再エネ賦課金はいつまで上がる?単価の推移と今後の見通し

本記事の情報は2026年8月時点のものです。再エネ賦課金の単価は毎年度(3月頃)経済産業省が改定します。最新の単価は経済産業省・資源エネルギー庁の公式発表でご確認ください。

電気料金に毎月上乗せされている「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」。
2026年度は1kWhあたり4.18円と過去最高になり、「いったいいつまで上がり続けるの?」と気になりますよね。
この記事では、再エネ賦課金の単価がこれまでどう推移してきたか、なぜ上下するのか、そして今後の見通しを、経済産業省・資源エネルギー庁の公式情報をもとに整理します。

📋 この記事でわかること
  • 再エネ賦課金の単価の推移(一本調子では上がっていない)
  • 2023年度に単価が下がった理由(上げる力と下げる力)
  • FITの買取期間から見た「いつまで」の考え方
  • 今後の見通しと、断定できない理由
  • 賦課金は減らせる?今できること

再エネ賦課金の単価はどう推移してきた?

再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT・FIP)にかかる費用を、電気を使うみんなで負担するしくみです。
その単価は全国一律で、毎年度 経済産業大臣が設定します(出典:資源エネルギー庁)。
ここ数年の単価の動きを見てみましょう。

年度 再エネ賦課金の単価 前年からの動き
2022年度 3.45円/kWh
2023年度 1.40円/kWh 大きく下がった
2024年度 3.49円/kWh 再び上昇
2025年度 3.98円/kWh 上昇
2026年度 4.18円/kWh 上昇(過去最高)
出典:経済産業省 各年度の賦課金単価公表(2026年度2025年度2024年度)、経済産業省 調達価格等算定委員会資料(2022・2023年度単価)。

ここで注目したいのは、再エネ賦課金は一本調子で上がり続けてきたわけではないという点です。
2023年度は前年の3.45円から1.40円へと大きく下がり、その後また上昇しています。
制度が始まったのは2012年で、当初の単価はごくわずかでしたが、再エネの導入が進むにつれて上昇してきました。
では、2023年度はなぜ下がったのでしょうか。

2023年度に下がったのはなぜ?(上げる力と下げる力)

再エネ賦課金の単価は、単純に「毎年増える」ものではなく、上げる力と下げる力の綱引きで決まります。
資源エネルギー庁は、賦課金の算定について「買取に要した費用から、電気事業者が再生可能エネルギーの電気を買い取ることにより節約できた燃料費等は差し引いております」と説明しています(出典:資源エネルギー庁)。
つまり、おおまかには次の関係です。

  • 上げる力=再エネの買取に要した費用(導入が進むほど増える)
  • 下げる力=回避可能費用(買い取った電気を売って回収できる額。電力市場の価格が高いほど増える)

2023年度に単価が下がったのは、この「下げる力」が一時的に大きくなったためです。
2022年のウクライナ危機で電力市場の価格が急騰し、買い取った再エネ電気を売って回収できる額(回避可能費用)が急増しました。
その結果、差し引き後の賦課金単価が下がったのです。
実際、経済産業省の資料では、回避可能費用等の想定額は次のように動いています。

年度 回避可能費用等(下げる力) 買取費用等(上げる力)
2022年度 約1.5兆円 約4.2兆円
2023年度 約3.6兆円(急増) 約4.7兆円
2024年度 約2.1兆円(戻る) 約4.8兆円
出典:経済産業省(2024年度の賦課金単価算定根拠)。回避可能費用が急増した2023年度は単価が下がり、翌年その反動で上昇した。

このように、市場価格が大きく動くと、賦課金の単価も上下するのです。
ただし、これは2022〜2023年の特殊な事情によるもので、「市場が上がれば賦課金はいつも下がる」と単純に言えるわけではありません。

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いつまで上がる?今後の見通し

いちばん気になる「いつまで上がるのか」ですが、具体的に何年でピーク、何年で終わり、と公式に決まっているわけではありません
ただし、見通しを考えるヒントになるのがFITの買取期間です。
固定価格買取制度(FIT)の買取期間は、事業用(10kW以上)の太陽光などが20年間、住宅用(10kW未満)の太陽光が10年間と定められています(出典:資源エネルギー庁)。
2012年に始まった制度の買取案件は、この期間を満了すると順次FITから外れていきます(卒FIT)。
資源エネルギー庁も、住宅用太陽光について「買取期間が『10年間』と設定されていて、2019年の秋以降、買取期間の満了をむかえる太陽光発電が出始めます」としています(出典:資源エネルギー庁)。

買取期間を満了した分は、その買取費用(上げる力)が賦課金から外れていきます。
そのため、長い目で見れば、賦課金は将来的に減っていく方向に向かうと見込まれます
ただし、単価は毎年度、再エネの導入量(上げる力)と電力市場の価格=回避可能費用(下げる力)の綱引きで決まるため、途中は上がる年も下がる年もあります
「何年にピークで、何年に終わる」と断定はできないので、最新の見通しは毎年3月頃に経済産業省が公表する単価で確認するのが確実です。

賦課金は減らせる?今できること

再エネ賦課金の単価は全国一律で、契約する電力会社やプランを変えても同じです(出典:資源エネルギー庁)。
つまり、賦課金そのものを自分で減らすことはできません。
電気代を下げたいなら、減らせるのは基本料金や電力量料金の部分です。
使用量を抑える、契約アンペアや料金プラン・電力会社を見直す、といった工夫が現実的な対策になります。
プランや会社の選び方は、新しい電力会社の選び方の記事をご覧ください。
なお、再エネ賦課金は毎月変動する燃料費調整額とは別のしくみです。
電気代が高い背景全体は、2026年の電気代はなぜ高い?の記事で解説しています。

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よくある質問

再エネ賦課金はいつまで上がり続けますか?

「何年まで上がる」と公式に決まってはいません。ただしFITの買取期間(事業用20年・住宅用10年)を満了した案件は買取費用が賦課金から外れていくため、長い目で見れば将来的に減っていく方向と見込まれます。途中は上がる年も下がる年もあるため、最新の単価は毎年3月頃の経済産業省の公表で確認してください。

再エネ賦課金が2023年度に下がったのはなぜですか?

2022年のウクライナ危機で電力市場の価格が急騰し、買い取った再エネ電気を売って回収できる額(回避可能費用)が急増したためです。賦課金は買取費用からこの回避可能費用を差し引いて計算されるため、単価が一時的に下がりました。翌2024年度はその反動で再び上昇しています。

再エネ賦課金は会社を変えれば安くなりますか?

いいえ。再エネ賦課金の単価は全国一律で、どの電力会社・プランでも同じ単価が使用量に応じてかかります。賦課金そのものは減らせないため、電気代を下げたい場合は基本料金や電力量料金の部分(契約アンペアやプランの見直し)で工夫することになります。

再エネ賦課金と燃料費調整額は同じものですか?

別のものです。再エネ賦課金は再生可能エネルギーの買取費用を負担する全国一律の単価で、年度ごとに改定されます。燃料費調整額は火力発電の燃料価格の変動を反映する調整分で、毎月変わり電力会社ごとに異なります。

まとめ

再エネ賦課金は、一本調子で上がってきたわけではなく、上げる力(買取費用)と下げる力(回避可能費用)の綱引きで上下してきました。
2023年度は市場価格の高騰で一時的に下がり、その後また上昇して2026年度は4.18円/kWhになっています。
「いつまで上がるか」は公式に決まっていませんが、FITの買取期間(事業用20年・住宅用10年)の満了が進めば、長い目では減っていく方向と見込まれます。
賦課金そのものは全国一律で減らせないため、電気代を下げるなら基本料金や電力量料金の部分=プランや会社の見直しが現実的です。
最新の単価は、毎年3月頃の経済産業省の公表で確認しましょう。

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