兵庫県の水道料金が大変動!神戸27年ぶり・宝塚44年ぶり値上げで12市ランキング再編

本記事の情報は2026年5月時点のものです。料金は改定される場合があります。最新情報は各水道事業者の公式サイトでご確認ください。

この記事でわかること
  • 兵庫県内主要12市の水道料金ランキング(月20m3・口径13mm・税込)
  • 2023年10月以降に値上げを実施した4市(高砂・神戸・宝塚・姫路)の改定内容
  • 神戸市が27年ぶり・宝塚市が44年ぶりの値上げに至った背景
  • 兵庫県内の水道料金格差(最安と最高で約1.68倍・年間で約1万5000円差)
  • 阪神水道企業団と兵庫県営水道による広域供給のしくみ
  • 引越し前に確認しておきたい地域別の料金差ポイント
目次

兵庫県の水道料金が、いま大きく動いている

兵庫県で水道料金が大きく動いています。ここ数年で4市が大規模な値上げを実施し、2023年10月の高砂市(平均約30%)を皮切りに、2024年12月には神戸市が27年ぶりの改定(平均14.2%)、2025年4月には宝塚市が44年ぶりの改定(平均19%)と姫路市の改定(上水道平均12.1%)が相次いで実施されました(出典:神戸市水道局 水道料金の改定宝塚市上下水道局 料金改定)。

とくに大きいのが神戸市の改定です。神戸市の水道料金は1997年以来27年ぶりに改定され、基本水量も月10m3から月5m3に縮小されました。基本料金は880円から960円(月、税抜)へ。これにより、長年「全国でも安い部類」と言われてきた神戸市の水道料金は、兵庫県内12市中9位という中位より高い位置へと変わっています。

神戸市の水道料金って、ずっと安いというイメージだったけど、もう違うんだ。引越し前のチェック必須ね。
神戸市の改定は1997年以来。実に四半世紀ぶりです。施設の老朽化対応と人口減少が背景にあり、兵庫県内の他市も同じ流れで値上げが続いています。

兵庫県 主要12市の水道料金ランキング(月20m3・税込)

兵庫県内の主要12市について、口径13mm・月20m3使用時の水道料金(税込・月額換算)を一覧にしました。全市が2か月検針サイクルのため、2か月分の合計を÷2して月額化しています。

順位 自治体 月額(税込) 事業者 備考
1 高砂市 1,903円 高砂市上下水道部 2023年10月に約30%値上げ後でも県内最安
2 伊丹市 2,431円 伊丹市上下水道局 基本料金が低めの段階制
3 加古川市 2,486円 加古川市上下水道局 県営水道・中西条浄水場から受水
4 芦屋市 2,530円 芦屋市上下水道部 阪神水道企業団から100%受水
5 明石市 2,541円 明石市水道局 阪神水道企業団と県営水道の両方を活用
6 尼崎市 2,552円 尼崎市公営企業局 阪神水道企業団・県営水道から受水
7 西宮市 2,777円 西宮市上下水道局 阪神水道企業団・県営水道から受水
8 宝塚市 2,882円 宝塚市上下水道局 2025年4月に44年ぶり改定(平均19%)
9 神戸市 2,926円 神戸市水道局 2024年12月に27年ぶり改定(平均14.2%)
10 三田市 3,025円 三田市水道事業 県営水道・三田浄水場から受水
11 姫路市 3,168円 姫路市上下水道局 2025年4月に上水道平均12.1%値上げ
12 川西市 3,190円 川西市上下水道局 県営水道・多田浄水場(一庫ダム)から受水
出典:高砂市 早見表PDF伊丹市上下水道局 水道料金表加古川市 料金表PDF芦屋市 料金のしくみ明石市 水道料金の計算のしかた尼崎市公営企業局 料金早見表西宮市 水道料金宝塚市 13mm料金表PDF神戸市水道局 水道料金の計算三田市 料金表PDF姫路市 水道料金早見表PDF川西市 料金の計算方法

注目したいのは、最安の高砂市(1,903円)と最高の川西市(3,190円)で約1.68倍の格差があり、月額1,287円・年間で約15,444円の差になるという事実です。同じ兵庫県内でこれだけの料金差があると、引越しでエリアが変わるだけで家計負担が大きく変動する可能性があります。

ここ数年で値上げした4市:改定の内訳

2023年10月以降、兵庫県内では4つの市が水道料金を改定しました。改定時期・改定率・背景をそれぞれ整理します。

改定 1
高砂市:2023年10月・平均約30%値上げ

兵庫県の値上げラッシュの口火を切ったのが、高砂市の2023年10月改定(平均約30%値上げ)です。施設老朽化対応のための財源確保が主な理由で、値上げ幅は今回紹介する4市の中で最大級。それでも改定後の月額1,903円は兵庫県内12市で最安のままで、もともとの料金水準がいかに低かったかがわかります(出典:高砂市 水道料金改定)。

改定 2
神戸市:2024年12月・27年ぶり平均14.2%値上げ

神戸市は2024年12月検針分から1997年以来27年ぶりとなる水道料金の改定を実施(平均14.2%値上げ)。基本料金が月額880円から960円(税抜)に上がっただけでなく、基本水量が月10m3から月5m3に縮小されたことが家計への影響を大きくしています。今までは月10m3まで使っても基本料金内で済んでいた家庭が、改定後は5m3を超えた分から従量料金がかかるしくみです(出典:神戸市水道局 水道料金の改定)。

改定 3
宝塚市:2025年4月・44年ぶり平均19%値上げ

宝塚市は2025年4月から1980年以来44年ぶりの水道料金改定を本格実施(最終平均19%値上げ)。これは今回の4市のなかでもっとも長期間据え置かれていた料金体系の刷新です。2024年4月に経過措置として約9.5%の改定を先行実施し、2025年4月に最終形へ移行という二段階方式が採用されました(出典:宝塚市上下水道局 料金改定)。

改定 4
姫路市:2025年4月・上水道平均12.1%値上げ

兵庫県第2の都市・姫路市も2025年4月から上水道平均12.1%・下水道15.8%の改定を実施。基本料金は2か月あたり914円から1,020円(税抜)に引き上げられました。改定後の月額3,168円は12市中11位で、神戸市(9位)を上回る水準。神戸・姫路という兵庫県の二大都市がともに料金上位に並ぶ構図となりました(出典:姫路市上下水道局 水道料金)。

なぜ兵庫県で値上げが相次ぐのか

4市の改定理由はおおむね共通しています。①水道管(配水管)の老朽化更新、②人口減少による収入減、③エネルギー価格・人件費の上昇、④耐震化投資の4つです。とくに兵庫県は1995年の阪神・淡路大震災以降、耐震化と更新投資を進めてきましたが、まだ法定耐用年数を超えた水道管が多く残っており、これからの30年で大規模な更新ラッシュを迎えると見られています。

本来、水道料金は数年ごとに収支を見直すことが望ましいとされています。宝塚市の44年ぶり・神戸市の27年ぶりという長期間の据え置きは、業界では異例の長さで、長年「値上げを回避してきた」結果でもあります。据え置き期間が長かった市ほど、改定時の幅が大きくなる傾向がある点は、兵庫県内の他市にも今後あてはまる可能性があります。

阪神水道企業団と兵庫県営水道:広域供給のしくみ

兵庫県内の水道料金が「市ごとに違う」一方で、原水は広域組合からの卸供給に支えられているケースが多いのが特徴です。主な広域供給事業者は2つあります。

兵庫県内の主要広域水道事業者
  • 阪神水道企業団(1936年7月設立):神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・明石市の阪神6市に水を供給。日最大供給能力112万8000m3。琵琶湖・淀川水系から取水し、高度浄水処理を実施(出典:阪神水道企業団 プロフィール)
  • 兵庫県営水道(兵庫県企業庁):神戸・阪神・播磨・丹波・淡路の17市5町1企業団に供給。計画給水量日480,400 m3/日。水源は猪名川・武庫川・加古川・市川の4水系・7ダム・5浄水場(船津・多田・三田・神出・中西条)(出典:兵庫県 水道用水供給事業概要)

阪神水道企業団は、関西の水道事業でも歴史が古く、1936年(昭和11年)に阪神地域の慢性的な水不足に対応するため設立されました。発足から90年近く、阪神間6市の水道インフラを支え続けています。2017年4月には宝塚市が新たに加入し、現在の6市体制となっています。

面白いのは、阪神6市は同じ阪神水道企業団から原水を受け取りながらも、末端の水道料金は市ごとに大きく異なる点です。たとえば芦屋市(2,530円)・明石市(2,541円)・尼崎市(2,552円)はほぼ同水準ですが、西宮市(2,777円)・宝塚市(2,882円)・神戸市(2,926円)は1割程度高い水準。これは各市の管路更新計画・人口密度・末端配水コストの違いを反映しています。

引越し前にチェックしたい3つのポイント

兵庫県内で引越しを検討している方は、以下の3点を引越し前に確認しておくと、想定外の家計負担を避けられます。

CHECK 1
引越し先の最新料金表を必ず公式サイトで確認する

本記事の料金は2026年5月時点の公開情報をもとにしています。姫路市・神戸市・宝塚市・高砂市以外の市でも、今後料金が改定される可能性があります。引越し先が決まったら、必ずその市の公式料金表ページで最新の料金を確認しましょう。

CHECK 2
家族人数・使用水量を想定して料金シミュレーションする

本記事のランキングは「月20m3使用」を前提とした2〜3人世帯の目安です。1人暮らしの場合は8〜10m3前後、4人世帯では25m3前後の使用が一つの目安です。基本水量が小さく従量単価が高い市(神戸市など)は使用量が多いほど割高になる傾向があるため、自分の世帯規模に合わせて料金を試算するのが大切です。

CHECK 3
2か月検針サイクルか月次検針かを確認する

兵庫県内の主要12市はすべて2か月検針サイクルです。請求は2か月分まとめて届くため、引越し直後の請求額が「月額の2倍」になることに驚かないように注意。また、引越し時の精算は2か月の途中で発生するため、日割り精算のしくみも確認しておきましょう。

よくある質問

兵庫県で水道料金が一番安い市はどこですか?

2026年5月時点では高砂市が県内最安で、口径13mm・月20m3使用時で月額1,903円(税込)です。高砂市は2023年10月に約30%の値上げを実施しましたが、それでも兵庫県内12市の中では最安。次いで伊丹市(2,431円)・加古川市(2,486円)が続きます。

神戸市の水道料金は本当に安くなくなったのですか?

はい、神戸市は2024年12月検針分から27年ぶりの料金改定(平均14.2%値上げ)を実施し、基本水量も月10m3から月5m3に縮小されました。改定後の月額は2,926円(口径13mm・20m3・税込)で、兵庫県内12市中9位。長年「全国でも安い部類」と言われてきましたが、改定後は中位より高い水準に。基本水量が5m3に縮小されたことで、節水世帯にとっても影響が大きくなっています。

姫路市と神戸市はどちらが高いのですか?

姫路市が高く、神戸市がやや低めです。月20m3使用時の月額(口径13mm・税込)は、姫路市3,168円・神戸市2,926円。差額は月242円・年2,904円程度です。両市ともここ数年で値上げを実施しており(姫路市は2025年4月12.1%・神戸市は2024年12月14.2%)、兵庫県の二大都市が並んで料金上位に位置しています。

阪神水道企業団とは何ですか?

1936年(昭和11年)7月に「阪神上水道市町村組合」として設立され、1942年に神戸市への給水を開始した、関西でも有数の歴史をもつ広域水道事業者です。当初は神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市への給水から始まり、その後に明石市、2017年4月には宝塚市が加わって現在は6市体制となっています(1967年に現在の名称へ改称)。琵琶湖・淀川水系から取水した水を高度浄水処理して各市に卸売しています。日最大供給能力は112万8000m3。阪神6市の家庭の蛇口に届く水の多くが、この企業団を経由しています。

兵庫県内で今後も値上げの可能性はありますか?

あり得ます。本記事で紹介した4市以外にも、水道管(配水管)の老朽化更新・人口減少・耐震化投資など、料金改定の要因はほぼ全市に共通しています。とくに料金改定を長期間据え置いている市ほど、いざ改定すると大幅な値上げになる傾向があります(宝塚市の44年ぶり・神戸市の27年ぶりの例)。引越しを検討する際は、最新の公式料金表に加えて、自治体の経営計画や審議会資料も確認しておくと、近い将来の改定リスクも把握しやすくなります。

まとめ

兵庫県の水道料金は、いま大きな転換期を迎えています。2023年10月の高砂市(平均約30%値上げ)を皮切りに、2024年12月には神戸市が27年ぶり、2025年4月には宝塚市が44年ぶりの大規模改定を実施。姫路市も2025年4月に12.1%の値上げを行い、ここ数年で兵庫県内主要4市が水道料金を引き上げる「値上げラッシュ」となりました。

2026年5月時点での兵庫県内12市ランキング(口径13mm・月20m3・税込)では、高砂市1,903円が最安、川西市3,190円が最高で、最大1.68倍の格差。年間で約15,444円の差です。長年「全国でも安い部類」と言われてきた神戸市は、改定後の月額2,926円で12市中9位の中位より高い位置へと変わっており、「神戸=安い」というイメージはアップデートが必要です。

兵庫県内の多くの市町は、阪神6市に供給する阪神水道企業団(1936年設立)と、神戸・阪神・播磨・丹波・淡路の17市5町1企業団に供給する兵庫県営水道という2つの広域事業者から原水を受けています(両方を併用する市も多数)。それでも料金が市ごとに大きく違うのは、各市の管路更新計画・人口密度・末端配水コストの差を反映しているためです。引越し前は、最新の公式料金表で自分の世帯規模での試算を必ずおこなうことをおすすめします。

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