ルンバなどのロボット掃除機の評判を読んで、髪の毛の絡まりが気になる人は、以下の特徴を備えたタイプを選ぶとストレスがありません。
- 裏面のブラシがないダイレクト吸引タイプ
- ブラシがゴム製のタイプ
- 水拭きタイプ
- 侵入禁止エリアの設定ができるタイプ
ルンバは、動作時に前輪やブラシが回転するため、構造上どうしても髪の毛が絡みやすい特徴があります。ですが、各メーカーでは、近年、絡みにくいように進化させてきています。
「過去にルンバを使って実は懲りた…」という人にも、髪の毛の絡まりが気になりにくいおすすめ機種を紹介しているので、ぜひ目を通してみてください。
ロボット掃除機は髪の毛が絡みやすいって本当?
ネットの評判などを読むと、「ルンバは髪の毛が絡みついてお手入れに手がかかる」「壊れてしまったので使わなくなった」という声がありますよね。そのワケや、絡まってしまった場合にどうしたら良いのか、お手入れ方法を知っておきましょう。
ロボット掃除機に髪の毛が絡む原因
ロボット掃除機は、裏面のパーツを回転させながら走行したりゴミを集めています。ですから、回転パーツに髪の毛が巻き込まれてしまい、絡みやすいのです。具体的には、「前輪」や「ブラシ」部分です。
ヒトの髪の毛は、健康な人でも一日60本ほどが抜けるといわれています。長い髪の毛は特に絡まりやすいですし、ペットがいればなおさら、絡まる毛の本数が増えてしまいますよね。
前輪やブラシの隙間に髪の毛がキツく絡みついてしまうと、取るのが大変です。放置して、何重にも絡みついてしまうと、ブラシが回転せず、機能しなくなる原因になってしまいます。
ロボット掃除機に髪の毛が絡んでしまった時の対処法は?
ロボット掃除機に髪の毛が絡んでしまったら、単純な方法ではありますが、ハサミでチョキチョキと切りましょう。ロボット掃除機から、ブラシを取り外し、絡まってしまっている髪の毛を切ります。
細かい隙間に絡みついてしまっている場合には、先の尖った眉用ハサミが便利です。
このようなハサミでチョキチョキ切っていきましょう。先端が尖っているので、パーツを傷つけないように注意してください。
次項で紹介する、髪の毛が絡みにくいロボット掃除機には、ゴム製のブラシが採用されています。ゴム製ブラシの場合には、取り外して、濡れ布巾などで拭きとるだけで絡みついてしまったゴミが取れます。
髪の毛が絡んでしまったとしても、特別なお手入れグッズを用意しなければならないわけではないので、その点、安心できますね。
髪の毛が絡みにくいロボット掃除機の選び方
ロボット掃除機のなかにも、髪の毛が絡みにくい工夫がされていたり、髪の毛の絡まりを気にせず使える製品があります。活用できる機能も紹介します。
ブラシがないタイプを選ぶ
メインブラシの無い「ダイレクト吸引タイプ」のロボット掃除機は、髪の毛が絡まる心配がありません。
そもそも回転するブラシパーツが無いので、髪の毛が絡まないで済みます。一方で、ブラシが無いとフローリングの溝やカーペットの奥に入り込んだゴミを掻き出せません。その点、ブラシ付きのタイプよりも、清掃能力は劣ります。
ただ、清掃能力の大きさには、吸引口の大きさも影響します。ダイレクト吸引タイプでも、なるべく吸引口が大きいタイプを選ぶと、吸引するパワーでゴミを回収できます。
なお、フローリングやタイルの場合、静電気があると、髪の毛やゴミが床面に貼り付いてしまい、吸い取りにくくなります。
静電気は、乾燥した環境で発生しやすいため、部屋を加湿しておくと、床にゴミが残りにくくなっておすすめです。
ダイレクト吸引タイプは、ブラシのお手入れの手間がかからないロボット掃除機です。
ブラシがゴム製のものを選ぶ
ロボット掃除機のパーツのなかで髪の毛が最も絡まりやすいのが、吸引口に付いている「メインブラシ」です。
各メーカーでは改良が重ねられてきていて、ルンバの場合、現行モデルでは、「ゴム製デュアルアクションブラシ」が採用されています。
ゴム製のメインブラシは棒状になっていて、髪の毛が絡まったとしても取り除きやすい構造です。
毛のブラシは、毛一本一本の隙間に髪の毛が入り込んで絡みついてしまうので、お手入れをストレスに感じやすくなります。
ですが本来、ゴミをカーペットや溝などから掻き出すには、毛のブラシの方が向いています。
一方で、ゴム製ブラシには、ゴミをピッタリ吸着する性質があります。形状も、メーカーごとにゴミを取りやすい独自の形に開発しているので、清掃能力が期待できない、ということは全くありません。
また、ゴム製メインブラシが2本付いているWブラシタイプなら、よりゴミを逃しにくく、おすすめです。
水拭きタイプを選ぶ
床がフローリングやタイルなら、水拭きタイプのロボット掃除機もおすすめです。
ブラシではなくパッドがゴミを拭き取るので、髪の毛の絡まりを気にせず使えます。
水拭きタイプは、床を拭き上げるので、裸足で部屋を歩く場合にも爽快感が感じられますよ。
部屋に絨毯が敷いてあるという人も、絨毯部分は除けてフローリングだけを拭き上げてくれる製品を選べます。
水拭きタイプのロボット掃除機もぜひ、検討してみてください。
侵入禁止エリアを設定できるタイプを選ぶ
髪の毛が落ちやすい洗面所や、ペットの毛が溜まりやすい場所は、あらかじめ避けてルンバをかけるというのも手です。スマホアプリなどで侵入禁止エリアを設定できる機種を選びましょう。
比較的上位のモデルでは、ほとんど搭載されている機能でしょう。
侵入禁止エリアの設定ができないスタンダードモデルだとしても、追加で機器を組み合わせることで設定できるようになる場合があります。
たとえば、ルンバの場合には、機種によってこちらの「デュアルバーチャルウォール」を組み合わせると、侵入禁止エリアを作れます。
侵入禁止エリアは、家具や柵を置いて物理的に作っておくこともできますが、ルンバの力でズレないように設置しておきましょう。
髪の毛が絡みにくいおすすめのロボット掃除機
ここで紹介するルンバは、どれも髪の毛が絡みにくい「ゴム製デュアルアクションブラシ」を採用しているモデルです。
ルンバには機種がたくさんありますが、型番のアルファベットや数字によって、大まかにスペックを見分けられます。高スペックな順に「s」→「j」→「i」→「e」、数字は大きいほど高スペックです。
ルンバ以外の機種からもおすすめを紹介します。ぜひ、リンク先から詳細を確認してみてください。
iRobot: ルンバ i5+
はじめてロボット掃除機を購入する人におすすめのスタンダードタイプ
メリット
部屋指定して掃除できる
カメラ非搭載ですが、フロアトラッキングセンサーが搭載されているのでマッピングでき、アプリで部屋指定して掃除させることもできます。効率的に走行し、掃除を短時間で終わらせてくれます。
ゴミの回収は一年に一度でOK
「i5+」も、自動ゴミ収集機能が付いているので、ゴミ回収の手間がありまません。ルンバが掃除後にクリーンベースに戻ると、自動でゴミを吸い上げて収集し、最大一年分ほったらかしにできます。
デメリット
広い家には向かない
カメラが非搭載なので、部屋の境界線の認識感度がカメラ搭載機種よりは劣ります。
3~4部屋には対応しているので一般家庭には良いのですが、より大きい家に住んでいる場合には上位機種を選んだ方がよいでしょう。
進入禁止エリアは設定不可
進入禁止エリアの設定がアプリからはできないので、進入してほしくない場所には物理的に境界を張るか「デュアルバーチャルウォール」を導入する必要があります。デュアルバーチャルウォールは、赤外線で最大「3mの直線」または「半径30cmの円形」で進入禁止エリアを設定できます。
iRobot: ルンバ i5+
参考価格 | 73,200円 |
発売時期 | 2024年 |
対応部屋数の目安 | 4部屋以下 |
主な機能 | 自動充電(自動帰還)・自動再開 |
最長運転時間 | 最大75分 |
サイズ | 最大幅34.2 x 高さ9.2cm |
◆安くて性能がいいロボット掃除機については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
iRobot: ルンバ j7+
より手軽にルンバを活躍させたい人向きの上位機種
メリット
部屋を片付けておかなくてもかけられる
カメラを搭載しているので、マッピング精度が高く、アプリから侵入禁止エリアを設定できます。広くて複雑な間取りにも向いています。
ロボット掃除機の使用で悲劇が起こりがちだった床上のペットの糞やケーブル類も避けられます。
避けてほしい場所は除けて掃除してくれるので、「ルンバをかける前に、部屋の片付けをしなければ」というストレスなく使えます。
結果として、ルンバの使用頻度が上がるので、価格に見合ったメリットがありますよ。
ゴミの回収は一年に一度でOK
自動ゴミ収集機能があり、ゴミは最大一年分をそのまま貯めておける設計です。お手入れのストレスがありません。クリーンベースが付属しているので、ルンバが掃除から戻ると自動でゴミを吸い上げて収集してくれます。
「j7+」の「+」マークは、クリーンベース付きを示しています。
スマート充電
j7は、従来の自動充電・自動再開機能から進化して、効率的に充電する「スマート充電」も備えています。
デメリット
ゴミ収集音が大きめ
クリーンベースがゴミを吸い上げるときの音が大きめです。10秒程度のことなので、日中であれば気になることはない範囲ですが、音に敏感な人は気になりがちかもしれません。
iRobot: ルンバ j7+
参考価格 | 118,000円 |
発売時期 | 2022年 |
対応部屋数の目安 | 5部屋以上 |
主な機能 | 部分清掃エリアの設定 侵入禁止エリアの設定 部屋を指定して清掃 スマート充電 自動ゴミ収集機能 |
最長運転時間 | 最大75分 |
サイズ | 最大幅33.9 x 高さ8.7cm |
Roborock S7+
一台で吸引掃除も床拭きもできる
メリット
一台で吸引掃除と拭き掃除ができる
ロボロックは、北京で創業されたロボット掃除機メーカーによる製品です。S7+は、ハイクラスのロボット掃除機で、一台で、吸引掃除も床拭きもできます。
床の材質を感知して、吸引掃除と拭き掃除を自動的に見分けてくれます。フローリングの部屋でカーペット部分を感知すると、自動的にモップ掃除を切り上げて、吸引掃除だけしてくれます。
モップは1分で最大3000回振動するので、床にこびりついた汚れまでスッキリ拭き取ってくれます。花粉などのアレルギーに悩む人にもおすすめです。
お手入れしやすい
ゴム製のメインブラシは、髪の毛が絡みにくい材質です。独自の形状で床に密着し、ゴミを吸着しやすくなっています。お手入れは、湿らせた布で軽く拭き取るだけで良いので手軽です。
スマート自動ゴミ収集ドッグが付いているので、ゴミの回収は、最大60日分ほったらかしで構いません。
侵入禁止エリアの設定もできる
アプリで、侵入禁止エリアの設定もできます。アプリからは、どの部屋から掃除するかの順番も細かく設定できます。また、吸引掃除や拭き掃除の強度も設定しておけます。
デメリット
モップのお手入れが面倒
水拭き用のモップは、取り外してお手入れが必要です。付着したゴミや汚れが取れにくい場合があるので、しばらくバケツ水に浸しておいてからゆすぎましょう。
水拭き用のモップは、取り付けずに使うこともできるので、吸引掃除機としてのみ使用することも可能です。
上位機種なら、モップ洗浄も自動でこなしてくれます。
Roborock S7+
参考価格 | 11,800円 |
発売時期 | 2021年 |
対応部屋数の目安 | 5部屋以上 |
主な機能 | 自動充電(自動帰還)・自動再開 自動ゴミ収集機能 部分清掃エリアの設定 侵入禁止エリアの設定 部屋を指定して清掃 スマート充電自動ゴミ収集機能 |
最長運転時間 | 最大180分 |
サイズ | 最大幅35.3×高さ9.7cm |
◆水拭き兼用ロボット掃除機については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
Anker: Eufy RoboVac G10 Hybrid
吸引掃除も床拭きもできてコスパがいい
メリット
コスパに優れ、一台で吸引掃除と拭き掃除ができる
Ankerは、モバイル周辺機器や充電器で有名な中国のメーカーで、どの製品もコスパの良さと性能の確かさで人気があります。Eufyはスマートホームブランド名です。
Eufy RoboVac G10 Hybridは、家電ロボット掃除機でも3万円以下で、吸引掃除と拭き掃除の機能を兼ね備えています。
ブラシのお手入れがいらない
ダイレクト吸引タイプなので、ブラシのお手入れが要りません。
デメリット
侵入禁止エリアの設定ができない
侵入禁止エリアの設定ができないので、避けてほしい場所には、物理的に壁を作っておく必要があります。さらに、マッピング機能もないので、複雑な間取りの家には向いていません。
吸引力が劣る
メインブラシがない設計のため、ブラシがあるタイプよりは吸引力が劣ります。
参考価格 | 26,800円 |
発売時期 | 2020年 |
対応部屋数の目安 | ー |
主な機能 | 自動充電(自動帰還)・自動再開 |
最長運転時間 | 最大80分 |
サイズ | 最大幅33.5×高さ7.2cm |
まとめ
数あるロボット掃除機のなかでも、髪の毛が絡まない工夫がされているモデルがあります。以下のポイントを備えた機種を選んでください。
- ブラシがゴム製またはブラシレス
- 水拭きできる
- 侵入禁止エリアの設定ができる
ロボット掃除機には、構造上どうしても髪の毛が絡まりやすいパーツがありますが、各メーカーでは、研究を重ねて機種を進化させてきています。
本記事でおすすめした機種をぜひ、チェックしてみてください。
ロボット掃除機があれば、面倒な掃除機がけの手間を省けますし、アプリからの確認や操作も可能なので、時間を有効活用できますよ。上手に選んで、ぜひ日常生活のパートナーとして活躍させてください。