カセットコンロがストーブとしても活用できたら、キャンプの荷物を減らせて楽ですよね。火を点けると周囲が暖かくなるカセットコンロですが、実際にストーブとしても使えるのでしょうか。
本記事では、カセットコンロを暖房としてストーブ化できるのかどうか、気になるポイントを解説します。暖房器具として活躍するカセットガスストーブの購入時に役立つ選び方も紹介します。
キャンプや非常時の備えとして暖房器具の準備を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- カセットコンロはそのままストーブ・暖房代わりにすると火事や火傷のリスクが高い。
- ヒーターアタッチメントを使えばストーブ代わりに使えるが、専用のカセットガスストーブがあると便利。
- アウトドア以外に非常用としても役立つカセットガスストーブのおすすめ製品を紹介。
カセットコンロはストーブ・暖房代わりになる?


カセットコンロは火を使うから暖かいし、暖房器具としても使えそうだけど…?
寒い季節、手持ちのカセットコンロを暖房代わりに使えないかと考えていませんか?実は、カセットコンロをそのまま暖房として使用するのは大変危険です。
しかし、専用の器具を取り付けるなど工夫することで、暖房器具として活用できます。まずは、カセットコンロを暖房用として安全に使いこなすポイントをお伝えします。
家でもアウトドアでも活躍する、賢い暖房活用法を見つけていきましょう。
カセットコンロをそのままストーブ代わりにするのは危険
結論から言うと、カセットコンロをそのまま暖房器具として使用するのは、火災のリスクが非常に高く危険です。
通常のストーブなどは、安全のために火が外部から見えないように設計されています。しかしカセットコンロの火は、本来は鍋などを加熱するための器具であり、その特性上、完全に外部に露出しています。火が外部に見えている状態だと、危険もつきまとうことになります。
手が滑って物を落としたときに炎に触れて引火したり、手を温めようとして衣服に火が移ったりするリスクもあります。とくに衣服が燃えた場合は、大火傷を伴う深刻な事態になりかねません。
カセットコンロをそのまま暖房器具として利用することは絶対に避けましょう。
ヒーターアタッチメントでストーブ化できる
カセットコンロはそのままストーブ代わりにはできません。ですが、ストーブ化するためのヒーターアタッチメントを使用すれば代用ができます。
ヒーターアタッチメントとは、カセットコンロやシングルバーナーの上に設置する専用の金属製アタッチメントです。火力で本体を熱し、その熱を放射して周囲を暖めます。上部に向かって熱が放射される設計のため、風の影響を受けにくい環境での使用が最適です。
とくに、テントの中などの比較的小さな空間で効果を発揮します。野外や広い室内では、熱が上方向に逃げてしまい十分な暖かさを得られません。アウトドアシーンの一時的な暖房利用としては実用的ですが、メインの暖房器具としては推奨されません。
あくまでも補助的な暖房手段とすることをおすすめします。
専用のカセットガスストーブがおすすめ
カセットガスストーブとは、カセットガスを燃料として使用する携帯型の暖房器具です。小型のガスボンベを本体に装着するだけで使用でき、電源や給油設備を必要としないため、手軽に暖をとれます。
屋内専用モデルから、風に強い屋外用まで幅広いラインナップがあり、用途に応じて選べます。
カセットガスストーブの特徴
- コンパクトで軽量
- アウトドア向き
- 限られたスペース・狭いスペースの暖房に向いている
- コードレスで持ち運びやすい
- 給油や電源接続が不要
- 汎用性が高い
アタッチメントよりカセットストーブ本体のほうが購入費用は高いですが、暖房性能と燃料効率が高いため、寒い場所でも快適に使えます。災害時の暖房器具としても活躍するので、もしもの備えとしての需要も高いです。
燃料のカセットガスは一般的なカセットコンロと共通で使えるため、防災用品の一式に加えてみてはいかがでしょうか。
カセットガスストーブ・コンロストーブの特徴やメリット

冬のキャンプでの寒さ対策には、カセットガスストーブが頼れる味方です。手軽さと使いやすさが魅力で、カセットボンベを挿すだけで簡単に使用できます。
本体が小型なサイズなのでキャンプの荷物を減らすのにも一役買います。万が一の災害時にも携行しやすいコンパクトさも魅力です。
ここからは、カセットガスストーブやコンロストーブの特徴とメリットについて見ていきましょう。
スポット用暖房器具に向いている
カセット式ガスストーブは、その特性上、他の暖房器具に比べて暖房能力がやや抑えられています。従って、石油ストーブのように部屋全体を一気に暖めるよりも、足元や周辺の特定スポットを暖める用途に向いています。
ただし、1本のカセットガスボンベでは数時間程度しか使用できず、本格的な暖房には向いていません。屋内で使うなら、風呂場・トイレ・リビングの一部など、局所的に暖めたい場所に向いています。
また、使用時間を延ばすには替えのボンベが必要で、荷物が増えるデメリットや交換の手間があることも考慮しておきましょう。
コンパクトで持ち運びやすい
カセットガスストーブは、電気が要らずコンセントが不要で、火を起こす面倒もありません。ホームセンターやコンビニエンスストアで手に入るガスボンベを燃料として、手軽に使えます。
また、カセットガスは液漏れのリスクが少ないです。薪を切ったり割ったりする手間もないため、安全性と利便性を求める人には最適です。
折りたたみはできませんが、ほとんどがアウトドアシーンを想定としているコンパクトなサイズ感で展開されています。車に積む際も大きなスペースを必要としません。
燃料のカセットガスも灯油や薪に比べて軽いので、荷物の積み下ろしや設営をスムーズにしたい人にとっては便利な暖房器具です。
調理や保温が可能なものもある
カセットガスストーブやコンロストーブは、付属品のゴトクなどを使えば、やかんや缶詰を温めるのにも適しています。ただし、本来の用途は暖房器具であり調理するためのものではありません。
簡単な加熱しかできないという点には注意が必要です。火力やヒーターのサイズの面からも、フライパンや鍋を使用した調理には不向きです。
調理をする際には調理用の適切なアイテムを使用しましょう。
カセットガスは手に入りやすく使いまわせる
カセットガスは、暖房の用途以外にもさまざまなシーンで活用できます。カセットガスストーブとしてアウトドアで使ったあとには、余ったガスをカセットコンロで調理用としても使いまわせます。
また、カセットガス式の発電機の燃料としても使えるので、1本を複数の用途で無駄なく使い切れて経済的です。スーパー・ホームセンター・ドラッグストアなど身近な場所で手軽に入手できるため、次回のアウトドアや調理用としても買い足しやすいのもメリット。
カセットコンロは非常時にも役立つので、余ったガスは防災準備として備蓄しておくのもいいでしょう。
燃料そのものや消火時にニオイがしない
カセットガスは無臭の気体で、消火時にもニオイが発生しません。消火時にも煙や不快なニオイが発生しにくいように設計されています。消火時には安全装置によって燃料供給が遮断されるので、未燃ガスのニオイも防ぎます。
テント内での使用や燃料交換時にもニオイが広がらず、室内でも取り扱いやすいです。ガス特有の嫌なニオイや焦げ臭さに敏感な人でも、ストレスなく使えます。
犬や猫などの嗅覚の強いペットが近くにいても、快適に使用できるのがメリットです。
カセットガスストーブ・コンロストーブのデメリット

カセットガスストーブは手軽な暖房器具としておすすめですが、購入を検討する前に把握しておくべきデメリットがあります。とくにアウトドアでの使用を考えている人は、以下で挙げるデメリットを踏まえた上で、使用シーンに合っているか判断しましょう。
それでは、一般的な電気ストーブと比べてどのような短所があるのか、具体的に見ていきます。
通常の暖房器具に比べて暖房能力が低い
カセットガスストーブ・コンロストーブ製品の一般的な暖房出力は1.0~1.4kW程度です。これは2.5kW以上の出力を持つエアコンや石油ストーブの半分以下の能力にとどまります。
カセットガスストーブの低出力にはいくつかの理由があります。まず、燃料として使用されるブタンガスの燃焼特性による制限です。気温が5℃以下になるとガスが気化しにくくなり、暖房能力が著しく低下するので寒冷地での使用には適していません。
また、持ち運びやすさを重視したコンパクトな設計で、熱交換効率にも制約があります。カセットガスストーブは部屋全体を暖めるのではなく、手元や足元など限られた範囲を暖めるスポット暖房として使いましょう。
使用可能時間が短い
カセットガスストーブを暖房使用する際の大きな課題は、1本のボンベでの連続使用時間が限られることです。通常のカセットガスストーブでは、1本あたりの使用可能時間は約1.5~2時間程度です。
外気温や風の影響を受けやすいことを踏まえると、寒い環境ではさらに持続時間が短くなります。暖房器具として使用する場合、頻繁なガスボンベの交換が必要です。予備のカセットボンベを常に用意しておく必要があります。
1日に複数本のボンベを消費するため、ランニングコストが予想以上にかかることも考慮しなければなりません。長時間使用する暖房器具としては現実的ではないので、短時間の補助暖房や、一時的な暖房用途としての使用をおすすめします。
必ず換気が必要
カセットガスストーブなどの使用時は、必ず換気を怠らないようにしましょう。多くのメーカーが密閉された空間やテント内での使用を禁止しています。
換気が必要な理由は、ガスの燃焼によって発生する一酸化炭素の危険性です。燃焼時は酸素を消費すると同時に二酸化炭素や一酸化炭素などの燃焼ガスが発生します。一酸化炭素は無色無臭の有毒ガスで、人体に極めて有害です。
換気が不十分な状態で使用を続けると、室内の酸素濃度が低下し、不完全燃焼が進行します。その結果、一酸化炭素の濃度が急激に上昇するのです。
安全に使用するために、1時間に1~2回は必ず窓を開けて換気をおこなってください。とくに冬場は換気を怠りがちですが、暖房効果を気にして換気を控えることは大変危険です。
長時間使用はコスパが悪い
手軽に使えるカセットガスストーブですが、長時間の使用時にはコストパフォーマンス面のデメリットが大きいです。
カセットガスボンベは1本200〜300円程度で、通常の使用で約2〜3時間しか持ちません。1時間あたりのコストは約100円となり、他の暖房器具と比べるとコストが割高になってしまいます。
暖房器具 | 1時間あたりのコスト目安 |
---|---|
カセットガスストーブ | 約100円(カセットボンベ代) |
エアコン | 約20円(電気代) |
電気ストーブ | 約30円(電気代) |
とくに広めの部屋や天井が高い空間では、十分暖まるまでに時間がかかり、ランニングコストが増加してしまいます。さらに、カセットガスは気温が低くなると気化しにくくなるため、燃焼効率が著しく低下します。
寒冷地などでは十分な暖房効果が得られず、多くの燃料を消費するばかりかボンベの交換頻度も増えてしまうのです。燃料コストの高さ、暖房効率の低さなどの要因から、長時間使用は経済的とはいえません。メイン暖房としての使用は避けましょう。
カセットガスストーブ・コンロストーブを使う際の危険性

カセットガスストーブを使う上では、使用上の注意事項を守って、安全かつ適切な使い方をしなければなりません。火を扱う暖房器具は、少しの気の緩みで大きな事故につながる恐れもあります。
続いては、カセットガスストーブやコンロストーブなどのアウトドア暖房器具を使う際の注意点について解説します。
換気をしないと一酸化炭素中毒になる危険性がある
カセットガスストーブを狭い空間で利用する場合、一酸化炭素中毒の危険性が高まります。この問題はカセットガスストーブだけでなく、個室やテントなどでも起こり得ることです。
燃料の燃焼によって酸素濃度が低下すると、一酸化炭素が発生しやすくなります。一酸化炭素の有毒ガスを長時間吸入すると、頭痛や吐き気が起こり、最悪の場合は死に至る恐れがあります。安全対策としては、一酸化炭素チェッカーの使用と定期的な換気が重要です。
テント内で暖をとる際には、可能な限り一酸化炭素チェッカーを備えて、適切な換気を欠かさずおこなってください。
周囲のものに引火する可能性がある
ストーブを屋内やテント内で使用する際は、火がテント生地や寝袋などに触れて、火災を引き起こさないよう注意しましょう。とくに密閉空間や狭い場所での使用では、引火の可能性が高まります。
ストーブの周囲には十分な空間を確保し、燃料ボンベが安全に設置されているか確認してください。周囲に置かれた衣類や紙類などの可燃物への引火の危険性も考えられます。周囲1メートル以内には燃えやすい物を置かず、必ず平らな場所で使用しましょう。
万が一の場合に備えて消火器や水などを手の届くところに用意しておくことが賢明です。
ヒーターアタッチメントが高温になる
ヒーターアタッチメントの使用時は、装置が高温になるため火事や火傷のリスクに注意が必要です。アタッチメントは通常の使用時でも表面温度が200度以上に達することがあり、不適切な取り扱いは重大な事故につながります。
金属部分はしばらく高温状態が続くため、使用後の取り扱いにも注意が必要です。誤って触れると火傷の危険があります。最低でも30分程度かけて冷ましてから収納してください。
また、アタッチメントが高温になりすぎると、内部の圧力が上昇し、最悪の場合は破裂の危険性があります。使用中は定期的にガスボンベの温度を確認し、異常に熱くなっていたら直ちに使用を中止してください。
カセットコンロをストーブ化するおすすめのヒーターアタッチメント

カセットコンロはそのままの状態ではストーブとして使えません。しかし便利なヒーターアタッチメントを使うことによって、簡易的な暖房器具として利用できます。
平均的な相場価格は1,500円から5,000円程度と比較的リーズナブルで買い求めやすいです。アタッチメントを使えば、カセットコンロは調理にも暖房器具としても活躍する万能なアイテムに早変わりします。
ここからは、既存のカセットコンロをストーブ化できるアタッチメントをご紹介しましょう。
FUTURE FOX ヒーターアタッチメント
FUTURE FOXのヒーターアタッチメントは、ユーザーの声を取り入れて改良が続けられている製品です。シングルバーナーでの加熱で遠赤外線を放射し、暖房器具として機能する仕組みです。
4本ゴトクのバーナーだけではなく、3本ゴトクにも対応できるので、ほぼすべてのコンロやシングルバーナーで使用できます。上面が平らなので、クッカーを乗せて安定する設計です。ほとんどのカセットコンロで使える汎用性の高さがおすすめです。
表面は二重構造のナバホ柄で、外側の面を透し彫りにすることで暖を感じながら内部が赤く染まる様子を楽しめます。
素材 | ステンレス |
サイズ(直径×高さ) | 9cm × 14cm |
重さ | 0.126kg |
コールマン 遠赤ヒーターアタッチメント
コールマンの「遠赤ヒーターアタッチメント」は、手持ちのコンロに装着するだけで、遠赤外線ヒーターとして使えます。特殊鋼材の採用によって遠赤外線を発生させ、家庭用ストーブ同様に効率の高い暖かさです。
ヒーターを使用しながらでも上部分で調理や炉端焼きが可能なので、暖まりながら簡単な調理も楽しめます。遠赤外線の効果により、食材の内部まで均一に熱が通るおいしい仕上がりです。
持ち運びが簡単なので、寒い時期のキャンプ・釣り・ツーリングなど、アウトドアシーンに頼れる欠かせないアイテムです。
素材 | ステンレス |
サイズ(直径×高さ) | 8.6cm × 6cm |
重さ | 0.1kg |
SOLA TITANIUMGEAR Super heater
ソラチタニウムギアの「Super heater」は、2〜5人用のテントや野外で数人が暖を取るのに最適なサイズです。45gという軽量さでありながら、さまざまなゴトクやバーナーヘッドに対応できます。
ガスストーブを最小火力に調整して大容量のガス缶を使えば、長時間の暖房使用が可能です。上部からサイドまでバランス良く蓄熱と放熱をおこない、身体全体を遠赤外線で暖めるよう設計されています。
チタン製のフレームが内蔵されており、ヒーターを使用しながらも、上にクッカーやカップなどを置いて保温や加熱が可能です。ヒーターの落下を防ぐため、裏面には滑り止め加工が施されています。堅牢な構造で、熱や落下にも強く壊れにくいのも特長です。
素材 | ステンレス、チタニウム |
サイズ(直径×高さ) | 8.5cm × 2.4cm |
重さ | 0.045kg |
屋内用|ガスボンベで使えるおすすめのカセットガスストーブ

続いては、屋内でも安全に利用できるガスボンベ対応のカセットガスストーブを紹介します。エネルギー効率が高く、使いやすさや安全性にすぐれており、屋内使用向けの安全設計にも考慮されている製品です。
安いものでは9,000円から、高機能の製品では30,000円程度と、幅広い価格帯で展開されています。屋内での暖房や調理を考えている人は、これからご紹介する製品をぜひ検討してみてください。
イワタニ マイ暖 CB-STV-MYD3
イワタニの「マイ暖 CB-STV-MYD3」は、電池や電源コードを必要とせず、手軽に使えるカセットガスストーブです。弱運転機能ではガス消費量を約15%も節約できるため、省エネ性にもすぐれています。
輻射暖房を採用しているので、暖房器具の温風が苦手な人にもやさしい暖かさです。ホースやコードが不要なので、使う際に足元を気にする必要がありません。
小型で軽量なので持ち運びも簡単で、災害時や非常時にも役立ちます。
対応床面積 | 木造 3畳 コンクリート 4畳 |
暖房能力 | 1KW |
安全機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行) | 31.2cm × 29cm × 22.2cm |
重さ | 2.6kg |
イワタニ 風暖 CB-GFH-5
イワタニの「風暖 CB-GFH-5」は、ファンを回して発電するコードレスファンヒーターです。熱電発電素子を活用して、カセットガスの燃焼熱から電気を生み出します。
電池や電源コード、ガスホースなどを必要とせず、カセットガスのみでファンが回る仕組みです。出力は標準運転と弱運転の2段階から選べて、使う場所や状況に合わせて調整可能です。
灯油が使用できない集合住宅などでも利用可能で、暖房機器としてだけでなく非常時の備えとしても価値があります。
対応床面積 | 木造 5畳 コンクリート 7畳 |
暖房能力 | 2kW |
安全機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 温度過昇防止装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 31.9cm × 43.8cm × 26cm |
重さ | 4.7kg |
イワタニ デカ暖II CB-STV-DKD2
イワタニの「デカ暖II CB-STV-DKD2」は、小型石油ストーブと同等の暖かさを誇る暖房アイテムです。独自の熱溜め燃焼筒とステンレス反射板によって、広範囲に温かさを放射できます。
輻射暖房なので心地よい温かさを感じられて、温風が苦手な人にもおすすめです。点火や消火時に不快なニオイがなく使用時も快適です。電源コードや電池は要らず、ホースも不要なので足元を気にせずに使用できます。
カセットガスは手を汚すことなく取り扱えられて、交換も簡単です。電源を必要としないため、万が一の非常時の備えとしてもおすすめです。
対応床面積 | 木造 4畳 コンクリート 5畳 |
暖房能力 | 1.35kW |
便利機能 | 不完全燃焼防止装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 圧力感知安全装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 36.1cm × 36.4cm × 31.1cm |
重さ | 4.3kg |
屋外用|ガスボンベで使えるおすすめのカセットガスストーブ

屋外での使用に適したガスボンベ対応のカセットガスストーブは、キャンパーにとってとても便利なアイテムです。平均して6,000円から34,000円程度の価格帯で販売されており、風や悪天候に強く、コンパクトで持ち運びやすいのがメリットです。
続いては、アウトドアライフをより快適にする、屋外での使用に最適なカセットガスストーブ製品をご紹介します。
イワタニ FORE WINDS OUTDOOR HEATER FW-OH01
「FORE WINDS OUTDOOR HEATER FW-OH01」は、調整器付きバルブが特長の屋外専用のヒーターです。移動中や揺れのある環境下でも、安定した暖房効果を保ちます。
その秘密は、球状バーナーとリフレクターの組み合わせです。正面方向の広範囲が暖められ、パワーブースターの搭載により低温時でも火力を維持して、最後までガスを効率的に使えます。
カセットガスは手軽に入手でき、交換時も手を汚すことなく簡単に取り扱えます。コンパクトで持ち運びが便利なので、非常時の簡易暖房にもおすすめです。
キャンプや釣り、庭での軽作業など、幅広いシーンで活躍するカセットガスストーブです。
暖房能力 | 1.28kW |
安全機能 | 調整器付きバルブ |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 18.1cm × 24.4cm × 26.1cm |
重さ | 0.82kg |
イワタニ マル暖 CB-STV-MRD
イワタニの「マル暖 CB-STV-MRD」は、屋内外の両方で使用可能なストーブです。アウトドアやキャンプなど屋外シーン以外にも、室内使用でも活躍します。
ストーブの天板にやかんを載せれば、暖をとりながら簡単な加熱調理もおこなえて便利です。とくに冬場の乾燥した環境では、暖房しながら周囲を加湿できるのもメリット。
電源や電池を必要とせず、カセットボンベのみで使えるため非常時にも利用できます。
対応床面積 | 木造 5畳 コンクリート 7畳 |
暖房能力 | 2.09kW |
便利機能 | 圧力感知安全装置 立消え安全装置 転倒時消火装置 不完全燃焼防止装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 34.3cm × 38.2cm × 36.8cm |
重さ | 4.5kg |
日本エー・アイ・シー Sengoku Aladdin SAG-SQ01A
センゴクアラジンの「SAG-SQ01A」は、1970年代に製造された同社ストーブモデルの復刻版です。背面に設置された全面反射板によって熱を前方に効率的に放射し、すばやい暖房効果をもたらします。
従来のガスストーブよりも広範囲に広がって、心地よい暖かさです。燃焼部には2層の赤熱メッシュがあり、弱い火力でもすぐれた暖房能力を発揮します。
燃焼ドームは風防板によって耐風性にもすぐれていて、火が消えにくく、風が吹いても燃焼が持続します。
暖房能力 | 1.4kW |
安全機能 | 圧力感知安全装置 不完全燃焼防止装置 転倒時消火装置 立消え安全装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 37cm × 33.5cm × 29.6cm |
重さ | 4.2kg |
日本エー・アイ・シー Sengoku Aladdin SAG-BF02A
センゴクアラジンの「SAG-BF02A」は、同メーカーの石油ストーブ「ブルーフレーム」をイメージしたガスストーブです。ブランドカラーらしいポップな色調デザインを取り入れ、小さいながらもパワフルで快適に暖まります。
室内利用だけでなく、ベランダやキャンプへの持ち運びにも最適です。専用の収納袋にはサイドポケットがあり、カセットボンベをすっきり収納できます。
トルネードバーナーは空間全体を均一に暖めて、部屋全体がふんわりと暖まり快適です。室内はもちろん、テラスやキャンプなどのアウトドアシーンでも活躍する使い勝手のいいストーブです。
暖房能力 | 2kW |
安全機能 | 圧力感知安全装置 不完全燃焼防止装置 転倒時消火装置 立消え安全装置 |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 32cm × 33.5cm × 39cm |
重さ | 5.7kg |
カセットガスストーブの選び方


非常用も兼ねてカセットガスストーブを買ってみようかな!
でも、なにを基準に選べばいいんだろう?
カセットガスストーブを選ぶ際には、暖房能力だけでなく使用環境や目的に合わせて、適した製品を探すことが大切です。効率的な暖房を実現し、ランニングコストを抑えられます。
ここからは、暖房効率を最大化するために、ニーズに合った最適なカセットガスストーブを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
屋内用か屋外用か
ガスストーブの購入時には、安全装置や機能の搭載をチェックしておきましょう。屋内向けのカセット式ガスストーブには、転倒防止装置、立消え安全装置、不完全燃焼装置の3つの安全装置の搭載が義務づけられています。
一方で、屋外向けのガスストーブには同様の法的規制は適用されておらず、安全装置のすべてが搭載されていない可能性があります。テントなどの狭い密閉空間でガスストーブを使用すると、酸欠や一酸化炭素中毒の危険性が高まります。
規制に適合した屋内用のガスストーブであっても、密閉された空間での使用にはとくに注意が必要です。
使用シーンにあわせて考える
キャンプやアウトドアでのカセットガスストーブの使用では、使う人数や状況によって選び方が異なります。
大人数で利用する場合、大きなテント内でも暖かく保てる360度に熱を放射するタイプや、発熱量の大きなものを選びましょう。ソロキャンプや2人などの少人数では、テント内でのスペースを取らない小型ストーブや、持ち運びが簡単なものがおすすめです。
とくにアウトドアでは荷物をなるべく減らすことがポイントです。利用する人数やテントのサイズに合わせて、無駄のない大きさのガスストーブを持っていきましょう。
最大発熱量や燃焼時間をチェック
カセット式ガスストーブの暖房能力は、kWやkcal/hで表記されます。この数値が大きいほど高い発熱量を持ち、すぐれた暖房能力を発揮します。
ただし暖房能力が高い製品は、ガスボンベ1本あたりの連続燃焼時間が短くなるので注意しておきましょう。通常、1本のボンベで燃焼する連続時間は2〜3時間程度です。燃焼時間が短いとカセットボンベのランニングコストが増えたり、カセット交換の作業が増えてしまいます。
どのような場所や目的で使用するかを考慮して、最大発熱量や燃焼時間を確認しておくことをおすすめします。
PSLPGマーク・安全機能が付いたものを選ぶ
カセットガスストーブを屋内使用で想定しているなら、一酸化炭素中毒などのリスクを抑えるために安全機能は重要です。購入時には必ず念頭に置き、搭載されている安全機能を確認しましょう。
主な安全機能 | 機能概要 |
---|---|
不完全燃焼防止装置 | 室内酸素濃度が低くなると、ガスを自動遮断して消火 |
転倒時消火装置 | 本体の転倒や強い衝撃を受けたとき、ガス供給を自動停止 |
立消え安全装置 | 消火時にガス供給を自動停止し、不完全燃焼を防ぐ |
圧力感知安全機能 | 異常な過熱や圧力上昇を検知して、ガス供給を自動停止 |
もうひとつ安全面の大きな指針となるのが、PSLPGマークの有無です。
PSLPGマークとは
- 製品が国の定めた技術上の基準に適合していることを示すマーク
- カセットガスストーブなど、事故の危険性が高いと認められる液化石油ガス器具製品は、第三者機関による検査が義務付けられている
PSLPGマークがない製品は、厳格な検査基準を満たしていない製品だとされ、日本国内では販売できません。万が一、PSLPGマークのない製品が市場に出回った場合、国は製造事業者に対して回収などの措置を命じることができます。
カセットガスストーブを購入する際は、安全機能のチェックだけではなく、PSLPGマークがあるかを必ず確認しましょう。
カセットガスストーブ・コンロストーブは屋外での使用にとくにおすすめ!

カセットガスストーブやコンロストーブは、その汎用性と使い勝手の良さから、とくに屋外での使用におすすめです。コンパクトで持ち運びが便利なため、キャンプやピクニック、野外イベントなど、屋外での活動に活躍します。
- カセットコンロ単体ではストーブとして使えないが、専用のアタッチメントがあれば簡易的な暖房器具として役立つ
- カセットガスストーブはスポット的な暖房器具に適している
- カセットボンベだけで使用できて、電源は不要
- 非常時の備えとして準備しておくのもおすすめ
- 屋内やテント内での使用時にはくれぐれも換気に注意する
カセットガスストーブやコンロストーブは、さまざまな環境で活躍し、瞬時に暖かさをもたらしてくれます。移動性が高いので持ち運びやすく、扱いやすい設計も魅力です。
屋外向けでは安全性を考慮した設計が施され、風の影響を受けにくい構造も特長です。秋から春先の寒いテント内でも快適に過ごせるストーブを取り入れて、アウトドアライフを楽しみましょう。
◆使い終わったカセットボンベの正しい処分方法は、以下の記事をご参考ください。