朝は時短のために、トーストを朝食にしているご家庭はかなり多いのではないでしょうか?朝の調理はなるべく楽に、火を使いたくないというのが本音なので、トースターやレンジで済ませることもあるでしょう。しかし朝は、ものすごい電力を消費しています。トーストを焼くためのトースター、昨晩の残りを温めるレンジ、お湯を沸かすポット、電気、エアコンなど、一気に電気を使うのです。
ブレーカーが朝に落ちやすいと言われるのもそのせいで、朝はあらゆる電化製品を稼働させているので消費電力がかなり大きくなっています。ということは同時に電気代も相当かかるということになるでしょう。
トースターってパンを焼くだけだよね?他のものでも代用できるんじゃない?
そもそもパンを焼くという作業にトースターという一台の電化製品は必要なのでしょうか?今ある電化製品で代替えできるものもあるかもしれません。また、トースターを使うことで電気代が増加しているなら、他の方法で焼いた方がお得なのでは?
今回の記事では、トースターの電気代相場、トースター代わりになるものの電気代や光熱費、消費電力が少ないトースターなどを紹介していきます。これを機に、今一度トースターが必要なのか検討してみるのもよいでしょう。
トースターの電気代の相場
トースターの電気代は意外とかかります。トースターの消費電力は、庫内の広さや大きさ、トースターの種類によって大きく異なります。トーストだけを焼くためだけにトースターがあるなら、なるべく小さなトースターで機能がないものを選択するほうが、電気代は節約できると言えるでしょう。
トースターにはオーブントースター、ポップアップトースターなどの種類がありますので、それぞれでかかる電気代を調査してみました。電気代を求める計算式の基準を、1kWhあたりの電力量料金は27円/kWhとしています。
消費電力(W)÷1,000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)=電気代として計算します。
オーブントースターの電気代
まず最初にオーブントースターの電気代をチェックしてみましょう。トーストが焼きあがる時間は約2〜3分とします。
- 1分あたりの電気代:1000W÷1,000×0.0167時間×27円/kWh=0.45円
- 1回あたりの電気代:1000W÷1,000×0.05時間×27円/kWh=1.35円
オーブントースターを毎日使う場合は、1カ月あたり40.5円(1.35円×30日=40.5円)という計算が成り立ちます。オーブントースターはトーストを焼くためだけの家電としては、比較的電気代は高いと言えます。
オーブントースターのメリットは、庫内のスペースが大きくないのでヒーターと食品の距離が近く、庫内の温度は早く上がるので、調理時間が短い点です。予熱が必要ないのでそこに無駄な電気代はかかりません。
ポップアップトースター電気代
次に、トーストを作る専用器具となるポップアップトースターの電気代について、計算します。消費電力を950W、トーストが焼きあがる時間は約3分と仮定します。
- 1分あたりの電気代:950W÷1,000×0.0167時間×27円/kWh=0.428円
- 1回あたりの電気代:950W÷1,000×0.05時間×27円/kWh=1.28円
オーブントースターを毎日使う場合は、1カ月あたり38.4円(1.28円×30日=38.4円)という計算が成り立ちます。
ポップアップトースターは、完全にトースト専用の家電です。トーストの大きさに対して効率的に熱を出し、最も短い時間で調理を完了できるため、比較的電気代は安いと考えられます。
トースター代わりになるものの電気代や光熱費
トーストを焼くと言えば、ポップアップトースターやオーブントースターが主ですが、トーストを焼くだけと考えると他の電化製品でも対応できると言えます。
オーブンレンジ、ホットサンドメーカー、フライパン、コンロのグリルなどでも焼き上げる事が可能です。それぞれを使用した場合の電気代をチェックしていきましょう。
オーブンレンジの電気代
オーブンレンジは多機能で、トーストを焼くことはもちろん、レンジ機能でなんでも温められますし、オーブン機能でグラタンなどの調理も可能です。一台でたくさんのことをできる優れた家電です。
消費電力を1000W、トーストが焼きあがる時間は約5分と仮定します。
- 1分あたりの電気代:1000W÷1,000×0.0167時間×27円/kWh=0.45円
- 1回あたりの電気代:1000W÷1,000×0.083時間×27円/kWh=2.241円
オーブンレンジを毎日使う場合は、1カ月あたり67.23円(2.241円×30日=67.23円)かかる計算が成り立ちます。
やはりオーブンレンジは多機能でトースト専門ではないため、トーストを焼くのには時間もかかります。また本体が大きいこともあり、消費電力も大きいので、電気代はトーストを焼く電化製品の中では比較的高いと言えます。
ホットサンドメーカーの電気代
ホットサンドメーカーは、トースターと近い機能で、パンを焼くことに特化した家電製品です。ワッフルやサンドイッチ、クラブサンドなど様々な種類のパン料理を作ることができ、家電としては安いので、特にお子様がいる家庭では持っている場合も多いのではないでしょうか。
消費電力を900W、トーストを焼き上げる時間は、予熱約5分+焼き時間4分が必要と仮定します。
- 1分あたりの電気代:900W÷1,000×0.0167時間×27円/kWh=0.406円
- 1回あたりの電気代:900W÷1,000×0.15時間×27円/kWh=3.645円
ホットサンドメーカーを毎日使う場合は、1カ月あたり109.35円(3.645円×30日=109.35円)かかる計算が成り立ちます。
ホットサンドメーカーって機械が小さいから、電力はそんなにかからないと思っていたけど一番電気代がかかるなんて驚き!!
パン類を焼く専用の家電で効率的に見えますが、実は一番電気代がかかるのです。予熱の時間も必要でさらに焼き時間もかかります。それに対して消費電力はオーブンレンジなどと変わらないのです。
フライパンのガス代
フライパンでガスを使ってトーストを焼く場合は、まず電気代はかかりません。ガスは火力が強いので、焼きあがるのにも時間がかなり短くて済みます。そして焼き上がりがおいしいとも評判です。
ガス代金は各会社で基本使用料に差はありますが、ガスコンロは弱火で使用すると1時間で約5円程度なので1分間で約0.08円、強火で1時間約38円なので1分間は約0.63円となります。トーストを焼く場合、予熱と焼く時間合わせて4分と仮定すると強火なら2.5円程度となります。
フライパンでトーストを毎日焼いた場合1ヶ月あたりで75円(2.5円×30日=75円)かかる計算が成り立ちます。これは、電気代よりはるかに安いと言えるでしょう。
しかしながら、どうしても洗い物が出てしまうのが難点。家電や電気代は少なくて済みますが、手間はトースターよりもかかると言えるでしょう。
コンロのグリルのガス代
コンロのグリルでもトーストを焼くことができます。意外と便利で時間的にも早く焼きあがります。加えてフライパンと同様、朝の消費電力を抑えてくれるのでブレーカー落ちなどの防止にも役立ちます。
魚を焼くグリルでトーストが焼けるのは目からうろこ!でも確かに火力が強いので美味しいトーストができそう!
魚焼きグリルの場合は機種にもよりますが、1分間で約1.9Lのガスが消費されています。1.9L×3分で5.7L、5.7Lは0.0057㎥に換算されます。全国平均値の13Aのガスを利用したとするとガス単価は139円。0.0057㎥×139円=0.8円のガス代となります。
魚焼きグリルで毎日トーストを焼いた場合は、1ヶ月で24円(0.8円×30日=24円)かかる計算が成り立ちます。これも電気代と比較すると、安いのは一目瞭然です。
しかしながら、魚焼きグリルはやはり魚を焼くことが多く、臭いが残ってしまっていることも。グリルの状態によっては、トーストに臭いがついてしまうことが考えられます。
◆なお、トースターの代用方法について以下の記事でご紹介しているので、気になる人はぜひ参考にしてくださいね。
電気代が安い!消費電力が少ないトースター
トースターは、一見電気代がかかるように思えますが、特に洗い物の必要がなく、忙しい朝でも手軽にトーストを作れる便利な家電です。実は、トースターの中でも消費電力の少ないトースターが人気です。
電気代が気になる人は、トースターの消費電力に着目することで、より節約が叶う機器を見つけられます。
象印 こんがり倶楽部 EQ-EH17
表面はサクッと中身はふわっとした食感のトーストが焼ける「サクふわトースト」コースが搭載されており、トーストを美味しく食べるために特化したトースターです。
【こんがり倶楽部の特徴】
- 便利な8つの「マイコン自動コース」搭載
- ビッグ&ワイド庫内
- お手入れ簡単「はずせるとびら」
- 手作りパンが簡単に作れる「手作りパン」コース搭載
1300Wというハイパワーで、ムラを抑えて焼ける「5本ヒーター」が搭載されています。焼き上げまでの時間を短時間で抑えることができ、その分消費電力や電気代を削減できるでしょう。
コイズミ KOS-0601
専用トレーを使って目玉焼きも同時調理できる、シンプルでスリムな1枚焼きのオーブントースターです。朝食が一度にトースターのみで完了できる便利な時短家電です。
- 外形寸法:約176(幅)×243(奥行)×278(高さ)mmの省スペース
- オシャレな見た目
- 目玉焼きを作れるようにトレー(ふた付)が付属
消費電力は580Wとかなり抑えられているので、電気代はお得!トースター一枚焼きなので、効率的に加熱でき、焼き時間もかかりません。
ツインバード TS-4034
コンパクトサイズによる近火で素早く焼き上げ、外はカリッ、中はふんわりとしたトーストを味わえるのが、ツインバードのオーブントースター。2枚焼きも可能なのでファミリーでも使い勝手が良いところもポイントです。
- 庫内の高さをおさえて、コンパクトにすることで、近火になり熱回りが速く焼き上がり時間を短縮
- サーモスタットを搭載
- コスパが良い
消費電力は860Wと、オーブンレンジやポップアップトースターと比較しても十分抑えられています。二枚焼きもできるので時間短縮にもつながり、電気代の節約も叶います。
ティファール ポップアップトースター メゾン
あっ!という間にサクふわなトーストが簡単に味わえるポップアップトースターとして人気のティファール製品。トーストを焼く専門のポップアップタイプです。一度に二枚焼くことが可能です。
- 1~7段階までお好みの焼き加減に調節が可能
- 冷凍パンの解凍も、あたためが足りないときの追加焼きも、ボタン1つで簡単
- 引き出してすぐお手入れができるパンくずトレイ
消費電力は850Wと、ポップアップトースターが平均900W以上あるのに対して、消費電力が抑えられている製品です。二枚焼きもできるので、複数枚を一度に食べたいときでも、短時間で調理が可能です。
トースターの電気代や購入費用は使用用途も含めて考えよう
朝の時間は、部屋の電気、エアコン、電子レンジ、ポットなど、一度に多くの電化製品を使うので、電力消費が激しく、ブレーカーが落ちてしまうことも多いでしょう。また昨今では、電気代が上がってきているので、少しでも節約を考えるご家庭も多いのでは?
トースターは、トーストを焼くことに特化しているのでとても効率的ではありますが、不要だと考える場合には、フライパンや魚焼きグリルでも代用が可能です。しかし、どれにおいてもメリット・デメリットがあるため、今一度よく考えてみましょう。
トースターは確かに、電気代はかかりますが、手軽で効率的なのも事実。消費電力や電気代が気になる場合には、節電に特化した製品を選んでみるのも一つの手です。ご家庭の朝のライフスタイルを今一度よく考えて、どの方法が合っているか、考えてみるとよいでしょう。