「今は問題なく使ってるマットレスだけど寿命はどのぐらいなんだろう」と気になりませんか? マットレスにはコイルマットレスやウレタンマットレスなど、様々な種類がありますが、その種類によって買い替え時期も長持ちさせるためのコツなども違いがあります。
買い替え時期が分かればマットレスが壊れる前に新しいものを準備したり、少しでも長持ちさせるための工夫を取り入れたり、すぐに実践したくなることでしょう。
マットレスの素材別による平均的な寿命や買い替え時期が分かるポイントなどをご紹介します。ちょっとした使い方の工夫で、マットレスは長持ちします。
マットレスの素材別の平均寿命
マットレスは素材ごとに平均寿命が異なります。自宅にあるマットレスはどんな素材でできているのか、ぜひ確認してみてください。
ファイバー | 6年から8年 ※3年程度 |
ラテックス | 6年から8年 ※3年程度 |
高反発ウレタン | 6年から8年 ※3年程度 |
低反発ウレタン | 3年から5年 ※2年程度 |
ポケットコイル | 7年から9年 ※3年から5年程度 |
ボンネルコイル | 8年から10年 ※3年から5年程度 |
これらは一般的な平均寿命ですので、値段や使い方によって差が生じます。各素材の※は価格帯が安価なタイプの平均寿命です。
マットレスは同じ素材でも値段によって耐久年数に違いが生じるので、購入したときにいくらぐらいだったかが分かれば、ある程度寿命を導き出すことができるでしょう。
マットレスの買い替え時期がわかるチェックポイント
まだまだ使えそうだけど買ってからしばらく経つから、買い替えたほうがいいかな?
そう悩んだときは、マットレスを買い替えるポイントをぜひ確認してみてください。まだ使えるのか、それとも買い替え時期なのか見極めることができます。
マットレスの買い替えが初めてでも心配は無用です。以下のチェックポイントをぜひ確認してみてください。該当しなければまだ使えますし、該当する項目が多ければ買い替え時期と判断できます。
寝ている部分にへこみや沈みがある
マットレスにはいろんな素材がありますが、特に低反発マットレスによくみられるのが、いつも寝ている部分がへこんでいる状態です。低反発マットレスはその名の通り、反発が低いのが特徴で、身体が沈みやすくへこみやすいことから寿命が短い傾向にあります。
反発する力が弱いことから、身体が沈んだあとになかなか戻らず、質があまりよくない低反発マットレスはへこんだ痕が付きやすくなります。もちろん、そのほかの素材も使い続けていると寝ている部分がへこんだり沈んだりします。
この状態のままマットレスを使い続けると、身体に負担がかかり、血の巡りが悪くなることもありますし、朝起きたときに身体のあちこちに痛みを感じるようになることもあります。特に腰回りに疲れや痛みを感じたら、マットレスを新しいものに買い替えた方がいいかもしれません。
購入時よりも反発力がなくやわらかい
マットレスの状態はすぐ変化するわけではないので、使い続けていると変化に気づきにくいものです。そのため、買い替え時期が分からなくなりがちですが、買ったときに比べて柔らかすぎると感じた時は買い替え時期と判断していいでしょう。
特に高反発マットレスによく見られる状態です。柔かいマットレスならフカフカと寝つきがよくなるイメージがありますが、柔らかすぎると身体をしっかり支える力が弱くなり、質のいい睡眠とは程遠くなってしまいます。
マットレスは身体を支える役割がありますので、反発力がなくなると身体を支える力が弱くなり、寝る姿勢が悪くなることから身体に不調が出やすくなるので注意が必要です。
寝起き時に体が痛い
朝起きた時、寝起きはスッキリしてますか?「なんだか疲れが取れない」「どういうわけ身体のあちこちが痛い」などの悩みがあったなら、もしかしたらそれはマットレスに原因があるかもしれません。
人それぞれ体格が違いますので、その人にあったマットレスも様々です。そのため、自分に合っていないマットレスを使い続けると、少しずつ身体に負担がかかり身体の不調となって現れます。
マットレスを長年使い続けていると、反発が弱くなってきたり、へこみや沈みが生じてきたりします。このように劣化が生じることで、だんだんと自身の体にも合わなくなってしまい、体に痛みを感じるようになってしまいます。
寝起き時の体の痛みは、不調だけが理由ではなく、マットレスに原因があるかもしれません。長期にわたってマットレスを使用しているのであれば、買い替えを検討してみてもよいかもしれません。
軋み音やへたりが目立つ
マットレスの中でも特にボンネルコイルやポケットコイルにあてはまる状態で、マットレスに横たわったときに、軋む音が聞こえるようになると、マットレスの買い替え時期と言われています。
「まだ音は聞こえないから大丈夫かな」と思っていても、身体にマットレスのバネを感じるようになったときも、買い替え時期と判断してよいでしょう。ボンネルコイルやポケットコイルの表面のクッションがへたることで軋む音が聞こえたり、バネが身体にあたりやすくなります。
この状態のまま使い続けると、なかなか寝付けなくなったり何度も夜中に目が覚めたりするなど、質のいい睡眠とはかけ離れてしまいます。結果的に身体に負担がかかった状態が続くので、軋み音やへたりが気になるようになったらマットレスを買い替えましょう。
カビや汚れがある
マットレスに限らず、寝具は湿気を吸いやすい特徴があります。人が寝ている間に汗をかくことが理由になっているほか、日本には四季があるので梅雨時期になると布団が湿気を吸い、カビが生えやすい状態になります。
定期的に布団乾燥機で湿気を飛ばしても、長年使い続けることで知らず知らずのうちにカビが生えてしまうことも珍しくありません。カビや汚れがあるマットレスを使い続ければ、アレルギーなどで身体に不調をきたしますので、早めに買い替えることをおすすめします。
マットレスを一度裏返してみてください。もしかしたら裏にカビが生えているかもしれません。マットレスは布団と違って、裏返す機会は少ないので、カビが生えていないかどうかこの機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。
マットレスを長持ちさせる使い方
マットレスは安い買い物ではないので、できれば長く使い続けたいところではないでしょうか。いつか買い替え時期がくるとしても、少しでも長持ちさせることができれば、お財布にも地球にも優しく一石二鳥です。
長持ちさせるコツをいくつかご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。コツを実践することで、およそ1年から2年は長持ちさせることができます。
ひっくり返したりローテーションさせて使う
一般的なマットレスは、片面だけでなく裏も使える仕組みになっています。低反発マットレスや高反発マットレスはそれほど重くないので力の弱い方でも簡単に上下を入れ替えることができます。
ボンネルコイルやポケットコイルは中にコイルが入っているので重さがあり、上下を入れ替えるのは少々難しいかもしれませんが、ひっくり返すことはできるので、定期的に上下を入れ替えることをおすすめします。
また中身が分割されているマットレスであれば、場所をローテーションすることもおすすめです。同じ位置で毎日寝ることで、へたりや沈みに偏りが生じてしまいますが、定期的に寝る場所をローテーションさせることで、この偏りを軽減させることができます。
陰干し・乾燥などの手入れを定期的におこなう
人の寝汗や、季節の湿気などにより、マットレスは非常に湿気がたまりやすいと言えます。マットレスにとって湿気は大敵。カビなどの原因になるため、湿気対策を十分におこないましょう。
定期的に陰干しをおこなうなどして、風を通すようにすると良いでしょう。コイルタイプのマットレスなど、重量が重く、陰干しが難しい場合には、下に雑誌などを柱にして、下に空気を通すだけででも十分です。特にマットレスの下部の湿気を逃がすイメージで、定期的にお手入れをしましょう。
マットレスの素材によっては、天日干しをおこなうと、傷んでしまうものもあります。マットレスの素材や洗濯表示などを必ず確認し、それぞれに合ったお手入れをおこないましょう。
また普段から除湿シートを入れておくことで、湿気がたまるのをある程度防ぐこともできます。
シーツやカバーを定期的に洗って清潔に保つ
シーツやカバーの取り外しが面倒で、ついつい洗濯を後回しにしていませんか?見た目にもそんなに汚れていないから大丈夫と安心するのは危険です。シーツやカバーは、寝ている間にかいた汗を吸っていますし、皮脂や皮膚の角質などで汚れてしまいます。
汚れたことで菌やダニなどが発生しやすくなり、また臭いも気になるところです。汚れたシーツやカバーを使い続けると、その汚れがマットレスに付着して、カビが生えやすくなります。マットレスはシーツやカバーのように洗濯するのは不可能ですから、定期的にシーツやカバーを洗濯する習慣を取り入れてみてください。
もちろん毎日洗う必要はありません。1週間に1度、汗をかかない季節であれば2週間に1度洗うぐらいでよいでしょう。
ベッドパッドを併用する
ベッドパットとは、シーツとは違う役割を担っています。シーツはマットレスが汚れるのを防ぐために使いますが、ベッドパットはシーツに比べて厚みがある分、肌当たりがよくなったり、寝心地の良さがアップします。
また、様々な素材で作られたものがあり、暑い夏には冷感タイプや吸汗性のあるもの、寒い冬には保温性の高いものなどが使われます。シーツに比べるとマットレスに直接汚れが付きにくくなるため、マットレスを長持ちさせるためにはベッドパットを併用するのがおすすめです。
ベッドパットも洗濯可能ではありますが、シーツに比べると乾きにくいので、ベッドパットとシーツを併用するのもいいかもしれません。
ファイバー素材は熱に気を付ける
ファイバーマットレスは反発力があり、寝返りがしやすい特徴を持っています。また、水洗いが可能なので清潔に保つこともできますし、通気性に優れているので湿気がこもりにくいのもメリットです。
ただし、直射日光など熱に弱い性質なので、天日干しはできません。布団乾燥機で湿気を飛ばすこともNGです。熱に弱いとされるポリエチレンという素材を使っているので、湯たんぽの使用もNGとされています。知らずにこれらをおこなってしまうと、マットレスを傷め、劣化の原因になるため注意しておきましょう。
ファイバー素材のマットレスをお手入れする場合は、お部屋の中で陰干しするだけで充分です。水洗いしたあとは、陰干しで水分をしっかり飛ばしましょう。
長持ちするマットレスの選び方
マットレスは長持ちするイメージがありますが、素材や造りによって平均寿命が異なります。例えば、低反発ウレタンと高反発ウレタンでは、どちらが長持ちするか気になるところではないでしょうか。
少しでも長く使い続けるためにも、長持ちするマットレスの選び方をぜひ理解しておきましょう。長持ちするマットレスはどんなタイプなのか、どんな特徴のあるタイプを選べばいいのか、について解説します。
ウレタンは高反発の方が長持ちする
ウレタンマットレスには低反発と高反発があります。ウレタンという素材で作られていて、マットレスのほかにも建物の断熱材に使われていたり、ヘルメットの内部にクッションとして使われていたりする素材です。
ウレタンのクッションとしての働きによって、寝た時に身体全体を支えてくれる特徴があります。低反発マットレスと高反発マットレスでは、高反発のほうが身体を押し戻そうとする働きが強く、耐久性が強いため、低反発に比べるとへたりにくいのがメリットの一つと言えるでしょう。
かつては低反発より高反発は通気性が悪い部分がデメリットになっていましたが、最近では通気性のよい高反発マットレスも流通しており、長持ちする特徴も相まって購入者が増えています。
ウレタンは厚さ10センチ以上・30D以上がおすすめ
ウレタンマットレスでも低反発の場合は反発する力が弱いので、最低でも厚みは10センチ以上ほしいところです。厚みが10センチ以下になると身体の沈みが大きくなり、へたりやすいのが難点です。ウレタンマットレスを長持ちさせるなら、厚みは10センチ以上のものを選びましょう。
また、ウレタンマットレスの密度を表す数値「D」を確認してください。密度が30D以上であれば密度の高いマットレスとなります。密度が高ければ身体の沈みが少なくなり、ウレタンにかかる負担も少なくなることから、劣化の速度を緩めることができます。
密度の高いマットレスは平均すると、およそ5年から10年ほど長持ちすると言われています。
コイルはポケットコイルの方が長持ちする
コイルマットレスには、ポケットコイルマットレスとボンネルコイルマットレスがあります。ポケットコイルマットレスは、コイルがそれぞれ独立しているのに対して、ボンネルコイルマットレスは、コイルが連結しています。
どちらも平均すると8年から10年ほどの寿命がありますが、ポケットコイルマットレスの方が長持ちすると言われています。そのわけは、コイルが独立していることが理由のひとつにあげられます。
コイルが独立しているので隣り合うコイルと触れ合わず、それぞれのコイルに振動が伝わりにくいので不可がかかりにくいため、ボンネルコイルマットレスに比べるとポケットコイルマットレスのほうが長持ちするというわけです。
コイルマットレスは厚さ25cm以上がおすすめ
コイルマットレスを長持ちさせるなら、厚みは25センチ以上のものをおすすめします。25センチ以上の厚みがあることで、寝心地の良いクッション性を持ちながら、十分な復元力が備わっているので、身体の沈みが大きな負荷にならず、長持ちさせることが可能です。
このぐらいの厚みのマットレスになると、値段はだいたい10万円ぐらいが一般的です。ベットフレームに置いて使うのが一般的で、定期的に裏表をかえして通気性をよくすることで、さらに長持ちさせることができます。
ちなみに、コイルの上の部分の詰め物の厚みが薄いと、コイルが身体に降れる底つき感が感じやすくなりますので、マットレスそのものの厚みと、コイル上部の詰め物を足して25センチ以上のものを選ぶようにしてください。
マットレスの買い替え時期は種類によっても違う!
マットレスの買い替え時期は、どんなマットレスを使っているかによって違うことをおわかりいただけたでしょうか。
マットレスの種類別の寿命を知ることで、今使用しているマットレスが買い替え時期なのかどうか判断できたことでしょう。合わせて、マットレスを長持ちさせるコツを実践すれば、新たに購入したマットレスの寿命を延ばすことができます。
古くなったマットレスを使い続けることで、質のいい睡眠とは程遠くなり、いつしか身体に不調が現れてしまうかもしれません。マットレスの買い替え時期が近付いているなら、この機会に自分に合うマットレスの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
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