福岡県の水道料金、最大1.86倍差!10市の料金を徹底比較

本記事の情報は2026年5月時点のものです。料金は改定される場合があります。最新情報は各水道事業者の公式サイトでご確認ください。

この記事でわかること
  • 福岡県10市の水道料金(口径13mm・月20m3・税込)と最大1.86倍の地域格差
  • 最安は北九州市2,200円、最高は宗像市4,093円。年間で2万円以上の差が出る理由
  • 福岡県内では直近2年で本格的な料金改定は確認されず。一方で糸島市は2028年度からの次回改定検討に入っている
  • 福岡市の5水系9ダム水源と、福岡都市圏(福岡地区水道企業団)の海水淡水化による節水都市戦略
  • 引越し前に必ず確認すべき水道事業者と請求サイクル(隔月/月次)
目次

福岡県の水道料金は最大1.86倍差|10市の料金一覧

福岡県の主要10市について、口径13mm・月20m3使用の水道料金(税込・上水道のみ)を公式料金表から調査した結果、最安と最高で約1.86倍の差がありました。月額にすると1,893円、年間で22,716円の違いです。

順位 自治体 月額(税込) 請求サイクル 水道事業者
1(最安) 北九州市 2,200円 隔月 北九州市上下水道局
2 久留米市 2,585円 隔月 久留米市企業局
3 福岡市 2,827円 隔月 福岡市水道局
4 飯塚市 3,058円 隔月 飯塚市企業局
5 筑紫野市 3,530円 隔月 筑紫野市上下水道課
6 春日市 3,652円 隔月 春日那珂川水道企業団
7 太宰府市 3,971円 隔月 太宰府市上下水道課
8 大牟田市 3,982円 月次 大牟田市企業局
9 糸島市 4,070円 隔月 糸島市水道課
10(最高) 宗像市 4,093円 月次 宗像地区事務組合
出典:各市公式料金表(2026年5月時点)。口径13mm・月20m3・税込・上水道料金のみ。各市の料金ページは記事末尾「最新料金の確認はこちら」を参照。

全国平均(家庭用月20m3)はおおむね3,000〜3,300円程度とされています。これを目安にすると、北九州市・久留米市・福岡市・飯塚市の4市は平均以下、筑紫野市以下の6市は平均以上という構図になります。福岡県は「県内でも上半分・下半分で世界が違う」典型的な格差県と言えます。最新の全国平均は日本水道協会・水道統計で確認できます。

えっ、同じ福岡県内なのに最安と最高で月1,800円以上も差があるの!?年間2万円以上って、家計にとっては結構大きいですね…
そうなんです。福岡県の水道は市町村ごとに独立して運営されているので、住む場所で年間2万円以上の差が生まれます。引越し先を決めるときに「水道料金」も比較してほしいポイントです。

なぜここまで料金差が生まれるのか

同じ福岡県内で月額に1,800円以上の差が出る背景には、主に3つの構造的な理由があります。

理由① 水道事業者が市町村ごとに独立している

日本の水道事業は市町村単位(または広域連合・一部事務組合単位)で独立採算で運営されています。「福岡県の水道」という単一の事業体は存在せず、福岡市・北九州市・久留米市はそれぞれ独立した政令市・中核市の事業者です。料金体系は各事業者が条例で個別に決定するため、隣接する市でも料金が大きく異なります。

理由② 水源の種類と取水コストが違う

北九州市は遠賀川を主水源とし、力丸・頓田・畑などの自己貯水池を多く保有しているため、用水購入コストが相対的に低く抑えられています。一方、太宰府市・筑紫野市は福岡地区水道企業団から牛頸浄水場の水を「卸売」で購入し、春日市は春日那珂川水道企業団を介して受水しています。これらの広域受水コストが住民料金に転嫁されます。

理由③ 人口規模と給水量によるスケールメリット

政令市である福岡市(推計人口 約167万人)北九州市(推計人口 約90万人)は、給水量が大きいため固定費が薄まり、結果として基本料金が低めに設定されています。宗像市・糸島市など人口10万人前後の市では、施設維持コストを少ない給水量で負担するため、結果として住民1人あたりの料金が高くなります。

最安・北九州市と最高・宗像市の違い

料金格差をより具体的に理解するため、最安の北九州市と最高の宗像市を比べてみましょう。

北九州市(月2,200円)

  • 基本料金:680円(口径13mm・税抜)
  • 水源:遠賀川・紫川・山国川+複数貯水池
  • 浄水場:穴生・井手浦・本城・畑・道原の5浄水場体制
  • 請求:隔月請求(検針は2か月ごと)
  • 政令市のスケールメリットと豊富な自己水源が低料金の要因

宗像市(月4,093円)

  • 水源:釣川水系(吉田ダム・多礼ダム)が中心
  • 浄水場:多礼浄水場(送水能力29,600m3/日)
  • 請求:毎月請求(月次)
  • 宗像地区事務組合として宗像市・福津市の両市の水道事業を一体運営

同じ20m3使用でも、月額で1,893円、年額で22,716円の差になります。引越し先を福岡県内で検討する際、給与水準や家賃と並んで「水道料金」は無視できないコスト差を生みます。

福岡県の値上げ動向と糸島市の次回改定計画

福岡県内では、直近2年間で水道料金本体の本格的な改定は確認できませんでした。一方で、過去の改定履歴と今後の改定計画について、住民が知っておくと役立つポイントを2件紹介します。

事例 1
糸島市:次回料金改定は2028年度から(検討は2026年度開始)

糸島市の水道料金は平成24年(2012年)2月1日に料金体系の改定(水道平均11.8%、下水道平均6.6%の値上げ)が行われ、その後は消費税改定に合わせた調整のみで料金本体は据え置きとなっています。本記事の料金表(4,070円)はその改定後の最新早見表に基づく金額です。糸島市の経営戦略2026では、次回の料金改定は令和10年度(2028年度)を対象に、令和8年度(2026年度)より検討が行われる予定です(糸島市 経営戦略2026)。

事例 2
久留米市:2025年4月から下水道使用料のみ改定

久留米市は2025年4月1日から「下水道使用料のみ」を改定しました。水道料金本体は据え置きのため、本記事の上水道2,585円という数値には影響していません。下水道込みで考える場合は別途確認が必要です。

福岡県全体としては、全国的に進む老朽管更新と人口減による収入減を背景に、今後数年で他市にも値上げが波及する可能性があります。引越し前には必ず転居先自治体の最新料金を公式サイトで確認してください。

福岡都市圏の水源と浄水処理の特徴

福岡県の水道は、市町村ごとに「どこから水を取り、どう浄化しているか」が大きく異なります。代表的な4市の特徴を紹介します。

福岡市:5水系9ダムと海水淡水化を活かす節水都市

福岡市は1978年と1994年の大渇水を経験したことから、独自の節水都市戦略を進めてきました。水源は那珂川・室見川・筑後川・瑞梅寺川・多々良川の5水系9ダムが中心です。さらに福岡都市圏では、福岡地区水道企業団が運営する「海の中道奈多海水淡水化センター」(福岡市東区)で海水から飲料水を作っており、福岡市もその供給を受けています。多々良浄水場ではオゾン処理と粒状活性炭による高度浄水処理を導入しており、カビ臭などを低減しています(福岡市水道局・多々良浄水場)。

北九州市:5浄水場の使い分けで遠賀川水を活用

北九州市は遠賀川を主水源としつつ、穴生・井手浦・本城・畑・道原の5浄水場でそれぞれ異なる浄水方式を使い分けています。穴生浄水場では上向流式生物接触ろ過、本城浄水場では粉末活性炭注入、道原浄水場では緩速ろ過と、水質・原水特性に応じた処理を採用しています(北九州市上下水道局・浄水場概要)。

久留米市:筑後川を活かしたシンプル設計

久留米市の水源は筑後川(太郎原取水場からの取水)で、浄水処理は放光寺浄水場で行われます。フローは凝集沈殿→急速ろ過→塩素消毒という標準的な急速ろ過方式で、カビ臭・農薬対策として活性炭注入を組み合わせています。オゾン処理は導入されていません(久留米市企業局・水質情報)。

飯塚市:地下水比率の高い独自構成

飯塚市は河川水約47%、ダム水約21%、地下水約32%という、地下水比率が比較的高い水源構成です。市内の浄水場で水質特性に応じた処理が行われています(飯塚市企業局・水道豆知識)。

引越し前に必ず確認すべき3つのポイント

福岡県内で引越しを考えるとき、水道について最低限おさえるべきことって何ですか?
「水道事業者・請求サイクル・申込期限」の3つです。市役所サイトから水道窓口にたどり着くまでに別組織のページに飛ぶ場合があるので、引越し日が決まったら早めに公式サイトを確認しましょう。
引越し先の水道事業者はどう調べればよいですか?

まず転居先の市役所・区役所のウェブサイトを開き、「水道」「上下水道」のページを探してください。福岡県の場合、福岡市・北九州市・久留米市は市の独立事業者ですが、春日市・那珂川市は春日那珂川水道企業団、宗像市・福津市は宗像地区事務組合が窓口になります。市役所サイトから企業団・組合のサイトへリンクが張られていることが多いです。

請求サイクル(月次/隔月)の違いは何に影響しますか?

請求サイクルは家計管理に影響します。福岡県内の主要10市では、北九州市・福岡市・久留米市・春日市・糸島市・飯塚市・筑紫野市・太宰府市の8市が隔月請求で、2か月分まとめての引き落としになります。月次請求は大牟田市・宗像市の2市のみです。隔月の場合は1回あたりの金額が大きく見えるので、家計簿に記録する際は注意しましょう。

引越し時の使用開始・停止手続きはいつまでに行うべきですか?

申込期限は自治体ごとに異なります。たとえば福岡市はWeb申込で「使用開始の3日前まで(土日祝を除く)」、久留米市は「使用開始日の4日前まで」と公式に明記されています。一方、北九州市・大牟田市など日数の具体的な指定がない自治体もあるため、引越し日が決まったら早めに各市の「水道のお手続き」ページを確認してください。引越しシーズン(1〜4月)は窓口が混雑するため、特に余裕を持った申込が安心です。電話・Webフォーム・窓口のいずれかで申し込めます。

まとめ|福岡県内の水道料金、引越し前に必ずチェック

本記事の要点
  • 福岡県内10市で最安・北九州市 2,200円 〜 最高・宗像市 4,093円。月20m3使用時に年間2万円以上の差
  • 水道事業は市町村ごとに独立運営。市単独・一部事務組合(事務組合・企業団)が混在
  • 政令市(福岡市・北九州市)はスケールメリットで安め、人口10万人クラスの市は高くなりがち
  • 糸島市は2012年改定後、料金本体は据え置き。次回改定は2028年度を対象に2026年度から検討予定
  • 10市中8市が隔月請求、月次は大牟田市・宗像市の2市のみ

福岡県の水道料金は、最安の北九州市と最高の宗像市で約1.86倍の格差があります。同じ県内でも、選ぶ自治体によって年間2万円以上の差が生まれることが分かりました。政令市の福岡市・北九州市は全国平均以下のリーズナブルな料金である一方、福岡都市圏の周辺市や人口の少ない市は全国平均を超える傾向があります。

引越しを検討する際は、家賃や交通費だけでなく「水道料金」も生活コストの一部として比較対象に加えることをおすすめします。請求サイクル(月次/隔月)も自治体ごとに異なるため、最新料金は必ず各市の公式サイトで確認してください。

最新料金の確認はこちら

本記事の料金は、各市・各事業者の公式料金表(2026年5月時点)をもとに口径13mm・月20m3・税込・上水道のみで算出しています。料金は改定される場合があるため、引越し前に各公式サイトで最新の金額をご確認ください。

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