長岡市が2026年7月から水道代28%値上げ|新潟県12市の料金ランキングを比較

本記事の情報は2026年6月時点のものです。料金は改定される場合があります。最新情報は各水道事業者の公式サイトでご確認ください。

この記事でわかること
  • 新潟県内の主要12市の水道料金ランキング(口径13mm・月20m3・税込・安い順)
  • 長岡市が2026年7月から平均28%値上げ予定。改定前後の料金と25年ぶりの値上げの背景
  • 新潟市が2025年1月に29%値上げ済み。能登半島地震で延期された経緯
  • 今回調査した12市の中で十日町市・南魚沼市が最高水準になった理由と、格差が生まれる4つの要因
  • 引越しのときに必要な水道使用開始の手続き
目次

新潟県の水道は市ごとに独立して運営されている

水道料金は、住む市の水道事業者ごとに条例で定められています。新潟県内では、各市の水道局・上下水道局が施設管理・料金設定を行い、住民へ直接給水しています。一部の市(新潟市・新発田市・聖籠町)は3市町が共同で設置した「新潟東港地域水道用水供給企業団」から処理済み水の供給を受けていますが、住民への直接給水と料金設定はあくまで各市が担っています。県が一括して住民へ直接給水する末端給水向けの「県営水道」は新潟県には存在しません。

このため、隣り合う市でも料金は大きく異なります。水源の種類(河川・ダム・地下水)、施設の老朽化度合い、給水人口の規模によって経営コストが変わるため、料金にも差が出るのです。

本記事の比較条件

口径13mm・月間使用量20m3・水道料金のみ(下水道使用料は別途各市で設定)・税込。各市の公式料金表をもとに計算しています。実際の支払額には下水道使用料が加わります。

新潟県 主要12市 水道料金ランキング【2026年6月時点・安い順】

各市の公式料金表をもとに計算した、新潟県内主要12市の水道料金比較です。市によって毎月請求・2か月ごとの請求と検針サイクルが異なりますが、いずれも「月20m3使用したときの月額」に統一して比較しています。

出典:各市公式料金表(新潟市水道局・長岡市水道局・上越市ガス水道局ほか)(2026年6月時点・口径13mm・税込・水道料金のみ)
順位 月20m3(税込) 水道事業者
1位 三条市 2,992円 三条市上下水道課
2位 長岡市 ※1 3,003円 長岡市水道局
3位 上越市 3,228円 上越市ガス水道局
4位 新潟市 ※2 3,234円 新潟市水道局
5位 燕市 3,245円 燕・弥彦総合事務組合水道局
6位 新発田市 3,329円 新発田市水道局
7位 村上市 ※3 3,520円 村上市上下水道課
7位 阿賀野市 3,520円 阿賀野市上下水道局
9位 小千谷市 3,872円 小千谷市上下水道局
10位 柏崎市 ※4 3,916円 柏崎市上下水道局
11位 南魚沼市 4,818円 南魚沼市水道課
12位 十日町市 ※5 4,895円 十日町市上下水道局

※1 長岡市は2026年7月使用分から月3,740円(全口径平均+28%)に改定予定です。(出典:長岡市水道局 水道料金・下水道使用料の改定について
※2 新潟市は2025年1月1日改定後の料金です(改定前:月2,497円)。(出典:新潟市水道局 水道料金改定のお知らせ
※3 村上市は2026年6月使用分より料金改定(改定前:月2,640円)。(出典:村上市上下水道課 上下水道料金の改定について
※4 柏崎市は2024年7月に料金改定を実施しました。上記は改定後の料金です。(出典:柏崎市上下水道局
※5 十日町市は2022年6月と2024年6月の2段階で値上げを実施しました(累計約39%)。(出典:十日町市上下水道局

今回調査した12市でもっとも安い三条市(2,992円)ともっとも高い十日町市(4,895円)を比べると、その差は月1,903円、年間にすると約2.3万円になります。同じ新潟県内でも、住む市によって水道代はこれだけ変わります。

注目ポイント①:長岡市が2026年7月から平均28%値上げ【施行1か月前】

新潟県の水道料金で最大の注目点は、長岡市が2026年7月1日から平均28%の値上げを実施することです。口径13mm・月20m3で計算すると、現行の月3,003円から月3,740円へ、月737円(約24.5%)の引き上げになります。(出典:長岡市水道局 水道料金・下水道使用料の改定について

年間で換算すると、同じ使い方をしていても年間8,844円多く支払う計算になります。2026年7月以降に長岡市への引越しを検討している方は、改定後の料金で家計を試算しておくことをおすすめします。

請求への反映は検針サイクルによって異なります。奇数月(1・3・5…月)に検針している世帯は2026年9月請求分から、偶数月(2・4・6…月)に検針している世帯は2026年10月請求分から新料金が適用されます。

出典:長岡市水道局「水道料金・下水道使用料の改定について」(2026年7月施行予定)。口径13mm・月20m3・税込。
項目 改定前(現行) 改定後(2026年7月〜)
月額(口径13mm・20m3) 3,003円 3,740円
月の変化額 +737円
年間の変化額 +8,844円
全口径・平均の改定率 +28%

今回の値上げは25年ぶりの改定です。長岡市は長期間にわたり料金を据え置いてきましたが、水道施設の老朽化が深刻に進み、更新費用の確保が待ったなしの状況となりました。令和8〜12年度(2026〜2030年度)の5か年だけで約54億円の財源確保が必要と見込まれており、これが今回の値上げの直接の引き金となっています。(出典:長岡市水道局 水道料金の見直し状況

長岡市が25年ぶりに値上げに踏み切った主な理由
  • 施設の老朽化:老朽化した管路や浄水場の更新・耐震化工事費が増大している
  • 5か年で54億円の財源不足:2026〜2030年度の5年間で54億円の収入不足が見込まれる
  • 人口減少による収入減:人口の減少とともに水道使用量・料金収入が年々低下
  • 物価・工事費の高騰:資材費・エネルギー費・人件費の上昇で維持管理コストが増加

注目ポイント②:新潟市は2025年1月に29%値上げ済み

新潟市は2025年1月1日から水道料金を平均29%値上げしました。2か月40m3の標準家庭では、改定前の4,994円から6,468円へと引き上げられており、月額換算では2,497円から3,234円へと月737円の増加となっています。(出典:新潟市水道局 水道料金改定のお知らせ

当初は2024年10月からの施行予定でしたが、2024年1月の能登半島地震の影響で3か月延期されました。県内最大都市の新潟市でも値上げが必要となった主な理由は、老朽化した管路の更新工事費の増大と、将来にわたる安定供給のためのインフラ整備費用です。

現在の月3,234円は県内12市中4位の水準で、大規模事業体ならではの規模の効率性が一定程度働いていますが、全国的な値上げトレンドのなかで新潟市も例外ではありませんでした。

十日町市・南魚沼市が12市中最高水準になった理由

今回調査した12市の中でもっとも料金が高い十日町市(月4,895円)と南魚沼市(月4,818円)は、いずれも魚沼地方の山間部に位置する市です。山間地は水源確保のためのダムや浄水施設の建設・維持コストが平野部より高く、豪雪地帯の凍結対策・除雪工事費用も加わります。

十日町市については、2022年6月(第1段階:約19%)と2024年6月(第2段階:約20%)の2段階値上げで、累計約39%の値上がりとなっています。2段階に分けて実施したのは、市民生活への急激な負担増を避けるための措置でしたが、それでも現在の月4,895円は県内最高水準です。(出典:十日町市上下水道局

南魚沼市も2023年9月に料金体系を見直しました(基本水量制の廃止・口径別基本料金への移行)。ただし口径13mm(家庭用標準)での改定率は-1.6%(小幅引き下げ)であり、現在の4,818円という高水準は改定前から続く地形・小規模事業体の構造的コストによるものです。(出典:南魚沼市上下水道課)小規模な事業体では固定費(施設の維持管理費・人件費)を少ない利用者で分担しなければならないため、十日町市・南魚沼市のような山間小都市は大都市と比べて1人あたりの料金負担が重くなります。

新潟県内で料金格差が生まれる4つの理由

今回調査した12市の水道料金は三条市の月2,992円から十日町市の月4,895円まで、約1.6倍の格差があります。この差が生まれる主な理由を整理します。

料金格差が生まれる4つの要因
  • 水源・地形の違い:平野部(新潟市・三条市など)は河川・ダムからの安定取水ができる。山間部(十日町市・南魚沼市)は急峻な地形に合わせた施設建設・維持コストが高く、豪雪対策も必要になる
  • 給水人口の規模:人口が多いほど固定費を多くの利用者で分担できる。人口が少ない山間部の市では1人あたりの負担が重くなる
  • 広域連携の有無:三条市は三条地域水道用水供給企業団(大谷ダム水源・三条市・加茂市・田上町)から用水を受けており、規模の効率化で比較的安価な料金を維持できている。新潟市も新潟東港地域水道用水供給企業団から用水を受けて末端給水を行っている
  • 料金改定のタイミング:長岡市のように長期間据え置いてきた市は、まとめて大幅な値上げが必要になる。十日町市のように2段階に分けて改定してきた市でも、累計では大きな値上がりとなっている

引越しのときは忘れずに水道の使用開始を申し込む

新潟県内の市に引越すときは、転入先の市の水道事業者に使用開始(開栓)の申し込みが必要です。引越し当日から水が使えるように、原則として引越し日の1週間前までに手続きを済ませておきましょう。以前の住所での使用停止(閉栓)も忘れずに申し込んでください。とくに長岡市は2026年7月から料金が変わるため、引越しのタイミングによって最初に受け取る請求書の金額が異なります。

手続き方法(使用開始・停止の申し込み先・オンライン受付の有無など)は市ごとに異なります。新潟県内の各市への引越し手続きの詳細は、下記のページでまとめて確認できます。

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まとめ

新潟県内の主要12市の水道料金(口径13mm・月20m3・税込)は、今回調査した12市の中で最安の三条市(2,992円)から最高の十日町市(4,895円)まで、約1.6倍・月1,903円の格差があります。同じ新潟県内でも、どの市に住むかによって年間で最大約2.3万円の差が生じることになります。

とくに注意が必要なのは、長岡市が2026年7月から平均28%の値上げを実施することです。現行の月3,003円から月3,740円へ引き上げられ、年間では8,844円の負担増となります。25年ぶりの改定で、老朽化施設の更新費用確保が主な理由です。また、新潟市は2025年1月に29%の値上げを実施しており、県内では相次いで料金改定が行われています。

引越しの際には、転居先の市の水道事業者への使用開始申し込みを忘れないようにしましょう。各市への手続き方法は下記のページで確認できます。

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