カセットコンロがストーブとしても活用できたら、キャンプの荷物を減らせて楽ですよね。火を点けると周囲が暖かくなるカセットコンロですが、実際にストーブとしても使えるのでしょうか。先に答えをまとめます。
- カセットコンロをそのまま暖房にするのは危険…炎がむき出しで、衣類や周りの物に火が移るおそれがあります
- ヒーターアタッチメントは使い方次第でボンベが破裂するおそれ…熱がカセットボンベに伝わると、ボンベの圧力が上がって破裂することがあります。使うなら屋外で、こんろとアタッチメントの両方の取扱説明書で認められた組み合わせに限ります
- 部屋で暖をとるなら屋内用のカセットガスストーブ…不完全燃焼防止装置などの安全装置を備えた屋内用を選び、使用中はこまめに換気します。カセットこんろをストーブにしたいなら、メーカー純正のストーブユニットが付いたイワタニ「イザまる」という選択肢もあります
- テントや車内では使わない…イワタニは、テントのような狭い密閉空間では屋内用・屋外用を問わず使わないよう呼びかけています
(参照:岩谷産業「カセットこんろとボンベは正しく使いましょう」、岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス暖房機シリーズ」)
※本記事の情報は2026年10月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
本記事では、カセットコンロを暖房としてストーブ化できるのかどうかと、その危険を解説します。暖房器具として使えるカセットガスストーブの選び方とおすすめ製品も紹介します。調理用のカセットコンロを探している人はカセットコンロのおすすめをご覧ください。
キャンプや非常時の備えとして暖房器具の準備を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- カセットコンロはそのままストーブ・暖房代わりにすると火事や火傷のリスクが高い。
- ヒーターアタッチメントはボンベの過熱に注意が必要。部屋で使うなら屋内用のカセットガスストーブを選ぶ。
- アウトドア以外に非常用としても役立つカセットガスストーブのおすすめ製品を紹介。
カセットコンロはストーブ・暖房代わりになる?


カセットコンロは火を使うから暖かいし、暖房器具としても使えそうだけど…?
寒い季節、手持ちのカセットコンロを暖房代わりに使えないかと考えていませんか?実は、カセットコンロをそのまま暖房として使用するのは大変危険です。しかし、専用の器具を取り付けるなど工夫することで、暖房器具として活用できます。まずは、カセットコンロを暖房用として安全に使いこなすポイントをお伝えします。
家でもアウトドアでも活躍する、賢い暖房活用法を見つけていきましょう。
カセットコンロをそのままストーブ代わりにするのは危険
結論から言うと、カセットコンロをそのまま暖房器具として使用するのは、火災のリスクが非常に高く危険です。通常のストーブなどは、安全のために火が外部から見えないように設計されています。しかしカセットコンロの火は、本来は鍋などを加熱するための器具であり、その特性上、完全に外部に露出しています。火が外部に見えている状態だと、危険もつきまとうことになります。
手が滑って物を落としたときに炎に触れて引火したり、手を温めようとして衣服に火が移ったりするリスクもあります。とくに衣服が燃えた場合は、大火傷を伴う深刻な事態になりかねません。カセットコンロをそのまま暖房器具として利用することは絶対に避けましょう。
ヒーターアタッチメントは使い方を誤るとボンベが破裂するおそれ
カセットコンロのストーブ化として知られているのが、ヒーターアタッチメントです。コンロやシングルバーナーの上に載せる金属製の器具で、炎で本体を熱し、その熱を放射して周りを暖めます。ただし、熱がカセットボンベに伝わると、ボンベの中の圧力が上がって破裂するおそれがあります。岩谷産業は、こんろを覆うような大きな調理器具を使ったり、木炭の火起こしなど調理以外の用途に使ったりして、安全装置で火が消えたあとも熱が伝わり続けてボンベが破裂した事故例を挙げています(参照:岩谷産業「カセットこんろとボンベは正しく使いましょう」)。NITE(製品評価技術基盤機構)も、カセットこんろでの炭火おこしや、ボンベをヒーターの前に置いて破裂した事故の再現映像で注意を呼びかけています(参照:NITE「カセットこんろで炭火おこし」、NITE「ヒーターに近づけたカセットボンベの破裂」)。
| 使い方 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 卓上カセットこんろにアタッチメントを載せて室内で暖房にする | 避ける | ボンベの過熱・破裂、換気不足による一酸化炭素中毒のおそれ |
| アタッチメントを屋外で一時的に使う | 条件つき | こんろとアタッチメント両方の取扱説明書で認められた組み合わせに限る。ボンベが熱くなったらすぐ止める |
| 部屋で暖をとる | 屋内用のカセットガスストーブ | 不完全燃焼防止装置などの安全装置があり、こまめな換気が前提 |
アタッチメントはあくまで屋外での補助的な暖房です。メインの暖房器具として、また室内やテントの中で使うものではありません。
カセットこんろをストーブにするならメーカー純正のストーブユニットを
「カセットこんろをストーブにする」こと自体を、メーカーが製品として用意している例があります。岩谷産業の「イザまる CB-IZ-1」は、カセットこんろ本体に付属の「ストーブユニット」を装着するとカセットガスストーブとして使え、「ごとく付きしる受け」に付け替えると調理用のこんろになる製品です。
ストーブとして使うときの最大発熱量は1.4kWで、暖房の目安は木造4畳・コンクリート5畳までです。不完全燃焼防止装置・立ち消え安全装置・転倒時消火装置・圧力感知安全装置の4つの安全装置を備え、天板にやかんを置いて加湿程度の湯沸かしもできます。メーカーは、やかんや鍋を載せる場合は振動や接触によるやけどに注意するよう案内しています。
| 最大発熱量 | 1.4kW |
| 暖房の目安 | 木造:4畳まで コンクリート:5畳まで |
| 連続燃焼時間 | 約2時間25分(気温20〜25℃・強火) |
| 安全装置 | 不完全燃焼防止装置 立ち消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 |
| 重さ | 約1.9kg(ストーブユニット装着時) |
参照:岩谷産業「イワタニカセットフー こんろ&ストーブ イザまる」
専用のカセットガスストーブがおすすめ
カセットガスストーブとは、カセットガスを燃料として使用する携帯型の暖房器具です。小型のガスボンベを本体に装着するだけで使用でき、電源や給油設備を必要としないため、手軽に暖をとれます。屋内専用モデルから、風に強い屋外用まで幅広いラインナップがあり、用途に応じて選べます。
カセットガスストーブの特徴
- コンパクトで軽量
- アウトドア向き
- 限られたスペース・狭いスペースの暖房に向いている
- コードレスで持ち運びやすい
- 給油や電源接続が不要
- 汎用性が高い
アタッチメントよりカセットストーブ本体のほうが購入費用は高いですが、暖房性能と燃料効率が高いため、寒い場所でも快適に使えます。災害時の暖房器具としても活躍するので、もしもの備えとしての需要も高いです。燃料のカセットガスは一般的なカセットコンロと共通で使えるため、防災用品の一式に加えてみてはいかがでしょうか。
カセットガスストーブ・コンロストーブの特徴やメリット

冬のキャンプでの寒さ対策には、カセットガスストーブが頼れる味方です。手軽さと使いやすさが魅力で、カセットボンベを挿すだけで簡単に使用できます。本体が小型なサイズなのでキャンプの荷物を減らすのにも一役買います。万が一の災害時にも携行しやすいコンパクトさも魅力です。
ここからは、カセットガスストーブやコンロストーブの特徴とメリットについて見ていきましょう。
スポット用暖房器具に向いている
カセット式ガスストーブは、その特性上、他の暖房器具に比べて暖房能力がやや抑えられています。従って、石油ストーブのように部屋全体を一気に暖めるよりも、足元や周辺の特定スポットを暖める用途に向いています。ただし、1本のカセットガスボンベでは数時間程度しか使用できず、本格的な暖房には向いていません。屋内で使うなら、リビングの一角や足元など、局所的に暖めたい場所に向いています。
また、使用時間を延ばすには替えのボンベが必要で、荷物が増えるデメリットや交換の手間があることも考慮しておきましょう。
コンパクトで持ち運びやすい
カセットガスストーブは、電気が要らずコンセントが不要で、火を起こす面倒もありません。ホームセンターやコンビニエンスストアで手に入るガスボンベを燃料として、手軽に使えます。また、カセットガスは液漏れのリスクが少ないです。薪を切ったり割ったりする手間もないため、安全性と利便性を求める人には最適です。
折りたたみはできませんが、ほとんどがアウトドアシーンを想定としているコンパクトなサイズ感で展開されています。車に積む際も大きなスペースを必要としません。燃料のカセットガスも灯油や薪に比べて軽いので、荷物の積み下ろしや設営をスムーズにしたい人にとっては便利な暖房器具です。
天板にやかんを置けるものもある
カセットガスストーブのなかには、天板にやかんを置いて湯沸かしや保温ができるとメーカーが明記している機種があります。今回紹介するなかでは、イワタニの「マル暖」「デカ暖III」「イザまる」が該当します。ただし、湯沸かしは加湿程度が目安で、低温時などはお湯が沸かない、または時間がかかる場合があります。やかんや鍋を載せるときは、振動や接触によるやけどに注意してください(参照:岩谷産業「デカ暖III」)。天板に物を置けると明記されていない機種には、やかんを載せないようにしましょう。フライパンや鍋での本格的な調理には、調理用のキャンプ向けのカセットコンロを使いましょう。
カセットガスは手に入りやすく使いまわせる
カセットガスは、暖房の用途以外にもさまざまなシーンで活用できます。カセットガスストーブとしてアウトドアで使ったあとには、余ったガスをカセットコンロで調理用としても使いまわせます。また、カセットガス式の発電機の燃料としても使えるので、1本を複数の用途で無駄なく使い切れて経済的です。スーパー・ホームセンター・ドラッグストアなど身近な場所で手軽に入手できるため、次回のアウトドアや調理用としても買い足しやすいのもメリット。
カセットコンロは非常時にも役立つので、余ったガスは防災準備として備蓄しておくのもいいでしょう。
燃料の補給がボンベの交換だけで済む
カセットガスストーブは、灯油ストーブのように給油する必要がなく、カセットボンベを差し込むだけで燃料を補給できます。手が汚れにくく、灯油のこぼれを気にしなくてよいのは利点です。一方で、ボンベを正しく装着しないと接続口からガスが漏れることがあります。NITEは、装着したときにガス臭がしたり「シュー」という音が聞こえたりした場合は使用を中止し、ボンベの切り込みが本体のガイドにきちんとはまっているか確認するよう呼びかけています(参照:NITE「カセットボンベ式ガスストーブ 接続口からガスが漏れて引火」)。
カセットガスストーブ・コンロストーブのデメリット

カセットガスストーブは手軽な暖房器具としておすすめですが、購入を検討する前に把握しておくべきデメリットがあります。とくにアウトドアでの使用を考えている人は、以下で挙げるデメリットを踏まえた上で、使用シーンに合っているか判断しましょう。
それでは、一般的な電気ストーブと比べてどのような短所があるのか、具体的に見ていきます。
通常の暖房器具に比べて暖房能力が低い
今回紹介するカセットガスストーブの最大発熱量は、約0.93〜2.09kWです。たとえば灯油を使うアラジンのブルーフレームヒーターの暖房出力2.68kWと比べると小さく、部屋全体を一気に暖めるより、手元や足元を暖めるスポット暖房に向いています。
また、カセットボンベの中身のブタンガスは、気温が10℃を下回ると気化しにくくなり、5℃以下ではほとんど気化しなくなるため、寒い屋外では火力が落ちたり使えなかったりします。寒い時期の屋外用には、低温に強い成分のボンベ(イワタニカセットガス パワーゴールドは外気温約5℃以上が目安)が用意されています(参照:岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス」)。
寒い時期のキャンプでよくある失敗は、普通のカセットボンベを持って行って、朝晩の冷え込みで火が弱くなったり点かなくなったりすることです。気温に合わせて、ボンベを次のように選び分けます。
| ボンベ | 使える気温の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| イワタニカセットガス(通常) | 外気温約10℃以上 | 室内・暖かい時期の屋外 |
| イワタニカセットガス パワーゴールド | 外気温約5℃以上 | 寒い時期の屋外 |
ただし、どのボンベを使えるかは器具ごとに決まっています。たとえばマル暖とFORE WINDS OUTDOOR HEATERはパワーゴールドに対応していますが、マイ暖の仕様に記載されている使用ガスは「イワタニカセットガス」です。必ず器具の取扱説明書や仕様にあるボンベを使いましょう(参照:岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス」、岩谷産業「マル暖」、FORE WINDS「OUTDOOR HEATER」、岩谷産業「マイ暖」)。
屋外でマル暖などを使う予定があるなら、予備も兼ねてパワーゴールドの3本入りを用意しておくと、冷え込んだ時間帯でも火力を保ちやすくなります。保管は40℃以下の湿気の少ない場所で、製造日から約7年以内を目安に使い切りましょう。
使用可能時間が短い
カセットボンベ1本で燃やし続けられる時間は、機種と火力によって変わります。イワタニの屋内用カセットガスストーブでは、マイ暖(標準運転)で約3時間20分、デカ暖IIIで約2時間30分、風暖(標準運転)とマル暖で約1時間40分です(いずれも気温20〜25℃のときのメーカー実測値)。
気温が低いとさらに短くなることがあり、暖房器具として使うなら予備のボンベを用意しておく必要があります。長時間使う暖房としては現実的ではないので、短時間の補助暖房や、停電時などの一時的な暖房として使いましょう。
必ず換気が必要
カセットガスストーブは、部屋の空気を使って燃焼し、排気ガスを室内に出す「開放型」の暖房器具です。換気をしないで使い続けると、室内の酸素濃度が下がって不完全燃焼が進み、一酸化炭素が急に増えて中毒を起こすおそれがあります。一酸化炭素は無色無臭で、気づきにくいのが危険な点です。
安全に使用するために、1時間に1回以上、5分間程度は窓を開けるか、換気扇を回して換気してください(参照:東京都保健医療局「一酸化炭素中毒に注意しましょう」)。とくに冬場は換気を怠りがちですが、暖房効果を気にして換気を控えることは大変危険です。
また、岩谷産業は、テントのような狭い密閉された空間で燃焼器具を使うと、酸欠や一酸化炭素中毒で死亡など重大事故となるおそれがあるとして、屋内用・屋外用を問わず使わないよう呼びかけています(参照:岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス暖房機シリーズ」)。
長時間使用はコスパが悪い
カセットガスストーブの1時間あたりの燃料代は、「ボンベ1本の価格÷連続燃焼時間」で計算できます。ボンベの価格は店や本数のまとめ方で変わるため、手元の価格で計算してみてください。
| 暖房器具 | 1時間あたりの燃料代・電気代の目安 | 計算方法 |
|---|---|---|
| マイ暖(約3時間20分) | 約45円 | 仮に1本150円として 150円÷3.33時間 |
| デカ暖III(約2時間30分) | 約60円 | 仮に1本150円として 150円÷2.5時間 |
| マル暖(約1時間40分) | 約90円 | 仮に1本150円として 150円÷1.67時間 |
| 電気ストーブ(1,000W) | 約31円 | 1kW×31円/kWh |
電気代の31円/kWhは、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価(税込)です(参照:全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問」)。発熱量の大きい機種ほどボンベの減りが早く、長時間使うほど割高になります。電源がある部屋で長く使うなら、電気代が安い省エネ電気ストーブや電気ストーブと灯油ストーブの比較も参考にしてください。
カセットガスストーブ・コンロストーブを使う際の危険性

カセットガスストーブを使う上では、使用上の注意事項を守って、安全かつ適切な使い方をしなければなりません。火を扱う暖房器具は、少しの気の緩みで大きな事故につながる恐れもあります。続いては、カセットガスストーブやコンロストーブなどのアウトドア暖房器具を使う際の注意点について解説します。
換気をしないと一酸化炭素中毒になる危険性がある
カセットガスストーブやカセットこんろを狭い空間で使うと、一酸化炭素中毒の危険性が高まります。燃料の燃焼によって酸素濃度が低下すると、不完全燃焼で一酸化炭素が発生しやすくなります。一酸化炭素を吸い込むと、頭痛や吐き気が起こり、最悪の場合は死に至るおそれがあります。
NITEも、閉め切った室内でカセットこんろを長時間使って不完全燃焼になった事故の再現映像を公開し、使用中は定期的に換気するよう呼びかけています(参照:NITE「カセットこんろ 換気不足による不完全燃焼」)。テントや車内では使わず、室内でもこまめに換気してください。
ここで多い失敗は、「暖かいから」と窓を閉めたまま使い続けてしまうことです。一酸化炭素は無色無臭で、においや見た目では気づけません。室内でカセットガスストーブを使うなら、換気に加えて一酸化炭素(CO)警報器を置いておくと、濃度が上がったときに音で知らせてくれます。選ぶときは次の点を確認しましょう。
| 確認すること | 目安 |
|---|---|
| 検知対象 | 一酸化炭素(CO)を検知する警報器か(ガス漏れ警報器とは別) |
| 電源 | 電池式なら配線工事なしで置ける |
| 交換期限 | センサーには寿命がある。期限が本体に表示・通知されるもの |
| 検査 | 日本ガス機器検査協会などの検査合格品 |
| 使用温度 | 屋外やテントの寒い場所ではなく、室内用として使う |
ストーブを使う部屋がキッチンの近くなら台所に、浴室で使う給湯器などもあるなら浴室と兼用できるものを選ぶと1台で済みます。取付位置は警報器の取扱説明書に従いましょう。警報器は換気の代わりにはならないので、1時間に1回以上、5分間程度の換気は続けてください(参照:東京都保健医療局「一酸化炭素中毒に注意しましょう」)。
迷ったら、電池式で取り付けが簡単な新コスモス電機の「XC-401E」が候補です。不完全燃焼で発生するCOが50ppmを超えて250ppm以下になると、ランプと音声(「空気が汚れて危険です 窓を開けて換気してください」)で知らせます。浴室用・浴室用以外の兼用で、交換期限は3年、期限が来ると知らせる機能と、電池切れなどを知らせる自動試験機能が付いています。使用温度範囲は0〜50℃です(参照:新コスモス電機「浴室用・浴室用以外兼用CO警報器 XC-401E」)。
周囲のものに引火する可能性がある
ストーブを屋内やテント内で使用する際は、火がテント生地や寝袋などに触れて、火災を引き起こさないよう注意しましょう。とくに密閉空間や狭い場所での使用では、引火の可能性が高まります。ストーブの周囲には十分な空間を確保し、燃料ボンベが正しく装着されているか確認してください。周囲に置かれた衣類や紙類などの可燃物への引火の危険性も考えられます。取扱説明書で決められた距離以上に燃えやすい物から離し、必ず平らな場所で使用しましょう。NITEは、暖房器具の火災では衣類や布団などの可燃物の接触による事故が多いとして、周囲に可燃物を置かないよう呼びかけています(参照:NITE「衣類や布団などの可燃物の接触に注意!」)。
万が一の場合に備えて消火器や水などを手の届くところに用意しておくことが賢明です。
ヒーターアタッチメントやボンベの過熱に注意
ヒーターアタッチメントは、使用中も使用後もしばらく高温になります。誤って触れるとやけどの危険があるため、十分に冷めてから片付けてください。さらに注意したいのが、カセットボンベの過熱です。ボンベが熱せられると、中の液化ブタンガスが気体になろうとして膨張し、最後には破裂します。安全装置が働いて火が消えたあとも、ボンベが熱せられ続ければ破裂に至ると岩谷産業は説明しています(参照:岩谷産業「カセットこんろとボンベは正しく使いましょう」)。使用中にボンベが異常に熱くなっていたら、すぐに火を止めて使用を中止してください。
カセットボンベの取り扱いと保管
カセットガスストーブを安全に使うには、燃料のボンベの扱いも大切です。メーカーと公的機関は、次の点を呼びかけています。
- 器具に指定されたメーカーのボンベを使う(違うボンベはガス漏れや着火不良のおそれ)
- 製造日(缶底に印字)から約7年以内を目安に使い切る。さびがあるものは使わない
- 火気や直射日光を避け、40℃以下の湿気の少ない場所にキャップをして保管する。使用後は器具から外す
- ヒーターの前や熱源の近くにボンベを置かない
- 装着時にガス臭や「シュー」という音がしたら使用を中止する
(参照:岩谷産業「カセットこんろとボンベは正しく使いましょう」、岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス」、NITE「カセットボンベ 経年劣化によるガス漏れ」、NITE「ヒーターに近づけたカセットボンベの破裂」)。使い終わったボンベの捨て方はカセットボンベの処分方法で解説しています。
ヒーターアタッチメントをこの記事でおすすめしない理由

「カセットコンロ ヒーターアタッチメント」で検索すると、コンロやシングルバーナーの上に載せて暖房にする金属製のアタッチメントが多く見つかります。以前はこの記事でも商品を紹介していましたが、読者の安全を考え、おすすめとしての紹介をやめました。理由は次の3つです。
- ボンベが破裂するおそれがある…熱がカセットボンベに伝わると、中の圧力が上がって破裂することがあります。岩谷産業は、こんろを覆うような器具を使ったり、調理以外の用途に使ったりしてボンベが破裂した事故例を挙げています
- 不完全燃焼を防ぐ装置がない…アタッチメントにはカセットガスストーブのような不完全燃焼防止装置が付いていません。換気が足りないと一酸化炭素中毒のおそれがあります
- 安全な組み合わせを読者が判断しにくい…どのこんろ・バーナーなら使ってよいかは、こんろ側とアタッチメント側それぞれの取扱説明書を確認しないとわかりません
(参照:岩谷産業「カセットこんろとボンベは正しく使いましょう」、NITE「カセットこんろで炭火おこし」、NITE「ヒーターに近づけたカセットボンベの破裂」、NITE「カセットこんろ 換気不足による不完全燃焼」)すでにアタッチメントを持っている場合は、屋外の開けた場所に限り、こんろとアタッチメント両方の取扱説明書で認められた組み合わせでだけ使い、ボンベが熱くなっていないかをこまめに確かめてください。部屋やテントの中では使わないでください。暖をとる目的なら、次に紹介する屋内用のカセットガスストーブか、こんろとストーブを切り替えられるイワタニの「イザまる」を選びましょう。
屋内用|ガスボンベで使えるおすすめのカセットガスストーブ

続いては、屋内でも安全に利用できるガスボンベ対応のカセットガスストーブを紹介します。エネルギー効率が高く、使いやすさや安全性にすぐれており、屋内使用向けの安全設計にも考慮されている製品です。屋内用のカセットガスストーブには、不完全燃焼防止装置・立ち消え安全装置・転倒時消火装置といった安全装置が付いています。それでも、使用中の換気は欠かせません。
イワタニ マイ暖 CB-STV-MYD3
イワタニの「マイ暖 CB-STV-MYD3」は、電池や電源コードを必要とせず、手軽に使えるカセットガスストーブです。弱運転機能ではガス消費量を約15%も節約できるため、省エネ性にもすぐれています。輻射暖房を採用しているので、暖房器具の温風が苦手な人にもやさしい暖かさです。ホースやコードが不要なので、使う際に足元を気にする必要がありません。
小型で軽量なので持ち運びも簡単で、災害時や非常時にも役立ちます。
| 対応床面積 | 木造 3畳 コンクリート 4畳 |
| 暖房能力 | 1KW |
| 安全機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 |
| サイズ(幅×高さ×奥行) | 31.2cm × 29cm × 22.2cm |
| 重さ | 2.6kg |
カセットボンベ1本での連続燃焼時間は、標準運転で約3時間20分、弱運転なら約3時間55分です(気温20〜25℃のときの実測値/参照:岩谷産業「マイ暖」)。暖房の目安は木造3畳・コンクリート4畳までです。
イワタニ 風暖 CB-GFH-5
イワタニの「風暖 CB-GFH-5」は、ファンを回して発電するコードレスファンヒーターです。熱電発電素子を活用して、カセットガスの燃焼熱から電気を生み出します。電池や電源コード、ガスホースなどを必要とせず、カセットガスのみでファンが回る仕組みです。出力は標準運転と弱運転の2段階から選べて、使う場所や状況に合わせて調整可能です。
灯油が使用できない集合住宅などでも利用可能で、暖房機器としてだけでなく非常時の備えとしても価値があります。
| 対応床面積 | 木造 5畳 コンクリート 7畳 |
| 暖房能力 | 2kW |
| 安全機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 温度過昇防止装置 |
| サイズ(幅×高さ×奥行き) | 31.9cm × 43.8cm × 26cm |
| 重さ | 4.7kg |
連続燃焼時間は標準運転で約1時間40分、弱運転で約2時間30分です(気温20〜25℃のときの実測値/参照:岩谷産業「風暖」)。
イワタニ デカ暖III CB-STV-DKD3
イワタニの「デカ暖III CB-STV-DKD3」は、小型石油ストーブに匹敵する暖かさをうたうカセットガスストーブです。中心のセラミック筒がバーナーの熱を蓄える「熱溜め」の構造で、少ないガス消費量でしっかり暖めます。以前紹介していたデカ暖IIの後継にあたる現行モデルです。
輻射暖房なので、温風が苦手な人にも向いています。電源コードや電池は要らず、ホースも不要なので足元を気にせずに使用できます。天板にやかんを置いて加湿程度の湯沸かしや、調理済み料理の保温もできます。
| 対応床面積 | 木造:4畳まで コンクリート:5畳まで |
| 暖房能力 | 1.35kW |
| 連続燃焼時間 | 約2時間30分(気温20〜25℃・強火) |
| 安全機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 |
| サイズ(幅×奥行×高さ) | 36.1cm × 31.1cm × 37cm |
| 重さ | 約4.3kg |
参照:岩谷産業「デカ暖III」
屋外でも使える|ガスボンベで使えるおすすめのカセットガスストーブ

屋外でも使えるカセットガスストーブは、キャンプや釣り、庭での作業などで手元を暖めたいときに便利です。屋外専用の機種は屋内では使えないので、表示をよく確認しましょう。続いては、アウトドアライフをより快適にする、屋外での使用に最適なカセットガスストーブ製品をご紹介します。
イワタニ FORE WINDS OUTDOOR HEATER FW-OH01
「FORE WINDS OUTDOOR HEATER FW-OH01」は、調整器付きバルブを搭載した屋外専用のヒーターです。点火中に持ち運んだり揺らしたりしても炎が燃え上がらない構造だとメーカーは説明しています。球状バーナーとリフレクターの組み合わせで正面方向の広い範囲を暖め、パワーブースターで低温時もガスを最後まで使い切れます。本体は約0.82kgと軽く、角度調整もできます。キャンプや釣り、庭での軽作業など、屋外で手元を暖めたいときに向いています。屋内やテントの中では使えません。
| 暖房能力 | 約1.28kW |
| 連続燃焼時間 | 約160分 |
| 安全機能 | 調整器付きバルブ |
| 使用時サイズ(幅×奥行×高さ) | 18.1cm × 26.1cm × 24.4cm |
| 重さ | 約0.82kg |
参照:FORE WINDS公式「OUTDOOR HEATER FW-OH01」
イワタニ マル暖 CB-STV-MRD
イワタニの「マル暖 CB-STV-MRD」は、屋内外の両方で使用可能なストーブです。アウトドアやキャンプなど屋外シーン以外にも、室内使用でも活躍します。ストーブの天板にやかんを載せれば、暖をとりながら簡単な加熱調理もおこなえて便利です。とくに冬場の乾燥した環境では、暖房しながら周囲を加湿できるのもメリット。
電源や電池を必要とせず、カセットボンベのみで使えるため非常時にも利用できます。
| 対応床面積 | 木造 5畳 コンクリート 7畳 |
| 暖房能力 | 2.09kW |
| 便利機能 | 圧力感知安全装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 不完全燃焼防止装置 |
| サイズ(幅×高さ×奥行き) | 34.3cm × 38.2cm × 36.8cm |
| 重さ | 4.5kg |
暖房能力はマイ暖の約2倍ですが、そのぶんボンベの減りも早く、連続燃焼時間は約1時間40分です(参照:岩谷産業「マル暖」)。屋内で使うときの暖房の目安は木造5畳・コンクリート7畳までです。長時間つけっぱなしにするなら、予備のボンベを多めに見ておきましょう。
センゴクアラジン ポータブル ガス ストーブ SAG-BF02C
センゴクアラジンの「ポータブル ガス ストーブ SAG-BF02C」は、アラジンの石油ストーブ「ブルーフレームヒーター」をモチーフにデザインされたカセットボンベ式のガスストーブです。以前紹介していたSAG-BF02Aの現行モデルです。
炎を中央に集めるトルネードバーナーが青い炎を燃やし、ふんわりと暖かい空気を周囲に広げます。圧力感知安全装置・不完全燃焼防止装置・転倒時消火装置・立消え安全装置の4つの安全装置を搭載し、室内でもベランダやキャンプ場などの屋外でも使えます。専用の収納袋には、カセットボンベを入れるサイドポケットも付いています。
| 暖房能力 | 2.0kW〜0.8kW |
| 連続燃焼時間 | 強:約100分/弱:約260分 |
| 安全機能 | 圧力感知安全装置 不完全燃焼防止装置 転倒時消火装置 立消え安全装置 |
| 重さ | 約5.3kg |
カセットガスストーブの選び方


非常用も兼ねてカセットガスストーブを買ってみようかな!
でも、なにを基準に選べばいいんだろう?
カセットガスストーブを選ぶ際には、暖房能力だけでなく使用環境や目的に合わせて、適した製品を探すことが大切です。効率的な暖房を実現し、ランニングコストを抑えられます。ここからは、暖房効率を最大化するために、ニーズに合った最適なカセットガスストーブを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
屋内用か屋外用か
ガスストーブの購入時には、安全装置や機能の搭載をチェックしておきましょう。岩谷産業によると、屋内用のカセットガス暖房機には転倒時消火装置、立ち消え安全装置、不完全燃焼防止装置の3つの装置をつける法的規制があります(参照:岩谷産業「よくあるご質問 カセットガス暖房機シリーズ」)。
一方で、屋外用にはこれらの装置が一部ついていないため、屋内では使えません。テントなどの狭い密閉空間では、屋内用・屋外用を問わず使わないでください。規制に適合した屋内用のガスストーブであっても、密閉された空間での使用にはとくに注意が必要です。
使用シーンにあわせて考える
キャンプやアウトドアでのカセットガスストーブの使用では、使う人数や状況によって選び方が異なります。大人数で暖まりたい場合は、周囲に熱を広げるタイプや、発熱量の大きなものを選びましょう。ソロキャンプや2人などの少人数では、場所を取らない小型ストーブや、持ち運びが簡単なものがおすすめです。どちらの場合も、テントの中ではなく屋外の開けた場所で使います。
とくにアウトドアでは荷物をなるべく減らすことがポイントです。利用する人数やテントのサイズに合わせて、無駄のない大きさのガスストーブを持っていきましょう。
最大発熱量や燃焼時間をチェック
カセット式ガスストーブの暖房能力は、kWやkcal/hで表記されます。この数値が大きいほど高い発熱量を持ち、すぐれた暖房能力を発揮します。ただし暖房能力が高い製品は、ガスボンベ1本あたりの連続燃焼時間が短くなるので注意しておきましょう。イワタニの屋内用では、約1時間40分(2.0kW前後の機種)〜約3時間20分(1.0kWの機種)です。燃焼時間が短いとカセットボンベのランニングコストが増えたり、カセット交換の作業が増えてしまいます。
どのような場所や目的で使用するかを考慮して、最大発熱量や燃焼時間を確認しておくことをおすすめします。
安全機能とPSLPGマークを確認する
カセットガスストーブを屋内使用で想定しているなら、一酸化炭素中毒などのリスクを抑えるために安全機能は重要です。購入時には必ず念頭に置き、搭載されている安全機能を確認しましょう。
| 主な安全機能 | 機能概要 |
|---|---|
| 不完全燃焼防止装置 | 室内酸素濃度が低くなると、ガスを自動遮断して消火 |
| 転倒時消火装置 | 本体の転倒や強い衝撃を受けたとき、ガス供給を自動停止 |
| 立消え安全装置 | 消火時にガス供給を自動停止し、不完全燃焼を防ぐ |
| 圧力感知安全機能 | 異常な過熱や圧力上昇を検知して、ガス供給を自動停止 |
もうひとつの目安が、PSLPGマークです。カセットこんろなどのカートリッジガスこんろは、液化石油ガス法により、国に登録された第三者検査機関の適合性検査に合格して表示するPSLPGマークが義務付けられており、マークのない製品の国内販売は違法です(参照:岩谷産業「ご注意ください。PSLPGマークのない製品」)。イザまるのように、こんろとして使う製品は必ずマークを確認しましょう。
ガスストーブの場合は、屋内用の表示と、上の表の安全装置がそろっているかを確認してください。海外製の安価な製品や個人輸入品は、日本の基準に合っていないことがあります。カセットガスストーブを購入する際は、屋内用か屋外用かの表示、安全装置、こんろ兼用の製品ならPSLPGマークを必ず確認しましょう。
カセットガスストーブは安全装置と換気を守って使おう

カセットガスストーブやコンロストーブは、その汎用性と使い勝手の良さから、とくに屋外での使用におすすめです。コンパクトで持ち運びが便利なため、キャンプやピクニック、野外イベントなど、屋外での活動に活躍します。
- カセットコンロ単体ではストーブとして使えない。ヒーターアタッチメントはボンベの過熱に注意し、屋外の補助暖房にとどめる
- カセットガスストーブはスポット的な暖房器具に適している
- カセットボンベだけで使用できて、電源は不要
- 非常時の備えとして準備しておくのもおすすめ
- 屋内では屋内用を選び、1時間に1回以上換気する。テントや車内では使わない
カセットガスストーブやコンロストーブは、さまざまな環境で活躍し、瞬時に暖かさをもたらしてくれます。移動性が高いので持ち運びやすく、扱いやすい設計も魅力です。屋内では屋内用の安全装置付きの機種を選び、こまめな換気を忘れないことが大前提です。ボンベの保管や使用期限にも気を配り、寒い季節の暖をとりましょう。
◆使い終わったカセットボンベの正しい処分方法は、以下の記事をご参考ください。












