高温の蒸気を利用して掃除ができる「スチームクリーナー」。
100度程度の上記により、しつこい汚れも洗剤を使わず落とせるのが利点です。
一方で、一部の素材には使用できないなどの制限もあります。
「フローリングが痛む」といわれているため使用を戸惑っている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、スチームクリーナーを使うとフローリング痛むといわれる原因を解説します。
他にも、スチームクリーナーの使用に注意が必要な素材・場所を紹介するので、購入検討中の方はぜひ参考にしてください。
スチームクリーナーは、火傷のリスクや一部素材に利用できないデメリットはあるものの、うまく活用すればカビ対策などに繋がる便利なアイテムです。
しつこい汚れが気になる箇所がある方は、利用してみてはいかがでしょうか。
スチームクリーナーでフローリングが痛むと言われる原因
スチームクリーナーでフローリングが痛むと言われる原因を解説します。
主に考えられる原因は以下の2点です。
- 蒸気ではなく熱湯が出ている
- 汚れを時間を掛けて掃除している
スチームクリーナーの機能上の問題と、掃除の仕方による問題点の2つがあります。
現在スチームクリーナーを使用中の方も、これから購入する方も、ぜひ上記の2点は押さえておきましょう。
蒸気ではなく熱湯が出ている
スチームクリーナーには主に2種類あり、ボイラー式とパネル式があります。
それぞれのメリットや機能をまとめると以下の通りです。
ボイラー式 | パネル式 | |
---|---|---|
機能 | ・タンク内で水を沸騰させて蒸気を噴出 | ・タンク内の水を噴出口のパネルで加熱し蒸気として噴出 |
メリット | ・高温で洗浄力が高い ・床などに水滴が残りにくい | ・沸騰の待ち時間が短くすぐに使える ・価格が安い |
デメリット | ・沸騰するまでの待ち時間が長め ・価格が高い | ・床に水滴が残りやすい ・温度がボイラー式より低く洗浄力が弱い |
パネル式は蒸気というよりは熱湯を噴出させて洗浄するタイプなので、床に水滴が残り痛みの原因となります。
加熱までの時間が短いためすぐに使えるうえに価格も安いという利点があるため、ちょっとした拭き掃除代わりには有効ですが、洗浄力を求める場合にはボイラー式を使用しましょう。
ただし、ボイラー式も温度が低い場合や長時間使用すると床に水滴が残りやすくなります。
高温の蒸気で一気に洗浄できる製品を選びましょう。
ボイラータイプの商品だと、例えば以下のような製品がおすすめです。
高圧洗浄機などでも有名なケルヒャーのスチームクリーナーは、高温のスチームで目に見えないバクテリアやウィルスを99.99%除去できる人気製品です。
洗剤いらずで小さな子供やペットがいる家庭でも拭き残しの心配がいらず、安心して使用できます。
価格は2万円弱ほどしますが、しつこい汚れも落としやすいボイラー式なので、どんな製品を買えばいいか迷っている方は検討してみてください。
【購入者の口コミ】
うっすらと出てきた浴室のカビ取りに購入しました。
引用:Amazon
熱い蒸気をあてるとカビが壊滅です。感動ものです。
天井まで届くのも使いやすく液だれが無いのも素晴らしいです。
買って良かったです。
本体がボイラー式で1リットルの水を入れ約6分間待つとボイラー内で
140℃以上に沸かし使用可能状態となる。吐出口からは100℃のスチームが噴射される。
流石ケルヒャー製だけあってレンジフードやガスコンロ周りの油汚れは
キレイに取れる。しかし付属のタオルの様なマットは一撃で真っ黒になり洗っても油汚れが
取れず洗濯が大変だ。工業用洗剤を使用して洗ったが余り汚れが取れずマジックリンを使うと
結構、落ちたが念の為に替えが大分必要だ。また1リットル使い切ると本体が冷えるまで1〜4時間待たねば給水口の
ボトルが空回りして外れない構造になっている。要するに連続使用には向かない商品だ。
従って大掃除には待ち時間が長いので向かない。
連続で長時間、使用したい方は上位機種のSC3をお勧めする。
※裏ワザとしてメーカー説明書には本体が人肌並みに冷めるまで
1~4時間、冷ますようにと記載されてあるが自分は要するに
本体が冷えればいいのだなと濡れ雑巾や濡れタオルで本体を
包むと温度が下がり比較的、短時間で給水口のボトルが空き
また水を入れて使用出来た。あくまで自己責任で。
引用:Amazon
始め、入れる水の量を間違えて多めに入れてしまったので、計量カップの用意は必要だと思いました。
引用:Amazon
スチームが出るまでの時間はすぐでした。まず、キッチンのフローリングの床を磨きましたが、何十年前からのベタついた床が新品のようにサラサラ、ピカピカになり、乾いてからワックスをかけたら張り替えたようになりました。
戸棚やシンク下の収納庫は、小さい方のアタッチメントで磨きましたが、油汚れも溶けるように落ちて、高温で除菌も出来て最高です。
付属品のカバーでも、使い捨てのアタッチメントカバーでも、使い勝手は同じなので、使い捨てを購入することをお勧めします。
家中を磨きたくなりました。
年末の大掃除用に購入しました。
引用:Amazon
最初に断っておきますが、これを使うときは洗剤との併用が必須です。スチーム単独では殆ど汚れは落ちません。
こびりついた油汚れ、タバコのヤニも、洗剤とスチームの併用で楽々に落とせます。当方はキッチン用マジックリンを使用しました。蒸気量は2段階調整できますが、殆どの場合、小で十分です。大にすると熱いお湯がファイバークロスから漏れてくることがあり、余りお勧めしません。
・レンジ台の吹きこぼれこびりつき:洗剤+スチームの後、スクレパーで簡単に剥がれます。
・レンジフードの油切り:最初に洗剤液に漬け込んでおく必要があります。スチームの後、たわしで擦れば油汚れが取れます。(これは余りお薦めでは無い)
・魚焼き器:これもスチームを当てる前に洗剤を吹きかけ、暫く置いてからスチーム洗浄すればきれになります。
ただ、網の部分は全く役に立ちません。
・レンジ周りの壁や棚扉など:添付のマイクロファイバーに洗剤を少し染み込ませてスチームすれば簡単に汚れがとれます。
・たばこのヤニ汚れ(壁や天井):添付のマイクロファイバーに洗剤を少し染み込ませてスチームすれば見事に取れます。正直、油汚れよりよく取れます。
・床の汚れ:添付のマイクロファイバーに洗剤を少し染み込ませてスチームすれば汚れは取れます。ただ他の床クリーナーと同じくらいです。スチーム当ててもワックス除去はできません。
水は1回の補給で0.6Lくらいしか入りません。スタンバイするのに6分、汚れの程度にも寄りますが、畳3枚分くらいは清掃できます。なのでこれより小型のSC1だとかなり使い勝手がかなり悪いと思います。
マイクロファイバー布は非常に良くできており、1-2回濯げば汚れが落ちますので、予備は特に不要でしょう。
たばこ汚れが余りにも良く落ちるので、義父が16年使った12畳の洋室の天井から壁までをお正月休みに3日掛けて清掃しました。スッキリして大変気分が良いですね。
他の方が、ホースが暑くなるというレポートを入れていますが、100℃の蒸気が通るので、いくら断熱しても限度があります。触れない程ではありませんが、お子さんが居るところでは使わない方が良いでしょう。
なお、蒸気はかなり危険です。素手だとやけどしますので、厚手のゴム手袋を使って作業してください。不器用な人(技術家庭で3以下)の使用は向いていないと思います。(失礼!)
汚れを時間を掛けて掃除している
長い時間をかけて掃除すると、フローリングなどの傷みの原因となります。
こちらもパネル式で起こりやすい問題点で、温度や圧力が低いことによりしつこい汚れが落ちにくく必然的に使用時間が長くなりがちです。
ボイラー式のスチームクリーナーであれば、ボイラー内に高温の蒸気を貯め、高圧力で一気に短時間で掃除ができます。
蒸気が発生するまでは10分以上かかることが多く、掃除の開始までには時間がかかりますが、結果的には短時間で掃除できるはずです。
フローリングの落ちにくい汚れを掃除する際は、できるだけボイラー式の高温スチームで掃除しましょう。
スチームクリーナーが使えない場所は?
スチームクリーナーが使えない場所について、主要な素材や場所を解説します。
主に以下のようなものにはスチームクリーナーは使えません。
- 無垢材のフローリング
- 壁紙
- プラスチックや人工大理石
- 革・麻・合成繊維
いずれも高温に弱かったり、変色などの可能性がある素材です。
上記以外にも使用できない素材がある場合もあるため、詳細はスチームクリーナー購入時に添付される取り扱い説明書の指示従って使用しましょう。
無垢材のフローリング
無垢材のフローリングの場合、基本的にはスチームクリーナーは使用しない方が良いでしょう。
木が反ったり割れたりする可能性があるため、そもそも無垢材に水分は厳禁です。
ただし、一概に駄目というわけではなく表面のコーティングの種類によっては使える場合もあります。
例えば、保護力が強いウレタン塗装の場合だとスチームクリーナーを使える可能性があります。
しかし、ウレタン塗装にも種類があるので、高温のスチームでコーティングが剥げるリスクがある点には注意してください。
フローリングをスチームクリーナーで掃除する場合は、しっかりと水分を弾く素材であることを確認し、熱湯ではなくスチームが出るボイラー式を使用しましょう。
壁紙
壁紙の場合も、スチームクリーナーを使用できる素材とできない素材があります。
水を弾かないタイプの壁紙全般には使用できません。
また、壁紙の端や継ぎ目など、スキマから蒸気・水滴が入り込むおそれがある場合も注意が必要です。
隙間から入り込んだ水分が壁紙を貼り付けているノリを溶かして剥がれたり、残った水分がカビや腐食の原因となります。
壁紙に使用されている素材を十分確認のうえ使用してください。
プラスチックや人工大理石
プラスチック・人工大理石などの素材は熱に弱く、スチームクリーナー使用すると割れたり変形したりといったおそれがあります。
こちらも素材やスチームクリーナー自体の機種によっても多少異なりますが、基本的には使用しない方が良いでしょう。
革・麻・合成繊維
革・麻・合成繊維といった素材も、高温に弱いので注意が必要です。
変形や色むらの原因となるため、スチームクリーナーは使用しないようにしてください。
ソファや車のシートなど、一部分に上記のような素材が使われている場合は、スチームクリーナーを使用する前にカバーをかけておくと良いでしょう。
スチームクリーナーを使うときのポイントを場所別で紹介!
スチームクリーナーを使うときのポイントを場所別で紹介します。
以下の3つの場所に分けて紹介します。
- キッチンの場合
- トイレの場合
- リビングの場合
いずれも日常的掃除をする場所なので、スチームクリーナーを使用する前にポイントを押さえておくと良いでしょう。
うまく活用することで、しつこい汚れを効率的に落とせるため、掃除の時短にも繋がるはずです。
キッチンの場合
スチームクリーナーは、キッチンの掃除には特におすすめのアイテムです。
キッチンは油汚れなどガンコな汚れがつきやすいポイントで、普通に拭き取ろうと思ってもなかなか取れないことが多いのではないでしょうか。
スチームクリーナーなら高温の蒸気を油汚れをしっかりと浮かせられるので、効率的に掃除ができるでしょう。
また、細かい部分などは専用のアタッチメントやブラシを活用すれば、さらに掃除しやすくなるはずです。
ただし、長期間放置された油汚れなどはスチームクリーナーだけでは落ちにくいものです。
その際は、洗剤なども使用して徹底的に清掃してください。
トイレの場合
トイレもスチームクリーナーでの掃除がおすすめの場所です。
水垢などが溜まりやすい便器のフチや、ウォシュレットのノズルなど、細かい部分を意識しながら使用してください。
頑固な黒ずみ汚れにもスチームクリーナーは有効です。
また、高温のスチームによって雑菌などの繁殖も抑えやすくなるでしょう。
便器と便座が外せるタイプのトイレであれば、普段開けない部分の汚れもまとめて掃除するのがおすすめです。
なお、カビ対策などトイレと似たような理由で、浴室の清掃にもスチームクリーナーは活用できます。
リビングの場合
リビングなどの広い部屋も、スチームクリーナーなら効率的に掃除できます。
前述の無垢材など、一部の素材には注意が必要ですが、一般的な複合フローリングには問題無く使用可能。
また、ボイラー式の高温スチームにより短時間でガンコな汚れを落とせるので、普段のモップがけよりも労力をかけずに掃除できるでしょう。
ポイントとしては、1ヶ所に長時間当て続けるのではなく、素早く移動させて床などの温度が上がり過ぎないようにするのがおすすめです。
まとめ
本記事では、スチームクリーナーでフローリングが痛むといわれる原因について解説しました。
記事の内容をまとめると以下の通りです。
【まとめ】
- 熱湯を噴射し長時間使用になりがちなパネル式は傷みの原因
- フローリングなどを掃除するならボイラー式がおすすめ
- 無垢材や壁紙など一部の素材や場所には使わない方が良い
スチームクリーナーにはパネル式とボイラー式があり、高温のスチームでさっと清掃できるボイラー式がおすすめです。
価格がやや高めで、蒸気が出るまでに時間がかかりますが、しつこい汚れも短時間で落とす洗浄力の高さが魅力です。
水滴が残りにくいため、水分が大敵なフローリングにも使いやすく、しっかりと汚れを落としたい方はぜひ検討してみてください。