従量電灯と自由料金プランの違い|規制料金はどっちが得?選び方

本記事の情報は2026年8月時点のものです。電気料金やプランの内容・受付状況は改定される場合があります。最新の料金や契約種別は、契約中の電力会社・小売電気事業者の公式サイトや検針票でご確認ください。

電気の契約を見直そうとすると、必ず出てくるのが「従量電灯(規制料金)」と「自由料金プラン」という言葉です。
「どう違うの?」「結局どっちが得なの?」「今の自分はどっち?」と迷いますよね。

この記事では、規制料金と自由料金の違い・燃料費調整の上限の差・どちらが得かの考え方・見分け方を、資源エネルギー庁や電力会社の公式情報をもとに中立に整理します。

📋 この記事でわかること
  • 規制料金(従量電灯)と自由料金の違い
  • 規制料金が「経過措置」と呼ばれる理由
  • 燃料費調整の「上限」が規制と自由で違うこと
  • どちらが得か・どう選ぶかの考え方
  • 今の自分が規制料金か自由料金かの見分け方

規制料金(従量電灯)とは?

規制料金とは、電力自由化のあとも「経過措置」として各地域の大手電力が引き続き提供している料金のことです。
資源エネルギー庁は「一般のご家庭の料金メニューで言えば、大手電力が提供する『従量電灯A/B/C』とあるようなメニューが『規制料金』に当たります」と説明しています(出典:資源エネルギー庁)。

規制料金の大きな特徴は、国のチェックが入ることです。
その約款(特定小売供給約款)は「経済産業大臣による認可を受けているもの」で、値上げする場合も、電気事業法に基づき経済産業大臣の認可が必要とされています(出典:資源エネルギー庁)。

勝手に大幅な値上げができないぶん、価格が急に動きにくいのが規制料金です。

従量電灯A・B・Cの違い

同じ従量電灯でも、基本料金の決まり方には違いがあります。
関西電力などの従量電灯Aは、基本料金がなく一定使用量までの最低料金がある「最低料金制」です(「基本料金はございませんが、15kWhまでは一律の最低料金がございます」出典:関西電力)。

一方、東京電力などの従量電灯Bは、契約するアンペア(10〜60A)に応じて基本料金が決まる「アンペア制」です(出典:東京電力エナジーパートナー)。
どちらの方式かは地域の電力会社によって異なるため、ご自身のエリアの会社の公式ページで確認してください。

自由料金プランとは?

自由料金とは、2016年(平成28年)4月の電気の小売全面自由化で選べるようになった、事業者が自由に設定する料金のことです。

資源エネルギー庁は「2016年(平成28年)4月1日以降は、電気の小売業への参入が全面自由化されることにより、家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました」としています(出典:資源エネルギー庁)。

自由料金は「原則として事業者の裁量で設定されるものであり、認可等の規制はありません」とされ、大手電力の新しいプランのほか、いわゆる新電力(大手電力以外の小売電気事業者)も多数参入しています(出典:資源エネルギー庁)。

国の認可を挟まないぶん、各社が独自の料金・割引・セットプランを打ち出せるのが自由料金です。

規制料金は「経過措置」という位置づけ

ここで知っておきたいのが、規制料金は「時限的な経過措置」として残されているという点です。
資源エネルギー庁は「消費者保護のため、料金規制の経過措置が執られています。小売電気事業者間の競争が十分に進展するまでの間…規制部門の電気料金(経過措置料金)も、各地域の電力会社から引き続き提供されます」と説明しています(出典:資源エネルギー庁)。

また「時限的な経過措置として残し、競争状況を見極めてから撤廃することになった」ともされています(出典:資源エネルギー庁)。

つまり、規制料金は将来にわたって必ず残り続けると決まっているわけではないのです。
ただし現時点では、資源エネルギー庁は「現在も、全国すべての地域で規制料金は存続しています」としています。
「今は全国で使えるが、将来的には見直される可能性がある枠組み」と理解しておくとよいでしょう。

規制料金と自由料金の違い早見表

ここまでの違いを、表に整理します。

比較項目 規制料金(従量電灯A/B/C) 自由料金プラン
料金の決まり方 原価をもとに算定し経産大臣が認可 原則として事業者の裁量で設定
値上げのしかた 経産大臣の認可が必要 認可等の規制はない
燃料費調整の上限 上限あり(基準の1.5倍) 上限のない会社が多い(会社による)
位置づけ 時限的な経過措置(現在は全国で存続) 自由化で選べる通常のプラン
プランの多様さ シンプルで安定的 割引・セット割など多彩
資源エネルギー庁・各電力会社公式より作成。金額や上限の有無は会社・プランで異なるため、契約中の会社の公式情報でご確認ください。

燃料費調整の「上限」の違いに注意

規制料金と自由料金で、意外と見落とされがちな差が燃料費調整額の「上限」です。
資源エネルギー庁は「規制料金の燃料費調整制度では…反映できる分に上限(基準平均燃料価格の1.5倍を上限として設定している)が設定されています」とし、さらに「自由料金の燃料費調整では、上限がないものが多いです」としています(出典:資源エネルギー庁)。

東京電力エナジーパートナーも「規制料金プラン…には…上限がある一方、当社の自由料金プラン…においては上限がありませんので、燃料価格が高騰した場合には、当社の自由料金プランの方が燃料費調整額が高くなる可能性があります」と注意を促しています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

つまり、燃料価格が大きく上がる局面では、上限のない自由料金プランのほうが燃料費調整額が高くなることがあるということです。
安いプランに見えても、燃料高騰時の上限の有無まで見ておくと安心です。
燃料費調整額のしくみそのものは、燃料費調整額とは?の記事で詳しく解説しています。

「今の自分の契約が規制料金か自由料金か分からない」「上限のあり/なしを踏まえてプランを見直したい」という方は、電気手続き受付センターにご相談ください。
電気の契約・プランの見直しの手続きを、まとめてサポートします。

結局どっちが得?選び方の考え方

「規制と自由、どっちが得なの?」が一番気になるところだと思います。
結論から言うと、どちらが得かは、使用量・契約容量・プラン・ライフスタイルによって異なり、一律にどちらが安いとは言えません

資源エネルギー庁も、自由化により「一般家庭においても、ライフスタイルなどに合わせて電力会社を自由に選ぶことができるようになりました」とし、基本料金を0円にした完全従量制プランなど「これまでにない料金プラン」が登場していると紹介しています(出典:資源エネルギー庁)。
だからこそ、次のような考え方で選ぶのがおすすめです。

こんな人 向いている方向 理由
使用量が読めて価格の安定を重視 規制料金も選択肢 燃調に上限があり急な高騰に強め
使い方に合う割引やセット割を取りに行きたい 自由料金を比較 多彩なプランから条件に合うものを選べる
どちらが安いか確かめたい 試算してから決める 使用量しだいで結果が変わるため
あくまで考え方の目安です。最終的には自分の使用量での試算で比較しましょう。

大切なのは、「規制だから安い」「自由だから安い」と決めつけず、自分の使用量で試算して比べることです。

自由料金の中での電力会社・プランの選び方は、新しい電力会社の選び方の記事で5つの視点にまとめています。

今の自分はどっち?見分け方

まずは、今の自分の契約が規制料金か自由料金かを確かめましょう。
手がかりは契約プラン名です。

  • プラン名が「従量電灯A/B/C」など → 規制料金(経過措置料金)の可能性が高い
  • それ以外の新しいプラン名(○○プラン、△△でんき等) → 自由料金の可能性が高い

資源エネルギー庁も、値上げの対象になったのは大手電力の規制料金で「電力自由化後も契約を変更していない場合に該当しますが、まずはご自身の契約内容をご確認ください」としています(出典:資源エネルギー庁)。

つまり、自由化のあと一度もプランを変えていなければ、規制料金のままのことが多いということです。
正確な契約種別は、検針票(電気ご使用量のお知らせ)やマイページの契約内容で確認できます。

規制料金に戻せる?受付の状況

「自由料金に変えたけど、やっぱり規制料金に戻したい」という場合もあります。
結論として、規制料金(従量電灯)は継続して提供されており、戻せる場合もありますが、手続きや受付可否は会社・プランによって異なります

たとえば東京電力エナジーパートナーでは、自由料金プランへの変更は「WEBにて24時間お手続きいただけます」とされる一方、規制料金プランへの変更は「お電話でお手続きを承ります」と、手続き窓口が分かれています(出典:東京電力エナジーパートナー)。

また「従量電灯B・Cをご契約されている場合は戻すことが可能です」としつつ、電化上手などの選択約款は「新規加入受付は平成28年3月末日に終了している」ため再加入できないとされています(出典:東京電力エナジーパートナー)。
同社は「加入前に料金プランの試算をしていただくことをおすすめいたします」とも案内しています。

つまり、規制料金に戻しても安くなるとは限らず、戻す前に自分の使用量で試算しておくことが大切です。
これは東京電力エナジーパートナーの取り扱いの例で、受付方法や戻せる条件は会社・プランで異なるため、契約中の会社に確認してください。

規制料金・自由料金とあわせて読みたい記事

よくある質問

規制料金と自由料金はどちらが安いですか?一律にどちらが安いとは言えません。どちらが得かは使用量・契約容量・プラン・ライフスタイルによって異なります。「規制だから安い」「自由だから安い」と決めつけず、ご自身の使用量で試算して比較するのがおすすめです。

今の自分が規制料金か自由料金か、どう見分ければいいですか?契約プラン名が手がかりです。「従量電灯A/B/C」なら規制料金(経過措置料金)の可能性が高く、それ以外の新しいプラン名なら自由料金の可能性が高いです。電力自由化後に一度もプランを変えていなければ規制料金のままのことが多いです。正確には検針票やマイページの契約内容で確認してください。

規制料金にはどんなメリットがありますか?規制料金は値上げに経済産業大臣の認可が必要で、燃料費調整額にも上限(基準の1.5倍)があります。そのため燃料価格が高騰する局面でも急な値上がりが抑えられやすいのが特徴です。一方、割引やセット割など多彩なプランは自由料金の方が豊富です。

規制料金は今後もずっと使えますか?規制料金は「時限的な経過措置」として残されており、競争状況を見極めてから撤廃するとされています。現時点では全国すべての地域で存続していますが、将来にわたって必ず残ると決まっているわけではありません。最新の状況は資源エネルギー庁や各電力会社の公式情報でご確認ください。

まとめ

規制料金(従量電灯A/B/C)は、電力自由化後も経過措置として残る、経済産業大臣の認可を受けた料金です。自由料金は、2016年4月の全面自由化で選べるようになった、事業者が自由に設定するプランです。

燃料費調整には、規制料金に上限(基準の1.5倍)があり、自由料金は上限のない会社が多い、という違いがあります。
どちらが得かは使用量やプランによって異なるため、決めつけずに自分の使用量で試算して比べることが大切です。

まずは検針票で今の契約種別を確認し、そのうえで見直しを検討しましょう。

電気の契約・プランの見直しの相談なら

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