こまめに掃除機をかけていても、じっと床を見れば髪の毛が残っていてガッカリした経験はありませんか？
掃除機だけでは髪の毛を吸いきれず、結局お掃除シート等を活用して掃除の手間が増えてしまうこともあるのではないでしょうか。
掃除機が髪の毛を吸わない原因は、吸引力の低下だけの問題ではないかもしれません。
今回は、掃除機が髪の毛を吸わない場合の原因や吸引力アップのための対策とともに、おすすめの掃除機や自分に合った選び方のポイントをご紹介します。
掃除機が髪の毛を吸わない理由と一般的な原因
まずは、掃除機が髪の毛を吸わない時の一般的な原因について見ていきましょう。
吸引力の低下
掃除機の吸引力は、使い勝手を左右する重大なポイントです。
吸引力を低下させる要因としては、モーターの故障、フィルターやブラシロールの詰まり、ホースやノズルの詰まり等が考えられます。
落ちている髪の毛の長さ・細さ
髪の毛は、掃除機のブラシロールというパーツに巻き付きやすく、特に長い髪の毛は短い髪の毛に比べて詰まりを起こしやすくなります。
ブラシロールが詰まると吸引力の低下につながるため、掃除機自体のメンテナンスも定期的にしておく必要があります。
また、細い髪の毛は太い髪の毛に比べて吸い込みにくく、吸引力が強い掃除機でないと吸えない可能性があるでしょう。
静電気の影響
掃除機で髪の毛が吸えないのは、静電気の影響も考えられます。
静電気で髪の毛がくっついている状態だと、たとえ掃除機に問題がなくても吸えないケースも多いです。
フローリングに比べて毛足の長いカーペットは静電気が発生しやすく、そのぶん髪の毛が吸えないこともしばしば。
空気が乾燥していると、さらに静電気が発生しやすい環境下となり、髪の毛が余計に吸い取りにくくなってしまいます。
掃除機の設計と機能
掃除機の設計や機能の違いによって、吸引力は変わります。
例えば、吸い込み口の小さなスティック型の掃除機は、コンパクトさは魅力ですが吸引力はやや弱めであることが多いでしょう。
また、ロボット掃除機の場合は、車輪の回転や床からの高さが吸引力を左右することもあります。
掃除機のスペックによる違いは対処のしようがない部分ですので、後悔しない掃除機選びが肝心です。
掃除機と髪の毛の問題を解決するための製品紹介
掃除機の中には、髪の毛が絡まないように工夫してあるものや、お手入れが簡単に行えるものなど、さまざまな製品があります。
髪の毛が絡みにくい、人気のある掃除機をピックアップしてご紹介します。
髪の毛が絡まないおすすめの掃除機
パワーコードレス MC-SB53K-HC (Panasonic)
「からまないブラシ」を搭載しており、ペットの毛や髪の毛が非常に絡みにくい点が特徴。V字型のパワーノズルが、ゴミを中央に集めてしっかり吸引するため取り残すことなくお掃除できます。
ブラシに使われている素材は1種類ではなく、フローリング・絨毯・たたみのいずれも綺麗にできるように設計されています。本体質量は約1.5kgで、扱いやすい点も嬉しいポイントです。
パワーブーストサイクロン PV-BH900K(HITACHI)
「吸引力の高い掃除機は重い」という思い込みを払拭してくれる、軽さとハイパワーの両方を兼ね備えた掃除機です。
「からまんブラシ」という、従来の回転ブラシとは違うループ形状になったブラシが、髪の毛をしっかりキャッチして絡むことなく吸引してくれます。
さらに、このブラシはまるで水拭きをした後のような、フローリングに付着した菌を拭き取ってくれる働きも。ワンタッチで着脱でき、簡単に水洗い可能です。
紙パック掃除機とサイクロン掃除機の比較
髪の毛が絡みにくい掃除機には、紙パック式とサイクロン式の両方があります。この2つの大きな違いは、ゴミを集める「集じん方式」によるものです。
紙パックの掃除機では、吸い込んだゴミがあらかじめセットしておいた専用の紙パックに集まります。掃除機が吸い込んだゴミと空気は紙パックを経由して、空気のみ外に排出される仕組みです。
一方、サイクロン方式はゴミが直接ダストボックスに集められ、一緒に吸い込んだ空気はダストボックス内で発生する遠心力でゴミと分離されます。分離しきれない微細なゴミはフィルターを通して除去される仕組みです。
吸引力が持続しやすいのはサイクロン式という意見が一般的ですが、これはお手入れを適切に行った場合に限られます。ゴミをその都度捨てずにためてしまったり、フィルターのお手入れを怠けたりすると、吸引力は下がってしまうため注意が必要です。
紙パック式の場合、だんだんとゴミが紙パックの中にたまっていくため、目詰まりをすると吸引力が弱くなります。また、ゴミが蓄積することで徐々に排気のにおいが気になる可能性も出てくるでしょう。
しかし、サイクロン式に比べるとお手入れの手間が少なく、ゴミがたまったタイミングで紙パックを取り替えるだけなので簡単です。
持続的な吸引力の高さを求めるのであれば、サイクロン式の方がメリットを感じやすいかもしれませんが、お手入れの頻度や方法などを総合的に判断した方がよいでしょう。
吸引力をアップするための実践的な方法
髪の毛に限らず、ホコリや花粉の掃除など、掃除機は吸引力の高さが満足度に直結するとも言えます。
いくら見た目が好みで操作しやすくても、吸引力が不十分だと早々に買い替えを検討せざるを得なくなるかもしれません。
しかし、掃除機の扱い方を変えると、吸引力が高まる可能性もあります。買い替えを検討する前に、以下のポイントを実践してみてはいかがでしょうか。
適切な掃除機のメンテナンス
掃除機の吸引力が弱まる主な原因は、汚れ・ゴミの詰まりです。
各パーツを点検し、掃除できる部分はこまめに綺麗にしておきましょう。
サイクロン式の場合は定期的なフィルターのお掃除も必要です。こまめに掃除をすることで、故障の原因を減らし異常がある場合の早期発見にもつながるでしょう。
床やカーペットの種類に合わせた掃除方法
フローリングの場合、板の間にほこりが溜まります。掃除機は溝に沿った方向にかけていきましょう。
畳の場合は、畳の目に沿う方向で掃除機をかけ、縁や敷居、畳と畳の間などは細いノズルを使ってホコリを吸い取ります。
カーペットは、フローリングや畳のように一方向に掃除機をかけただけでは汚れが吸いきれません。縦方向にかけた後は、横方向にもかけてカーペットに入り込んだ汚れを取り除きましょう。
静電気を防ぐ対策
静電気除去シートを使ってあらかじめ除電しておくと、髪の毛が静電気ではりつく現象を和らげてくれます。
他にも、ドライシートやモップを使って掃除機をかける前にホコリをとり、掃除機をかけた時の静電気を抑える方法も効果があるでしょう。
髪の毛を効率的に取り除くポイント
髪の毛が絡まりにくい掃除機を購入するのが最もてっとり早いですが、今ある掃除機を継続して使いたい場合は、髪の毛を効率的に取り除くポイントも押さえておくと安心です。
ブラシに髪の毛が絡まった場合は、ハサミで切って手で引っ張ると取り除けます。ブラシを傷つけないように注意しましょう。
ライフスタイルに合った掃除機選び方とは
家の広さや家族の人数、ペットがいるかどうかなどを考慮して掃除機を選ぶと、よりストレスなく使えるのではないでしょうか。
ここからは、ライフスタイルに合った掃除機選びで役立つ情報を紹介いたします。
ペットを飼っている家庭向けの掃除機
ペットの毛は髪の毛よりも細く柔らかく、しかも換毛期になると大量に抜け落ちます。
掃除機を選ぶ際は、吸引力の強い掃除機やペットの毛をよく吸うように開発された掃除機がよいでしょう。
サイクロン式と紙パック式
サイクロン式と紙パック式の違いは先ほど触れたとおりです。それぞれの特徴を理解して、使い勝手のよいものを選びましょう。
コードレスのものは手軽にどこでも使えて便利ですが、サイクロン式しかないと誤解されがちです。
実は、コードレス掃除機の中にも紙パック式のものはあるため、その点にも含めて自分にあったものを見つけましょう。
信頼のブランドを比較：ダイソン、シャーク、日立
掃除機で人気の高いブランドといえば、ダイソン、シャーク、日立などではないでしょうか。それぞれのブランドの特徴を比較してみましょう。
ダイソン
ダイソンは、コマーシャル等でもよく言われているように、吸引力に定評があります。
サイクロンの遠心力を使ったパワフルな吸引力は、掃除の効率性を高めてくれる重大なポイントとなるでしょう。
集塵と排気にも徹底したこだわりがあり、V6シリーズ以降にはポストモーターフィルターによって0.3ミクロン相当の微粒子まで除去してくれます。
シャーク
シャークの掃除機は、オリジナリティの高いヘッドが大きな魅力です。
日本専用のモデルがあり、まさに日本の家屋・住環境のことを考慮して作られたモデルはフローリング・畳・カーペット・ラグなどさまざまな床にすべて対応できる点が特徴。コンパクトに畳めて収納に困らない点もメリットです。
さらに、シャークの掃除機はバッテリーが2つセットになっているのが基本であり、2つとも充電しておけば広い家でもバッテリーの心配なく掃除できます。
日立
日立は、強い吸引力と軽さを両立させたモデルが多い点が魅力です。
吸引力が弱くなりがちなスティックタイプの掃除機でさえ、高出力・高効率なモーターの開発により強くて軽い掃除機を実現しています。
製品のバリエーションが豊富で、それぞれ特徴や搭載されている機能にも違いがあり、自分の求めるタイプを選びやすいのではないでしょうか。
掃除機が髪の毛を吸わない原因と吸引力をアップする方法まとめ
掃除機が髪の毛を吸わない原因は、吸引力だけでなく静電気の発生やメンテナンスの状況などさまざまな原因があります。
近年は、ヘッドに髪の毛が絡まらないような工夫を施した掃除機も多数販売されているため、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
今使っている掃除機も、お手入れによって吸引力を高められる可能性があります。メンテナンスを丁寧に行い、その違いを確かめてみるのもよいでしょう。
