毎日の暮らしが便利で快適なものになるというスマートリモコン。聞いたことはあるけれど、そもそもどんなものなのか・実際にどんなことができるのかはわからないという人も多いのではないでしょうか。また「Switchbot」や「Nature Remo」など、スマートリモコンにも様々な種類があってどれがよいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、スマートリモコンについて詳しく解説します。スマートリモコンの特徴やスマートリモコンでできること・おすすめの商品までとことん紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
スマートリモコンとは?
出典:ラトックシステム
まず、スマートリモコンとはどのようなものなのかを解説します。
スマートリモコンは、複数のリモコンをスマホにまとめられる優れもの
スマートリモコンとは、テレビ・エアコン・照明などで使うリモコンをスマホ1台にまとめられるデバイスのこと。複数のリモコンでそれぞれの家電のスイッチをON・OFFしていたものを、スマートリモコンを利用すればスマホだけで家電を操作できます。高くても1万円以内で買えるので、家中をスマート化したい人にぴったり。
赤外線リモコンを使用する家電であれば何個でも登録可能なため、インターネットに繋がっていないような古い家電に利用可能です。なお、家で使っているリモコンが赤外線リモコンかわからない場合は、カメラを使用すれば見分けられます。リモコンの先端をカメラに向け、リモコンのボタンを押すだけ。赤外線リモコンなら、リモコンの送信部分が白く光りますよ。
赤外線リモコンが使われている家電は、主に以下です。メーカーによって異なるものの、以下の家電ならスマートリモコンを使ってスマホで操作できる場合がほとんどといえます。
- エアコン
- テレビ
- 照明
- レコーダー
- 扇風機/サーキュレーター
- 掃除機
ただし、リモコンがなくつまみを回して電源を入れるような家電の場合は、スマートリモコンでは操作できません。家電とスマートリモコンの仲介役としてスマートプラグを利用すれば、スマートリモコンを使ってスマホで操作できるので、以下のようなスマートプラグも一緒に購入してくださいね。
スマートリモコンの仕組み
スマートリモコンは、スマホと家電の仲介役になって、スマホからの指示を家電に送ることで家電を操作しています。ここでは、スマートリモコンを使ってエアコンの冷房をつけるまでを例にして仕組みを解説します。
- スマホのアプリで「エアコンの冷房を27℃でつける」と指示を出す
- インターネットを通じて、スマートリモコンの本体に指示が届く
- スマートリモコンからエアコンに指示が赤外線として送信される
- エアコンが赤外線を受け取って、27℃で冷房がつく
このようにインターネットを使って家電を操作しているため、スマートリモコンは常にインターネットに接続されている必要があります。まだ家にインターネットが通っていない場合は、契約してからスマートリモコンを使うようにしてくださいね。
◆以下の記事ではWi-Fiの種類やおすすめについて詳しく解説しています。光回線やホームルーターなどいくつか選択肢があるので、以下の記事を参考にして自分にぴったりのものを見つけてみてください。
スマートリモコンとスマート家電との違い
スマート家電とは、スマホと連携できる家電のこと。家電本体がすでにインターネットとつながっているため、スマートリモコンを使わなくてもスマホから操作できます。一方でスマートリモコンとは、インターネットに接続していない家電をスマート家電のようにスマホで操作できるようにするデバイスのことを指します。
エアコン・洗濯機・冷蔵庫など今やさまざまな家電にスマート家電が存在しているので、引越しを機に家にある家電の買い替えを検討している人は、スマート家電を購入するのもおすすめです。
◆以下の記事ではスマホで遠隔操作できるエアコンを紹介しています。エアコンの買い替えを検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
スマートリモコンでできること
ここからは、スマートリモコンでできることを紹介します。
外出先からエアコンや照明などを遠隔操作できる
スマートリモコンを使えば、家にいなくても家電を操作することができますよ。たとえば、最寄り駅についてから自宅に到着するまでの間にエアコンをONにしておけば、家に着くまでに部屋を快適な温度にしておくことができます。また、朝急いでいて家を出てから照明の消し忘れに気づいた場合でも、外から照明をOFFにすることも可能です。
室温がわかるスマートリモコンなら外にいても室温を把握できるので、ペットや高齢者が家にいる場合でも外からエアコンを作動させて常に適温にしておくことができますよ。
アレクサなどと連携すれば音声でも操作できる
スマートリモコン単体では音声操作はできないものの、スマートスピーカーと連携すれば音声で家電を操作できるのも魅力のひとつ。アレクサやGoogle Homeなどの音声アシスタントを搭載したスマートスピーカーを持っているなら、もはやスマホを手に持たなくても家電を操作できます。
料理中で手が離せなくても「テレビをつけて」というだけでテレビをつけて見ることができたり、子どもを寝かしつけているときに「ライトを消して」といえば動かなくても照明をOFFにしたりすることも可能です。
音声で操作できればより便利に家電を操作できるので、まだ持っていない人はスマートリモコンと一緒に購入するのがおすすめです。
自動で家電のON・OFFができる
温度や湿度、部屋の明るさや人の動きなどを感知できるセンサーやタイマー機能が内蔵されているスマートリモコンなら、あらかじめ設定された状況下になると自動で家電を操作できます。
たとえば「室温が30℃以上になったら冷房をつける」といった設定をしておけば自動でエアコンを作動させられるので、寝苦しさで目を覚ますこともなくなるでしょう。また「平日は23時になったら照明をOFFにする」と設定しておけば、いつも同じ時刻に就寝する習慣がつくでしょう。自分のライフスタイルに合わせて設定できるので、快適な生活を送れるといえます。
スマートリモコンの選び方
ここからはスマートリモコンの選び方を紹介します。5つのポイントを参考にして、自分にぴったりのスマートリモコンを見つけてみてください。
設定が簡単か
スマートリモコンを使うときに気になるのは、設定がすぐにできるかどうか。とくにリモコンを何個も登録する際の設定が難しいと、挫折してしまい使わなくなるなんてことも。スマートリモコンには、大きく以下の2つの設定方法があります。
自動でリモコンを登録する方法
スマートリモコンに家電リモコンを近づけるだけで登録が完了する方法です。このやり方なら簡単に登録できるので、選ぶならこちらの登録方法ができるスマートリモコンがよいでしょう。
- スマートリモコンのアプリに登録する準備ができたら、家電リモコンを近づけてボタンを押す
- 問題なく操作できるかを確認する
- リモコンを保存して完了
手動でリモコンを登録する方法
スマートリモコンにすでに用意されているプリセットのなかから、家にあるリモコンを探して登録する方法です。自分で該当のメーカー・型番を調べる必要があります。また、動作確認をしても正しく動作しない場合はやり直しになるため、少し手間がかかるでしょう。
- 家にある全てのリモコンのメーカー・型番を調べる
- スマートリモコンのアプリのなかから、該当するメーカーと型番を探す
- 見つけたら、正しく動作するか何回かテストをして確認する
- 動作しない場合は、別のもので再度行う
- 問題なければ保存して完了
音声で操作できるか
より便利にスマートリモコンを使うなら、音声で操作できるものがよいでしょう。音声で家電を操作するには、スマートスピーカーと連携する必要があります。
アレクサやGoogle Homeなどの音声アシスタントを搭載したスマートスピーカーに対応しているものを選ぶようにしてください。
赤外線が届く範囲はどのくらいか
スマートリモコンは赤外線が届く範囲にある家電しか操作することができません。スマートリモコンの赤外線が届く範囲は、商品によって異なります。そのため、自分の部屋の大きさに合わせて商品を選ぶ必要があります。
一人暮らしで部屋が狭い人なら赤外線が届く範囲が10畳でも問題ありませんが、家族で住んでいて大きな部屋がある人なら、それ以上の範囲をカバーするものを選ばないと家電が作動しないため、必ず確認してくださいね。
自分のライフスタイルに合った便利な機能がついているか
自分のライフスタイルに合わせて家電を自動で操作できれば、より快適な暮らしを叶えることができますよね。スマートリモコンには以下のような機能がついているものがあります。自分の生活に合った機能が搭載されているかどうかを確認するようにしてください。
センサー機能
温度や湿度、人の動きや部屋の明るさなどを感知するセンサーがついていると、それに合わせて自動で家電を操作することができます。「室温が30℃になったら冷房をつける」「日が暮れて部屋が暗くなったら照明をONにする」といった自動操作が可能です。真夏の熱中症予防にも活躍するといえるでしょう。
タイマー(スケジュール)機能
一定の時間になったら自動的に家電を作動させられる機能です。この機能があれば「7時になったらテレビをつける」「23時になったら照明をOFFにする」といった操作ができます。なお、メーカーによってタイマー機能・スケジュール機能と名称が異なるので注意してください。
GPS連動機能
GPSと連動させられるスマートリモコンなら、「家から人がいなくなったら照明をOFFにする」「家から100m以内に近づいたらエアコンを自動でONにする」といった自動操作が可能です。
部屋に馴染むデザインか
スマートリモコンには、壁に設置するタイプと置き型のタイプがあります。赤外線は遮蔽物を通過することができないので、スマートリモコンは壁に貼るか全体を見通せる台の上に置くのがよいでしょう。壁の高い位置に貼ると障害物が少ないので正しく動作しやすいといえます。
しかし、デザインによっては部屋に馴染まないことも。とくに壁の色が白くスマートリモコンが黒だとかなり目立つので、部屋の色に合わせて選ぶのがおすすめです。また、スマートリモコンは電源に繋ぐ必要があるので、置きたい場所までケーブルが届くかどうかも確認しておきましょう。
おすすめのスマートリモコン
出典:Switch Bot
ここからは、おすすめのスマートリモコンを紹介します。それぞれの特徴を解説していくので、自分にぴったりのスマートリモコンを選んでくださいね。
SwitchBot ハブ ミニ
「SwitchBot ハブ ミニ」は赤外線の範囲が最大10mのため、一人暮らしの人におすすめのスマートリモコンです。温度センサーやGPS連動機能は搭載されていないものの、スケジュール機能で決まった時刻に自動で操作できます。
最大の特徴は、自動でリモコンを登録できるところ。家にある家電のメーカー・型番を調べなくても登録できるので、簡単に設定が完了します。アレクサやGoogle Homeにも対応しているので、音声で操作できるのもうれしいポイントです。
壁掛け・置き型のどちらでも置けて、色は白・黒の2種類から選べるので、自分の部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができますよ。
値段(公式) | 5,480円(税込) |
リモコンの登録方法 | 自動で登録・手動で登録 |
赤外線の範囲 | 最大10m |
対応のスマートスピーカー | アレクサ、Googleアシスタント、Siri |
機能 | スケジュール機能 |
色 | 白・黒 |
設置方法 | 壁掛け・置き型 |
サイズ | 65×65×20mm |
重さ | 36g |
コードの長さ | - |
アプリの対応OS | Android 4.3+, iOS 14.0+, watchOS 1.0+ |
Nature Remo mini 2
「Nature Remo mini 2」は、ミニサイズながらもたくさんの機能を搭載しているところが魅力的なスマートリモコン。タイマー機能だけでなく、温度センサーやGPS連動機能があるので、部屋の温度の変化に合わせて自動でエアコンを操作したり、家に近づいたら家電をONにしたりすることができます。
赤外線の範囲は30畳程度もあるので、家族で大きな部屋に住んでいる人にもおすすめ。アレクサやGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカーに対応しているので、手が離せなくても声で家電を操作できますよ。
また、リモコンは自動で登録できるので、スムーズにリモコン登録が完了するところも魅力のひとつです。
値段(公式) | 5,480円(税込) |
リモコンの登録方法 | 自動で登録・手動で登録 |
赤外線の範囲 | 30畳程度 |
対応のスマートスピーカー | アレクサ、Googleアシスタント |
機能 | タイマー機能・温度センサー機能・GPS連動機能 |
色 | 白 |
設置方法 | 壁掛け・置き型 |
サイズ | 58x58x16mm |
重さ | 23g |
コードの長さ | 1.5m |
アプリの対応OS | iOS 13.6以降・Android 5.0以降 |
LinkJapan eRemote5
「LinkJapan eRemote5」は赤外線の範囲が8mのため、狭い部屋に住んでいる人に向いています。リモコンは自動で登録できるため、簡単に設定が完了するところはうれしいポイント。
機能はタイマー機能・温度センサー・湿度センサー・GPS連動機能の4種類も搭載されているので、自分のライフスタイルに合わせて自動操作の設定をしやすいといえます。また、スマートスピーカーにも対応しているので、自動操作を音声で行うこともできるのも魅力的。
色は白のみで壁掛けできるタイプなので、部屋の壁が白色なら部屋に馴染むデザインです。
値段(公式) | 5,980円(税込) |
リモコンの登録方法 | 自動で登録・手動で登録 |
赤外線の範囲 | 8m |
対応のスマートスピーカー | アレクサ、Googleアシスタント、Siri |
機能 | タイマー機能・温度センサー機能・湿度センサー機能・GPS連動機能 |
色 | 白 |
設置方法 | 壁掛け |
サイズ | 37×66×66mm |
重さ | 57g |
コードの長さ | - |
アプリの対応OS | iOS11.0以降、Android 7.0以上 |
ラトックシステム RS-WFIREX4
「ラトックシステム RS-WFIREX4」はわずか16gのコンパクトなサイズが特徴的なスマートリモコンです。小さくても多機能なのが最大のポイントで、タイマー機能・温度センサー機能・湿度センサー機能・照度センサーを搭載しています。部屋の明るさに合わせて自動で照明をONにすることができるので、長期の旅行で家を留守にするときの防犯対策にもなるでしょう。
赤外線の範囲は30mもあるので、広い部屋で使用するのにおすすめです。リモコンは手動で登録する必要があるので手間はかかる印象ですが、スマートスピーカーに対応しているので、一度登録してしまえば快適な生活を送れるでしょう。
壁掛けタイプで色は白しかないものの、小さいため部屋の雰囲気を邪魔しにくいといえます。
値段(公式) | 4,480円(税込) |
リモコンの登録方法 | 手動で登録 |
赤外線の範囲 | 30m |
対応のスマートスピーカー | アレクサ、Googleアシスタント、Siri |
機能 | タイマー機能・温度センサー機能・湿度センサー機能・照度センサー |
色 | 白 |
設置方法 | 壁掛け |
サイズ | 45×45×15mm |
重さ | 16g |
コードの長さ | - |
アプリの対応OS | iOS 9.3以降・Android 4.4 以降 |
smalia スマート リモコン
「smalia スマート リモコン」は紹介したなかでは最も値段が高いスマートリモコンですが、ついている機能が最も多いのが特徴です。タイマー機能・温度センサー機能・湿度センサー機能・照度センサー機能・GPS連動機能の5つが搭載されているので、自分の生活にフィットした自動操作を叶えることができるといえます。
リモコンは手動で登録しないといけないため設定に時間がかかる印象です。しかしアレクサ・Googleアシスタント・Siriに対応しているので、一度登録してしまえば音声で簡単に操作できますよ。
アプリでは直近24時間のセンサー数値を見られるので、温度・湿度・照度の変化がひと目でわかるのも特徴のひとつ。赤外線の範囲は25mなので、大きな部屋でも使用できるのがうれしいポイントです。
値段(公式) | 11,800円(税込) |
リモコンの登録方法 | 手動で登録 |
赤外線の範囲 | 25m |
対応のスマートスピーカー | アレクサ、Googleアシスタント、Siri |
機能 | タイマー機能・温度センサー機能・湿度センサー機能・照度センサー・GPS連動機能 |
色 | 白 |
設置方法 | 壁掛け |
サイズ | 約60×60×20mm |
重さ | 約42g |
コードの長さ | - |
アプリの対応OS | iOS・Android |
スマートリモコンがうまく動作しないときの対処法
スマートリモコンがうまく動作しないときは、以下のポイントをチェックしてみてください。
- 赤外線の範囲内に家電があるか
- スマホがインターネットに接続されているか
- 自動操作の場合は、アプリでの設定が間違っていないか
上記を試してもうまくいかない場合は、各メーカーの「よくある質問」を見て解決できないか試してみてくださいね。
注意点
スマートリモコンのアプリでメンテナンスや不具合がある場合は一時的にスマートリモコンが使えなくなるため、通常の家電のリモコンはなくさないようにしましょう。
まとめ
スマートリモコンを利用すると、複数のリモコンをスマホ1台にまとめることができ、スマート家電ではない家電もスマホから操作することができます。外出先で家電を操作したり、スマートスピーカーと連携すれば音声だけで家電を動かすこともできたりするなど、メリットがたくさんありますよ。
また、設定が簡単だったり多くの機能を搭載していたりするスマートリモコンなら、より快適な暮らしができるでしょう。おすすめの商品を参考にして、自分にぴったりのスマートリモコンを見つけてくださいね。
なお、スマートリモコンをきっかけに家中をスマート化したいと考えている人には、以下のようなスマートカーテン・スマートロックもおすすめです。導入すれば、どちらも自動でカーテンや鍵を開閉できるので、スマートホームに一歩近づくこと間違いなしでしょう。