2026年に水道料金が上がる自治体まとめ|全国の値上げ一覧と背景・家計への影響【2026年最新】

本記事の情報は2026年6月時点のものです。料金は改定される場合があります。最新情報は各水道事業者の公式サイトでご確認ください。

この記事でわかること
  • 2026年(一部2025年・2027年)に水道料金が上がる主な自治体の一覧(施行時期・改定率・対象区域つき)
  • 値上げで実際にどれくらい支払いが増えるのか(公式モデルケース)
  • なぜ今、全国で水道料金の値上げが相次いでいるのか
  • 「値上げ年でも請求は据え置き」「一方で減免中」といった注意したい例外
  • 自分の住む地域が値上げ対象かどうかを確認する方法

「水道料金が値上げになるらしい」というニュースを、最近よく目にするようになったと感じていませんか。実際、2024年以降、全国各地で水道料金の改定(値上げ)が相次いでいます。2026年も、千葉県営水道や神奈川県営水道といった大規模な事業者から、地方都市まで、多くの自治体で値上げが予定・実施されています。この記事では、公式情報で確認できた値上げを地域横断でまとめ、いくら上がるのか・なぜ上がるのか・自分の地域はどうなのかを、水道の専門知識がなくてもわかるように整理しました。

なお、ここで扱うのは上水道(水道料金本体)の値上げです。下水道使用料だけの改定や、卸売(用水供給)の料金改定は、家庭が直接支払う水道料金とは性質が異なるため、混同しないよう区別して扱っています。

目次

2026年に水道料金が上がる主な自治体一覧

まず、公式サイトで施行時期と改定率を確認できた主な値上げを、施行の時期順にまとめます。改定率は水道(上水道)本体の平均改定率で、自治体全体の平均です。実際の増減額は口径や使用量によって変わります。

2025年に施行済みの値上げ

出典:各自治体・水道事業者の公式サイト(2026年6月時点)。改定率は水道本体の平均。名古屋市は上下水道計+10.6%のうち水道分。
自治体(事業者) 施行時期 水道の平均改定率 主な背景
戸田市(埼玉) 2025年4月 +33.66% 29年ぶり改定・施設更新・物価高
名古屋市(愛知) 2025年10月 水道+10.0% 収入不足見込み・基本水量廃止
浜松市(静岡) 2025年10月 +17.9% 耐震化・老朽管更新
東大阪市(大阪) 2025年10月 約+19% 平成13年以来据え置き・需要減

2026年に施行される(予定を含む)値上げ

出典:各自治体・水道事業者の公式サイト(2026年6月時点)。改定率は水道本体の平均。県営水道は対象区域に限られ、独立事業者の市は対象外。施行月は検針月により前後する場合があります。
自治体(事業者) 施行時期 水道の平均改定率 対象・備考
北見市(北海道) 2026年4月 水道+13.40% 市全域。経過措置あり
川口市(埼玉) 2026年4月 水道+26.74% 市全域。基本水量(月10m3)撤廃
秩父広域(埼玉) 2026年4月 実質約36.1%(答申51%) 秩父市・横瀬・皆野・長瀞・小鹿野。各市町補助で軽減
千葉県営水道 2026年4月 平均+18.6% 船橋・松戸・市川・浦安・千葉市ほか県営区域。銚子市など独立事業者は対象外
松本市(長野) 2026年4月 平均+20.11% 市全域。38年ぶり・基本料金のみ改定
座間市(神奈川) 2026年4月 平均+18.78% 市全域
刈谷市(愛知) 2026年4月 約+30% 市全域。基本料金+50%・水量料金約+22%
静岡市 2026年6月 一般家庭+8.4% 市全域。3年ごと計5回の段階改定の初回
宇都宮市(栃木) 2026年10月 平均+28.6% 市全域
開成町(神奈川) 2026年10月 +19.25% 町全域。原価割れ(料金回収率86%)・物価上昇
神奈川県営水道 2026年10月 現行比 平均22% 藤沢市・相模原市ほか県内12市6町。段階改定の最終段。横浜市・川崎市は対象外

この一覧を見ると、改定率は10%台から30%超まで幅が大きいことがわかります。とくに戸田市(約34%・29年ぶり)・刈谷市(約30%・29年ぶり)・宇都宮市(約29%・29年半ぶり)は、長年にわたり料金を据え置いてきた分のコストがまとめて反映されたケースです。秩父広域(実質約36%)は2021年の前回改定で抑制された分をあわせて今回上乗せしたため、5年という間隔でも大幅な改定率になっています。

値上げでいくら増える?公式モデルケースで見る

「平均◯%」と言われても、実際の負担増は実感しにくいものです。ここでは、公式が示すモデルケース(口径と使用量を明記したもの)で、改定前後の金額を見てみましょう。いずれも税込で、水道料金(上水道)のみの金額です。

出典:千葉県営水道はプレス発表「県営水道の料金引上げについて」、浜松市は公式料金単価表から計算(city.hamamatsu.shizuoka.jp)、開成町は町公式「新旧料金差額早見表」(town.kaisei.kanagawa.jp)。税込・上水道のみ。
事業者(モデル) 口径・使用量 改定前 改定後 増加額(率)
千葉県営水道(単身) 13mm・月8m3 910円 1,100円 +190円(+20.9%)
千葉県営水道(3人家族) 20mm・月20m3 3,250円 3,870円 +620円(+19.1%)
浜松市 13mm・月20m3 2,156円 2,504円 +348円(+16.1%)
開成町 13mm・2か月40m3 3,410円 3,993円 +583円(+17.1%)

ここに気づいておきたいポイントがあります。千葉県営水道のモデルでは、単身(月8m3)で月+190円、3人家族(月20m3)で月+620円と、使う水の量が多い世帯ほど増加額が大きくなっています。多くの水道料金は「使うほど1m3あたりの単価が上がる」累進制を採っているため、値上げの影響も使用量の多い家庭ほど大きく出ます。月+620円なら年間では約7,440円の負担増です。家族が多い世帯ほど、値上げのインパクトを意識しておくとよいでしょう。

なぜ今、全国で水道料金の値上げが相次ぐのか

これだけ多くの自治体で同時期に値上げが続くのには、地域固有の事情だけでなく、全国共通の構造的な要因があります。厚生労働省や総務省などの公的資料をもとに整理すると、主に次の4つです。

① 施設・水道管の老朽化と更新需要

日本の水道施設の多くは、高度経済成長期の1970年代前後に集中して整備されました。その施設が今、いっせいに更新の時期を迎えています。水道管の老朽化は年々進む一方で、更新のペースは追いついておらず、これから必要となる投資額は過去より増えると見込まれています。各自治体が値上げの第一の理由に挙げるのが、この更新費用です。

② 人口減少・節水による収入の減少

水道事業は、原則として水道料金だけで運営する「独立採算」が基本です。ところが、人口減少と節水機器の普及で、使われる水の量(給水量)は減少傾向にあります。使う量が減れば料金収入も減るため、更新費用が増える一方で収入が細るという、構造的な収支の悪化が進んでいます。

③ 地震への備え(耐震化)の加速

水道管や浄水施設の耐震化は、全国的にまだ道半ばです。能登半島地震の教訓や南海トラフ地震への警戒が高まる中、耐震化を前倒しで進める事業者が増えています。実際、静岡市や浜松市は値上げの理由として耐震化の加速を明示しています。

④ 資材・電力など物価の高騰

工事に使う資材費や、浄水場を動かす電力費なども上昇しています。これが施設更新のコストをさらに押し上げ、多くの自治体が改定理由に物価高を挙げています。

つまり、水道料金の値上げは特定の地域だけの問題ではなく、全国の水道事業が共通して抱える課題の表れだといえます。今は対象でない地域でも、今後数年のうちに改定が検討される可能性があります。

「値上げ年」でも注意したい例外

「2026年に改定」と聞いても、実際の支払いがすぐに増えるとは限りません。反対に、改定がなくても一時的に安くなっている地域もあります。代表的な例外を2つ紹介します。

料金表は改定済みでも請求は据え置き:岡山市
  • 岡山市は料金表を改定済みですが、国の交付金を活用して一定期間は現行料金で据え置いて請求しています。
  • そのため、実際に支払いが増えるのは据え置き期間が終わったあと(2027年4月以降の見込み)です。
  • 「改定=すぐ値上がり」ではないケースがあるため、お住まいの自治体の案内を確認しましょう。
反対に減免中:高槻市(大阪)
  • 高槻市は物価高対策として、国の重点支援地方交付金を活用し、口径13・20・25mmの利用者を対象に基本料金を無償化しています。当初の2026年4〜9月検針分(6か月)からさらに延長され、2027年3月検針分まで合計12か月間の無償化となっています(値上げではなく減免)。
  • 延長の詳細は高槻市公式サイトでご確認ください。

また、ニュースで「県の水道が23%値上げ」などと聞いても、それが家庭が直接払う料金とは限りません。たとえば愛知県営水道や埼玉県の水道用水供給事業の改定は、各市町に水を「卸す」料金(用水供給)の改定です。家庭の料金にどう反映されるかは、住んでいる市町の水道事業者の判断によります。

自分の地域が値上げ対象か確認する方法

お住まいの地域が値上げの対象かどうかを正確に知るには、次の手順がおすすめです。

STEP
「お住まいの市区町村名 + 水道料金 改定」で検索

検索結果のうち、URLが市区町村や水道局の公式サイト(多くは lg.jp で終わる)のページを開きます。比較サイトや個人ブログではなく、必ず公式の案内で確認しましょう。

STEP
施行日と「いつの検針分から」かを確認

「令和◯年◯月使用分(検針分)から」という表現で、いつから新料金になるかが書かれています。請求は検針のタイミングで変わるため、施行月と実際の請求月がずれることがあります。

STEP
早見表で自分の口径・使用量の額を見る

多くの自治体が口径別・使用量別の「早見表」を公開しています。検針票(請求書)に書かれた口径(多くの家庭は13mmまたは20mm)と使用水量(m3)を確認し、表で改定後の金額を調べましょう。

引越しを検討している場合は、引越し先の地域が値上げ予定かどうかも、あわせて確認しておくと安心して住まい選びができます。地域ごとの料金の違いは、ページ末のリンクからくわしく比較できます。

よくある質問

なぜ2026年にこんなに多くの自治体で水道料金が上がるのですか?

施設・水道管の老朽化による更新費用の増加、人口減少と節水による収入減、地震に備えた耐震化の加速、資材・電力の物価高という、全国共通の要因が重なっているためです。長年にわたり料金を据え置いてきた事業者では、改定時の上げ幅が大きくなるケースが見られます。

県営水道が値上げすると、その県のすべての市が対象ですか?

いいえ。県営水道の値上げは、県営水道が給水している区域に限られます。たとえば千葉県営水道は船橋市・松戸市・千葉市などが対象ですが、銚子市など独立した事業者は対象外です(千葉市は市内に県営水道と市営水道が混在し、大部分が県営区域です)。神奈川県営水道も、横浜市・川崎市は独立事業者のため対象外です(相模原市は県営水道の給水区域に含まれます)。お住まいの地域の水道事業者がどこかを確認しましょう。

「改定」と発表されたら、すぐに請求額が上がりますか?

必ずしもそうではありません。岡山市のように料金表は改定済みでも、交付金で一定期間は現行料金で据え置いて請求する自治体があります。実際の値上がり時期は、各自治体の案内で「いつの使用分(検針分)から新料金か」を確認してください。

値上げの正確な金額はどこで調べられますか?

各水道事業者の公式サイトが公開している「料金早見表」で確認できます。検針票に記載された口径(多くは13mmか20mm)と使用水量(m3)を見て、表で改定後の金額を調べるのが確実です。本記事の金額も各事業者の公式資料に基づいています。

まとめ

2026年は、千葉県営水道(平均+18.6%)や神奈川県営水道(平均22%)といった大規模事業者から、松本市(+20.11%)・宇都宮市(+28.6%)・刈谷市(約+30%)などの地方都市まで、全国で水道料金の値上げが相次ぐ年です。

背景にあるのは、施設の老朽化・人口減・耐震化・物価高という全国共通の構造要因で、今は対象でない地域でも今後の改定はじゅうぶん考えられます。一方で、岡山市のように請求を据え置く例や、高槻市のように一時的に減免する例もあります。

まずはお住まいの地域の公式サイトで、施行時期と早見表を確認することから始めてみてください。引越しを控えている方は、引越し先の料金もあわせてチェックしておくと、思わぬ負担増を避けられます。

関連記事:地域別の料金や値上げをくわしく見る

参考にした公式データ

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