再エネ賦課金の推移|2026年度は4.18円・月1,672円 2012年度からの一覧といつまで続くか

本記事の情報は2026年10月時点のものです。再エネ賦課金の単価は毎年度(3月頃)経済産業省が改定します。最新の単価は経済産業省・資源エネルギー庁の公式発表でご確認ください。

電気料金に毎月上乗せされている「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」。
2026年度の単価は1kWhあたり4.18円で、1か月の使用量が400kWhの家庭の負担額は月額1,672円、年額20,064円です(出典:経済産業省)。

2026年度の単価は2026年5月検針分から2027年4月検針分の電気料金まで適用されます。
2012年度の制度開始以来の最高値で、「いったいいつまで上がり続けるの?」と気になりますよね。

この記事では、再エネ賦課金の単価がこれまでどう推移してきたか、なぜ上下するのか、そして今後の見通しを、経済産業省・資源エネルギー庁の公式情報をもとに整理します。

📋 この記事でわかること
  • 再エネ賦課金の単価の推移(一本調子では上がっていない)
  • 使用量別の負担額(月200〜600kWh)
  • 2023年度に単価が下がった理由(上げる力と下げる力)
  • FITの買取期間から見た「いつまで」の考え方
  • 2027年度以降の制度の変更と、今後の見通し
  • 賦課金の負担は減らせる?今できること

再エネ賦課金の単価はどう推移してきた?

再エネ賦課金は、固定価格買取制度(FIT)で買い取られる再生可能エネルギーの電気の買取費用をまかなうために、電気を使う人が負担するものです。
その単価は全国一律で、毎年度 経済産業大臣が設定し、推測と実績の差は翌々年度の単価で調整されます(出典:資源エネルギー庁)。
制度が始まった2012年度からの単価の動きを、年度ごとに並べると次のとおりです。

年度再エネ賦課金の単価前年からの動き
2012年度0.22円/kWh制度開始
2013年度0.35円/kWh上昇
2014年度0.75円/kWh上昇
2015年度1.58円/kWh上昇
2016年度2.25円/kWh上昇
2017年度2.64円/kWh上昇
2018年度2.90円/kWh上昇
2019年度2.95円/kWh上昇
2020年度2.98円/kWh上昇
2021年度3.36円/kWh上昇
2022年度3.45円/kWh上昇
2023年度1.40円/kWh大きく下がった
2024年度3.49円/kWh再び上昇
2025年度3.98円/kWh上昇
2026年度4.18円/kWh上昇(過去最高)
出典:経済産業省 各年度の賦課金単価公表(2026年度・2025年度・2024年度)、経済産業省 調達価格等算定委員会資料(2012〜2024年度単価)。2012〜2025年度は北海道電力「過去の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価一覧」・東京電力ホールディングス「数表でみる東京電力」でも確認。2013年度以降は毎年5月検針分から翌年4月検針分まで適用。2012年度は2012年8月分から2013年3月分まで(2013年4月分も同額で据え置き)。2013〜2014年度は、このほか旧制度の太陽光発電促進付加金も請求されていました(九州電力によると2014年9月分で終了)。

ここで注目したいのは、再エネ賦課金は一本調子で上がり続けてきたわけではないという点です。

2023年度は前年の3.45円から1.40円へと大きく下がり、その後また上昇しています。
表のとおり、2012年度の0.22円から2022年度の3.45円まで、単価は毎年上がってきました。
では、2023年度はなぜ下がったのでしょうか。

家庭の負担額はいくら?使用量別の早見表

再エネ賦課金は電気を使うすべての人が負担し、負担額は使用量に比例します(出典:資源エネルギー庁)。
東京電力パワーグリッドも、賦課金は「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」に電気の使用量を掛けて計算するとしています(出典:東京電力パワーグリッド)。
経済産業省の2026年度単価4.18円/kWhに使用量を掛けて当センターで計算すると、次のとおりです。

1か月の使用量月額年額
200kWh836円10,032円
300kWh1,254円15,048円
400kWh1,672円20,064円
600kWh2,508円30,096円
2026年度単価4.18円/kWh×使用量(当センター計算)。400kWhの月額1,672円・年額20,064円は経済産業省の公表値と同じです(経済産業省)。

経済産業省が目安に使う400kWhは、総務省家計調査にもとづく一般的な世帯の1か月の使用量です(出典:経済産業省)。
同じ400kWhで比べると、2025年度は単価3.98円で月額1,592円・年額19,104円(出典:経済産業省)、2024年度は単価3.49円で月額1,396円・年額16,752円でした(出典:経済産業省)。

2026年度の単価は、買取費用等4兆8,507億円・回避可能費用等1兆6,495億円・販売電力量7,665億kWhという想定で算定されています(出典:経済産業省)。
2025年度の想定は、買取費用等4兆8,540億円・回避可能費用等1兆7,906億円・販売電力量7,708億kWhでした。

2023年度に下がった年は何が起きていた?

再エネ賦課金の単価は、単純に「毎年増える」ものではなく、上げる力と下げる力の綱引きで決まります。

資源エネルギー庁は、賦課金の算定について「買取に要した費用から、電気事業者が再生可能エネルギーの電気を買い取ることにより節約できた燃料費等は差し引いております」と説明しています(出典:資源エネルギー庁)。
つまり、おおまかには次の関係です。

  • 上げる力=再エネの買取に要した費用(導入が進むほど増える)
  • 下げる力=回避可能費用(電気事業者が再エネの電気を買い取ることで節約できた燃料費等。市場価格に連動する単価で計算される)

2023年度に単価が3.45円から1.40円へ下がった時期、経済産業省の資料では回避可能費用等(下げる力)の想定額が大きく増えていました。
2024年度の算定根拠では、2023年度の想定の回避可能費用等が3兆6,353億円と、2022年度の1兆4,609億円から大きく増えています(出典:経済産業省)。
想定額の動きを並べると次のとおりです。

年度回避可能費用等(下げる力)買取費用等(上げる力)
2022年度約1.5兆円約4.2兆円
2023年度約3.6兆円約4.7兆円
2024年度約2.1兆円約4.8兆円
出典:経済産業省(2024年度の賦課金単価算定根拠)。2023年度は回避可能費用等が増え、単価は1.40円に下がりました。2024年度は3.49円に上がっています。

経済産業省は、回避可能費用等を過去の市場価格の実績をふまえて、市場価格に連動する回避可能費用単価で計算するとしています(出典:経済産業省)。
このため、買取費用(上げる力)だけでなく、市場価格の動き(下げる力)でも単価は上下します。

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いつまで続く?2027年度以降の制度の変更と見通し

いちばん気になる「いつまで上がるのか」ですが、経済産業省の2025年度・2026年度の単価の発表には、賦課金がピークを迎える年や終わる年の具体的な記載はありません(出典:経済産業省)。
ただし、見通しを考えるヒントになるのがFITの買取期間です。

固定価格買取制度(FIT)の買取期間は、事業用(10kW以上)の太陽光が20年間、住宅用(10kW未満)の太陽光が10年間と定められています(電源によって異なり、地熱は15年間)(出典:資源エネルギー庁)。
2012年に始まった制度の買取案件は、この期間を満了すると順次FITから外れていきます(卒FIT)。
なお、FITより前の2009年11月に始まった「太陽光発電の余剰電力買取制度」でも買取期間は10年間で、資源エネルギー庁は「2019年の秋以降、買取期間の満了をむかえる太陽光発電が出始めます」としていました(出典:資源エネルギー庁)。

制度のほうは変わり始めています。
経済産業省は、2027年度以降、地上設置の事業用太陽光はFIT/FIP制度の支援の対象外になるとしています(出典:経済産業省)。

一方、住宅用(10kW未満)と屋根設置の事業用太陽光は、2026年度・2027年度も初期投資支援スキームで支援が続きます(出典:経済産業省)。
経済産業省は、初期投資支援スキームを「国民負担が増えない範囲」で導入したとしています。
バイオマスの一般木質等(10,000kW以上)と液体燃料は、2026年度以降FIT/FIPの支援対象外です。

FITの買取期間を満了した案件はFITを卒業する一方、毎年度の買取費用等には新たに運転を始める設備の分が加わります(出典:経済産業省)。
単価は毎年度、再エネの導入量(上げる力)と電力市場の価格=回避可能費用(下げる力)の綱引きで決まるため、途中は上がる年も下がる年もあります。
「何年にピークで、何年に終わる」と断定はできないので、最新の見通しは毎年3月頃に経済産業省が公表する単価で確認するのが確実です。

賦課金の負担は減らせる?今できること

再エネ賦課金の単価は全国一律で、契約する電力会社やプランを変えても単価は同じです(出典:資源エネルギー庁)。
ただし、負担額は単価に電気の使用量を掛けて計算されるため、使用量が減れば賦課金の負担額も減ります(出典:東京電力パワーグリッド)。

使用量を抑えるほか、基本料金や電力量料金の部分は、契約アンペアや料金プラン・電力会社の見直しで下げられる場合があります。
プランや会社の選び方は、新しい電力会社の選び方の記事をご覧ください。

なお、再エネ賦課金は毎月変動する燃料費調整額とは別のしくみです。
電気代が高い背景全体は、2026年の電気代はなぜ高い?の記事で解説しています。

再エネ賦課金とあわせて読みたい記事

よくある質問

再エネ賦課金はいつまで上がり続けますか?

経済産業省の2025年度・2026年度の単価の発表には、ピークを迎える年や終わる年の具体的な記載はありません。FITの買取期間(太陽光の事業用20年・住宅用10年)を満了した案件はFITを卒業しますが、毎年度の買取費用等には新たに運転を始める設備の分も加わります。途中は上がる年も下がる年もあるため、最新の単価は毎年3月頃の経済産業省の公表で確認してください。

再エネ賦課金が2023年度に下がったのはなぜですか?

賦課金は買取費用から回避可能費用を差し引いて計算されます。経済産業省の資料では、2023年度の想定の回避可能費用等が3兆6,353億円と、2022年度の1兆4,609億円から大きく増えていました。2023年度の単価は1.40円で、2024年度は3.49円に上がっています。

再エネ賦課金は会社を変えれば安くなりますか?

単価は変わりません。再エネ賦課金の単価は全国一律で、どの電力会社・プランでも同じです。ただし負担額は単価に使用量を掛けて計算されるので、使用量が減れば負担額も減ります。

再エネ賦課金と燃料費調整額は同じものですか?

別のものです。再エネ賦課金は再生可能エネルギーの買取費用を負担する全国一律の単価で、年度ごとに改定されます。燃料費調整額は火力発電の燃料価格の変動を反映する調整分で、毎月変わり電力会社ごとに異なります。

11月の値上げで、あなたの家はいくら変わる?

お住まいのエリアと世帯人数を選ぶだけで、2026年11月の料金改定の前と後で毎月の電気代がどれくらい変わるかを計算できます。規制料金(従量電灯)の目安で、燃料費調整額と再エネ賦課金を含みます。
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まとめ

再エネ賦課金は、一本調子で上がってきたわけではなく、上げる力(買取費用)と下げる力(回避可能費用)の綱引きで上下してきました。
2023年度は回避可能費用等が大きく増えた年で単価が1.40円に下がり、その後また上昇して2026年度は4.18円/kWh、月400kWhの家庭で月1,672円になっています。
2027年度以降は地上設置の事業用太陽光がFIT/FIPの支援の対象外になりますが、経済産業省の2025年度・2026年度の発表には、ピークや終わりの年の具体的な記載はありません。

単価は全国一律ですが、負担額は使用量に比例するので、使用量を抑えれば賦課金の負担も減ります。
最新の単価は、毎年3月頃の経済産業省の公表で確認しましょう。

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