は火事に発展することもあります。
そのため、シンプル機能のみを求める方は、電子レンジを選ぶことをおすすめします。
安いレンジが欲しい
電子レンジの最大のメリットは、機能が少ない分価格が安いことです。
単機能の安いレンジは数千円から購入することが可能です。
中古品なら2,000円もしないで買えてしまうこともあります。
対してオーブンレンジは、安くても10,000円からのものがほとんどです。
目的が「温める」ことだけであれば、コストの面からみても電子レンジを選んだ方がいいでしょう。
ちなみに、電子レンジの値段はほぼ以下の要素で決まります。
- 出力W(ワット)数
- 追加機能
出力ワット数が高いほど、食材がすぐに温まります。
ただし、食材によっては高いワット数で加熱すると破裂してしまうものなどもあるので、高いワット数を使う場合はなるべく調べてから使った方がいいでしょう。
追加機能がある電子レンジでは、「解凍」ができたり、「煮込む」調理ができたりします。
このような使い方が多い方は、少し高めのハイクラスな電子レンジを選んでもいいかもしれません。
オーブンレンジがおすすめな人
オーブンレンジを選ぶのがおすすめな人は、以下の3つの特徴に当てはまる人です。
- スイーツを作る
- グリル機能やオーブン機能を使って料理がしたい
- 時短料理を作りたい
それぞれ、詳しく解説していきます。
スイーツを作る
家でお菓子・ケーキなどを本格的に作る場合、オーブンレンジは必須のアイテムです。
このようなスイーツを作る場合は、「オーブン機能」をメインに使うことになります。
そのため、オーブンレンジを選ぶ際も、オーブン機能の性能が高いものを選ぶと良いでしょう。
また、スイーツ用のオーブンレンジを購入する際は、以下の4点に気をつけることをおすすめします。
- 庫内のの高さ
- 天板を入れた際の間隔
- 天板のサイズ
- 余熱の正確さ
それぞれ解説していきます。
庫内の高さ
特にケーキを作る場合、庫内の高さは重要です。
高さの上限が低いと、作れるお菓子の幅が狭くなってしまいます。
また、膨らむようなお菓子の場合、天面に接触してしまい衛生上よくないこともあります。
作るものにあわせつつ、庫内の高さはなるべく高いものを選んだ方が良いでしょう。
天板を入れた際の間隔
天板を間に入れた際のそれぞれの高さも重要です。
庫内の高さと同様、これにより作れるお菓子の幅がかなり変わります。
天板まで考えた高さに気を付けてオーブンレンジを選びましょう。
天板のサイズ
庫内の横幅が広くても、天板のヘコミが小さく、実際にはそこまで多くの容量がない場合があります。
天板のヘコミの幅や、形状などにも注意しましょう。
余熱の正確さ
お菓子作りにおいて、余熱が正確であることは非常に重要なポイントです。
余熱温度が少し異なるだけで、最終的な完成度に大きく影響が出る場合もあります。
機種によってメーカーが余熱の性能を検証していたり、個人で検証しているブログ記事を書いている方もいるので、そういったものも参考にして選ぶといいでしょう。
グリル機能やオーブン機能を使って料理がしたい
先ほどのお菓子作りも含め、グリル・オーブンを使った料理をしたい人にはオーブンレンジが必要です。
オーブンレンジを使ってできる主な料理のジャンルは、蒸し料理、焼き料理、パンなどです。
こうした調理方法を活用していきたい方は、オーブンレンジを選択すべきでしょう。
また、最近では「スチームオーブンレンジ」という、食材の水分・うまみ・栄養などをさらに逃がさず調理ができるオーブンレンジも登場しています。
料理にこだわる方は「スチームオーブンレンジ」にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
時短料理を作りたい
オーブンレンジを使うことによって、フライパンや鍋などを使わない、「時短料理」をすることが可能になります。
料理にかかる手間も減り、洗い物もほとんどなくなるため、普段家事に追われてしまっている方や、時間がないけどしっかり料理を作りたい方にとって非常に嬉しい要素になります。
例として、
- チキンのオーブン焼き
- 煮込みハンバーグ
- 鶏の唐揚げ
こうした料理も、オーブンレンジで加熱調理することが可能です。
加熱の間は他の料理をしたり、別の家事を進めることもできたり、時間を有効活用できます。
特に忙しい方には、時短料理の出来るオーブンレンジは非常におすすめでしょう。
電子レンジとオーブンレンジの違いについてまとめ
電子レンジとオーブンレンジそれぞれの特徴や、それぞれのおすすめの人をご紹介しました。
電子レンジとオーブンレンジの違いについてまとめると、このような形になります。
- 温めるだけなら「電子レンジ」料理をしたいなら「オーブンレンジ」
- 安いものが欲しいなら「電子レンジ」高くても高機能がいいなら「オーブンレンジ」
- さらに料理にこだわる方は、オーブンレンジの上位機種「スチームオーブンレンジ」
それぞれの特徴を理解して、自分の使い方に合わせて「電子レンジ」「オーブンレンジ」を選んで、損をしない買い物をしましょう!