電子レンジは製品によってオーブン機能が搭載されています。調理の幅が広がる便利な機能ですが、使い方がよくわからず、機能を持て余してしまっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、オーブン機能の使い方や注意点を詳しく解説します。
さらに、おすすめのオーブンレンジを一緒にご紹介します。電子レンジのオーブン機能の使い方がいまいちわからない人や、これからオーブンレンジを購入する人は、ぜひ参考にしてみてください。
オーブンレンジの種類
お菓子作りをする人や、調理の幅を広げたい人はオーブン機能のある電子レンジを選ぶでしょう。オーブン機能が搭載されている電子レンジは2種類あります。それぞれの特徴をまとめたので、参考にしてみてください。
オーブンレンジ
オーブンレンジは、あたため機能に加えてオーブンやグリル機能を搭載している電子レンジです。オーブンは中までじっくり火を通すので、お菓子作りが楽しめます。グリル機能を使えば、トースターの代用として使ったり、グラタンなどの焼き料理に使ったりすることができます。オーブンレンジが1台あるだけで、さまざまな料理を楽しむことができるでしょう。価格は20,000万円前後の安いものから、70,000万円前後するものまで幅広くあります。
オーブンレンジは調理の幅を広げたい人や、お菓子作りをする人におすすめです。容量の小さい製品もあるので、一人暮らしの人にもおすすめですよ。
スチームオーブンレンジ
スチームオーブンレンジはオーブンレンジの機能に加えて、スチーム機能が搭載されています。蒸し料理を作ることができるため、より充実した機能を求めるならスチームオーブンレンジがおすすめです。スチーム機能で塩分や油分を落とせるので、ヘルシー料理を作ることもできます。
給水式のシンプルな製品は30,000万円前後で購入できますが、より高性能な製品の場合、100,000万円を超える製品もあります。価格は決して安くはないですが、蒸し料理やヘルシー料理を作りたい人は、スチームオーブンレンジがおすすめです。
オーブンレンジの機能
オーブンレンジはオーブン機能やグリル機能、スチーム機能など、多くの機能が搭載されています。とても便利なのですが、どんな時に何を使えばいいのかわからない人も多いでしょう。そこで、それぞれの機能をどのようなときに使うのかご紹介します。
電子レンジ機能
電子レンジ機能は、あたため機能のことです。どの電子レンジにも搭載されている機能ですね。電子レンジ機能は、コンビニのお弁当や作り置きした料理をあたため直すときに使います。一番利用頻度の高い機能ではないでしょうか。食品のあたため以外にも、冷凍食品の解凍や、料理の下ごしらえに使うこともできますよ。
一人暮らしなどで自炊をほとんどしない人であれば、電子レンジ機能のみで十分でしょう。
オーブン機能
オーブン機能は、食材を焼くための機能です。上下左右の4か所から熱を加えて庫内の温度を高めて、食材をじっくり焼きます。時間をかけて火を通すのが、オーブン機能の特徴と言えるでしょう。温度や時間を設定できるので、ケーキやクッキーなどのお菓子作りや、パンを焼くときに役立ちます。中まで火が通りにくい大きなお肉を焼くときにも使えるでしょう。表面だけではなく、じっくり中まで火を通したいときは、オーブン機能を使いましょう。
グリル機能
グリル機能もオーブン機能と同じ、焼くための機能です。グリル機能は上下の2か所、または上から熱を加えて食材を焼きます。お肉やお魚、グラタンなど焼き目をつけるときに役立ちます。中まで火を通さなくていいものは、グリル機能が向いているでしょう。
また、グリル機能はお肉やお魚の余分な油を落とすことができます。フライパンのように油を使って調理する必要がないため、ヘルシーな仕上がりになります。厚みがないお肉やお魚はフライパンの代わりに使えば、カロリーを抑えた仕上がりになるでしょう。
スチーム機能
スチーム機能は、スチームオーブンレンジに搭載されている機能です。庫内に水蒸気を発生させ、それを加熱して食材をあたためます。通常の電子レンジ機能よりも素早く熱を通すことができ、ふっくらした仕上がりになります。表面が硬くならないのも魅力ですよ。
また、スチーム機能は低温調理や蒸し調理ができます。オーブン機能よりもさらに調理の幅が広がるでしょう。油分や塩分を落とすことも可能なので、健康に気を使っている人にも向いている機能です。
電子レンジのオーブン機能の基本的な使い方
せっかく便利なオーブン機能があっても、正しい使い方を知らなくては損ですよね。ここでは、オーブン機能の基本的な使い方をご紹介します。正しい使い方を知って、今よりも調理の幅を広げてみてください。
しっかり予熱する
オーブンを使うとき、まずは予熱をすることが大切です。オーブン機能を使うときは、指定の温度で焼きますよね。予熱はあらかじめ指定の温度まで庫内をあたためてくれます。指定の温度から焼き始めることができるため、ムラなく火を通すことができます。
予熱なしでオーブン機能を使ってしまうと、焼きムラや生焼けの原因になってしまいます。特にケーキなどの生地を焼く場合、予熱をしないと乾燥して生地が膨らまず、失敗してしまいます。よりおいしい料理を作るためにも、必ず予熱してから使いましょう。
余熱を活用する
「余熱」とは、オーブン機能を使い終わった後に残っている熱のことです。余熱を活用すれば、無駄な電気代を使わずに済みますよ。例えば、煮物に味を染み込ませたり、肉料理をジューシーに仕上げたりすることができます。温泉卵を作ることもできるでしょう。どれも庫内に置くだけで完成しますよ。
オーブン機能を使い終わった後は庫内がかなり高温になっているので、気を付けながら活用しましょう。うまく活用すれば、節約につながりますよ。
オートメニューを活用する
製品によっては、オートメニューが搭載されています。オートメニューは、ボタン一つで自動で調理してくれる便利な機能です。温度や時間の設定をする必要がないため、簡単に調理できますよ。食材と調味料を入れてボタンを押すだけなので、誰でも簡単に使いこなせるでしょう。
オートメニューの種類は製品によって異なるため、あらかじめオートメニューの種類を確認しておくと便利ですよ。自分がよく作るメニューが搭載されているものを選べば、時短になり、料理の時間が今よりも快適になるでしょう。中には100種類以上のオートメニューが搭載されている製品もあるので、気になる人はチェックしてみてください。
付属のグリル皿や容器を活用する
付属のグリル皿を使えば、余分な油を落として調理することができます。さらに、グリル皿はフライパンのように皿自体が熱くなるため、食材を裏返す必要がありません。グリル皿が付属されている場合は、ぜひ活用しましょう。また、専用の容器が付属されていることがあります。専用の容器に材料を入れて加熱するだけで、低温調理や圧力調理ができるものです。手軽に料理を楽しめるので、専用容器がある場合は活用してみてください。通常なら時間がかかる料理も簡単にできますよ。
なお、専用容器が付属していなくても市販の容器で使えるものもあります。オーブンで使える容器は耐熱ガラスや陶器・磁器です。プラスチックや紙製・木製の容器は使えないため注意してくださいね。例えば、以下のような商品があります。
オーブンレンジを使う際の注意点
オーブンレンジは調理の幅が広がるなど、魅力がたくさんありますが、いくつか注意点もあります。今回は、オーブンレンジを使う際の注意点を3つに分けてご紹介します。オーブンレンジを安全に使うためにも、あらかじめ確認しておきましょう。
使用後は庫内をきちんと掃除する
オーブンレンジを使用した後、しっかり掃除していますか?汚れがたまるとニオイが発生したり、加熱効率が落ちたりするなどのデメリットがたくさんあります。電子レンジ機能、オーブン機能、グリル機能、どんな機能を使った場合でも、使用後は掃除するのがおすすめです。
毎回使用後に庫内の汚れを拭き取るだけで、庫内をきれいに保てますよ。年に数回は、クエン酸を使って水垢を掃除したり、重曹を使って油汚れを落としたり、時間をかけて掃除をしましょう。オーブンレンジを長く使うためにも、こまめに掃除してくださいね。
オーブン機能使用後にレンジ機能を使わない
オーブン機能を使用した直後は、庫内が高温になっています。そのため、通常よりも食材を加熱しすぎてしまう恐れがあります。コンビニのお弁当などは溶けてしまう可能性もあるため、注意しましょう。メーカーによっては、オーブン機能を使用した直後は電子レンジ機能が使えないようになっているので、説明書を確認してみてください。
余熱を使わない場合は、オーブン機能を使い終わったらすぐに扉を開けて庫内の熱を冷ましておきましょう。
必ず備え付けの専用天板を使用する
オーブン機能を使うときは、必ず備え付けの天板を使いましょう。天板を使わないと熱の伝わり方などが変わるので、うまく火が通らないなどの原因につながってしまうでしょう。メーカーによっては天板を使わずにオーブン機能を使うことを禁止している場合もあるので、注意してください。
万が一割れてしまったり紛失しまったりした場合は、純正の天板を購入しましょう。代用品もないことはないですが、使い方によっては故障の原因につながってしまいます。しっかり火を通すためにも、故障させないためにも、専用の天板を使いましょう。
使いやすいおすすめのオーブンレンジ
ここでは、おすすめのオーブンレンジをご紹介します。今回は使いやすいオーブンレンジを3つご紹介します。それぞれの価格や容量、オートメニューの数などをまとめました。どのオーブンレンジにしようか悩んでいる人は、参考にしてみてください。
パナソニック NE-MS4A
パナソニック NE-MS4Aは、簡単ですぐにできるオートメニューの数の多さが魅力のオーブンレンジです。「ワンボウルメニュー」は下ごしらえした材料を耐熱ガラスボウルに入れるだけで、簡単に調理ができます。パスタやクリームシチュー、副菜がワンボウルで簡単にできますよ。手のかかる中華料理や煮物も、10分程度で完成します。料理を時短したい人にぴったりの機能ですね。
オーブン機能は低温の70℃~高火力の300℃まで対応しています。お肉やお魚を焼くときは低温でじっくり、焼き芋など一気に焼きたいときは高火力など、どんな料理もおいしく仕上がるでしょう。
また、ご飯や調理済みのおかずはボタン一つで自動であたためてくれます。センサーが食品の温度や量を測定してあたためてくれるので、温度や時間の設定をしなくても、おいしくあたためることができます。解凍ムラを抑える「サイクロンウェーブ加熱」を採用しているので、中までしっかり解凍できるのも魅力の1つです。
比較的リーズナブルな価格で購入できるので、はじめてオーブンレンジを購入する人にもおすすめですよ。
価格 | 30,000円前後 |
容量 | 26L |
本体サイズ | 幅500mm×奥行き400mm×高さ347mm |
オートメニューの数 | 57種 |
東芝 石窯ドーム ER-XD3000
東芝 石窯ドームER-XD3000は、30L以上のオーブンレンジの中では業界最小の奥行きスリム設計です。奥行きわずか399mmなのに30Lの大容量で、「左右背面ピッタリ設計」になっています。一般的なオーブンレンジは、放熱のために左右と背面に一定のスペースが必要になります。東芝石窯ドームER-XD3000はスペースを開ける必要がないので、設置スペースが限られているご家庭におすすめです。
オーブン機能は「石窯おまかせ焼き」を使用すれば、食材を並べてスタートボタンを押すだけで調理が完了します。温度センサーが自動で火加減を調節してくれるので、難しい設定をしなくても、自動でちょうどいい焼き上がりになります。焼きすぎたり、中に火が通っていないという心配がないですね。オートメニューの数は198種類と多く、煮込み料理、野菜料理、幅広く対応しています。時短メニューも搭載していて、簡単なものは約3分で完成、ラタトゥイユやハッシュドビーフなど普通に作ると時間がかかる料理も、5~7分で完成します。
スチーム調理にも対応しているので、油分や塩分をカットしてヘルシー料理を作ることもできますよ。30Lと大きめなので、家族で使うのに最適です。大きめのオーブンレンジをお探しの人は、ぜひ検討してみてください。
価格 | 55,000円前後 |
容量 | 30L |
本体サイズ | 幅498mm×奥行き399mm×高さ396mm |
オートメニューの数 | 198種 |
象印 EVERINO ES-GT26
象印 EVERINO ES-GT26は、簡単につかいこなせておいしく調理できるオーブンレンジです。耐熱ガラスボウルが付属されていて、これを使ってさまざまな料理を簡単に作ることができます。「うきレジ」は全方位から加熱するため、味の染み込んだ料理を作ることができます。「レジグリ」は、レンジ機能とグリル機能を自動で切り替える機能です。レジグリを使えば、こんがり焼き色を付けることができるため、ハンバーグやグラタンなどの調理に向いています。
揚げ物のあたため直しに力を入れているのも魅力の1つです。一般的な電子レンジでは、揚げたてのようにあたため直すことはできないですよね。「サクレジ」を使えば、レンジ機能で素早くあたため、グリル機能で表面を焼き上げます。これによって中はあつあつ、衣はサクサク、揚げたてのようなおいしさが復活します。市販の揚げ物もおいしくいただけますよ。
また、おしゃれなデザインも特徴です。キッチンに置くだけで華やかになるでしょう。メニューボードは本体下部から引き出す仕様になっているので、普段は見えません。メニューは一覧になっていて見やすいですよ。デザイン重視の人でもきっとお気に入りの1台になるでしょう。ぜひチェックしてみてください。
価格 | 52,000円前後 |
容量 | 26L |
本体サイズ | 幅378mm×奥行き309mm×高さ201mm |
オートメニューの数 | 76種 |
オーブンレンジの使い方をマスターしてレシピの幅を広げよう!
オーブン機能の使い方や注意点、おすすめのオーブンレンジをご紹介しました。ポイントは以下の通りです。
- オーブン機能が搭載されている電子レンジは、オーブンレンジとスチームオーブンレンジの2種類
- オーブン機能を使うときは予熱をしてから、専用の天板を使う
- オーブンレンジを使う際は、オーブン機能使用後に電子レンジが使えないなどの注意点がある
オーブンレンジがあると、お菓子作りや蒸し料理など、調理の幅が広がります。自炊やお菓子作りが好きな人は、ぜひ持っておきたい1台です。この機会にオーブンレンジの購入を検討してみてはいかがでしょうか。オーブンレンジの使い方や製品選びで悩んだ際は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。