- 下関市の水道料金がいつ・どれだけ値上げされるのか(口径13mm・月20m3・税込)
- 「平均20%」という数字が、一人暮らしには当てはまらない理由
- 値上げと同時に行われる「減額支援」で、当面は据え置きになる仕組み
- 一人暮らし・標準世帯それぞれの月額・年額の負担増
- 値上げの理由と、今回だけで終わらない今後の見通し
下関市の水道料金は2026年4月に平均20%値上げが決定
下関市上下水道局は、水道料金を平均20%引き上げる改定を決定し、その改定条例が2026年(令和8年)4月1日に施行されました。ただし、国の交付金を使った減額支援が同時に始まったため、当面の支払額は旧料金に据え置かれています。後述するとおり、実際の負担が本格的に増えるのは2027年(令和9年)2月検針分からです(条例の施行と、家計の負担が実際に増えるタイミングがずれている点が、この値上げの最大の特徴です)。(出典:下関市 令和8年4月1日から水道料金を改定します)
一般家庭でよく使われる口径13mm・月20m3(標準的な2〜3人世帯の目安)の場合、改定後(満額)の水道料金は月3,730円(税込)です。改定前の月3,103円から月627円・率にして約20.2%の値上げになります。
口径13mm・水道料金のみ(下水道使用料は別途)・税込で表記しています。下関市は2か月ごとに検針・請求するため、公式の早見表は「2か月分」で記載されています。本記事では分かりやすいよう、2か月分を2で割った「月額」に直して表記しています。
改定前後の料金比較(口径13mm・税込)
使用量ごとの改定前・改定後(満額)の水道料金は次のとおりです。下関市の料金は使うほど1m3あたりの単価が上がる累進制ですが、今回の改定は基本料金の引き上げ幅が大きいため、使用量が少ない世帯ほど値上げ率(増加率)が高くなるのが特徴です。
| 使用量(月) | 改定前 | 改定後(満額) | 増加額 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 8m3(一人暮らし目安) | 1,223円 | 1,600円 | +377円 | +30.8% |
| 20m3(標準世帯目安) | 3,103円 | 3,730円 | +627円 | +20.2% |
| 30m3(使用量が多い世帯) | 4,963円 | 5,820円 | +857円 | +17.3% |
「平均20%」は一人暮らしには当てはまらない
下関市が公式に示しているのは「料金収入全体での平均改定率20%」という数字です。これはあくまで市全体の収入で見た平均で、実際にどれだけ上がるかは口径や使用水量によって異なります。(出典:下関市 令和8年4月1日から水道料金を改定します)
上の表のとおり、口径13mm・水道料金のみで見ると、増加率は一人暮らし(月8m3)で+30.8%、標準世帯(月20m3)で+20.2%、使用量が多い世帯(月30m3)で+17.3%。使用量が少ない人ほど値上げ率が高くなります。下関市の市民説明会資料によると、今回の改定では基本料金が一律で約26%引き上げられる一方、使った量に応じてかかる従量料金の引き上げは平均で約15.7%にとどまります。誰もが等しく負担する基本料金の上げ幅が大きいため、使う量が少なく基本料金の比重が高い世帯ほど、値上げ率が高くなると考えられます。(出典:下関市 水道料金改定にかかる市民説明会)
なお、今回改定されるのは水道料金のみで、下水道使用料は今回は改定されません。毎月の請求書では水道と下水道が合算されるため混同しやすいですが、上がるのは水道料金の部分だけです。
値上げと同時に「減額支援」──今はまだ上がっていない
下関市の改定で特徴的なのが、値上げを決めると同時に、国の「重点支援地方交付金」を使って値上げ分を一定期間減額するという仕組みです。物価高のなかでの急な負担増をやわらげるための激変緩和措置で、対象は下関市と水道契約を結ぶすべての使用者、申し込みは不要で自動的に適用されます。(出典:下関市 水道料金支援事業(水道料金の減額))
そのため、条例上は2026年4月に値上げが施行されていても、2026年(令和8年)9月検針分までは旧料金に据え置かれており、実質的な負担増はまだ始まっていません。減額のスケジュールは次のとおりです。
値上げ分がまるごと減額されるため、支払額は改定前と同じです。標準世帯(月20m3)でも実質的な増加は0円です。
値上げ分の半分が減額され、平均改定率10%相当に圧縮されます。負担は少しずつ増え始めます。
減額支援は2027年(令和9年)1月検針分までの予定で、それ以降は満額の新料金になります。本記事の表の「改定後(満額)」がこの金額です。
減額支援は令和8年4月検針分から令和9年1月検針分までの10か月分として始まった時限措置です。なお、その後も続く物価高を受けて、据え置き(値上げ額の100%減額)期間を2026年11月検針分まで延長する補正予算案が市議会に提案されています(2026年6月時点。公式サイトにはまだ反映されていないため、最新の減額期間は下関市上下水道局の公式サイトで必ずご確認ください)。いずれにしても「今は上がっていないから大丈夫」ではなく、減額が終われば2027年2月検針分から本格的に上がると知っておくことが、家計や引越しを考えるうえで大切です。
家計への影響は年間でいくら?
減額支援が終わった後の満額時点で、月額の増加を1年分に換算すると、世帯の使用量に応じて次のようになります。水道料金のみ(下水道は別)の試算です。
| 世帯のタイプ | 想定使用量(月) | 月額の増加 | 年額の増加 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 8m3 | +377円 | +4,524円 |
| 標準世帯(2〜3人) | 20m3 | +627円 | +7,524円 |
| 使用量が多い世帯(4〜5人) | 30m3 | +857円 | +10,284円 |
標準世帯(月20m3)で年間約7,500円の負担増、使用量の多い世帯では年間1万円を超える増加になります。ただし減額支援がある2026年度内は実際の負担はこれより小さく、満額になるのは2027年2月検針分からである点を踏まえて家計を見ておきましょう。
値上げの理由は「老朽化対策と耐震化」
下関市は値上げの理由として、老朽化した水道施設・管路の更新や耐震化を進め、将来にわたって安全・安心な水を安定して届けるためと説明しています。背景には、人口減少にともなう料金収入の減少や、人件費・物価の上昇もあります。(出典:下関市 令和8年4月1日から水道料金を改定します)
水道管や浄水場は高度経済成長期に整備されたものが多く、全国的に更新時期が集中しています。加えて南海トラフ地震など大規模災害への備えとして、施設を地震に強くする工事も必要です。値上げは負担ではありますが、「災害が起きても水が使えるようにするための投資」という性格が強いといえます。
注意:値上げは今回だけで終わらない見通し
引越しや家計を考えるうえで知っておきたいのが、今回の改定が一度きりではない可能性が高いという点です。下関市は、今回の改定とは別に、令和12年度から令和17年度までの6年間でさらに約19%の値上げが必要になると試算しています。(出典:下関市 令和8年4月1日から水道料金を改定します)
つまり、今回の平均20%(満額)だけを見て判断するのではなく、今後も段階的に水道料金が上がっていく前提で家計を考えておくことが、下関市で暮らす・引越す際の大切なポイントです。次回以降の改定率や金額は今後の議会・公式発表で決まるため、最新情報は下関市上下水道局の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
まとめ
下関市の水道料金は2026年4月に平均20%の値上げが決まりました。標準世帯(口径13mm・月20m3)では満額時に月3,103円から3,730円へ月+627円・約20.2%、一人暮らしの目安である月8m3では月+377円・+30.8%の負担増です。「平均20%」はあくまで市全体の平均で、使用量が少ない世帯ほど率は高くなる点に注意しておきましょう。
もうひとつ大切なのが時期です。国の交付金による減額支援で2026年9月検針分までは据え置き、本格的な負担増が始まるのは2027年2月検針分からです。減額は10か月の時限措置で延長の公式記載はなく、さらに令和12〜17年度には追加で約19%の値上げが試算されています。値上げの理由は老朽化対策と耐震化であり、今後も段階的に上がっていく前提で、引越しや家計の見直しの際はご自身の使用量に対応した公式の金額を確認しておくのが賢明です。
最新料金の確認はこちら
料金は改定される場合があります。引越しや契約の前に、下関市上下水道局の公式サイトで最新の金額をご確認ください。
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