光回線の撤去工事は必要?回線別の扱いと費用の目安

光回線を解約するとき、撤去工事が必ず必要とは限りません。要否も費用も回線によって扱いが違い、同じ回線でも申し込んだ時期や建物の条件で変わります。解約を決める前に、自分の場合はどうなるのかを調べる順番を整理します。
解約すると撤去工事で数万円かかると聞いて不安です。これは避けられないものですか?
相談員
回線によります。たとえばNURO光は公式に撤去工事は必須ではないと案内していて、建物側が撤去を条件とする場合などに必要になります。つまり先に管理会社へ「設備を残してよいか」を聞くのが、いちばん金額を左右する一手です。
回線ごとに扱いが違う
各社が公式に案内している内容を並べると、考え方の違いが見えます(2026年9月時点)。
| 回線 | 撤去工事の扱い | 費用の案内(税込) |
|---|---|---|
| auひかり(ホーム) | 基本的に不要。引込設備は解約後も残る。希望する場合は解約時に申し出る。工事には立ち会いが必要(出典:au) | 撤去を希望した場合、2018年2月28日以前の申込は11,000円/2018年3月1日以降は31,680円(出典:au) |
| NURO光 | 任意。賃貸・集合住宅は、建物側が撤去を求めていれば必要。立ち会いが必要(出典:NURO光) | NURO 光(H)・(M)・10ギガ(H)(M)・One は19,800円、その他のプランは11,000円 |
| フレッツ光(NTT東日本・西日本) | 作業員が訪問しない「無派遣工事」なら無料。設備は残し、機器は自分で返送する | 派遣工事(2026年4月1日以降の解約申込):東日本は戸建て13,200円・集合住宅11,000円、西日本は戸建て20,900円・集合住宅14,300円。7月1日以降はホームページ以外からの申込で金額が上がる(出典:NTT東日本/NTT西日本) |
| ドコモ光 | タイプA・B・単独は原則、遠隔操作の無派遣工事。タイプCは派遣工事(出典:NTTドコモ) | 派遣工事が必要な場合も工事料はかからないと案内 |
| コミュファ光 | 工事担当者による撤去と、届くツールで自分で外して返す方法がある(出典:コミュファ光) | 撤去工事を希望した場合、光ネット13,200円(光テレビは別に18,700円)(出典:コミュファ光) |
| J:COM | 撤去工事が必要となる場合がある。作業員の訪問と自分で撤去する方法がある | 住所形態や契約プランにより異なる。工事の翌月払い |
見てのとおり、「必ずかかる費用」ではありません。回線によって、希望した場合・建物が求めた場合・作業員が訪問した場合と、発生する条件が違います。
まず建物の条件を確認する
要否を決めるのは回線事業者ではなく、多くの場合は建物側です。次の順番で確認すると早く結論が出ます。
設備の扱いが書かれていることがあります。書かれていなければ次へ進みます。
「設備を残してよいか」を聞きます。残してよければ撤去工事は不要になり、費用も発生しません。次の入居者が使えるため歓迎される場合もあります。
撤去が必要と分かってから申し込みます。NURO光は、解約のあとに専用フォームから申し込む流れです。
持ち家の場合は、自分で判断できます。将来また同じ回線を使う可能性があるなら、設備を残しておくという選択もあります。
原状回復の費用について、回線事業者が金額を示しているのは撤去工事費です。壁の穴の補修などは別の扱いになります。auは、撤去作業のあとの「原状回復処理を含めた補修対応は原則行いません」と案内しています(出典:au「お引っ越し元で現在ご利用中の各種サービスに関するご案内」)。NURO光は、原則として回線事業者の側から原状回復を求めることはないとしています(出典:NURO光)。補修をどこまで求められるかは、賃貸契約の内容と管理会社への確認で決まります。
申込時期で金額が変わる回線がある
auひかり ホームは、いまは基本的に撤去工事は必要ありません。引込設備は解約後も残り、撤去を希望した場合だけ工事をします(出典:au「解約後に撤去工事が必要か確認したい」)。
撤去を希望した場合の費用は、申し込んだ時期で大きく分かれます。2018年2月28日以前は11,000円、2018年3月1日以降は31,680円です(出典:au「auひかり、その他インターネットの解約」)。
撤去が任意になったのは、2022年7月以降の申し込みからです。2018年3月〜2022年6月に申し込んだ人も、2025年7月1日から任意になりました。ただし、2022年7月以降にプラン変更などをしていないことが条件で、au one net 以外のプロバイダは一部の条件が異なると案内されています(出典:au「auひかり、2022年6月以前にお申し込みのお客さまについて契約解除料の引き下げなど提供条件を改定」)。
つまり同じ回線でも、撤去を希望した場合の費用は契約した年によって3倍近く違うということです。Webで見かける金額が自分に当てはまるとは限らないため、契約書類か請求の履歴で申込時期を確認してください。詳しくは auひかりの解約手続き にまとめています。
撤去工事はどこに頼む?立ち会いは必要?
撤去工事を申し込む先は、いま契約している回線事業者です。工事業者を自分で探す必要はありません。申し込み方と立ち会いは、回線ごとに次のように案内されています(2026年9月時点)。
- auひかり:撤去を希望する場合は、解約時に申し出ます。工事には立ち会いが必要です(出典:au)。
- NURO光:解約後に専用フォームから申し込みます。希望日は、申請日から30日後以降の日付を3つ指定します。立ち会いは契約者のほか、家族や契約者が同意した人(管理人・友人など)でもよいと案内されています(出典:NURO光「撤去工事について知りたい」)。
- フレッツ光:解約の申し込みの中で決まります。光コンセントがあり、自分でONUを外せる場合は、作業員が訪問しない工事になることがあります。住所が特定しにくい場合などは、作業員が訪問します(出典:NTT東日本「フレッツ光(インターネット)の解約手続き」)。
- 光コラボ(ドコモ光など):契約先の光コラボ事業者に申し込みます。ドコモ光のタイプCは、工事日を提携CATVから案内すると説明されています(出典:NTTドコモ)。
立ち会いが必要な回線では、退去日までに日程が合うかが大事になります。NURO光のように30日以上先の日付しか選べない回線もあるため、引っ越しが決まったら早めに申し込むと安心です。
撤去しない場合に起きること
設備を残す場合、次の点を押さえておくと後から困りません。
- 次に同じ回線を使うとき有利になることがある:設備が残っていれば、工事が簡単に済む場合があります。
- レンタル機器の返却は別:撤去工事をしなくても、ONUやルーターなどのレンタル機器は返却が必要です。未返却だと費用が発生する事業者があります。
- auひかりで撤去しない場合:光ファイバーと光コンセントは、解約後もそのまま残ります(出典:au)。機器の返却用の伝票は、解約の連絡から10日前後で届きます。返却が一定期間ない場合は、利用期間に応じた違約金がかかると案内されています(出典:au)。
- 壁の穴やケーブルはそのまま残る:見た目が気になる場合は、撤去を選ぶ判断もあります。
撤去工事の有無にかかわらず、機器の返却は必要です。ここを混同すると、返却漏れの費用が発生します。
建て替え・解体のときは工事の前に連絡する
家の建て替えや解体では、建物に引き込んだ線を先に外しておく必要があります。NTT東日本は、引込線やケーブルが不要になる場合、「建物解体工事前に」専用のWebから申告するよう案内しています(出典:NTT東日本「使わなくなったNTTの設備を撤去したい」)。NTT西日本も、解体工事などの前に必ず連絡するよう案内しています(出典:NTT西日本「電話線などの取り外し工事・撤去について」)。
建て替えのあとも同じ回線を使う予定なら、解約ではなく休止という選び方もあります。フレッツ光には、回線の利用を一定期間止める「一時中断」があります。止めている間も月額料金はかかります(出典:NTT東日本「フレッツ光の各種お手続き一覧」)。auひかりやNURO光、光コラボを使っている場合は、建て替えの扱いを契約先に確認してください。
乗り換えなら撤去自体が発生しないこともある
光コラボ同士の事業者変更や、フレッツ光からの転用では、回線設備をそのまま次の契約で使います。そのため撤去の話が出てきません。設備を引き継ぐ形になるためです。
NTTの光ファイバーを借りて提供される回線から光コラボへ移る「光回線再利用」も、撤去工事が要らず、切替工事が一度で済むと案内されています(出典:NTT西日本「光回線再利用とは」)。
撤去工事の費用を避けたいなら、乗り換え先を独自回線ではなく光コラボにするという選び方もあります。設備を変えずに事業者だけを変える形です。判定のしかたは 光コラボ間の事業者変更のやり方 を参照してください。
相談員
順番を間違えないでください。NURO光のように、解約のあとに撤去を申し込む回線があります。解約の手続きが先、撤去はそのあとです。そして管理会社への確認は、その前です。
よくある質問
まとめ
撤去工事は、すべての回線で必ず発生するものではありません。auひかりは基本的に不要で、希望した場合だけ申込時期に応じて11,000円か31,680円がかかります。NURO光は任意、ドコモ光のタイプA・Bは原則、遠隔操作で済みます。フレッツ光は2026年4月から、作業員が訪問する派遣工事が有料になりました。要否を決めるのは多くの場合は建物側です。賃貸契約の条項を読み、管理会社に設備を残してよいかを確認するところから始めてください。撤去の有無にかかわらず、レンタル機器の返却は必要です。
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出典・参考(公式情報)
- au「解約後に撤去工事が必要か確認したい」
- au「auひかり、その他インターネットの解約」
- au「auひかり、2022年6月以前にお申し込みのお客さまについて契約解除料の引き下げなど提供条件を改定」
- NURO光「撤去工事について知りたい」
- コミュファ光「解約時のご注意事項」
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