電子レンジのアース線をつけないとどうなる?役割やつけ方も解説

当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

電子レンジのアース線をつけないとどうなる?役割やつけ方も解説

電子レンジの設置において重要な役割を果たすのがアース線の接続です。

アース線を正しく接続せずに電子レンジを設置した場合、レンジの故障や漏電、最悪の場合には火災につながる恐れもあります。

本記事では、こうした万が一のリスクを避けるために、電子レンジのアース線の役割と、そのつけ方について詳しく解説していきます。

電子レンジを安全に長く使い続けるために、正しい知識を身につけておきましょう。

この記事でわかること

  • 電子レンジのアース線は、万が一漏電した際に、電気を地面に流してくれる安全装置であるため、取り付けが望ましい
  • アース線を付けないで使用すると、漏電の際に感電したり火災の原因になったりする可能性がある
  • アース線は、延長して取り付けることや一つの端子に複数の線を取り付けたりすることが可能なため、極力設置できるよう工夫しよう

電子レンジのアース線の役割

電子レンジのアース線の役割

アース線って、家電に付いている緑とか黄色とかの線のことだよね?

なんの意味があるのかよく分からないんだけど、絶対に必要なものなの?

電子レンジのアース線(接地線)は、漏電による火災や感電を防ぎ、ユーザーの安全を守る役割を果たすためのものです。

アース線を接続しなくても家電自体は使用できますが、未接続だと万が一のリスクを回避できません。

ここからは、電子レンジのアース線がどのように機能し、なぜそれが必要なのかについて詳しく解説していきます。

電子レンジからの漏電を防ぐ

アース線は、電子レンジなどの家電使用中に発生する漏電事故を未然に防ぐために重要なものです。

電圧が200V以上必要な、高い消費電力の家電には基本的についています

漏電とは、本来流れるべき電流が意図しない経路を流れることを指し、これが人体に流れると感電事故を引き起こすので危険です。また火災の原因にもなり得ます。

例えば、電子レンジ内の絶縁体が劣化したり、水分が内部の電気回路に入り込んだりした場合、通常は使う人が触れる外部の部分に電流が漏れ出してしまいますが、アース線がこれを捕捉し、地面へと導くことで直接的な感電リスクを軽減します。

雷による家電の故障を防ぐ

落雷による過電流から家電を守るためにも、アース線は重要な役割を果たします。雷が発生すると巨大な電気エネルギーが瞬時に放出されます。

このとき建物に設置されている電気設備や配線が間接的に影響を受けることがあり、電子レンジを含む家電製品が高電圧に晒される危険性があるのです。

もしアース線が接続されていない場合、この高電圧は機器内部の敏感な電子部品に直接影響を与え、内部の回路や部品を瞬時に破壊する可能性がありますが、接続されていれば落雷による電流を逃がせるので安全です。

他の電子機器との干渉を防ぐ

アース線の役割は多岐にわたりますが、他の電子機器との干渉防止にも役立ちます。

電子レンジが高出力で動作する際、内部で発生する電磁波は予想以上に強力で、テレビやラジオ、Wi-Fi機器などが同時に使用されている環境では、周辺の電子機器に影響を及ぼすことがあります

電子レンジからの電磁波がこれらの機器の信号を妨害し、画像や音声の乱れ、データ通信の不安定化を引き起こす可能性があるのです。

アース線を接続していれば、こうした電磁波の影響を軽減できます。

不要な電磁波や余分な電気を地面に逃がしてくれるので、電子レンジ自体の電磁波放出量が抑えられるのです。

電子レンジのアース線をつけないとどうなる?

電子レンジのアース線をつけないとどうなる?

アース線がどれだけ大切な役割を担っているのかが分かったよ!

もし接続しないままで使っていたらどんなリスクがあるんだろう?

アース線を接続していなくても家電の使用には問題がありませんが、もしアース線を接続しない状態で電子レンジなどを使用し続けたら、どのようなリスクや危険性が考えられるのでしょうか。

ここからは、アース線がない場合に電子レンジで起こり得る具体的なリスクとその影響について詳細に解説していきます。

感電対策は法律で義務化されている

アース線の不備が原因で起きた事故は数多く報告されており、それが感電や大きな火災につながった例も少なくありません。

このような事故の多くは、アース線の接続が不十分であるか接続されていないために発生しているので、アース線の接続は事故防止における重要な安全対策として、法律によって取り付けが義務付けられています

もしコンセント部分にアース線のない電子レンジがあれば、アース線が内蔵されたタイプのものか、あらかじめ感電対策として絶縁が施されている製品です。

万が一の際に漏電・感電の危険がある

アース線を設置しないことによる危険性は非常に大きいです。

アース線の接続がない状態で電子レンジを使用すると、万が一内部で漏電が発生した場合に電流が使用者の体を流れます。

感電は軽いショックから致命的な事故に至るまでさまざまですが、どのような場合でもリスクを避けるには適切な対策が必要です。

漏電は火災の原因にもなり得ます。電子レンジ内の電気が不適切に放出されると、内部の部品が過熱して火災につながるケースがあります。

ただちに大きな損害を引き起こすだけでなく、人命にも関わるため危険です。

このようなリスクを避けるためにも、電子レンジの設置やメンテナンスの際にはアース線の接続を確実に行ないましょう。

漏電や雷によって電子レンジが故障する

アース線がない状態の場合、雷が原因で電子レンジに過電流が流れ込むことも考えられます。

通常、雷による高電圧が家庭の電気系統に侵入した場合、アース線を通じて即座に地面に電流を逃がせますが、アース線が接続されていないと過電流は電子レンジの内部回路を通過し、重大なダメージを与えます。

故障だけでなく火災の原因ともなり得るのです。また電子レンジは構造上、突然の高電圧に敏感です。

特にマイクロ波を生成する部分は、過電流が流れることで瞬時に破壊されてしまうことがあります。

この部分が一度故障すると修理は高額になりますし、修理が不可能で買い替えが必要になるかもしれません。

アース線の接合口がない場合

アース線の接合口がない場合

キッチンにアース線を挿せるコンセントが1箇所しかないみたい…

接続したい家電は電子レンジの他にもう1つあるんだけど、どうすればいいの?

古いアパートなどの建物では、アース線の設備自体が備わっていない物件もあります。

もし住居にアース線の接合口が備わっていなかったり不足していたりする場合には、どうすればいいのでしょうか。

ここからは、アース線の接合口がなかった場合の代替案や対処方法について解説していきます。

接合口がないからと接続を怠らず、以下の方法を使って工夫し、安全を守りましょう。

1つの接合口に複数のアース線をつなげてもOK

古い建物や一部の住宅では、利用可能なアース端子が1つしかないケースがあります。

なんとなく1つの接合口には1本のアース線しか接続してはいけないイメージがありますが、実は複数のアース線を接続しても問題ありません。

右回しのネジ式のタイプは右回りに巻き付けて、ワンタッチで接続できる挿し込み式の場合は線をしっかり挿し込みましょう。

ネジ式タイプの場合は、中央の本体部分にアース線が接触していれば安全に接続できています。

アース線を延長させて挿す

1箇所の接合口に複数の線を接続する以外にも、アース線を延長させる方法があります。

アース端子が遠くにしかない場合だけでなく、古い建物のため、改修や接合口の新規設置が困難な場合に役立ちます。

アース線を延長する際には、耐久性や導電性にすぐれた素材が使われている市販のアース延長ケーブルを使いましょう。

接続時にはケーブルが直接地面に触れたり、水分を帯びた環境を通ることがないよう注意してください。

アース線が濡れるとショートや腐食の原因になります。

もし延長までのルートに水濡れのリスクがある場合には、ケーブルを床や壁に固定したり保護カバーをかけたりして、影響がないよう工夫して設置しましょう。

アース端子付きコンセントに替える

アース線の接合口がひとつもない場合には、通常のコンセントをアース端子付きのコンセントに交換することも検討しましょう。

コンセントの工事を行なうために専門の業者への依頼が必要ですが、建物自体への大掛かりな電気工事は不要です。

業者へ依頼をして既存のコンセントの配線を確認してもらいましょう。

配線自体に問題がなければ、既存のコンセントボックスを取り外し、新しいアース端子付きのものに置き換える交換作業に移ります。

アース端子付きコンセントに替えれば、面倒な工夫をせずにアース線の接続ができるようになりますが、賃貸の場合には大家さんや管理会社に確認を取らなければなりません。

勝手な取替工事は一般的にはできないため、賃貸住宅におけるコンセント自体を替えたいと考えるのであれば、まずは大家さんや管理会社に相談してみましょう。

アース線のつなぎ方と延長方法

アース線のつなぎ方と延長方法

アース線を初めて繋ぐから、繋ぎ方がよく分からない…。

壊してしまうと怖いから、正しい繋ぎ方の手順を知りたいな。

続いては、アース線をどのような手順でつなげばいいのか、必要な道具は何かなど、具体的な接続方法や延長方法について詳しく解説していきます。

アース線の接続は自分の身を守るだけはなく、家族や子ども、ペットなどの大切な人たちの安全を守るためにもとても大事な工程です。

ここで解説する注意点などを踏まえて、正しい手順でアース線を接続しましょう。

基本的なアース線のつなぎ方

一般的にアース線の接続口には「ネジ式」と「挿し込み式」の2種類があります。

【ネジ式の手順】

  1. 接続口のカバーを開け、中央に位置するネジをドライバーでゆるめる
  2. アース線の端をネジに巻きつけてドライバーでネジを再び締める

【挿し込み式の手順】

  1. 接続口のカバーを開ける
  2. アース線の先端を開口部に直接差し込む

ネジ式ではドライバーが必要ですが、挿し込み式では工具が不要なので簡単に作業を完了できます。

接続時には水道管やガス管、電話線など地点に接続することは必ず避けてください。

もし適切な接続口がなければ、専門業者に依頼して適切なアース端子を設置してもらうと安全です。

アース線を付け替えて延長させる方法

既存のアース線が短くて近くのアース端子に届かない場合は、長いアース線に付け替えましょう。特殊な工具は要らず、ドライバー1本で手軽に行なえます。

【延長と付け替え手順】

  1. アース端子までしっかりと届く必要な長さの線を用意
  2. 既存の短いアース線を、プラスドライバーでネジを反時計回りに取り外す
  3. 既存の線を取り外したら、アース線の一端をネジに差し込む
  4. ドライバーで時計回りにネジを締めて、長いアース線を取り付ける

取り付けの際には、電気が適切に地面へと逃がされて漏電時の危険を減らせるよう、アース線をしっかりと固定してください。

既存のアース線に継ぎ足して延長させる方法

既存の線にアース線を継ぎ足すには、既存のアース線と同等かそれ以上の規格のものを延長用として選んでください。

【アース線の延長手順】

  1. 既存のアース線の終端部分を剥がす
  2. ワゴ端子やクリンプ端子などのワイヤー接続具を使い、線同士を固定
  3. 接続したアース線を保護するために、絶縁テープなどを使って接続部分を覆う
  4. すべての作業を終えたら接続部分の安全を確認する

絶縁処理後にアース線を延長する際は、可能な限り直線で敷設してアース線が緩むことがないよう固定しましょう。

接続部が外部の影響を受けにくくなり、安全性が向上します。

電子レンジのアース線をつなぐときの注意点

電子レンジのアース線をつなぐときの注意点

アース線を接続する際には、正しい方法で行なわなければかえって危険性を高めることにもなりかねません。

ここからは、アース線をつなぐ際の重要な注意点を詳しく解説し、どのようにすれば安全な設置ができるのかを紹介します。

以下のガイドを参考にして、家電の使用環境を安全に整えましょう。

水道管・ガス管・電話用のアース等につながない

電子レンジのアース線を接続する際には、水道管、ガス管、電話用のアース設備には絶対に接続してはいけません。

接続してはならない接合口危険な理由
電話落雷時に危険が高い
避雷針落雷時に危険が高い
ガス管ガス漏れや爆発、引火の恐れ
水道管ほとんどが樹脂製であるため

水道管はほとんどが樹脂でできており、十分に電流を逃がせません。

また、ガス管が電気を帯びると、万が一のガス漏れ時に火災や爆発を引き起こす原因となり得ます。

こうした理由から、アース線を水道管やガス管へ接続するのは、電気設備に関する法令で禁じられています

また、本来の電源系統とは異なる電話線にアース線を接続すると、電話線に過剰な電流が流れて電話機や接続している他の機器に損害を与える可能性が高いです。

賃貸で工事を考えるなら大家さんに相談する

賃貸住宅に暮らしていてアース線工事を検討している場合、個人の一存では工事を決められず、事前に大家さんとの相談が必要です。

DIYを自由に行なっていい物件などは借主の判断で進めても問題ないケースがありますが、ほとんどの賃貸物件には原状回復の義務があったり、改造を伴う工事には相談が必要であったりという制約があります。

まずは賃貸契約の内容を再確認し、大家さんまたは管理会社に連絡をしてアース線工事が可能かどうか確認しましょう。

賃貸物件でアース線の設置工事を行なうのであれば、専門の電気工事業者への依頼が必要となります。

プラグ型の漏電遮断器はアース線の代わりにならない

「漏電遮断器」とは、漏電を検知すると接続されている機器の電源を切断し、感電のリスクを低減するアイテムです。

漏電遮断器の多くはプラグ型で、コンセントに差し込むだけと使用が簡単です。

感電リスクを下げるため、アース線の取り付けが困難な場合に、この遮断器を検討する人もいるかもしれません。

しかし、漏電遮断器ではアース線の代わりにはなりません。漏電遮断器とアース線は感電防止を目的としていますが、機能と仕組みに大きな違いがあります。

アース線は過電流保護機能を持っており、漏電時に余分な電流を地面へと安全に逃がします。

電流が予想以上に増加した際にも家電を保護して、破損から守れるのが特徴です。一方で、漏電遮断器とは名称のとおり、漏電を感知した瞬間に電源を遮断する機能に特化しています。

電源を切ることで一時的な安全は保障されるものの、過電流から機器を守る機能は備えていないのです。

安全性を高めるアイテムではありますが、根本的な漏電対策にはなりませんので、必ずアース線は接続しましょう。

電子レンジはアース線をつけなくても使用できるが可能ならつけよう

電子レンジはアース線をつけなくても使用できるが可能ならつけよう

電子レンジは技術的にはアース線なしでも機能しますが、安全性を高めるためにはアース線の接続が欠かせません。

アース線によって家電の漏電やショートを防ぎ、感電事故を未然に防げます。

消費電力の高い家電である電子レンジは、内部で何らかの問題が発生したときに流れる電流も大きいです。

アース線があれば使用者への感電リスクを防ぎ、火災のリスクも大幅に低下します。

特にキッチンは湿気が多い場所なので漏電リスクが高い環境ですから、アース線を設置して安全を守りましょう。

またアース線は、漏電や過電流が直接機器内部の部品に影響を与えることを防ぐため、電子レンジの寿命を延ばす効果もあります。

接合口が少なければ、1箇所に複数のアース線を取り付けても構いませんし、延長ケーブルの使用も可能です。

火災のリスクを低減して自分の身を守るためにも、必ずアース線を接続して安全対策をしておきましょう。

企画・制作:株式会社ClassLab.「RIRIFE編集部」

株式会社ClassLab.は新しい引越し先のライフラインお申込み手続きやインターネット回線、その他引越しの際のご面倒ごとを一括で承っている会社です。年間6万人以上のお手続きを代行、そこからニーズを汲み取り新生活者様に特化した情報を、独自の記事制作チームによって作成しております。

- 電子レンジ&トースター, 生活家電, 家電
-,